68 Trick or Treat? ― Battle or Die ―
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 18時半頃
牧人 リンダは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 18時半頃
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―→路地裏―
[口が耳まで裂けたクラウンが、青とピンクの縦縞の服を着て歩き回る。 歯を剥き出しに笑ったまま固定された顔も、服から突き出した腕も 鋭く尖った牙と爪が緑色に輝きながら、ヌラリとした黄緑の粘着質を垂れ流している。そんな姿が他者からみた自分と知ったら男はどうしただろう。 それは「もし」の話のまま。男が知ってる事実は緑の爪と鋭い牙なだけ。 「お守り」を手に入れた人間のつもりでしかないのだ。自然、探す姿も人の形。
血を被ったからか、不鮮明な視界に目を凝らす。 ぐっと力を入れると、次の瞬間には鮮明な世界に変わった――先ほどより幅広い視界とともに。恐る恐る手を顔の側面で持ち上げる。本来なら見えないはずのそれは、異様に良く見えた。頬骨の当たりまで占める大小の目は気ままに、閉じたり開いたり。]
――め、が増えた。みたいもの、見せてくれる、のか? [対応するように異形の姿も顔面に溢れんばかりの花を咲かせる。マーガレット、カーネション、色とりどりの花は満開に咲き誇るが、揺れることはなく。奇妙に張り付いたままの質感を発しながら顔面にへばりついた]
(142) 2011/10/20(Thu) 18時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 19時頃
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― 異世界・広場 ―
[自宅から逃げて飛び回ってみると、外にもお化けが湧いている。 脳裏を過る夢の内容、悪戯を解くためのお菓子をはお化けを倒さなければ手に入らない。
しかしお菓子を持っていないお化けもいるようだ、先ほどの柘榴老人はシーツのお化けを探っていたようだったが、お菓子は出てきたのだろうか。 自分の見ていた限りでは老人はお菓子を手に持ってはいなかった]
(でもなんであんな不味いお菓子欲しがるのかしら?)
[十字架のクッキーの味は最低だった。 なんであんなお菓子を集めなければならないのだろうかと首をひねりながらも、今はとにかくこの悪戯を終わらせる為に力を使いこなそうと地上に降りてお化けと戦う事を決意した**]
(143) 2011/10/20(Thu) 19時頃
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ネイサンは、コリーン、名前も知らない彼女がここにいることは、もちろん知らない。
2011/10/20(Thu) 19時頃
ネイサンは、コリーン飛んでる影を見上げつつ、路地裏をとぼとぼ。
2011/10/20(Thu) 19時頃
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[ドレスの女性から貰った“お菓子”を食べたとしても、別段の何も起きた感覚は無い]
一体何の事でしょうカ。 ともあれ、誰カに会って事情を聞いた方が良いかと思いマス。
[誰かを探そうと思い、歩き出したその時……いつもより視線が高い? 左足が重い……何故?
