32 ABSOLUTELY CHRONO LIMIT―絶対時空極限―
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―――……―――っ!?
[ぞくり、背筋が凍るように冷え切った。]
やはり私の領域《テリトリー》は他の連中に比べると弱すぎるな。 小細工は私向きではない分仕方がないが…。
[見つかった。その気配は確実にこちらを察知していた。 剣を二本、取り出すと、そのうち一方をカリュクスへと放った。]
約束はお前の体力が癒えるまでだったが…。 それは反故にしてしまいそうだ。すまない。 裏に転移ゲートを開いてある。 その剣を持って逃げよ…。それを持っていれば、少しはまともに連中とやりあえるだろう。
[彼女に放ったのは世界に一つだけの不死殺しの魔剣。 その剣の傷口は、何によっても癒えることなく、不死者を殺せる伝説の魔剣。]
(104) 2010/09/17(Fri) 21時半頃
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― 少し前・回想 ― [カリュクスが目覚める前、ドナルドの言葉にそちらを振り向いた。]
……忙しくはない。 暫く使っていなかったモノを引っ張り出す準備が必要だった。 その準備をしていただけだ…。
[一度、その手帳を閉じると、彼の方を見た。]
……お前の力を篭めた物…? …すまないが、断る。それは大切なものだろう? 信頼できるか否か、不明な人間にそんなものを預けるな。 それに………。
[一度、言葉を切り、それからもう一度口を開いた。]
私は近いうちに死ぬ。その時に、それを持っていれば…。 どうなるか分かるだろう?
[隠すつもりはなく、さらりとそう告げた。]
(112) 2010/09/17(Fri) 21時半頃
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……やれやれ、強引なことだ。 そうだったな、大して前のことでもないが…。
[余裕の風体は決して崩さず、笑みすらも浮かべる。 その様子が、Helへと変わるのを見つめ]
そうだな、300年前はそんな姿ではなかったがな。 別に情に厚いつもりもないが…なに、ただの気紛れだ。
[彼女が歩み寄る様子にも、淡々と]
で、今日は茶でも飲みに来たか?
(118) 2010/09/17(Fri) 22時頃
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― 回想 ―
[大切なものを礼と言って渡す様子に>>119半ば呆れながらも]
……庇護は私の気紛れだ。礼だと言うなら必要はない。 戦闘も同じだ…私が今の力で勝ち目がないのはHelの力を持ったあの娘と、ベネットくらいなもの。 まともな足しになるとも思えんが…?
[そうは言いつつも、強引にこちらに渡す様子に深く溜息をついた。]
そういうところはあの女とそっくりだな。 ……どちらでもいい、私が全力で戦うことになりそうであれば、迷うことなく砕け…。
[言い出したら聞かぬ様子に、仕方なしにその義眼を受け取った。]
(121) 2010/09/17(Fri) 22時頃
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カルヴィンは、ドナルドの強引さに溜息をつきつつ。
2010/09/17(Fri) 22時頃
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[当然のように茶を断る様子に、もう一度軽く笑った。]
まあそうだろうな。 断られて私は悲しい…。
[滑稽そうに笑い続け、切り替わり続く言葉に]
断る…といえば、私は攻撃されてしまうのかな…? だが、いかに始祖と使途の力を宿すと言えど、私は最強の始祖だ。 ましてや、ここは私の領域…死の覚悟が必要だと思うが…?正気か?
[本来の力がない今、勝機は皆無。 戦闘を回避する為に、言葉を続けてはみるが…。]
(恐らく気付かれているだろうな…。昔の力が全くないことに…。)
(124) 2010/09/17(Fri) 22時半頃
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― 回想 ―
[小さな溜息、そのままそれを眺めて]
……だが…闇の力…回復させたくない理由もある。 これ以上…あれが強くなっても困るしな…。
[瞳を閉じて、それをポケットにつっこんだ。]
返品は効かぬ…か…。 やれやれ、面倒な子どもを拾ったものだ…。
[小さく笑みを零し、再び手帳を開き手帳を読み始めた。]
(132) 2010/09/17(Fri) 22時半頃
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…そうか。やるというならば、仕方がない…。
[ポケットに入れた、少年の瞳を握る。 しかし、それを握って一度だけ首を振る。]
わかった。 ならば来るが良い。貴様が相対するのは闇の王…これより先、言葉は要らぬ!
