298 終わらない僕らの夏休み!
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[今日は制服ではなく、私服を着て冷房の効いたリビングでスマホをいじる。確か、昔…連絡先は交換して、ひと言だけメッセを貰ったはず!と指を下に下にとスクロールさせて、政宗の名前を見つける。]
…………
[いきなり変な事を聞くとマズイだろうか、とか思ったけど
「おはよ。今日も俺の親父がご迷惑をおかけしています(土下座の絵文字) すげー変な夢を連続で見てんだけど、これって俺だけ?」
と、メッセージを送った。]**
(27) 2019/09/04(Wed) 13時半頃
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─ ループ二回目・自宅 ─
[カチリ、と目覚まし時計の針がセットされた時刻に合わさるその瞬間に手を伸ばしてタイマーを止める。 けたたましいベルが鳴り響くほんの僅か前に。
少し前から眠りから覚めはしたが、昨夜酷く泣きはらした目元と額の奥に熱が残っているような気がして気怠く秒針が進むのを眺めていた。
それなりにケアはしておいたはずだけれど、この分だと瞼が腫れている。 昨夜煩悶するままにゴロゴロと寝返りを打ったせいかいつもよりも大分寝乱れたベッドの上で身を起こして、ぐしゃりと髪を掻き上げた。
『昨日』の醜態は一体、何。 二度目の9月1日、自分が祭りの最中に盛大に泣き喚いた事を思い出してうぐぐ……とまた悶えてしまう。]
(28) 2019/09/04(Wed) 13時半頃
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[あの後ひとしきり泣いて冷静さを取り戻すと、すさまじい羞恥が襲って来た。 話しかけていてくれた…と言うか片言っぽいあれはきっと慰めようとしてくれていたのに、ろくに返事も出来なかった事を安住には謝り倒すメッセージを入れておいたが それ以外の、あの場に居合わせた秋山や会堂や、そして肝心の出口には何のケアも出来ていない]
[枕元に放り出したスマホを掴んで液晶の画面を開けば、またしても日付は9月1日で、 ぞわりと背筋を上る怖気に身を縮めて小さくする。
充電が30パーセントを下回っている。これは寝付く前に、画面を開いたまま悶々としていたせいだ。 ギャル友達が強引にゲットして来たり、同クラになった時に交換して勝手に共有していたので主要運動部のレギュラー陣のメールアドレスは一通り持ってる。ほんとに勝手に持っている。
その中の出口のアドレスに何か送り付けようか、やめようか、いや、急にメールって重くね? そうしている内に寝付いて、そして朝になっていた。
全然違う事が言いたかった。腹立つとかバカとかアホとかじゃない、本当に全然違う事だった]
(29) 2019/09/04(Wed) 13時半頃
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[思い出すとまたぐずぐずと目の奥が熱くなって泣いてしまいそうで、ン゛ッ!と堪えた。 無限に引きこもりたい……と言ううじうじとした思考を振りほどく。
ひとまず携帯の画面を閉じ、のろのろとした動きで身支度を開始──何を着たものか迷って、結局制服だ。
昨日と同じ、新学期がはじまると言うのに準備が出来ていなかった少しプリーツの形が崩れたスカートと、よれたブラウスと、そして今日はカラコンの代わりに眼鏡をかけて行く事にした。 黒ぶちの、少しサイズが大きくて鼻にずれ落ちたみたいになるあんまり実用的ではないそれで腫れた目元を隠した。
ネイルはとりあえずいいか、昨日のままだ。人差し指の野球部カラーがなんだかうらめしい……リビングの母に適当に声を掛けて、外へ出た。
背中に掛けられた『ごはんは?』と言う声にはただ首を振って不要、の意を伝えて──よくよく顔を見られたら昨夜泣き腫らした事がバレてしまうだろう。 母に心配はかけたくなかった。明日の朝になれば心配していた事も忘れてしまうようになった、母であっても、自分の為に胸を痛める姿は見たくない。]
(30) 2019/09/04(Wed) 14時頃
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─ 街中 ─
[祭りの朝に浮足立った町を歩く。 場違いな制服姿は、そこだけ日常の象徴みたいだ。
特に行く当ても考えていなかったので、なんとなく人の流れに沿うように歩くが結局この町の中で行ける場所と言えば神社や学校、図書館……他に何の選択肢があったっけ?