僅かながら感じた違和感に疑問に思い、己の周辺を見ても普段と変化は無い。首を傾げてしまう]
何とも無い……デスネ。 誰カ話が分かる人ヲ――……。
[誰か、事情が分かる人を――と、途中で思考が切れた。 何故ならば、目の前に“異形の姿”をした生き物――生き物と呼んで良いすら疑問。 されど、其れは“動いている”。
黄色と緑が青とピンクの縞模様を着たクラウン、口元から黄緑色の液体を垂れ流し、真っ赤な口以外は全て花に覆われたモノ。
それを見た瞬間、呼吸すら忘れてしまったのか、と思われるぐらい息を呑んでしまった]
(144) 2011/10/20(Thu) 19時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 19時頃
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―海のしずくへ向かう途中―
これは、流石に…きついかな。
[銀杏並木の辺りから近道すれば、すぐに待ち合わせ場所に行ける。 そう思っていたのだが。 目の前には大量のお化け。卵お化けと違って、なんか強そうにも見えた。]
…やっぱり、食べないとだめかね。
[ポケットの中から、林檎のにおいがする飴を取り出す。 あ。そういえば思い出した。 確かこれ、特別なお菓子だとか言われたような。]
効果は…なんだっけ。 ま、ヘンな事言われた覚えはないから大丈夫だな。多分。
[背に腹は変えられない。 包み紙を開いて真っ白な飴を取り出し、口の中へ放り込む。]
(145) 2011/10/20(Thu) 19時頃
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[曇り空がさらに影がかかり、男は空を見上げた。飛ぶ影は人の形。けれど羽根つき。見たいものではないことに、男は内心舌打ちした。]
残念。 [少し目を伏せて音を零す。 その音は他者にいわせると、スピーカーから聞こえるノイズまじりのラヂオだろう。どこか遠くから聞こえ、思わず電源を落としたくなるような不明瞭さ。
視覚から物音が聞こえた瞬間、男の目が全てそちらへと向かう。花々も呼応するように中心をわずか動かした。向き直りながら対峙するのは青黒い、”お化け”だった。がち、と歯を打ち鳴らし襲われたときのために臨戦態勢に入る]
大きな、怪物ですね? [口を開かないままノイズが流れ出す。対人のときの男の癖か、敬語のまま] お菓子、持ってるのか。持ってないのか。
それとも奪いにきたのか [ あの狼のように襲いにきたのか、相手の動向をうかがうように 広げた腕の先についている爪を動かした。]
(146) 2011/10/20(Thu) 19時半頃
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ネイサンは、がちがちがち と爪も歯も呼応するように鳴き出す。攻撃前の威嚇のよう。
2011/10/20(Thu) 19時半頃
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[甘い。そしてほどよい酸味。昨日食べた林檎の味と全く同じ。 飴を食べ終わるまで、至福のひとときを味わった。]
…いや、でもなんかあんまり状況変わってないような。 こっち見るな。むしろ来るな。
[お化けはじりじりと此方に近付いてくる。 思わず、近くにあった銀杏の木に手を付いた。]
お?
[銀杏の木の枝が一気に伸び、有象無象のお化けたちを一撃で薙ぎ払う。 卵お化けと同じで、お菓子は落とさなかったけれど。]
案外凄かった。確かにお守りの効果はあるのかもなあ。 有難う銀杏の木。良いハロウィンを。
[お化けを退治した後、銀杏の木は元に戻る。 銀杏の木に向かって丁重にお辞儀をしてから、海のしずくへ。 他人から見た僕の姿が枯れ木お化けだったりすることなんて、想像もしていない。**]
(147) 2011/10/20(Thu) 19時半頃
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[口と爪以外の全てに花で覆われた“お化け”はとうとう此方の存在を認識した。 ガチガチと歯や爪を鳴らす様子からして、警戒しているのか、それとも仲間を呼んでいるのか。 もし後者ならば、この後自分の身に危険が及ぶのは火を見るより明らか]
貴方ハ……一体何者デスカッ!?
[此方も威嚇するように、近くにあった物を叩いて大きな音を出すだけに留めるつもりだったが、いとも簡単に粉砕してしまい欠片が四方八方に飛び散る]
あの女の人が言ってた“お化け”? と言う事は……「お化けに食べられてしまう」……貴方がそのお化け、デスカ?
[ちゃんと話しているつもりなのだが、相手からしてみれば、声が潰されて発声出来ない様な喋り方に聞こえるかも知れない]
ならば、私ハ貴方に食べられる訳には行きまセン。
[咄嗟に格闘術の構えをして、此方も臨戦態勢に入る。格闘術ならば、多少の心得はある。 何とか隙を突いて其処から逃げるチャンスを作らないとならない、と本能がそれを教えてくれた]
(148) 2011/10/20(Thu) 19時半頃
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サイラスは、ゆっくりと息を吐き、相手の出方を伺う
2011/10/20(Thu) 19時半頃
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[継ぎ接ぎの怪物が振り下ろしただけで、粉々に砕けていく物体。 その筋力が見かけ倒しではないことは男にも理解できた。 けれどその欠片を踏みつぶしながら、男は一歩足を進める。 唸るような音を発する相手は何か言おうとしているようにも聞こえるが]
――人の話は聞きなさい、と教わりませんでしたか? 菓子をもっているのか、いないのか。 聞いているのですが。
[鳴らすのをやめた手を、相手の顔に向けて掲げる。]
その継ぎ接ぎ剥いでやったら、質問に答えられるようになるか?