[左手に闇の魔力をこめると、巨大な球体となって拳を包んだ。 横目で一度、二人を見ると、そこから逃げ出す様子に呟く。]
…此方の約束…守れずにすまない。 だが、あれは…敵の手に落ちる前に砕け…。
[そう告げて、視線をミッシェルに向けた。]
(135) 2010/09/17(Fri) 23時頃
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あぁ、奪えるものなら奪ってみるがよい。 だが、この餌…安くはないぞ!
[細かい氷の弾丸を確認する。 右手に構えた剣を振るい、氷を弾くが、剣も共に弾かれた。]
……思っていた以上に…
[力が落ちた。その一瞬の隙、否、隙は見せたつもりはなかった。 一度目の一撃くらいは流せるはずだった。しかし…――]
ぐっ――……
[魔術で払う訳でもなく、凍気を篭めた拳は、その身に刺さり、後方へと吹き飛んだ。 気が抜ければ、闇の魔力も打ち消えてしまい。]
………くっ…くっ…はっはっはっはっはっ…
[あまりの自らの力の落ち方に思わず笑いが零れた。]
(145) 2010/09/17(Fri) 23時半頃
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[警戒し、追い討ちをかける様子もなく 自らは、ひとしきり笑い終えると、小さく息を整えた。]
すまないな…。ふざけるつもりは全くなかったんだ。 今現状の本気を…これでも出していたつもりだったんだが…。
…加減する必要はない。 Helの力を持つもの相手に、今の私で戦おうなどと考えた私が愚かであった…。 その力…使いこなせないならば、退く事を薦める…。
そうでなければ、今追い討ちを…止めを刺さなかったことを後悔する事となる。
[左腕の袖を引きちぎる。 その腕に浮かぶ禁呪の陣が闇色に暗く輝く。]
…全盛期時代の闇の王の力…これを使う羽目になるとは思わなかった。
[ぶつぶつと、呪文を唱え始めた。]
(152) 2010/09/17(Fri) 23時半頃
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貴様は今…判断を間違えた。
[攻撃に打って出た彼女。氷刃は届く間際の刹那。 呪文は完成し、…――彼の命を吸った。
瞬間、辺りを漆黒の闇が包み、それが晴れた時、 少年は青年の姿でそこに立つ。]
平伏せ…貴様の前に存在するのは…真なる闇の王。
[かつての闇の力。存在する時間は僅か{3}分。 ――…その時間だけ、彼は本来の姿、力を取り戻す。
氷刃は、闇によって留められ、彼が片手で上げると、 反抗するように彼女の元へと向かう。]
(162) 2010/09/18(Sat) 00時頃
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どうした?ひるんだか?
