47 Gambit on board
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ヨーランダが蜜柑を受け取るのに、 ラミケシュと同じく、満足そうに頷き。 店>>4:402、と聞いて、頭を抱える。 場所によっては、戦車で突っ込むことも吝かではなかった、 の、 だが。 城下の店となると、おいそれと突っ込むわけにもいかない。
(2) 2011/03/28(Mon) 01時頃
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イアンの言葉には思うところあれど、 伝えることもない、と判断し頷いておく。 ヘクターの様子にも、首を傾ぐに留め。 ともあれ、第5師団長の帰りを待つより他ないか、と 焚き火の中から更にもうひとつ、黒くなった蜜柑を引っ掴み。 ヨーランダへと渡そうとした。**
(16) 2011/03/28(Mon) 01時半頃
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χ=信用できない奴から順に、ぶっ潰そう。 これが、キリシマの思考の末に導き出された解。
(41) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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己が望む路のため。 要らない者は切り捨てる。 いらないものは斬り棄てる。 筆頭株主、第5師団長。 対抗馬が第2師団長。 あとは正味どちらともつかぬ。 使用方法、使用用途をお守りください。 Yes, ならば、消そうではないか。
(42) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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こんな組織に興味はない。 こんな国に興味はない。 どうなろうと知ったこっちゃないが、 ライターが火灯すためのものであるように 通信機が声届けるためのものであるように だれが決めたかしらないが、己は闘うためのものであるようだ。 Yes, ならば、闘おうではないか。
(43) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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Q. 銃の引き金引けば、なぜ音を立てるのですか。 A. それはきみ、撃鉄が下りて雷管叩くからだよ。
(44) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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誰もが納得するだろうか。 しかしその殆どが機械の身では、とうてい納得の出来ぬ解。 だれが撃鉄を下ろすことを望んだ? だれが薬莢を叩くことを望んだ? 弾丸を押し出すことを、 ひとをものを貫くことを、 いったい誰が望んだのか? 解は出ない。 こたえはでない。 それでも世界は破綻はしない。 いつでも道具に存在意義を与えるのは他人だ。 ひとだ。 使い手だ。 道具には選べない。 機械には選べない。 兵器には選べない。
(45) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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止めることは許されない。 辞められるのは、壊れたときだけだ。 O.K. その断末魔まで酷使するがいい。
(46) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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― 現在 ― 何処かからナユタの拘束を聞けば、特に反論はしない。 寧ろそうすべき、とも思っていたところ。 主にイワノフの配慮によるもの、とまで聞き及ぶことは叶ったか、どうか。 仮にその後召集があろうとも、それには応じない。 イアンの言葉など丸っきり無視して、独り向かう先は、自団の指定研究開発室。 ――誰かついて来る者があっても、2番と5番でない限りは、どうでもよい。 入り組んだ配線のようななにかを描いた紙を副官へと渡せば、 バールのようなもので殴られた。 「それくらい、自分でやりなさい」と。**
(47) 2011/03/28(Mon) 04時頃
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キリシマは、イアンには研究室を出たあたりで気がつくだろうか。
2011/03/28(Mon) 12時半頃
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近くにイアンの姿を認めたなら、敬礼を返し。 手はそのままで、ゆっくりと首が傾いでゆく。 なにをしているのか、 と、 なぜひとりなのか、 と、 問は二つ。 そのうちの一つの、解の半分はすぐに出るのだが。
(76) 2011/03/28(Mon) 21時半頃
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やっぱりそういうこと>>6だったのか、 などと見当違いな方向に理解し、手を叩く。
(77) 2011/03/28(Mon) 21時半頃
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が。 そうであっても、寝台に置いてきた、というのは道理ではない。 一つ増えた問に、 イアンを見つめ再び、首を傾ぐ。
(78) 2011/03/28(Mon) 21時半頃
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こちらへと向けられた問いには、首を振り かけて、ふと思う。 彼に理解出来るよう説明するのは、困難なのではないか。 ならば、そういうことにしておいていいか、と 頷く。 なにか誤魔化した仕草とは、果たして気づかれただろうか。