[この体重差ならば攻撃にあたることはないだろうと高をくくった。 臨戦態勢の相手を値踏みするように目を細めた、次の一瞬で跳躍する。 横っ飛びで相手の脇腹に入ろうとしたつもりが―― 力を入れすぎたのか壁まで届いた。慌てて壁から飛び出ている看板に爪を引っかける]
[苛立まぎれのように、片手を振るえば黄緑色が飛ぶが]
(149) 2011/10/20(Thu) 20時頃
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――孤児院・台所
[身を守れるもの、身を、守れるもの。
そう願いながら、ようやく彼女は台所に辿り着く。 調理用具が並ぶ。 その中から、自分でも扱えそうな細身のナイフを手に取る。
カボチャは空を飛んでいたし、黒猫は姿を消した。 そんな相手にナイフ一本で立ち向かえるかどうか分からないが、何も無いよりはいい]
(150) 2011/10/20(Thu) 20時頃
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― 雨樋の隙間 ―
[猫の姿を保ったまま、窮屈な雨樋の中に身を潜める]
(どうしよう、ゾーイちゃん全然見付からない……)
[孤児院にはまださっきのバンシーがいるかもしれない。 血を流す左肩を舐めながら身を縮める。 空を飛び回って鳴いていた南瓜の声はどうなったか。
幸い、猫の姿で庇に隠れていれば 空を飛び交う蝙蝠やお化けにもほとんど見付かる事はなく]
(151) 2011/10/20(Thu) 20時頃
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― 自宅・キッチン ―
……ふつう。
[つまらなそうに、彼は呟く。冷蔵庫に入っていたビスケットは、ごく普通のもの。キンダガートンで園児のおやつに出されるような、あれだ。
――が。
次の瞬間、どこからともなく聞こえてきたのは。]
――――――――――――!!
[とてもこの世のものとは思えない叫び声。]
(152) 2011/10/20(Thu) 20時頃
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モニカは、ネイサンの姿が見下ろした路地に見えてぎょっとした。
2011/10/20(Thu) 20時頃
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(わ、わ、何あれ……)
[クラウンの色違いだけならばまだ思い出すものもあったのだが。 緑色の爪や咲き乱れる花、何より避けた口が恐ろしい。 それが大きなツギハギのフランケンシュタインを相手にしている]
(お化け同士で、戦ってる? って、いうか……こんなのを倒さなくちゃいけないの……?)
[少し首を伸ばして、2人の怪物の様子を固唾を呑んで見守る。 雨樋からひょこり、黒い耳が出てしまった]
(153) 2011/10/20(Thu) 20時頃
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― 回想 ―
[モテたいとかの言葉>>46には首を傾げつつ。 散会の流れとなれば、ぺこりとお辞儀をして自分も自宅へと向かう事にする。 「海のしずく」とやらの場所を知らないのに気付いたのは、既に自宅の門をくぐる所だった]
…まあ、何とかなるわよね。
[楽観的に言いながら、玄関の鍵を開ける。 年季の入った、けれど品の良い洋館。それが彼女の住まいだった。 もっとも、手入れをする人間が居ないので庭は大変な事になっているのだが]
ラッセル? ねえ、居ないの?
