137 海の家 『nave Di mare』
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[途切れ途切れに紡がれていく言葉に、胸がどんどん痛くなり、不安が募っていく。 『無くしてしまって』と言われた時には、情けなく眉を下げ、ついには視線を逸らそうとして、固まった。]
え、 …っと、
[一瞬、意味が理解できなくて。 けれど確かに届いた小さな声と、こちらに向けあげられた顔が赤く染まっているのを見て、ようやく理解して。 やっぱり情けなく眉を下げたまま、グローリアと目があえば、笑った。]
うん。 ……大事に、させて。
[手の中にあったライターは、大事なもののようにそっとポケットに戻す。 鈍く光を反射するそれを、無くしたりはしないだろうけど。 彼女の風邪が早く、治るといい。 バカンスはまだ、始まったばかりなのだから。**]
(84) rinco 2013/08/24(Sat) 01時頃
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[言葉を紡ぐうちに サミュエルが不安そうな顔になるのを見て取れば、 同じように不安が蠢いて。
ようやく最後まで言い終えて、目を合わせたあとの笑顔と言葉に思わず泣きそうな顔になる]
うん……うん……! 大事にされる!! わ、私も大事にしよう、約束する!
[精一杯答えると、今度こそ出て行くであろうサミュエルの手を一度だけぎゅっと握り、]
クッキー早く食べたい。 から、早く戻ってくるように。
[と、放った]*
(85) rucoco 2013/08/24(Sat) 01時半頃
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[思えば、一度も恋愛要素のある小説など書いたことがなく]
(ああ、前に一度、あの歌手、アイドルの) (あの子に書いた詩――ラブソング。ほんとに酷い有様で) (自分には向いてないとつくづく思ったんだった)
(でも、ひょっとして) (そうだね、少しばかり先の話) (切ない男女の気持ちの篭ったお話が書けるかもしれない――)
[青い空の部屋で、雲を象った白が晴れていくような そんな感覚が胸のうちに湧き上がるのを感じ、
もう少し心の甘みを寝かせて、深く熟成させてみよう、と思ったのだ]**
(86) rucoco 2013/08/24(Sat) 01時半頃
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[泣きそうな顔に、なんだかもう自分までつられてしまって。 その前から大分情けない表情はしていたのだけど、伸ばしたくなる震える腕を抑え、鏡のように力いっぱい頷いて。]
うん、俺も。 約束する。
[そうして部屋を出ようとすれば、ぎゅっと引かれ。 言われた言葉に、今度はこっちが真っ赤になる。]
うん。 うん、すぐ戻ってくる。
[勢いよく頷いて、部屋を出る。握られた手が熱い。]
(87) rinco 2013/08/24(Sat) 01時半頃
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[サミュエルが戻ってきたら、 ホリーの焼いたクッキーを食べて。
ひょっとしたら、『風邪はうつして治すもの』を実践したかもしれない]**
(88) rucoco 2013/08/24(Sat) 02時頃
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いかがでしたでしょう?
皆様、このリゾート地で夏の思い出を作ることが出来たでしょうか?
大切なものを見つけたり。
道を探し続けてみたり。
がむしゃらに書きなぐってみたり。
弱い部分を見せ合ったり。
自分も知らなかった顔を見つけたり。
想いを告げることが出来たり。
きっと、心の中にキラキラした何かが残った事でしょう。
(#3) 2013/08/24(Sat) 02時頃
もうこの夏は過ぎてしまうけれど。
過ぎてしまう時間は取り戻せないけれど。
記憶は、想いは、この海の家は。
きっとこの場所でずっと、貴方がまた訪れてくれる事を待っています。
(#4) 2013/08/24(Sat) 02時頃
ようこそ、海の家 『nave Di mare』 へ。
ここは都会の喧騒からはなれた小島。
知る人ぞ知る、リゾート地です。
この 『nave Di mare』 でひと夏の思い出を作りませんか?
(#5) 2013/08/24(Sat) 02時頃
薄いチラシがひとつ、風に運ばれていく姿は。
まるで雲のようでもあり、花火のようでもあり。
鳥のようでもありました―――……
(#6) 2013/08/24(Sat) 02時頃
Thank you...
*END*
(#7) 2013/08/24(Sat) 02時頃
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