(83) 2011/03/28(Mon) 21時半頃
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同じように、首を傾げ、少しの間思案し。 制すように手を前に出し、首を振る。 気にしなくていい。 言えないこと、ではないけれど、彼が気にするようなことでもない。 頼まれごとを、頼みにきただけ。 それより、そちらはなぜここに。 とばかりに、イアンへと掌を向け、首を傾いだ。
(89) 2011/03/28(Mon) 22時頃
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申し訳なさそうに眉を寄せて、頷いて。 続く答えに、数回瞬く。 いや、彼の昨日からの言動を考えれば、 なんらおかしな行動ではない、のだけれど。 返すべき反応はなにか、と式を展開し。 一番には、感謝と謝罪であろうか、と解が出る。 両手を合わせ、軽く頭を下げた。 なかなかに、汎用性に優れたジェスチャーである。
(93) 2011/03/28(Mon) 23時頃
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そして、 はて、なぜ今日は手袋を纏っていなのだろう、とその手を見つめ、 記憶は中庭での出来事を巡る。 どこかへ失くしてきたのであれば自分の物を貸そうかと、 しかし何処へ仕舞ったのだったか、と服の至る箇所を探る。
(94) 2011/03/28(Mon) 23時頃
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元から開いていた襟許をさらに僅か、開け、 左鎖骨下の部分を外し手を突っ込んで中を探ったなら、 ナットが1つ、見つかった。 しかし肝心の手袋は結局見つからず、外した箇所を元通りに。 したあたりで、イアンの視線に気づき顔をあげる。 首を振ってから、頷いた。 特に宮廷の外に居なければいけないような、用もない。
(103) 2011/03/28(Mon) 23時半頃
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もう一つ浮かんだ疑問は、 なにか燃やして来たのか、これから燃やすか、 まで展開したところで解くのを止め。 テラスはどうか、問われれば、構わないと頷き。 木々と空を、灰、と表すのに、僅かに眼を細める。 彼に合わせるように、こちらもゆっくりとした歩調で。 テラスへと向かう。 そういえば、彼はどちらだっただろう、などと思い巡らせつ。
(108) 2011/03/29(Tue) 00時頃
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キリシマ師団長が、 彼はそう謂った。 キリシマは、最も適した公式を用いて、返答を用意する。
(109) 2011/03/29(Tue) 00時頃
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― 小テラス ― 立てた指は、2本。 第9師団の長として、求める解。
(112) 2011/03/29(Tue) 00時頃
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切っ掛け、という言葉を聞けば。 首を振る。 初めから、決まっていた。 師団のために。国のために。来るべき争いのために。 それが、キリシマの使用用途。
(120) 2011/03/29(Tue) 00時半頃
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どちらを帝に迎えようと、なにも変わらぬことは判っていた。 『兵器』がなくなることはない。 たとえ争いが治まろうと、 平和的思想のもと、だとか、 自国の防衛のため、だとか、 尤もらしい理由を以って、開発は続けられるだろう。 そうして、その存在が既に自らの手の中から、 ひとの手の支配の中から、離れていたのだと 気がつけるのは、取り返しがつかなくなってから、だ。
(121) 2011/03/29(Tue) 00時半頃
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機械はいつも泣いていた。 兵器はいつも叫んでいた。 『道具』として使われる『彼ら』の立てる音が いつしか、慟哭に聴こえていた。 いつしか、絶叫に聴こえていた。 それでもなお、『道具』として『彼ら』を扱うことが、 自らの『道具』としての『使用用途』。 音に敏感、だというイアンを 殊に気遣ったのは、そんな理由。
(123) 2011/03/29(Tue) 00時半頃
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彼にどう伝えればよいのか。 困ったように笑むと、首を傾ける。 がしん、と、重い音と共に 左の肘から下を、外し。 完全に露出した銃口を、イアンへと向ける。 その音は、彼の耳にどう聴こえたか。
(124) 2011/03/29(Tue) 00時半頃
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感知式自動装填装置 ガチリ、硬質な音を立て構える左の肩口が開く。 銃身が完全に露出している間。 半径3m以内に標的物と成り得るものが存在する場合作動する。 さらに半径1m以内にこちらへと 向かって くるものがあれば
(135) 2011/03/29(Tue) 01時頃
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反射式自己防衛型自動迎撃機能 自動的に対象物へと照準を合わせ、 発砲する。
(136) 2011/03/29(Tue) 01時半頃
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不意に伸ばされた手に、 眼を見開き咄嗟に、 半歩引き、腕を振り払う。 瞬間、連続的な銃撃がテラスの手摺の一部を襲う。
(138) 2011/03/29(Tue) 01時半頃
