197 獣ノ國
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― 昼・大学構内カフェテリア ―
おかしなヤツではあるがね。 少なくとも、メールの返事をすっぽかすような奴でも無い。 なんの事情も無い限りは、な。
[奇妙な人物ではあるが、真面目な男だと客観的に告げ。>>100 珈琲とは比較にならない甘い飲料はクラリッサの許へ。 苦味を調和する甘さを、与える術を持たない男は、 初めから甘い飲料を薦めるのだ。]
……ああ、知ってる。 此れでも一応、俗学に通ずる者だからな。
[それでも掲示板で騒がれている事に毛が生えた程度だろう。 相槌のみ落とし、後は口を挟まずクラリッサの見解を聞く。]
(112) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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[虫を触ったような心地、と称する彼女の言葉に、 バッタに改造された仮面ライダーを一瞬思い過ぎらせたが、 あの心身共に飾った友人が跳ね回っているところを 思わず想像してしまったが、なんとまぁ出来の悪いコントだ]
……連れ去られる前に亡命に出たとも考えられる、かな。 此の國は厳しい戒律により、出國が難しい。 まぁ其れも、正規のルートを踏めば、の話だが。
あいつが若しも獣人の一種であり「虫」の姿を取れるなら、 國を抜けるのもそう難しいものでは無い気がするよ。 連れ去られたにしては、随分と余裕が或ると思うね。
(113) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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君に贈り物を残したり、俺の家のポストに本を返しに来たり。
それに奴の家の住人に声をかけたが、 憲兵が詰めたような形跡も無ければ 争いの声も聞こえなかったとも。
[レモンティで喉を潤し、ぽつりと告げる。 ――五十蔵と名乗る姓は叔父のもの。
否、戸籍標本を改めた結果、 叔父だと思っていた相手は叔父ではなく、
父親だと、母親だと、妹だと思っていた彼らは、 彼らは――]
(115) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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……別れを告げなかったのは、 告げてしまえば、二度と会えなくなると 、――決まってしまうからでは、ないのかな。
[事情で預けられた家は、遠筋の他人の家で。 狐の親子は、町を出て行ったのだ。 相容れないヒトの子を殘して。
だからきっと、「さようなら」すら貰えなかった 言ってしまえば、それが「畢り」だから。
膝に置いた片手を、握りこんでは クラリッサに見えない位置で震わせた。]
君はあいつから、さよならが欲しかった?
(116) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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― 回想・昨晩の宝石店>>108>>109 ―
言ってみなさい。
[彼女の手を握り締めたまま、先を告げるのを赦す。 犬であれば吠えるなと呵れるが 彼女は犬であって犬では無いのだ。
繋いだ部分は手であって、指であって、心では無い。 赦せないなんて言葉の檻で、彼女の心をどう戒められる?
置いていかないで欲しいと、子供ながらに告げた自身の声に、 しんとした神社から、かえる言葉など無かったのに。]
(117) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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[奪えと告げる娘が告げた話に、ただただ耳を傾け。 戻って来ない「家族だったはずの存在」を思い返し、 ――暫し口を閉ざしていたが、握りこんだ手はそのまま。
やいそれと、離せるわけが無かった。 離す術を持たない。]
俺は君の夢を素晴らしいと思うよ。 俺は、自分一人が救われることを考えていたのだから。
[スザンナの夢を認めた上で、手を離さない。 時折言葉に詰まりながら、震える声で告げられた言に、 乾いていくばかりの口蓋に、空気を招き入れ。 その夢を破壊することが、どれだけ大人の我が儘なのか。 分かっていながら場所を忘れ、その身を抱いた。]
(118) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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俺は君を殺すよ。 君の人生を、俺が潰す。
いいも悪いも、望まない。
[スザンナのヒトとしての道を、雑草を潰すように踏み躙る。 それがどれだけ残酷であったとしても。
知らない他人の為に泣くなんて、馬鹿げていた。、 汚い大人は自分が可愛い。
知らない世界で子供が飢えたとしても、 知らない世界で助けを求める手が伸びているとしても
俺の知ったことか。]
(119) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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……君を他人に貸してなど、やらない。 いいね