気付けば町を貫く太い幹線道路の傍に出ていた。この辺りは駅やある程度のオフィスビル、小さなホテルなどが並んだ町の中でも多少賑やかな場所。普段なら日中に余り学生が制服のままぶらついているような場所ではない。
ぼんやりと行き交う車を眺めていると鞄の中のスマホがアプリの通知音を鳴らした]
ッ……!
[またエミちゃんからのメッセージだろうか。のろのろと取り出したスマホの画面を開いて、そして
(^3^ [送信]
鹿崎からの登録申請を見つけた。]
(31) 2019/09/04(Wed) 14時頃
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これ、けん、ちゃん? ……はは、なァにこれ、…ふふ……っかわい。
[強張っていた顔が崩れる。弱っていた所にあの柔らかそうな手を差し伸べられたみたいな気持ちだ。 泣き笑いみたいな顔で申請を受理した。道行く人の邪魔にならないように端っこによりながら、お互いの友達登録が完了してすぐ、メッセージを打ち込む]
[『けんちゃん!』 『申請ありがとう、ヒナコだよ!』 (笑顔とハートの乱舞した絵文字)
『強引に押し付けちゃってごめんね』 『これ 迷惑だったらほんとにごめん』
『わたしはめっちゃうれしい!』
『今日は元気?』]
[あんまりいっぺんに送ったらいけない。セーブしたつもりだけれど、いつもエミちゃん達とはガンガンに送り合っているから普通がわからない。そっけなくもしたくない。
迷いに迷って、けんちゃんに似てね?と思うピンクのクマのスタンプを何の説明もなく一つ、ポンと付け足した **]
(32) 2019/09/04(Wed) 14時頃
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──現在:神社へ──
[ 街を散策してみる──なんていったって、 アテがあるわけでもなく、行き着くのは同じ。
一向に思い浮かばない原因と解決策を、 探し求めるみたいに、足は神社に向かい、 その道中に見つけた背>>24に、 あっ。と声を上げて歩み寄った。]
おはようございます、出口先輩。 昨日──じゃなくて、 …………朝からお祭りですか?
[ 昨日女の子泣かせてたでしょ、見てましたよ。 ……と言いたいところだったんだけれど、
"昨日"という概念が通じるものか、 わからなかったので咄嗟に話を変えたのだった。*]
(33) 2019/09/04(Wed) 14時頃
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― 神社 ―
あれ、岸じゃね?
[取りあえず図書館はマズい。図書館でうっかり明加に出くわして、また泣かれたらそれこそ社会的信用がジンバブエドルだ。 図書館を避けるように神社へ向かうと、これまたラッキーな事に岸がいた(>>33)。
女心のわからないオレになんとか助言を貰えればとか甘い期待をしてみるのだが――――]
(34) 2019/09/04(Wed) 16時頃
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──神社──
岸ですとも。
[ ええ。とひとつ頷いた。>>34 呼ばれた名前に疑問符がついてたからである。]
私も人のこと言えないですけど、 出口先輩、ずいぶん張り切ってますね。 こんな朝っぱらからお祭りだなんて。
[ 制服を着てしまっているので、 朝からお祭りというのもやや苦しい。
へへへと誤魔化すように笑いながら、 出口先輩がここにいる理由を考えても、 まさか女心と秋の空なんて思い浮かびもせず、]
(35) 2019/09/04(Wed) 17時半頃
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[ ──思い浮かびもしなかった。けれど、]
出口先輩ってば、 もしかして女の子とお祭り──あれっ?
[ デートですか? なんて。 カマでもかけてみようかと思ったところで、
そういえば初回の9月1日、 出口先輩は野球部の面々とお祭りに来てたのに、 昨日は女の子と一緒にいたな。と思い至る。
行動が変わってる? と抱いた違和感を、 千早は素直に言葉にしてみることにする。]
(36) 2019/09/04(Wed) 17時半頃
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……出口先輩、もしかして昨日、 公衆の面前で女の子を泣かせてませんでした?
