52 薔薇恋獄
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[次には、ふるりと身を震わせる。 駄目だ、慰めなくちゃ…と思うのに。
どうしてだろう。]
[耀は見えただろうか。]
(116) 2011/05/23(Mon) 21時頃
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[一つぽろりと、涙が零れた。]
(117) 2011/05/23(Mon) 21時頃
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暴走?
[その言葉に、ぷっと噴き出す。 思い当たるふしが幾つかあって。 けれど、そんなところがあったからこそ、彼に惹かれたというのもあるのだが]
え、えぇ……分かりました。
[少しだけ笑いを堪えて言った後、ふと何かに気付いたように顔を上げ]
……鳴瀬先生、あなたをここから逃がそうと……。
…………そうでしたか……。
[納得したように頷くと、甲斐の目を真っ直ぐに見て。 昨夜と同じ質問を投げかける]
甲斐君は。
甲斐君は、鳴瀬先生のこと、好きですか?
(118) 2011/05/23(Mon) 21時頃
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ごめ……。
[自分で自分に吃驚する。 なんでか、ぼろぼろ零れた。
逃げなくちゃ、と思う。 思ったから、逃げだした。
駄目だ。おかしい。
自分がおかしい。
そう思って、よろめきながら部屋を出て、とにかく、と階段を下りていく…。]
→自室へ。
(119) 2011/05/23(Mon) 21時頃
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……せんせ?
[その涙に。 表情に。 声の調子に]
[ああ、気付く]
……そっか。先生も。 ごめんなさい、聞きたくないことまで、聞かせた。 でも先生。 蛍紫君は、だめ。 楓馬君のだから、だめ。
……でも、蛍紫君。蛍紫君も、もしかしたら…… 悩んで、戸惑ってたのは……そういう、ことなの?
[最後は自問の呟きで。 出て行く鳴瀬の背は追わない。 その背に声は届いただろうか]
(120) 2011/05/23(Mon) 21時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 21時頃
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―― 自室 ――
[鳴瀬が去った後。 紅子さんを離して、ベッドにぽすり。身を沈める]
……紅子さん。 僕、最低。 どうしよう。 ホント、僕、最低だ。
[頭の中のバラバラのピース。 それを無理矢理当てはめて]
(121) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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(鳴瀬先生は蛍紫君が好き。 蛍紫君は、楓馬君が好きだけど…… でももしかしたら……先生のことも、好きなのかもしれない)
[それは可能性の1つ。 でも在り得ない事ではない。 だって自分の心の中にも、全く同じだけの想いが2つ存在しているのだから。 とかく、もしそれが正しいのであれば]
…………本当に。最低だ。
[枕に顔を埋めたまま足をバタつかせる。 紅子さんはその周りを不思議そうに羽ばたくだけ]
(122) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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[噴き出されて、少し瞬いた。時折、こんな風に思わぬところで笑われるので戸惑うのだけれど。]
――……えぇ、好きですよ。
[困惑は、けれど、真っ直ぐに見られ問われたことに返す為、潜められる。真っ直ぐに返す言葉。けれど、前とは意味合いは違う。]
でも、俺は珀……楓馬も好きなんです。
[苦笑する、最低な話なのですが……と。 もしかすれば、珀を好きなのだという浜那須にも殴られるくらいの覚悟で、紡ぐ堂々の二股宣言。 まだ、ぶっちゃけ、気持ちは揺らいでいるから。]
……だから、俺は、いっそのこと貴方達に チチカカ湖にでもコンクリートに詰められて 沈められた方がいい気もするんです。
[冗談のように言うけれど、真顔だった。]
(123) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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― 自室の和室 ― >>120 [耀の声が後ろから響く。 甲斐は珀のものだ。うん、よくわかっている。 あいつが俺を好きだというのは、ただの代用でしかない。
だから、珀の元に甲斐を送ってやることが何よりなのだ。]
[でも、なんで、涙は出るのだろう。]
(124) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 回想/台所 ――
………やってみなくちゃ、分からない。 ダメかも、しれない。でも、じゃあ、ただ待つの?
