237 【リアル人狼RP村】蜉蝣の村【半身内】
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童話作家 ネルは、メモを貼った。
2015/08/28(Fri) 01時頃
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―回想・フィリップと―
[チョコレートを渡せば、あの時と同じように此方の分を気にする彼(>>36)。]
そう言うと思って、ほら。 ちゃんとあるッスよ。 …ありがとう。
[ポケットに入れていたもう一つのチョコレートを彼に見せ、再びポケットに戻した。 フィリップは甘いものが好きだ、というところまでは考えが及んでいなかったが。 共にチョコレートを食べた時の彼の表情は、進んでお茶を配ったり、配膳を行っていた時のそれよりも、ずっとずっと柔らかで、“らしい”ような顔に思えたから。
例えこの惨劇が終わり、生き残れたとして、最早あの時のように甘みを手放しで喜ぶことはできないだろう。それでもきっと、そうなれば、生きていかなければならないのだ。]*
(57) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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[瞬間生まれてしまった隙は、グレッグ、否。空詩の弱さの証だった。 ごめんなさいと謝罪を繰り返して、レティーシャがメスを壁に突き立てる様子(>>54)に、手を伸ばすけれども足が動かない。]
ぁッ…、や、 め……ッ!
[声にならない乾いた音を、何度も口から出して、叫ぶ。 彼の白い喉は勢いよくメスに向かって、赤く、染まるのだろうか。]
(58) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/08/28(Fri) 01時頃
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[強く叩いた扉は、渦巻いて拗れた感情と、それから畳み掛けられた惨事の言葉>>56への衝動。 期待していないなんて言葉>>55にだって、本来ならば激昂してもおかしくはないはずだろうに。]
――ちが、います。違うに、決まってる。 そんなんじゃなくて、…、
[気遣いの言葉だとか。どのみちそんなもの、"彼女"には求めてはいない。 "彼女"が自分に、何も求めぬように。
ギブアンドテイクだけで成り立った関係で育った。それだけだと思っていた。 それでも未だ残るこの繋がりを断ち切る気になれないのは、言葉によって固められた扉を捨て置いて去ることができないのは、何故だったか。
"彼女"によって棚に上げられたのは、隠された感情だけでは決して無いはず。 剥がれた仮面も、剥き出しになった感情も、また同じく。
似た者同士とは到底言い難い。本来同じ土俵に立ったならば、きっと"彼女"の方が、二手も三手も、上を行くのだろうけれど。 それでも開いた扉の先。確かに向けられた鋭い視線に宿るのは、身を刺すような生の色。]
(59) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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――…、ネルさん、ですよね。
[その射すくめんばかりの眼差しに呑まれつつも、視線を合わせれば、到底"彼"とは思い難い"彼女"の姿。
けれど僅かに逡巡こそすれ、乱暴に手を伸ばせば、その腕を掴もうと。 触れたそれは、自身の物よりも細かっただろうか。]
――ティーシャさんが。
[それだけ告げれば、腕を引いて歩き出す。 たとえ掴めなかったとして。扉の隙に靴先を入れてでも、低い位置の肩を掴んででも、食い下がるつもりなんてない。
そのまま広場へと――思い詰めた表情で、それでも今更、作った笑みを乗せて笑ってみせた彼の元へと。 自分でも到底信じられない程の乱雑さを以ってしてでも、連れて行けたなら、良かったのだけれど。
先まで力の抜けていたらしい"彼女"の足なんて、気に掛ける余裕だってない。 ただ大丈夫だろうと、――そうであってほしいと、思う。
自身はまだ、歩けているのだから。]
(60) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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フィリップは、レティーシャに話の続きを促した。
2015/08/28(Fri) 01時頃
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[喉元に冷たい感触、と同時に広がる熱。熱い熱い熱い。ああ、でも、それでも死ななければ。早く、死なないと、。 ずるりと引き抜けば、赤が舞う。そのまま無意識のうちにもう一度振り下ろす。脳内麻薬が分泌されているからなのか、痛みはあまり感じない。]
……ッ、グ……ぁ……げほっ……
[舞う、赤。
赤は綺麗に弧を描く。
と同時に涙が頬を伝う。
喉元に空いた傷穴から血がコポコポと音を立てて溢れ、流れ出る。そのまま一度も汚さないように気をつけていた白い服を赤く染める。]
……ッ、あ……ぐ、ゥ……
(61) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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[カラン、と軽い音を立てて赤く染まったメスが落ちる。
ああ、痛い。
脳内麻薬が切れたのか。痛い痛い。
それでももう、空腹感も感じなくて……誰も殺さなくて済むのだと思えば、充分で。
……口内に広がる鉄の味は、相変わらず美味。]
……ぉッ、う…ざ……
[声にならない叫びの後、べしゃり、と自らの血の海へ……身を任せた。]*
(62) 2015/08/28(Fri) 01時頃
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[違う>>59、との返答に安堵する自分がいる。そうだ、と肯定されたなら…彼を殴ってしまったかもしれないから。その衝動のままに。]
なら、なに? もっと欲しいものでもあるのかしら? 求めてばっかの子どもなのね。
[褒められたがったりとか、認められたがったりとか。可愛らしい欲求。 嫌いじゃない。だってそれも『感情』の一部。
なれば、それを素直に表せばいいものを、と。子どもが背伸びして、取り繕って。求めてないふり、見ないふり。それでも彼がそう言い張るのなら、言及はしないけれど。ただ酷く苛つくだけ。]
(63) 2015/08/28(Fri) 01時半頃
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[開いた先にはやはり彼が。間抜けな問>>60には答えない。だって私は『ネル』じゃないから。 そう告げるため開きかけた唇。しかしそれよりも先に、腕が伸びてきて。]
…っ!