[頬に一筋の血を流す彼女を見る。]
…人間の身で、我らが始祖の力を扱おうなどとは、傲慢にも程がある。 もっとも…それを使いこなせていたとしても、貴様に勝ち目はないがな。
[身体を傷めている。その姿にも躊躇はなく。]
闇夜の前奏曲《ダークネス・プレリュード》
[周囲を包む闇の気配はいっそう濃くなり、彼女を蝕む為、周囲を囲むように]
時間がないんだ。さっさと死ね。
[闇の霧に紛れて、闇の刃を放った。]
(168) 2010/09/18(Sat) 00時頃
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[途端、倉庫を破り入ってくる二つの影。 そこを見て、小さく舌打ち。]
……ベネットか…。 (残りの時間で始祖二人。ぎりぎり時間が足りない…。 せめて、半刻でももってくれれば…)
[ポケットの義眼…しかしそれには触れない。 これは今使うべきでないと把握しているから。]
(これを使うべきは私じゃない…。彼…そう、力を取り戻して確信した…。 彼は今この時代に生きているのだから…。)
邪魔をするな。今は男女の密会中だぞ? 発動せよ、呪縛の魔眼…――
[視線を入ってきた二人に向けた。]
(175) 2010/09/18(Sat) 00時半頃
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…残念だが……。
[大鎌を止めるために右腕を差し出す。]
…弱者よ…退かねば死ぬぞ…。
[その強い視線で割り込んできた彼>>182を睨む。 そのまま、彼の腹めがけて蹴りを繰り出す。]
(185) 2010/09/18(Sat) 00時半頃
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[その身は姿を消し、更に一歩後ろへ。]
(…時間がもう残り少ない…。終わらせなければ…。)
さぁ、全員まとめて死を迎えるがいい…。 闇夜の鎮魂歌《ナイト・レクイエム》
[先程の闇の刃を、部屋全体に散りばめる。 それは、周囲のありとあらゆるものを巻き込み切り刻む。 しかし、出て行ったはずのカリュクスの気配を背に感じ、術の発動を止めた。]
カリュクス…何をしに来た。 ここにいると貴様も巻き込まれ……っ!?
[その怪しい気配に、逃げようとするが…――
―――…時間…切れ――…
力を喪い、背中から心臓へ、深々と突き刺さる魔剣。]
(193) 2010/09/18(Sat) 00時半頃
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ぐっ…がっ……―――
[いずれにせよ、その命は喪われる命。 しかし、せめて倒すべきをと願っていたが、力は途切れた。 一瞬で察した彼女の行為。闇に飲まれた心。]
……そ…うか…そんなにも…力が…欲しかったか…。 …全て、自業自得だな…。
[ふらりと剣から離れる。 そのまま、彼女を抱き寄せると…静かに瞳を閉じた。]
闇の祝福よ…飲まれることなく、彼女の力に…。
[残った全ての闇の力を、迷うことなく彼女に捧げる。]
欲しければ…こんな残りカスで良ければ、持って行け。 それでも今の倍以上は強くなれるだろうさ。
[そのまま力尽きて、地に伏した。]
(196) 2010/09/18(Sat) 01時頃
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(転移の…魔眼…これを…彼の元へ…)
[地に伏し瞳を閉じる。 ドナルドから預かった義眼は、空間を切り裂き、彼が信頼するある少年の下へ。 そのポケットには既に義眼は無く…。]
(…ソフィア…すまん、空間を…裂かぬようにする余力は…無か…った…)
(198) 2010/09/18(Sat) 01時頃
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― 西大陸《ウエスティ》 ―
[その大陸のとある街の小さな酒場。]
『おい、カルヴィン!ちょっとこっち持っていってくれ。』
あ、はい、今運びます!
[酒場で働くカルヴィンと呼ばれた少年。 その姿は、闇の王とよく似ていた。 黒に染まった髪と、赤色に光る眼だけが彼とは違っていた。]
えっと、これはどのテーブルですか?
[コツン…と頭に当たる小さな物体。]
ん…これ…なんだろ?小さな…石? 丸い球体………?
[不思議そうな顔をしながら、それをポケットにしまうと、仕事に戻る。]
(205) 2010/09/18(Sat) 01時半頃
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― side:西大陸《ウエスティ》 ― [最後の仕事を終えると、給金を受け取った。]
あ、今までありがとうございました。
『本当にこの大陸を出ちまうのか?』
はい、寝坊している主人を起こしに行かないといけないので…。かれこれ、300年近く眠っていますからね!