[心さえも、自分一人に与えられるものなのだと。 我欲に包まれた大人は、渇望をそのままに告げた*]
(120) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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― 現在・大学構内カフェテリア ―
[クラリッサの答えがどんなものだったとしても、 飲料を飲み終えるまではそこにいるだろう**]
(121) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 00時半頃
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― 昼・大学構内カフェテリア ―
………恐らくは。
俺は獣人が何処から来て何処にゆくかは知らないが 先天的なものにしろ人為的な変化にせよ あの塔は特に、獣人なんて珍しい存在を 欲っさない筈がないのでは――と思うのだがね
[高く聳える研究施設のタワーは、 屋外席の此処から良く視認できた この圀の科学力学はよそよりも高い。 裏付けるように、町一番の高度を誇るそれを見詰め]
(135) 2014/10/10(Fri) 08時半頃
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奴は俺のようにズボラじゃないしなぁ
……しかしまぁ、近いと気付けない事は 多々とあるものだと、実感しているよ。
[苦笑と共に柑橘の輪を浮かべたカップを寄せ 芳香を愉しみながら茶を啜る。
時計のような生活>>131とは言い得て妙な。 高校大学と共通した進路を歩んで来たものの ルーカスが慌てふためいて教室へと 駆け込む事も無ければ、寝癖をつけて 社長出勤するような失態も、見た事はなく]
(136) 2014/10/10(Fri) 08時半頃
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―――いや、嫌いになどは。 …… ただ、 ただ、連れて行って欲しいと思った事は、あった
[握りしめた拳は、やがて開かれて。 手の内滲にんだ汗を空気の通りへ曝し、乾かせ]
俺は、獣人をただ放置していると―― いつかあの施設に回収されてしまったり、 圀の外へ追い出されてしまったりと、 良くない不幸を招くのでは、と思っている
……だから、保護すべきだと思うね。
[何か起こった時庇えるよう、匿えるよう。 裏道を教えてやる事だって、できる。 それも、監視下に置かねば力になれない]
クラリッサ君、だったよな。 ――君は、獣人を護りたいと思う?
(137) 2014/10/10(Fri) 08時半頃
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[最後の句はトーンを潜めさせて。
当たり前に過ごす事を、 当たり前に生きる事を、
放っておけば取り上げられてしまうというのなら**]
有り体に言えば、飼育したいか、という事だよ
(138) 2014/10/10(Fri) 08時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 08時半頃
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― 回想・昨晩の宝石店 ―
[背中に回る腕>>139に深く息をつく。
飽きて棄てたら、なんてまるで物だった。 夢を、望みを雑草のように潰してしまったら、 スザンナは物に、人形にでも為ってしまうのでは
なら、彼女を殺す代わりに息を与えればいい。 そんな大それた欲を抱き、目を細めた。]
これからは、――君は、俺の為だけに。
[存在すればいい。 この身を心が、スザンナのものであるように。
店員の視線が目につき、苦笑して腕を解く。 指の号を聞き、指輪を二つ買って。 薬指へ渡すのは、帰ってからにしよう。]
(143) 2014/10/10(Fri) 12時半頃
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―昨晩・帰りの道―
タクシーで出掛けるのもいいけれど、 明日の夜は散歩、しようか。
……俺の運転は粗いけどな。
[車で出掛けるのだから散歩ではなくドライブだが 外の景色を楽しめるとはいえど 運転手の目を気にし続けるのは、肩身が狭い
何か予定があるなら他の日に、と伺い立て。 帰路につくまでの間、手を握っていた**]
(144) 2014/10/10(Fri) 12時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 12時半頃
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[そういえば、ルーカスの車は車庫に入った侭だ。 なら列車で移動し、徒歩で圀境を超えたのかと。
車から連想したのはドライブの約束。>>150
折角ドライブを目的で出掛けるのなら、 圀境付近のブリッジまで行ければいい。 縁起でもない吊橋効果だとか、車内でだとか およそ穏やかではない台詞の羅列に 念わず苦笑した事を思い過ぎらせ。
午後は講義も無いので、別の仕事に掛かろう。 締め切りをスケジュールツールで確認すべく 携帯を手に取ると――バイブレーション。]
