112 燐火硝子に人狼の影.
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[この人間の少女を、『人のまま』かれらに『協力させることが』できるか。そんな囁きも聞いて居たし、それが叶うならば――と思ったこともある。 けれど結局は人食いの人狼とすれば、喰わぬ保証がある訳でも無い。現に、己を獲物に、という囁きも、以前耳に届いていたものだった。]
――――…
[それでも、一つ過っていた思考。
――自警団なんかには殺させない。 そう何処かで思うのは、甘さであり、己自身のしがらみ。 結局は銃の力を借りた方が、という結論になろうとも――。 それでも、獣の姿に変じぬなら、男の腕で娘の首を絞めることは叶うかもしれない。
其処に近づく少女の存在>>53にはまだ気づかねど。 誰が見ていたのか、気づいたならば――…]
(57) 2013/02/08(Fri) 00時半頃
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[メアリー>>55が、漸く振り向いた。 その瞳を覗き込もうとしたけれど、彼女は俯いたまま。 彼女の口が紡ぐ、「秘密」の語。 不気味だと。寂しいと。――知られる前に、と。]
…………馬鹿。
[また、同じ言葉が零れる。]
ンなこと言ったら、オレもだわ。 ……見てねェ訳じゃ、ないんだろ。見せた、だろ。 今まで、どんだけ隠して生きてたと思ってるンだよ……。
[男の手は一度、ぐっと己の左襟を開けてみせて。 それからその手は、メアリーの顔を此方に向けさせようと、その細い顎に伸びる。]
どんなお前でも、受け入れるさ。 ………ひとりぼっちには、させねェよ。
(58) 2013/02/08(Fri) 01時頃
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好き、だ。
[零れる滴を拭うように、そっと、指で触れた。]
(59) 2013/02/08(Fri) 01時頃
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[自警団が催促に来るまで未だ少しの間がある。 男は杖を片手に立ち上がる。 調理場でチーズを切り分け生ハムと共に皿に盛り付ける]
――……、は。
[同胞の聲に小さく吐き出される息。 返事は直ぐには返さない。 聴いていると示すようにクツ、と喉を鳴らす]
(60) 2013/02/08(Fri) 01時頃
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[触れた指に>>59すくわれる様に顔を上げれば瞳が合う。 本当に?と。疑い出せば切が無いけれど。 真っ直ぐに自分を見つめた瞳を、信じたいと。 誰にも明かせぬ過去を見せてくれた彼に。 せめて、何かを返せるだろうか。こんな私でも。
臆病な自分は振り切って。漸く、願いを口にする。]
…私も、貴方の事が好き。――だから、
(61) 2013/02/08(Fri) 01時頃
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――死にたくない。 どうなってもいい。だから、ずっと一緒に居て。
[そう言えば、シーシャの元へと飛び込んだ**]
(62) 2013/02/08(Fri) 01時頃
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[チーズを切り分ける事は出来ても 紅茶を淹れる事は出来ない。 料理などした試しがない。 人として生きるのに必要な技能は欠けている。 それが無くとも生きていけるのだから それに対して不自由を感じたのも 集会所に隔離されてからのことだった]
これで良いか。
[酒場で出されていたのと同じ葡萄酒の瓶をみつけると グラス二つを添えてトレイにのせる。 そうして向かうのは、ホレーショ―のもと]
(63) 2013/02/08(Fri) 01時半頃
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[開けられたままの扉の向こうに ホレーショ―の姿を見つける。 扉の前で立ち止まり、コツリと一つ扉を叩いた。 彼の手元の本に一度視線を落とし]
お邪魔かな?
[コトと頸を傾げ問いかける。 酒と肴ののったトレイを軽く掲げて]
少し、付き合って呉れないか。
[彼と酌み交わす機会はこれが最後かもしれない。 そう思えば、此処に集められた際に交わした言葉が思い出され 気づけば彼を酒の席に誘っていた**]
(64) 2013/02/08(Fri) 01時半頃
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ああ――
[男の姿に気づけば微笑を浮かべた。 本を机へ置き、]
むしろ待ちわびた位だ 楽しくやろうぜ
最後までよ
[ベッドを少し空けて、酒の誘いに応じた。 仮にこのすぐあとに自警団に連れて行かれようが 獣に襲われ息絶えようが、日常は崩さない。 気の合う男と酒が酌み交わせれば、*それでいい*]
(65) 2013/02/08(Fri) 01時半頃
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