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イアンから離れ、腕はさらに遠ざけ、 眉を歪め、首を振る。 手を伸ばされるとは思わなかったから。 銃口を向けたのは、自身の不注意。 それに。
(154) 2011/03/29(Tue) 02時頃
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直した、筈だった。 中庭でも邀撃機能が働きかけた。 常ならば、自身の意志で制御出来る程度の、彼の動きに対して。 過剰に。 過去に。 こんなものは要らないと、何度も自ら破壊した、腕。 血も流さず痛みも産まず、何度も元通りに直された、腕。 とっくに、取り返しはつかぬのだと 知ったのはその時。
(156) 2011/03/29(Tue) 02時頃
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第二皇子を、という、言葉に、 ゆっくりと、 しかし、確りと、頷く。 そのまま、感情の滲まぬ黒の眸を、上がる炎へと向けた。
(157) 2011/03/29(Tue) 02時頃
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イアンからは遠ざけたまま、腕を元に。 がちり、重い音が、鳴った。 勝手に外れるかもしれないが、 自身の手で押さえていれば問題はない。 ゆえに。 耳は覆うことが出来ず、 鳴く硝子に、顔を顰める。
(163) 2011/03/29(Tue) 02時頃
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物心ついた頃には、既に本物の手足のように難なく動かせていた身体が、酷く、重い。 それでも、 返事よりも先に そっちこそ大丈夫なのかと。 ふらつきながらも近づくイアンを案じる視線を送り。 それから、 ラミケシュから同じように確認の言葉が投げられたなら、 そちらへ眼を向け、頷いて。 片膝をついた。
(174) 2011/03/29(Tue) 02時半頃
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キリシマは、ミケの言葉に、
2011/03/29(Tue) 02時半頃
キリシマは、イアンを見遣る。
2011/03/29(Tue) 02時半頃
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ラミケシュの放る布。 軍服はいたるところが裂けて当たり前だ、と思っていたため、 イアンの身につけるそれへの違和はまったく覚えておらず。 彼が紡ぐ言葉に、彼を見上げ。 それをどう、受け取ってよいものか。 思考を巡らせようと。
(190) 2011/03/29(Tue) 03時頃
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ところで。
(191) 2011/03/29(Tue) 03時頃
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イワノフの連れてきた者の姿を確認したならば 左と右 双方の銃口を向け 照準が合うより先に、 自 分 の 意 志 で 、 ぶ っ 放 す 。
(192) 2011/03/29(Tue) 03時頃
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曲げた両腕を、戻し、 感情、宿らぬ黒の眸で、背後へと移動するのを追い、 振動。 マスクを外す。 振り返らずに、 笑んだ。
(199) 2011/03/29(Tue) 03時頃
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そのまま、肘を背後へ向け曲げる。 次、を撃ち込む前に、イアンが叫ぶ。 笑んだまま、首を傾いで。 撃つ。
(203) 2011/03/29(Tue) 03時半頃
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何故、止められたのだろうか。 彼も謂っていた。 帝国の害になるものは、潰す。 それが、キリシマの本来の『使い方』、なのだろう。 右腕。 肘から先を、外し。落とす。 走り出すベネットへと、銃口が向く。 落ちた腕に着けられたままの、時計が、床を叩く。
(210) 2011/03/29(Tue) 04時頃
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ラミケシュの声に、僅か、動きが止まった。**
(211) 2011/03/29(Tue) 04時頃
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ラミケシュへと、視線を向ける。 その声が、呼んだのは。 キリシマでも、師団長でも、とりにんげんでもなく。 首を傾ぐ。 鳴かぬ呟きを、零す。
(218) 2011/03/29(Tue) 16時頃
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≪ どうして? ≫
(219) 2011/03/29(Tue) 16時頃
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発声、という行為を成したことのない、その唇の動きから 言葉を読み取るのは、困難だろう。 イスカは、鶍(とり)には、なれない。 間違ったことは、していない。 どうして、その名を呼ぶ?
(220) 2011/03/29(Tue) 16時半頃
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その間、他のものは完全に意識の外で。 腕か、それとも本体か、砕けたとしても。 足を払われたとしても。 背後から、組み伏されたとしても。 気がつけるのは、その後。**
(221) 2011/03/29(Tue) 16時半頃
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