(151) 2014/10/10(Fri) 18時半頃
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…失礼、
[着信に気付き、そのまま電話に出る。 誰かと思えば、演劇雑誌の担当者で。
聞き流すように話を聞いていたが、 流れ込んだ話に、顔を少し強張らせた。
抱えてた仕事が一件保留になる代わりに聞いたのは 台本の借用を願う筈だった俳優の、失踪の知らせ**]
(152) 2014/10/10(Fri) 18時半頃
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――いや、大丈夫。 事情もあるだろうからね、“嫌い”になんて為らないよ。
[苦笑いを浮かべ、もう一度クラリッサの問いを否定し。 あくまでルーカスのみに限ったことだと姿勢を改める。>>165]
そうだね。 今までの暮らしを大事にしたいという者も居れば、 獣と化した今、生き辛い國に留まりたくない獣もいるだろう
どちらにせよ、生半可に生きてはいけないね。 もしも、
……もしも全てが夢であったら、と思うことはある。
[>>166スザンナの見解を聞いた上で、納得の姿勢を示す。 獣人を助けようとするヒト、ヒトと獣に挟まれてしまった獣人、 そして獣人に関わる“外敵” 三者三様の思いの中で、今日も明日も鐘は鳴るのだ。]
(169) 2014/10/10(Fri) 20時頃
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そうすれば、誰も生活を脅かされないし、 國を離れずに居られる、が―――
獣人騒動のおかげで、得たものもある。 それを無くしたいとは思わない。 [クラリッサもまた、同じであれば良い。 倖せの為ならばなんでもすると告げた彼女も。 何かを得たのであれば、]
あぁ構わない、どうぞ。 まだ時間は大丈夫かな?
やはりサンドイッチをテイクアウトするべきだ。 食べる機を逃したら、腹を減らしている奴にやればいい。
[持ち帰り用でサンドイッチを頼む傍ら、 ホットチョコレートの分も含め、飲食代を先に支払う。]
(170) 2014/10/10(Fri) 20時半頃
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…なくなってしまうかどうかは、君次第ではないかな。
願うだけでは消えてしまうものだとしても、 与えることができるのは、きっとヒトだと思うからね 神ではない。
[携帯を弄る手の邪魔にならぬように。 聞き取れぬかどうか、という程の小声で、景観を眺め、呟く。
獣人も半分はヒト。 与える存在であり、与えられる存在であるのだと、
心の中で、結論付けた*]
(171) 2014/10/10(Fri) 20時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 20時半頃
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― 夕方・花屋 ―
[愛車のミニクーパーのハンドルを握るのは久しぶりだ。 小型という程車内は狭く感じず、二人で乗る分には 充分な奥行があるし、快適だ
大通りの花屋前で停車し、車を降りて店主に声をかける。]
やあ、ミナカタさん。奥さんもお揃いで。 バイトの彼は居なそうかな。
いや、寧ろ丁度いいんだ。
[青年が町に馴染んでからというもの、 花を買う時はトレイルに包んで貰うことが多かったが、 今日の買い物は彼が居ない方がいい。 昨日の冷やかしが確固としたものに 変わってしまうのは、流石に避けたい]
(175) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
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『 そういえば昨日はあいつが配達に伺いましたけど、 なにか失礼なことをしましたか? 』
[バイトの彼は、花屋夫妻にとって大きな子供のような扱われ方。 話を出せば、注文を確認するより先に、質問の矢が撃たれる
それも髪が赤かった時代>>65を知っているからこそ。 ――“家族”を心配する心が、あるからこそ。
御伽噺で思い起こされる>>64本当の両親の話。 彼はふたつの家族の中で育ったのだ。 其処にちょっとしたシンパシーを覺えながら。
今は“何方”にも会えない自分と比較して、 彼は恵まれているな、と思うのだった。]
(176) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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いやぁ、そうじゃないんだよ。 トレイルは私の良い話し相手になってくれる。
それに彼の若いセンスで喜ぶ顔も増える一方だろう ………いい拾い物をしたね、お二人は。
やはり若者には若者を宛てねば、 俺も店主さんたちも…年配は歳食う一方だからな
[そう年齢も変わらないし充分若々しい二人を見て、笑いながら。 あいつはまだまだです、と告げる店主をよそに 所望する花を告げてから、奥方に目を丸められた。
そうだな、こんな何でもない日に買う花ではない。 それに中途半端な本数も、やはり珍妙で。]
