204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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―少し、未来の― [笑みを見て、眩しく感じて眼を逸らす。]
……――、ドナルドの……… ……せい、……だ から
[常は服越しや布越しで、直接肌に触れ合うわけではないから、こんな風に触れるのは――きっと、初めてで。 心臓が高く鳴り、うるさい。恋に落ちて、もう、ずっと、長いのに]
…っ、―――ん、
[言葉に、小さく頷いた。 緑の眼は、ただひとりを映して。]
ドナルド、が、……欲しい、 ……
[口付けに、応える。両の腕を伸ばして、髪を撫で、かき抱くように]
(297) azuma 2014/11/29(Sat) 01時半頃
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……ん、……
[そ、と触れたくて指先を頬に添わす。 心臓の音が、重なる。 同じに、高まっていると思うと、嬉しくて、――大袈裟だけれど、しんで しまいそうだ。]
…… ドナルド、―……
[胸の中疼く、獣の声。 貪るような口付けの合間、吐息に混ぜて想いを告げる。 溜め込んできた、封じてきたものを伝えたい。 上手く言葉に出来ているか、わからないけれど]
おれも、……ぜん ぶ……っ ん
[赤い髪をかき混ぜて、もっと欲しいと強請るよう]
(304) azuma 2014/11/29(Sat) 02時頃
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……っ は、ぁ ……
[目元の朱は鮮やかで、 口付けに、重ねてきた経験を想って、 不意に、ざわつくけれど、バリトンの囁きに甘く、溶けて]
ん、…… ドナルド、に、なら ――いい、から もっと、……
っ、ぁ ぅ
[咽喉が反る。舌が這う感触が、ぞわぞわと官能を呼び起こす。 ドナルドの歯が立てられたら、どう、感じるだろう。そんな想いが過ぎる。片手はドナルドの頭に添えたままで、くしゃりと髪を握り締めた]
(306) azuma 2014/11/29(Sat) 02時頃
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―少し 未来の―
……っ
[長い間一緒に居たのに見たこともないような 欲の色を視線に感じて堪らなく、昂ぶる。]
…―― ドナルド、……、ぁ ……ほん、とうに?……
[耐え切れなかったのは煽ったのは、自分。 深い響きを持つ声を、その眼を、自分だけに向けて欲しいと思ってしまった。――保護者、失格だと、思う。でも、溢れてしまった。 緑の双眸は欲とよろこびと、切なさと、とりどりに揺れて、]
ぜんぶ、…… あげる、 よ ……ドナルドが、良い……
[囁きは甘やかなくせに、ひどく切実だった]
(324) azuma 2014/11/29(Sat) 03時半頃
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[膝の間にドナルドの膝が滑り入る。 彼に、身体を開いて、上がる声を抑えるように、 湧き上がる獣めいた慾を抑えるように、人差し指の甲を噛む。 されど焦がれた掌が肌をなぞればそれだけで力は抜けていく。こんな感覚は、初めてだった]
そ、う かな、……うれ、し …ぁ っ
[食べたい、食べられたい。 だめ、失いたくない。悲しませたくない。 呪いの声は居間は遠く、聞くはドナルドの艶のあるバリトンばかり]
……ァ、あ、 ん 分かっ、… ドナルド、だけ に、だから …っ……
[喘ぎ、途切れがちながら伝える透明感のある、こえ。 動きが止まるのに少しだけ首を傾ぐように角度を変えて。]
(325) azuma 2014/11/29(Sat) 03時半頃
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っ――、…ン
[合わさる唇からは、あまい、とてもあまい、 ドナルドを巡る赤色の味が、した。 味わうごととろりと緑の眼は酔ったように蕩けていく。
意味するところを思えば より、甘美で。 舌先で探って、粘膜をぬるりと舐める。
濡れた唇を離すと、 フランシスは自身の口内を浅く裂く。]
おれのも ……舐めて……
[想いは 同じだから。――そう、伝えたくて。 陶酔し、情欲を滲ませる声で囁いて口付ける。 舌先で、己の赤色の味を、交わらせた。]
(326) azuma 2014/11/29(Sat) 03時半頃
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[赤、揺れる、耳飾。 煌いて、綺麗だと濡れた視界に捉えて思う。]
……な、に……?
[昂ぶりきって張り詰めたいま、 名を呼ばれるだけで震えるよう。 間を置いて、囁かれるは、―――]
……あ 、…ぁ、……――
[緑が揺れる。揺れて、揺れて、透明な雫が溜まる]
……ドナルド、……、 おれも、あい、 …してる、 ――ずっと。
[いままでも。これからも。 零れた涙と共に、微笑んで。**]
(327) azuma 2014/11/29(Sat) 03時半頃
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