[ 眉間に皺を寄せ、訝しむような目つきで、
……あくまで、相手がループ経験者かどうか、 見極めようという目的の元、やや固い声で、
出口先輩を見上げて、そう問うたのだった。*]
(37) 2019/09/04(Wed) 17時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2019/09/04(Wed) 18時半頃
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─ 家から図書館までの道すがら ─
[暑い。 直射日光が真上から容赦なく降ってくる。頭皮が灼けてる感覚が、全身から汗がにじみ出る感覚が、それがTシャツの下を伝う感覚が不快だ。 家に親戚が集まってなんか居なければこんな思いしなくて済んだのに。]
…ん。
[ポケットの中のスマホが震える。メッセージアプリのアイコンが通知画面に現れた。送り主は…航だった。 ぎゅう、と眉間にしわが寄る。
「いきなり連絡してきたと思ったら夢の話かよ」
「んなことより叔父さんさっさと連れて帰って」
もしかして俺が見た夢のことを言ってんのか?そう思いはしたけどそれをわざわざこいつに伝える理由がない。それに、夢の中で夢を見る…とかそういうの、俺には別に珍しくもなんともない。 だから二言だけ。スマホをスリープ状態にしてポケットに戻す。]
(38) 2019/09/04(Wed) 18時半頃
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………ふう… ………………………………
[なんだか気分が尖っている。夢の中の方がマシだったと思わされるのが嫌だ。俺がどういう思いしてるかなんて知らないで幸運に無自覚なままで呑気に夢の話なんかをメッセージで送ってくる従兄弟が嫌だ。あいつが悪いわけじゃないなんてことは、わかってるのに。
「ごめん」
「八つ当たり」
「夢って何」
もし仮に航が「とりあえず何らかの理由でご機嫌伺いをするために夢の話などを持ち出している」んだとすれば、ウザいからブロックしたらいいだけの話。 そうじゃないなら………]**
(39) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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― 3度目の9月1日:朝 ―
[冷房強い……。 部屋が冷えてる。 ちょっと涼しすぎる部屋であたしは目を覚ました。 夜も毎日あついからといってやりすぎだ。
今日は目覚まし時計が鳴る前に起きたみたい。 鳴ってない。
スマホを掴む。眠い…… ああ、メッセージが来てる。千早ちゃんから。
(>>15) 『今日は3度目』
その文面に一気に目が覚めた。 そのくせまだ夢のなかに居るような気分になった。]
(40) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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[千早ちゃんのメッセージを見てから、すぐに日付けを確認する。スマホによれば今日もまた『9月1日』だという。
あたしにとっての『昨日』『或いは夢』を思う。 あたし含めた数人が、9月1日が2回目だと思っているという内容だ。根岸からは増えてるかもしれないけど、現状9人と聞いた。
2回目のお祭りは千早ちゃんや研人や根岸とみんなで。
ただ、人間の記憶って、あたしにとってはなんだかそもそもがあやふやだ。 物体として昨日あったことが残っていないなんて、ほとんど夢みたいなものじゃないか? 世界五分前仮説みたいな話になってきた。
ぶよぶよした謎が体積を増していて、あたしはあたしというもののどこに確実さがあるのかわからなくなりそうだ。]
(41) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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[千早ちゃんにお返事をかえした。(>>15)
『覚えてる。』
『ごめん。 明日は9月2日だよっていったの嘘になっちゃった。』
それ以外にどうしようもない気がして「夏休みが伸びたと思って楽しく過ごそう」とあたしが言った時の、千早ちゃんの心配そうな顔がよみがえる。]
(42) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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−家から神社までの道すがら−
根岸! 今日は独りなのか!
このエッチなヤツめ!!
[俺は神社への道を精一杯走りながら、根岸を追い越しざまに昨日と同じ台詞を吐いてやった。そうさ。あいつが俺の宝物を覗き込みながら、彼女の意外な一面発見みたいなこと言うから(>>1:259)。俺はあの紙片を手で庇い隠しながら言ってやった…内で岸となにやってるんだろうな羨ましいヤツめ!