(177) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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[包んで貰っている間、スザンナにメールを打つ。 少し早いが公園の前で車を停めているから、 そこで落ち合おうと記述して、電子の鳩が文を運んでゆく。
白い鳩のマークを見詰めながら思ったのは、白い大きな羽根。 今は私室で眠るあの羽根が、金糸雀のものとは知らないが 幸運を呼び寄せる白い鴉を、頭の中で彷彿とさせて。
――倖せは、いつも近くにあるものだ。 青い鳥はただの鳩であり、身近に居なくてはならない。 しかしまあ、呼び寄せてくれたのがあの白い羽根と思いたい。 大学の図書館にまで連れていったあの白い羽根が 倖せを呼んでくれたのだと、そう思えば人生は明るくなる]
(178) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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― 夕方・花屋→公園 ―
『かすみ草もおまけでいれておきますね。』
[奥方の気配りに笑みを返し、代金を払う。 助手席に花束を乗せ、花屋を離れてゆく。
夕方の紅い日差しに包まれた公園へとミニクーパーを走らせ、 車内でラジオを聞きながら、彼女の訪れを待つ。
『子犬のワルツ』の軽やかなメロディラインに鼓膜を貸しながら。 助手席には、かすみ草に包まれた19本の紅い薔薇が 今はブーケに姿を変え、座るべき女性を待っていた。]
―――… かすみ草に間違えられては困るからな。
[情熱の色を持つ華やかな其れが、 愛しい子犬を指しているのだと分からせる為に。
彼女の年齢と同じ、19本*]
(179) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 22時半頃
抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 22時半頃
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[車内で待ち人の到着を待つまでの間、 急いで戻っていった姿>>187と、 時計やらが入っていた袋を思い出す。]
次に中身を改める時、気が付くかな。
[よく講義に顔を出してくれた配達員の娘が 誰かにメールを返している間、 午前中の講義の合間に寄ってきた雑貨屋で 仕事中の足労に対し勞いを籠めて購入した 金属で出来たアンティーク調の ブックマーカーを混入しておいた。
目的の物を探すついでではあったけれど、 女性が好むようなデザインを選んだつもり。]
(198) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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手渡してしまうと、効果が消えるからなぁ 自分で探し出してこそ、…
[四葉のクローバーのデザインの本留め具。
局長からはドジだと評価を受けているが―― 倖せを与えることばかり考えていそうな 他人に対して、真面目な彼女の為に。
幸福の四葉を見つけられるのは、いつのことに為るか*]
(199) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 00時半頃
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― 夕刻・公園前 ―
いや、――さっき来たところだよ。 さ、乗った乗った。ちょいと遠出するぞ今夜は。
[運転席の方へ近づいてきたスザンナ>>209に、 窓を半ばまで引き下ろし、表情を柔らげて見詰め。 助手席のドアを開けた彼女を迎えるのは、紅い19本の花束
ブーケのラッピングの手持ち部分に絡まった鎖は、 きっと、持ち上げるまで気がつかないだろう。 その鎖が雑貨屋で購入したネックレスであり、 錠前の形を模したペンダントトップを、飾っている事も]
(218) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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――吊り橋を渡りに行こう。
[吊り橋と呼ぶには頑丈過ぎて、揺れを招かない石橋。 出國ルートの一つである、國と國を繋ぐ石の橋。 検問を吹っ切る為の荒い運転には、慣れている。]
震え上がって興奮した後に、セックスしたら最高かもな。
[助手席が閉まるのを見届ける傍ら、 ハンドルに置いたままの、男の左薬指には ホワイトシルバーのメビウスが紅い陽光を反射させ。
無機質な其れから手を離して、 昨夜彼女にはめたリングのある左手を取ろうと 緩慢に手を差し伸べさせる。]
(219) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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さぁ、お手をどうぞ、レディ。
君を 、 『 ―――――― 、 』
[口説き口上など知らない口が、愛を紡ぐ奇跡。、 ―――彼女相手以外にはきっと、金輪際訪れない。
幻一夜の魔法のような、その呪文は耳元だけに*]
(220) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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