『そりゃ、かなりの寝坊助だな。血のストックは大丈夫かい?』
はい。皆さんが少しずつ分けてくれたので、大丈夫です。今日、この後の船で行くので、失礼しますね。
[ぺこりと、一度頭を下げ、酒場を後にした。 船着場まで辿り着けば、もう一度先程の石を取り出した。]
……これ…魔力が篭っている。マスターが多分送ってきたんだ。 さっき大きな力になって、その後消えてしまった。何があったんだろう…。
[不安げにマスターから送られてきたであろう物を眺めながら、船を待った]
(209) 2010/09/18(Sat) 01時半頃
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― side:西大陸《ウエスティ》 ―
[船は待てどもやって来ず、目的地で何かがあったと聞けば心配するも]
…ま、仕方ないか。 船が何時出るか知らないけど、その後ゆっくり起こせばいいか。
マスターに限ってなんかあったりはしないと思うんだけど…。
[ぼんやりと、港の待合所で飲み物を飲みながら、先程の 送られてきた石を見つめる。 彼の死と全てを知るのは、全てが終わった後…。**]
(214) 2010/09/18(Sat) 02時頃
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わ、悪いが……くれてやるのは、私の残りカスだけだ…。
[不意に>>248笑みを浮かべる彼女にそう告げた。 既に失われた力で、弱々しく近くにいた男を捕まえる。 そうして、一度テレポートし、もう一人の男を捕また。]
カリュ…クス…あまり…一度に、欲張るな…。
―――二人…とも…来い…。 転移の…魔眼……。
[領域《テリトリー》内では全ての魔眼を何の条件も無く使用できる。 だからこそ、半ば強引に二人を連れて、倉庫から脱出した。]
― 倉庫→どこかのビルの屋上 ―
(257) 2010/09/18(Sat) 09時頃
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― どこかの屋上 ―
[無事に移動を確認すると、小さく溜息。 そこに二人がついてきていたかは分からなかった。 既に、視力が失われかけていたためだ。]
二人とも…無事…か…?
[確認するように告げて、辺りを見回した。]
……いつか…死ぬつもりで…用意していた魔剣…。 それは…今回は、使うことは無いと思っていたが…。
[皮肉な話だと軽く笑って、自らの傷跡を見る。]
死者に対して…随分な仕打ちだ。 力なんざ大して残ってなく、放っておいても死んだとぃうに…。
(262) 2010/09/18(Sat) 09時頃
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[暫く間をおいて、納得したように笑う。]
結局…無駄死にか……。
[自嘲するように笑って、二人を、二人の影を見た。 逃げる際に拾ったもう一本の魔剣を腰から取り出す。]
さて…二人は破滅を望むものか?それとも、それを阻止するものか? 阻止するために必要な力…貸してやってもいいぞ…?
[死の近づく自らの身体を、ぼんやりと眺めながら 二人の返事を待った**]
(263) 2010/09/18(Sat) 09時頃
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[>>268ラルフが言うマーゴと言う名に、軽く首を傾げた。]
あぁ…カリュクスか…。 問題ない…どうせ死ぬ、否…。
[少しだけ間をおいて二人の話を聞く。]
助けたいと思うのなら…別にそれで構わん。 世界を壊すつもりが無いのなら…それで構わん。
[そこまで言って、血を吐き捨てる。 二人に死にかけだの、休めだのと言われれば、軽く笑い]
貴様らは…誤解している…。 私の…身体は、既に死んでいる…。 記憶、感情はただの残留思念…身体を動かしているのは、我が眷属、闇の力…。 禁呪の発動…と同時に私の命は、尽きたのだからな。
[そう言って二人を見てから軽く首を振った。]
(284) 2010/09/18(Sat) 14時頃
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[二人の影に視線を送り、口元をゆがめて笑う。]
貴様らの言うとおり、私にはもう戦うのは愚か、動く力すらない。 …"私には"…な…。
[だから、と続けて、懐から手帳と、横に置いた剣を出す。]
ここに、二つの武器がある…一つは魔剣。名を『闇太刀《ヤミダチ》』と呼ぶ。 闇の力を秘めた剣だ。 もう一つは私の手帳…闇の書と呼ばれる手帳だ。 闇の魔術、闇に対抗する魔術の全てが書かれている。 魔眼の力と扱い方も書いてあるが…まあ、これを扱えるのは私とその眷属くらいなものだろう。