[咄嗟に感じた身の危険。慌てて扉に手をかける…が一足遅く。入り込んできた足に、掴まれた肩。ここまで近いと流石に、体格の違いを見せ付けられる。]
うそだったの、…っえ、?
[今の話は嘘だったのか。油断させて、私を喰らうつもりなのか! 強く強く睨みつけた先。なのに、彼の顔は…酷く不安に揺れていて。思わず毒気が抜かれる。]
(64) 2015/08/28(Fri) 01時半頃
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[彼の口から零れた名前。少しの間悩んでそれがレティーシャのことだと思い当たり。
しかし、なぜ今、彼の名が?]
…ちょ、まちなさい! まって、…っ、この!
[今更『優等生』とか言うつもりはないが。乱暴に引かれる腕、先を行く彼の後ろ頭を強く睨みつけては、転ばぬようにと足を動かした。
目的地は、きっと広場。]
(65) 2015/08/28(Fri) 01時半頃
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童話作家 ネルは、メモを貼った。
2015/08/28(Fri) 01時半頃
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[目の前に広がる不条理。結局俺は、それを見ているだけ。 何も変えることは出来ないのか? 涙を零して嘔吐きながら、彼の喉が、服が、床が。赤に染まるのを、見ていた。
べしゃり、
海の中央へと彼が身体を沈めると、ようやく我に返った足を引き摺るように動かして、自らも海の中に入り、彼の身体を抱きしめて、その手を両手で握りしめる。 子どものようにしゃくり上げて涙が零れるのを必死に抑えながら、彼の手を強く握る。]
あんた は、毒虫なんかじゃ、ない。 わらったり しない…。 だって、あんたは人間だ。 最期までずっと、間違いなく、人間だ。
[何も出来なかった自分を許せだなんて、謝罪の言葉も出ない。 ただ、どうか…どうか、 彼が救くわれますようにと、祈った。]
(66) 2015/08/28(Fri) 01時半頃
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グレッグは、フィリップに話の続きを促した。
2015/08/28(Fri) 01時半頃
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―→広場―
待ちません、 期待も、何も。してくださらないんでしょう…!
[狼狽を含んだ声>>64は、的外れも甚だしいのだからと捨て置いて。 次第に崩れる抵抗>>65にも、揚げ足めいて反論を。
それでも確かに後ろについて、広場まで導けたのならば重畳。 そのまま真っ直ぐ、どうせならばと足も早めて、広場へと向かったか。
思考から離れないのは――聞き取れず終いの、小さな囁き>>30。 腕を掴んだ"彼女"だとか、もしくはレティーシャとと同じ道を歩んだ"彼"だとか。
自身でなければ察することは出来たのかと考えたところで、今更何が変わる筈もない。 過ぎた事も、起きた事も、――結末も。]
(67) 2015/08/28(Fri) 02時頃
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―広場―
[そうして、ようやっと広場へと辿り着いた時。 倒れこむ彼>>62の、血飛沫の音は聞こえたか。 広い床を、白い衣服を染める、流れ出る血の色は、見て取れたか。]
………っ、あ、
[今まで見てきた犠牲者のものに比べれば、だいぶん綺麗なままであっただろうけれど。 それでも変わり果てた姿に、掴んだネルの手は無意識に離して。 後退りそうになった脚は、辛うじて踏み止まった。
傍に膝をついて手を取るグレッグ>>66との間で、滲みかけた視線を行き来させる。 それから重い身体を無理やりに動かしては、ゆっくりと近付いて。
死にたくないと、そんな悲痛な言葉>>20が思考を過ぎれば、鋭く息を呑んだ。]
(68) 2015/08/28(Fri) 02時頃
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………ッ、
[なんで、だとか。 すみません、だとか。 もしくは――ありがとうございます、だとか?
喉までせり上がった言葉は、それでも出口を見失って消える。 自身の生を突き付けて、彼の死を望んだのは、紛れもない自分ではないのかと。
聞こえるのは涙交じりのグレッグの声、だけ、だったろうか。 言葉の出ない唇を、数度開いては閉じて、
――せめて、その代わりに。]
(69) 2015/08/28(Fri) 02時頃
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――――これ、で。 終わったんじゃあ、…ないのかよ。
[始めよりずっと、人の減った広場へと。 新たに一つ熱を失くして冷め行く、がらんと広がる、空虚へと。
エゴだとは知りつつも、彼が望んだ終焉を。
震える声を張って上げたなら――途切れた放送の主に、届いただろうか。*]
(70) 2015/08/28(Fri) 02時頃
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