[まだ自分の気持ちの行き着く先は、変わらない。 変えられない。けれど、死ねない。 首を振って、浜さんの話を聞いた]
………浜さん。一緒。俺も、一人。 ずっとずっと、二番目。一番じゃない。
だから、慣れてる。二番目でも、補欠でも、何でもいい。 ………大丈夫、無茶、しない。嫌われる。
[ただでさえ、一番には見てもらえないのに。 あまり変なことをしたら見捨てられる。だから、だけど]
[断られて、分担振って、立ち去っていた]
(125) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 静谷の部屋の前 ――
[それは、静谷の部屋の扉を叩く直前。 近くの、耀の部屋から甲斐が出てきた]
……………。
[おそらく、帰れる見込みの高いだろう彼。 ふっと目を細めて、笑って、手を振った]
………んー。多分、大まかには、かな。 甲斐は、知ってる、ね。
[どこまで、といわれても全体像は分からない。 ちょっと考えて、そう答えて。彼は何か話があるらしい]
………30分後。俺の、部屋。
[静谷の部屋を示して、ごめんね、と目礼した。 そうして、立ち去る後輩の背を見る]
(126) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 21時半頃
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[甲斐の答えは先程と同じ。 けれど、意味が違うことはすぐに分かった。
こちらも、そのつもりで訊いたのだから]
そうですか。
[それならば、少なくとも甲斐と……そして鳴瀬は救われる。 そう思えば、嫉妬心は沸かなかった。
けれど、珀の事を言われると、難しげに眉を寄せ]
二股じゃないですか。
あれ……。 ちょっと待って下さいね?
珀君は……珀君はどうなんですか? 彼も、やはりあなたを?
(127) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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――……
[そして、どのくらい泣いてただろうか、 もう、疲れた、と思った。]
[もう、疲れたから。]
[濡れた身体のまま、足を抱えて、部屋の隅、壁に寄りかかった。 雨風はやまない。
でも、もう、それでもいいんじゃないかって。]
(128) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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――…寒い。
(129) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 回想 静谷の部屋 ――
[中に気配があるのに、扉は開けてもらえなかった。 何か、ある。何か。 何か、酷く彼をそこまで追い込ませる何かが]
[ここに自分が来たのは、ただ単に相手を求めてって訳じゃない。 彼にもし好きな人がいて、でもそれに手を伸ばすのを諦めているなら。別に自分相手じゃなくても良くて。自分を利用されるんでも良くて。 ――だけど、上手くいえない。いえない自分に腹が立つ]
[このままだと、死んじゃうんだよ。 だから、汚れるとか、汚すとか、汚いとか。気にしないで行こうよ]
…………どこでも、いいよ。 ここ以外の、どこか。
だって、静谷。今、すごくどん底って顔、してる。 なら、そのまま死んだりしちゃ、だめだ。 そのまま閉じ込められたりしちゃ、だめだ。
(130) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 自室 ――
……ね、紅子さん。 紅子さんは、蛍紫君についてって。 蛍紫君は帰れるから。帰すから。 一緒にいれば、紅子さんも逃げれるかもしれない。
僕と一緒だと、死んじゃうから。 それ、楓馬君悲しむよね。 だから紅子さんも、ちゃんと楓馬君の所に行ってあげて。
[蛍紫、鳴瀬。自分を、皆を、帰すと言っていた。 でも……聞いた話が本当なら。 きっと戻れるのは、それこそ言った本人達くらいなものじゃないだろうか]
(131) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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……それとも、他に残ってる人達。 互いに恋したり、するのかな。
[とかく、自分がもう生きては帰れないだろう事は、分かっていた。 だって自分を想ってくれる人なんていないのだから。 想われたとしても、自分はここにいない楓馬と断られた蛍紫しか愛せない。 だから、つまりは]
……お父さん、お母さん……兄さん。
[死ぬのは、怖くない。 ……なんて強がることが出来ないのは、遺した想いのせいだろう]
(132) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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ねえ紅子さん。 僕のお願い、聞いてくれる? 紅子さんがきちんと逃げられたら、楓馬君に伝えて。 大好きだった。愛してたって。 楓馬君が蛍紫君のこと好きだって知ってるのに、こんなこと言ってごめんって。 あ、あとこれは二人に。 今までありがとう、二人のおかげでここまで生きてこれた。 本当に幸せだったよって。
……僕は、自分で伝えることが出来ないみたいだから。 …………お願い、ね……
[言ってる間に涙が溢れて止まらない。 それでも微笑んで紅子さんを抱きしめて]
……さ、紅子さん。 蛍紫君さがそっか。あとは、蛍紫君から離れちゃだめだよ。
[ようやく涙が止まったころに、部屋を出て行った]
(133) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[暫し、顎先に手を宛って考え込む。
珀が、甲斐のことを好きだったのだとして。 もし鳴瀬と甲斐が、互いを想いあって、ここから抜けることができたとしたら。 そうしたら、珀はどうなる? いや、珀だけではなく……3人の関係は?]