[その二つを二人に押し付けた。]
(285) 2010/09/18(Sat) 14時頃
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[最後に、暫く迷って、申し訳なさそうにゆっくりと口を開く。]
…もう一つ…頼まれて欲しい…。 私の眷属…吸血鬼の第一世代が西大陸《ウェスティ》にいる。 闇の王の力の半分を継いだ少年。 まだ、目覚めていないが、私の後継者となる闇の王…否、今はまだ、闇の王子と言ったところか…。 その少年は恐らく、この国に入れず困っているかもしれん…。 余力があればで構わん…。その少年を助けてくれないだろうか? きっと君達の力に……。
[その言葉を告げて、そのまま*瞳を閉じた。*]
(286) 2010/09/18(Sat) 14時頃
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― 西大陸《ウェスティ》 ―
[飲み終えたグラスを置くと、そこから港へと出た。 地平線の彼方を見つめると、ぼんやりと、空間の境目が曖昧になっていた。]
あの大陸で何が……って…痛っ……。
[不意に左腕が痛みだし、袖をまくった。 左腕には何かの文字がびっしりと描かれていた。]
…これは…どこかで見たことが……。
[慌てて胸元から手帳を出すと、それを調べ始める。 しかし、どのページにも載っていなく諦めかけていた。]
(302) 2010/09/18(Sat) 16時頃
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[ようやく見つけたのは、手帳の最後のページ。 そこに、書かれていた物に目を見開いた。 絶対に使用してはいけないと書かれた禁呪]
これは…命を巣食う禁じられた呪術? まさか、マスターはこれを…?僕の腕に現れたのは…。
[静かに息を飲む。不意に訪れた眩暈に、膝を着いた。]
闇の王の死と…力の継承…。マスター…。
[船は出ず、空間の境界に戸惑いを隠せず、それでも闇の翼を広げると、空へ羽ばたく。 しかしその色は二色。片翼は黒、もう一方は白。 辿り着くことはできなくとも、向かうのは彼が死んだ、海の果ての大陸。**]
(304) 2010/09/18(Sat) 16時頃
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― 西大陸《ウエスティ》 ―
[空へと羽ばたき、海域を漂っていると、ふと、視線に船が見えた。 そこへと降り立つと、辺りを見回しながら、船の中を見る。]
あ、あの〜、すいません、どなたかいらっしゃいませんか?? すみません〜??
[船の中を探し回るが、人影が見えず、途方に暮れ]
…ど、どうしよう…?? この船、勝手に借りたら怒られちゃうかな…。
[静かに周囲を見回しながら、船を観察した。]
(349) 2010/09/18(Sat) 22時頃
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― どこかの屋上 ―
[二人の表情を見て、静かに笑ってみせる。]
何を言っている…。 使えるか…使えぬかで無く、使えそうなものは何でも持って言っておけ…。 何かの…きっかけで…使えるかもしれんだろう…?
[ラルフの様子が変わった事にも気付けず、静かに続ける。]
私に…もう、そんな余力は無い…。しかし、あの馬鹿のことだ…。見つければ何の疑問も無く、乗ってしまうだろうな…。
[それは、少しだけ楽しげに、笑いながら告げる。 しかし、見えぬ瞳は、そのまま開くことなく。]
赤子…例の瞳…わが子に授けた…。 必要であれば、回収するが良い……。 これを…持って行け…。
[そう告げて赤子に渡すのは一枚の羽。]
(358) 2010/09/18(Sat) 22時半頃
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これは私の意志。それを見せれば、奴は貴様の力に………。
[一度咳き込み、空を見た。]
奴は…私の力を…全ては使えないだろうな…それでも…。 秘めたる力は、今の、否、起きた時の私よりは上だろう。 ………千年を超える私の生…様々なことがあった…。 決して…良いことばかりでもなく…正しいことも行えず…。
しかし…私の人生は………
[幸福に満ちていた…。その言葉は零れることはなかったが、ゆっくりと目を閉じる。 その顔は、少しばかり満足そうに…]
(359) 2010/09/18(Sat) 22時半頃
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