そうして俺は、俺のイメージでは疾走するように根岸を追い越したつもりだったけれど、現実の俺は俺のイメージ通りのスピードは走れていなかった。現実は厳しい。
なかなか視界から消えない俺を見ながらイライラしてるんじゃないか根岸はと、俺の中の俺が嘲笑するように言った。*]
(43) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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[うそ寒い気分になって、ベッドから降りる。 どうしようか……とりあえず出る準備だけしよう。 家に一人でいるのがなんだか寂しくてしかたがなかった。
テレビもインターネットも9月1日をやっていることをある程度だけ確認する。 顔を洗って服を着て、家を出る前に秋山先輩にメッセージを送ろうとアプリを開いたけど、そこであたしは少し息苦しくなって、暫くどうしようかしゃがみ込んで悩んでいた。
千早ちゃんの丸パクでいいかな……? でもあたし起き抜けにドキッとしたからもう少しなんか…… いや、いい。 あたしなんかより千早ちゃんの考えるもののほうがずっと爽やかに決まってるんだから。
『今日は3度目であってますか? 秋山先輩、覚えてますか?』
と送った。 返事はまだない。とにかく外に出よう。]
(44) 2019/09/04(Wed) 19時頃
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─外─
[母親と昨日と同じような会話をして、白地の半袖シャツと紺の短パンに黒のボディバッグを背にして、暑い外へと向かう。さっきの会話のせいか、夢のせいか、昨日よりはややテンションが上がりきっていない。]
おわ
[>>38バッグの中でスマホが震えた。親指でロックを解除して、政宗の返事を見るも]
…………、…………お ……おぉぅ
[昨日(といっても今日なのだが)もなんか小さく傷心する出来事があったけれど、今日も朝から波乱の予感だ。]
まぁた酒飲んでロクでもない話しているんだろうな……
[根岸家から婿に出た親父は、それなりに苦労を重ねたのか、根岸家に行くとホームタウンに帰ってきたぞー!!みたいな安心感からか、だいぶ…家では見せない顔を見せまくっている印象がある。政宗すまない…本当にすまない…って気持ちが募る。
(45) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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[>>39 画面をボーーーッと眺めながらそんな事を考えていたら、ぽぽぽ、と返事が追加された。]
…、…
[暑いので日影の中に移動してから返事を指で綴る。
「気にすんな。」
「海が夢に出てくるんだ。」
小さい頃、無邪気に話した身の上話。従兄弟だから、1つ年下で歳が近かった政宗だから、話した話の中に、消えた双子の話もあって。その名前が、海(かい)という事も言ってたけれど、水分昔だから覚えてなかったらどうしよ、と、思いつつ送信ボタンを押した。]**
(46) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2019/09/04(Wed) 19時半頃
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― 2度目の9月1日:自室・夜 ―
[今日は、部活の話をしようか。 なんでその話を選んだかって?さあ? 今日本来なら行くはずじゃなかった神社で、後輩の顔を見たからじゃない。 もしくは、なんとなく]
[競泳を始めたのは中学に入ってからだ。 それより以前は、家庭状況の方でいっぱいいっぱいでそれどころじゃなかった、なんてことは知ってるか。 始めた理由は友人に誘われて見学に行って、そのままずるずると。 正直なところ、何でもよかった。 もっと先に触れるものがあったなら、そちらを選んでいたことだろう]
(47) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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[最初は、当然ながら小学生の頃からスクールに通っているような子たちとは大きな差があった。 そのうちに追い越して、ゲコ西やゲコ町のハロウエルアマガエル等という二つ名を拝命することになるのだけど、それは闘争心や対抗心によるものではない。 ただ、もくもくと何事かに打ち込むのが得意で、自頭も悪くはなかった。 それだけだろう。 調べる→噛み砕く→実際に試す→効果と問題点を検討する。 それを繰り返すことが苦にならなかっただけ。 記録が縮めばそれを身に染み込ませ、縮まなければ何が問題だったか絞り込む。 それを延々と延々と繰り返した。 しなやかな筋肉を身に着けて、流線型のストリームラインを作り、加速するのに最適なタイミングで上半身と下半身を動かす。 体格はそのうち良くなるだろうと思っていたが、あまり育たなかった。 それでも、ある程度の記録を残すことができたのだから、同じように同じだけやれば誰でもこのくらいにはなれるのだろう。 多少、個人差は出るだろうが]