……まぁ、とりあえず、いいです。 今から悩んでも、仕方のないことですし。
[そもそも、そんなことを自分が思い悩んでも仕方ない。 当人同士がどうにかするしかないのだから]
(134) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 22時頃
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……好きだと、言ってもらえたけれど。 今も、好きって言ってもらえるか、自信ないですね。
[ちらっと浜那須の方をみやって後、ぼそりと呟いた。]
(135) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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―少し前の回想・台所 鳴瀬が来る少し前―
[軽い微睡から覚めたら隣に甲斐の姿が見えて]
…甲斐? なんで お前ここにいる? さっき(織部と一緒にいた時)の稲妻は、お前と耀じゃなかったのか?
[少し驚いて思わず寝ている甲斐の背中を揺する]
聞いたんだ 思いあってれば…
(136) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[扉が細く開けられて、中から垣間見える彼の顔。 それはとても細くって、触れられない。 だから、頑張って、必死で、言葉を探す]
……………分かってる。 俺は、静谷を、そうは見れない。 でも、俺は静谷が好きよ。
違う。 キスしてみようよ、って言ったけど、でも、そうじゃなくて。そんな風に、諦めたまま、傷ついたまま、静谷が見ているのが嫌。
………あぁ、もう。
[もどかしさに、扉を叩く。 ちなみに、セックスしようよとまでは言ってない]
違うよ、静谷。静谷は、きっと、ちゃんと人が好き。 ………憎しみばかり、って、思って終わるの、嫌だ。
[けれど、扉は閉められた]
(137) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[甲斐の視線につられるように、浜那須の方を見る。 そしてまた買いに視線を戻し、少し大きめの溜息をひとつついて]
そしたら私、ちょっと着替えに戻りますね。
あとここに誰が残っているのか、それも確かめなくっちゃなりませんし、その辺り、鳴瀬先生と話しもしなくっちゃいけませんし。
[ひとまず、大広間を後にすることにした]
(138) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[大広間を出る直前、足を止め、甲斐の方を振り返り]
あぁ、それと。
日向さんの件ですけど。 私でどうにかできるようなら、なんとかしてみます。
[そう言って笑ってから、去っていった]
(139) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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―少し前の回想・台所 鳴瀬が来る少し前― [甲斐から何か返事はあったかどうかすぐに>>61鳴瀬先生の声がしてと意識はそちらへ取られる。
やがてやり取りされる二人の会話]
…ちょ ちょっとまって なんで? 甲斐は耀と帰れない? …なんで甲斐を先に送って 後から耀とか…
[鳴瀬と甲斐の事情は分からず混乱する。 楓馬が最後に甲斐の名前を呼んだのは遠くにいて聞こえなかったけど]
……
(140) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[………ずるずると、扉を拳が下がる。 考えてみれば、残酷なことを要求していて、静谷の精神状態の方が幸せなのかもしれない]
[死を宣告された。 想いも寄らない形で。でも、どこかでそれを信じていない。 あがいて、あがいて、あがいて、あがいて。 みっともなくても何でもやって。 ―――そうしたら何とかなった、人を知ってる]
[諦めて、諦めて。 そういう人から、本当に行ってしまうって、知ってた]
…………ダメでも、何でも、足掻こう。静谷。 生きてる。まだ、生きてるんだ、よ。
キスが嫌なら、他でもいいよ。
(141) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[溜息を吐かれて、やはり普通は呆れるものだよな。 と、思いながら、視線を泳がした。]
嗚呼……、此処に残ってるのは後7人です。 鳴瀬先生、須津井先生、蘭香、浜那須先輩、織部先輩、静谷先輩と俺。 で、あっている筈です。
日向が、あと7人といってましたから。
[出て行く栖津井に、手持ちの情報を晒した。 笑って紡がれる言葉には、少し困った顔をしたけれど。]
(142) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[背後でじっとこちらを見ているひゅうがの気配]
……………。
[振り返る]
………ねぇ。おかしく、ない? 幸せな人は、幸せなまま。辛い人から、祟っていくの。
(143) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[閉めた扉。 それに背中を預けて、ずるずると座り込む。
寧人の言葉は優しい。 ともすれば縋りついてしまいたくなるほどに。 だけど――…]
俺は、いやだ。 もう帰りたくない。此処に居たい。 此処にずっと、囚われていたい。
[両手で顔を覆う。 身体を小さく折り曲げて、もう何も聞きたくないという様に眸を閉じた]
(144) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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7人、ですか。
[停電の回数と、消えた生徒達の人数を指折り数える。 大須と珀は、1人で行ってしまったから……辻褄は合う]
分かりました。 有難うございます。
[軽く礼をする]
(145) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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