[7つ下の弟の名前を呼びながら、家の中を歩く。 通った場所は逐一電気をつけていき、最終的に全ての部屋に明りがついても、人影は見つからなかった]
(154) 2011/10/20(Thu) 20時半頃
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[花のお化けに“お菓子”を持っているのか否かと聞かれても、一瞬何のことだか皆目見当も付かない。 先ほど貰った“お菓子”は既に食べてしまったから、手元には残っていない]
――……“お菓子”デスカ? 生憎私ハそれを持っておりまセン。 貴方は“お菓子”を集めて……。
[はた、と気付く。 そうあのドレスの女性が言っていた『お化け達が持っているんじゃないかしら』と言う言葉。 目の前に居るお化けは“お菓子”を求めてる?それを要求されてる自分は“お化け”なのだろうか……?]
マサカ……そんな事ナンテ。
[一瞬たじろいした影響で黄緑色の液体が此方に飛んできたのに気付くと、回避しようとしたが、完全には其れが出来ず、右肩に液体が付着した。 毒素は即効性では無い様子でまだ何かの症状は現れない。 そして、壁に掛かっている看板に爪が引っ掛かっているであろう花のお化けの首根っこを掴み上げ、反動をつけて>>153で黒猫が観戦しているであろう所までぶん投げてみる。 途中で、壁に当り擦りおろす状態になってたか否かは分からない]
(155) 2011/10/20(Thu) 20時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 20時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 20時半頃
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[片手でぶら下がった状態のまま、継ぎ接ぎが口を開くのを見ている。注視すればそれは言葉を告げようとしてるようにも見えた。「お菓子」らしい文字だけ理解したが、それ以外は男には把握できない。
その時、ひょこん、と覗いた黒い三角>>153。男の目の半分が探るようにそれを追う。花々も花弁を震わせ身じろぎする。 もう半分は目の前のでかい怪物を睨み続けるが、ちぐはぐな視界、遠近感が取れず――その手を避け損ねた。]
く、 あ
[息が詰まる感覚に、身動きが鈍る。すっと一瞬後ろに引かれた瞬間、苦し紛れに蹴りつけたが硬い皮膚なら撫でられた程度の感覚だろう。
ぶん投げられる時、止めようと壁に爪を立てたが、ガリガリと削れ甲斐はなく。おまけに手のひらが軽く肉が削げる。 黄緑と赤い線を引きながら、黒猫の近くに吹っ飛ばされた。]
(156) 2011/10/20(Thu) 20時半頃
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[台所には先程のバンシーが居たので慌てて逃げて そのまま孤児院の中を探索していくも、モニカはいない 肩を落として溜息を零す カンテラの火も、心なしか弱くなる]
ヒホッ!
[ふるふると首を振って、自分に気合いを入れる とりあえずいないと分かればこんな所に用事はない]
ヒホー。
[行儀が悪いけれど、窓からひょいと外へ出て そのまま門の方から外へ出て行った]
(157) 2011/10/20(Thu) 20時半頃
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―ある夢の中―
[夢の中にはまたあのお姉ちゃんがいた。もっとも今度は声だけでなく顔もきちんと見える。なかなかいい女じゃあないか。衣装が古めかしすぎるのが気にはなるが、まあハロウィーンだから仕方がないか。そう思っていると、目の前のお姉ちゃんがおもむろに口を開いて言うには、どうもこれはやっぱりイタズラなのだそうだ。当然俺は聞き返す]
要するにお菓子をあんたのとこに持って行ってやればいいんだろ?何がいいんだ?キャンディーかい?マシュマロかい?あんたぐらい身なりが良ければいくらだって好きなのが手に入るんじゃあないか?
(158) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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[だがそうじゃあない。どうやらこのお姉ちゃん、妙な趣味でお化けの持っているお菓子だけがほしいのだそうだ。お菓子をねだるお化けが大事にお菓子を持ったままのわけねえだろと俺は思うんだが、そこはまあそれ、手に入れる方法はつまり力づくらしい]
『やっつけてしまえば良いのよ』
はは、どうやってさ?お化けったってこっちの祭りじゃ子供が化けてるんだろ?無理に取り上げたら子供泣くぜ?特に俺みたいな余所から来たいい大人がさあ。ほら、きょうび犬猫ぶったってアレなんだし……
(159) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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『今から貴方にお守りをあげるわ』 『捨てないでちゃんと食べるのよ?』 『でないと、お化けに食べられてしまうかもしれないから――……』
[人の話聞いてねえなこの女は。そう思いながら俺の意識はまたどこかへ飛んだ……]
(160) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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―コリーンの家―
あれ……ここ、どこだ?