(48) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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[団体競技ではない、ということも良かったのかもしれない。 もし、チームワークが重視される競技を選んでいたら、和を乱す存在などと言われていたかもしれない。 どのような対応をされたにせよ、よろしくは無い結末を迎えていたことだろう。 それでも、辞めるのが早いか遅いかの違いでしかないが]
[退部のきっかけは、ある朝居間に置かれていた親の手紙。 『部活は辞めて受験に集中しなさい』。 それだけが書かれていた。 どちらの文字だったか憶えていないのは、それがどちらでも構わないからだろう。 その手紙を見て、その日のうちに退部届を出した。 その頃はまだ勉強の負担になっているとは思っていなかったし、辞めてからの方が成績は伸び悩んだけれど。 なぜやめたのかと聞かれれば、結局のところ私には向いていなかったのだ]
(49) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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[そろそろ眠くなってきた? 睡眠不足は勉強の大敵だからね。 ゆっくりおやすみ]
[自分自身の事を自分自身に言い聞かせるようにして、客観や俯瞰へと落とし込む。 私の悪い癖だ]
(50) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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― 3度目の9月1日:自室・朝 ―
[シーツとパジャマを洗濯機に叩き込み、シャワーを浴びて制服を着る。 そこまでが、寝ぼけ眼で行うルーチンだ。 休みの日でもしてしまうことがあるのだから、異常事態とはいえ本来ならば平日なのだから仕方ない。 ようやく、スマートフォンに表示される日付を確認した]
[居間にあるテレビをつけて、新聞を回収する。 外に出たついでに神社の方の様子を確認する。 そのどれもが、嫌になるくらい今日が9月1日だと主張していた]
(51) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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[『今日は登校しますか?』 そんな短いメッセージ。 皆もやはり9月1日かの確認と、どこかに集合したりするのか。 二つの意味を込めたダブルミーニングというやつだ。 実にスマートなお手並み。 昨日の記憶を頼りに会堂くんとヒナコサンに、それと既に持っている連絡先から部活の後輩である澪ちゃんへと*送った*]
(52) 2019/09/04(Wed) 19時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2019/09/04(Wed) 19時半頃
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― 自宅前 ―
[冷房の効いた自宅から出る。 外の空気との温度差がすごい。 お風呂の扉をあけた気分になった。 スマホの通知が鳴る。
それは受験で忙しい愛海先輩からだった。 暫く連絡のようなことは控えていたから、珍しいやら嬉しいやらだけど、状況的には喜びづらい……。 貰ったのは、シンプルなメッセージだった。
あたしは何よりも先に「こうすればよかったのか」とさっき送った丸パクメッセージを後悔して肩を落として溜息をついていた。]
(53) 2019/09/04(Wed) 20時頃
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[きっと秋山先輩に送るなら、このくらいの距離感が……とうじうじ後悔しそうになるのを切り替えて、愛海先輩にメッセージを送る。
『しないつもりです。私服で出ちゃった。』
それから少し考えて、
『愛海先輩は今日どうしますか?』
と続けて送った。]
(54) 2019/09/04(Wed) 20時頃
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−神社−
[死ぬほどに気持ちが悪い。 俺は時速3キロくらいで走りながら、胃の中で暴れまわって吸収されていくビールを感じていた。これが酒ってヤツなんだ。俺はいままで酒を見縊っていたらしいと思い知る。
焦りと、アルコールと、そもそもの走り疲れで、 俺は自分でも酷く凶相になっているだろうと自覚はしていたけれど、それでも神社へと向かった。そして俺は今日も邂逅する(>>34)。重苦しい足取りで近づいて行くと、傍らにもう一つの影があることに俺は気が付いた(>>37)。ああ、あれは岸だと俺は思った。エッチの片割れだと、俺が俺の語を継いだ。]
(55) 2019/09/04(Wed) 20時頃
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[メッセージアプリの画面を開いたままのスマホをぼんやり眺めながら歩いていると丸めの塊が捨て台詞吐きながら隣を横切った。(>>43)]
はあ?
……はあああ??!!
は? え、は?!これ??! エロ動画とか見てねえし!
[目の前を走っていく鹿崎を軽く追いかける。ぼてぼてと走るやつとへろへろと走るやつの追いかけっ子は傍目にはさぞ間抜けだったろう。]
(56) 2019/09/04(Wed) 20時頃
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