[俺が目を覚ますと、そこはやけに柔らかなソファの上だった。自慢じゃないが、俺は生まれてこの方柔らかなベッドと言うものにトンと縁がない。生まれたのは砂嵐の吹く日のテントの中でゴザが一枚敷かれただけのほとんど地べただったそうだし、物ごころがついてからは毎日野宿も同然。カンバス一枚あればどこの地面でも寝られるし、なんだったら木の上、ラクダの上、きっと氷の上でだって寝られる自信がある。
(161) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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[大男に投げ飛ばされたクラウンがこちらへ飛んでくる。 声を殺して成り行きを見守るつもりだったのだが]
フニャッ!?
[おどろおどろしい色の液体と生々しい赤が宙を舞う。 花に埋もれた顔の中、彼の目がこちらを捉えた事には気付かず。 恐ろしさのあまり首を引っ込めようとして屋根の角に頭をぶつけ]
ミャ、フミャ、、ミャ……――ッ。 (あ、やだ、落ちる……――っ)
[バランスを崩して頭から、吹っ飛ばされたクラウンの上に落下した]
(162) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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そうだ、南極に俺はいつか行こう。南極はきっと砂漠よりも凄いところだ。まず何しろペンギンがいる。ペンギンは人間を恐れないそうだ。という事は向こうから近付き放題じゃないか。凄いぞ。食料にはきっと事欠かないに違いない。そして俺はどこまでも続く氷原の上を犬ぞりに乗ってどこまでも走り続けるんだ。夜にはオーロラが見えるぞ。夏は一日中日が沈まない。なんて凄いんだ。きっと昨日の女の子達も、大きくなったら南極に行きたがるに違いない。
――だが、そんな事はどうでも良かった…]
(163) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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なんかこう…柔らかすぎるな。逆に体が痛えや。花の香りもちょっとするしな。女の子の部屋って感じだ。
…女の子?
[がば、と毛布をはね飛ばして俺は辺りを見回した。部屋の調度は、俺のようなむさくるしい男のそれではない]
なんだあ………? そう言えば、昨日広場でお嬢ちゃん達と人を待ちながらいつの間にか寝ちまってたんだっけ。まいったな… 誰の部屋だ?孤児院って雰囲気じゃあないし…
[まだ寝ぼけまなこを擦りながら俺は無造作に近くのチェストを開いた。途端に閉める。間違いない、ここは誰か女の部屋だ。多分いつの間にか眠っていたので、あの場に集まっていた誰かに匿われたに違いない]
(164) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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モニカやゾーイってこの部屋じゃあないだろうし、背の高い男の部屋でもないし、ってことはマーゴか、後の方で来た…誰だっけ。 まったく、積極的なのはいいけど困ったもんだね‥ おーい、おはよう。誰かいないのか?
[そう言って家の中を探るが、人の姿はない。しばらくして、書き置きだけは見つけた>>92。中にはこの家の主の名前と、モニカのことと、地図の事とそれに]
やべえ、開けちまった。……仕方ない、ちゃんとすぐ閉めたしわかんねーだろ。そう、これは……事故だ、不幸な事故……
[そう言ってテーブルの上を見渡すと、他に何か食べ物のようなものが載っていた。マジマジと見て、思わず俺は口元を押さえた]
(165) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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……うげっ。腐ってんじゃねーか… いけねえな、どんだけ美人でもこんなもんテーブルに残してちゃあ…
[他に戸棚を開けるが、奇妙な事にどれもこれも濁った色の、およそ食欲を催すような食べ物なんて何一つありやしない。さすがにこれは何かがおかしい]
おい、今更だけどこれ、結構やべえんじゃないのか?昨日の奴ら、ちゃんと無事なんだろうなあ…? それにしても、寝起きに何か食べるものは……
[そう言って俺は取るものもとりあえず荷物をかき集め、地図を頼りに家の外に出る事にした。そして、その時に……何気なく、本当に何気なく、赤い上着のポケットに入っていた白雪姫の小人の形の砂糖菓子(マジパン)をガリガリと齧っていたのだった]
―屋外―
(166) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2011/10/20(Thu) 21時頃
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[弟の性格なら、とっくに帰ってきている筈なのだが、どこにも見当たらない。 これはいよいよ冗談では済まされないようだった。 神隠しという言葉が頭を過ぎる]
…困ったわね。 もし、私の方が消えたんだとしたら…あの子、今頃心配してるのかしら。
[しかし考えて見ても埒があくわけでもなく。 ひとつずつ電気を消しながら、ひょっこり弟が出てこないかと淡い期待をして再度部屋をめぐる。 最終的に自分の部屋以外の全ての電気を消し終わると、ため息をついた。 本当はシャワーなりを浴びたいのだけど、なんだかもう疲れてしまって。 服を適当に脱ぐだけ脱ぎ散らして、ベッドへと滑り込み。 これからの事を考えたりしたかったのだけれど、睡魔は直ぐに訪れて]
(167) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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[地面に体を打ちつけ、息が止まる。 起き上がろうと左手を這わせば、そちらは肉が削げた方。赤い肉に染みる黄緑色に男は声に鳴らない悲鳴を上げた。 ピリピリと手のひらから始まる痺れが、起き上がる意思さえも麻痺させた。]
……、な、んの、 [聞こえるのは何の声かと言おうとしたが。>>162鳩尾に墜落する黒猫に、質問を途中で強制終了された。 3連続で息が詰まった男は流石に咳き込む。]
げっほ、 っ
君の、せ、い だ、 [猫に恨めし気な視線を送るが、花々は感情までは伝えない。ただじっと見る。]
(168) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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― 自宅 ―
――何だ!?
[ベッドの側へ駆け戻り、窓から身を乗り出して外を見た。 どんよりとした曇り空。その下にひしめく集合住宅。いつもの景色。
の、はずだった。
アパルトマンの隙間を、見た事もない生き物が蠢いていた。 それは子供の頃、お伽噺に出てきたような、さまざまな異形の怪物たち。 彼は我が目を疑った。思わず、叫びが漏れる。]
(169) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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あ゛ァ!? ――やっぱ俺、とうとうクスリに手ぇ出しちまった、んか…?
[その声に呼応したのかどうかは不明だが… ゆらゆらと通りに揺れていた白いワンピースの少女らしきものが、こちらを見上げた。蝋のように白い肌に、不気味な程に青い目。
小さな腕の中いっぱいにポーチュラカの花かごを抱えたその少女はバーンスタインを見てにたりと笑い。真っ直ぐこの建物に向かって来る。
アパルトマンの入り口、つまり、この部屋の真下までやってきた少女は、もう一度彼を見上げて一瞬ちょっと首を傾げるような仕草を見せ。そのまま、階段の方へ消えた。]
(170) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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― 海のしずく前 ―
……あー。誰にも会わなかったなあ。
[男はやがて、目的地とするその場所へと辿り着いた。そして、肩を竦めて零した。隠れながら街を歩く中で、他の誰かの姿を見る事はなかった。尤も、何処かでそれと気付かずすれ違ったりは、していたのかもしれなかったが]
んでもって、誰もいない、と。 結構時間かかった筈なんだけどなあ…… まあ、外がこれだもんな。皆無事だといいけど。
[独りごちつつ、身を休めるように出入り口の横に背を預けた。そのまま佇んで他の誰かが来るのを待つ事に決めて。腕を組み、少しの警戒を孕んで、辺りを見回し]
(171) 2011/10/20(Thu) 21時頃
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