204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[引かれる袖、そのままに >>376 がしゃん、と大きくなった音にびくりとして やはり咄嗟にかばうような動きをした。]
…… ……ニコラ? なにを……して?
[保護者もトレイルも走り去り、一人残された まだ少年のような心に大きな身体の彼の、癇癪――か?と。]
(386) 2014/11/23(Sun) 21時半頃
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[バーナバスが自分に対して衝動を向けているとは知らずに、ただ大人しく待っている。
いつものことだ。 話が終わるまで、用事が終わるまで邪魔にならないようにと。 用事が終われば、また自分だけの。
頭を振る。 周囲を見渡し、自分とは違う色の赤い髪>>377が目に入る。 手でも振ろうかとした時、大きな音が鳴り響いた>>376。 驚いて肩を震わせる。]
(387) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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――…そうだね。
欲情してるよ。衝動は、僕の中に確かにあるから。
[逃げるから追い掛ける。 ニコルの考えた通りの、不幸に至る道を。
背の後ろから伸びた手は、ノックスではなくフィリップを求め。
トレイルへと差し出される手を避けるように動いても>>382、手と手はノックスを挟んで繋がる。
愛し子の表情は分からない。 けれど、見たくないと――思ってしまった。
蘇るのは、ニコラとディーンの。]
(388) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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―― 居間 ――
[フランシスの拳が緩む気配。 ドナルドからは彼の掌は見えず。
プリシラが喰い、喰われるを保護者に思うを知らず、 視線が一度重なれば温泉での事を思いだし微か目を細める。 ひととしての在り方を未だ残しながら 同時に喰う側の意識しかないドナルドは 線細くやわらかそうな少年の肢体を思い 獣の部分でうまそうだとそんな認識もしていて]
(389) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[ひび割れたような大きな音に>>376思わず耳を塞ぐ。 掻き消され、ニコラの「会いたい」、そんな声は届かない。
届いていたなら――幼馴染のその養い子。 その手段を、可能性を消したのはお前自身だと殴りつけて説教でもしたかもしれない。
けれど、彼とは遠く隔たった他人のまま。 不審を抱いた他人のまま。
信じることも、期待することも、何もない。
ただ、目の前で震えたプリシラの肩を抱きしめた。>>387]
(390) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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その手を、離してくれ、 フィリップ!
[これは悪い手だから。 もう一方の手に握られたナイフを見て、苦み走った表情を浮かべた。
悪い場所を選んでしまったと思う。]
(391) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[これはやらない。 誰にも、どこにも。
俺だけの、愛しい子。]
(392) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[歪む気持ちと情欲。 理性でコーティングして、愛情だと己に刷り込む。
愛しい、喰らいたい。 喰らいたいけれど、愛しい。
獣の欲を優先させれば永遠に失う。 ダメだ、と律する声が耳の奥で幾度も響く。]
(393) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[優しくつかんだ手 その手は覚えがある 渾身の力で 殴りつけるを防いだ手 強く握ったら きっと痛むだろう けれどーーー今はその時ではないから]
ーー怖かった?トレイル もう 大丈夫だよ……
[本当は 自分の手に 身体の近くに トレイルの温度 それだけで気持ち悪い 胸が悪い それでも 優しく微笑んで そっと……けれどノックスに聞こえる程度 トレイルに囁く 優しい声で]
落ち着くまで お二人 離れた方が いいと思いますよ?
[欲情を肯定するノックスに 冷たく 硬い声で言い放って]
(394) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[喰らいたい。
けれど。
居なくなってしまう。それはひどく寂しいこと。悲しいこと。]
(395) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[離せと言う言葉 ああ 少し 胸の内 どろと淀んだ感情が
晴れる]
トレイル……いこ?
[ >>391 にっこりと ノックスに嗤った 頭の上 ルーツが ばさりと 一度大きく羽ばたいて]
(396) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[居間を見回す。視界に入るのは、仲の良い大人と子供の姿たち。 そうして見せられる、ゼロ距離に>>384 は、と小さな笑いがひとつ。 鼻から漏れて、地面に落ちて砕けた]
――ずるい。
[なんでディーンは。ノックスみたいに、口先だけでも、ダメと言ってくれなかったんだろう。 その純潔の唇が紡いだのは、欲しい、一緒になりたいと、そればっかりで。 僕は嬉しかった。
けど、なんでディーンは、食べられたかったんだろう。 どこにも行かないでと口にしたくせに、どこかに行ったディーンは。
なんで一緒に生きなかったんだろう。なんで間違いを一緒にしたんだろう]
……わかんない。
[懐の中。大事な卵をぎゅっと握って。 ため息を吐く足元で、鍋はまだがらんがらんと回っていた]
(397) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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[フランシスが庇うように動くは>>386 ずっとずっと見てきていたけど 庇われてばかりの己が不甲斐なくも思えた。
大事にされている。 それはいやというほど伝わるから いつか庇われるだけでなくなれば、とも思いながら
目覚めた獣を、怒りを、憎しみを、持て余す。]
(398) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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ん……?
[>>386名前を呼ばれて。 ゆる、と顔を向ける。 優しい瞳の色が、こちらを見ていた。
首をかしげる。 笑おうとしたけど、口元がひきつっただけだった。
だから、首を振って。 うるさい鍋を黙らせるために踏みつける。
があん、と音がした]
(399) 2014/11/23(Sun) 22時頃
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― 居間 ― [握りこんで手のひらの傷を隠したのは ドナルドに見せては、きっとよくないと思ったからだった。 舐めておけば、治る程度だろうけれど。
ドナルドの心の内秘めるを知らず、>>389 まだ、守らなければという保護者としての動きに彼がどう思っているかは――分かっていても、まだ、心配で>>398
ニコラが引き攣った笑みを浮かべ――その歪みに眉を寄せた刹那]
…… !!
[>>399 大きくなった音が居間を切り裂く。 ぎくり、一歩下がった。]
(400) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[握りあう手を強引に解くように、手の甲で払う。 フィリップの微笑み、優しい声は猫を撫でるよう。
よく知る表情は、まるで鏡のよう。]
……何のつもりかい? フィリップ。
トレイルを殴った手で、首を絞めた手で! 今更のように気遣って。
[初めて聞く冷えた声。]
……君に、言われる謂れは ない。
(401) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[再び響く音>>399。 フランシスの傍らでその音を聞き光景を見る。]
――…二コラ。
[ノックスの大事な養い子。 下がるフランシス>>403とは反対にドナルドが前へと出る。]
(402) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[フィリップがトレイルに牙向けるなら 己の牙は二コラに向けようか。
二人同時に失えばよりノックスを――。 澱む心がそう囁く。
ひととしての殺意は考えぬままに。]
(403) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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……ーー
[凪ぐ手 トレイルの手を軽く引く 確かにノックスの手は当たる ーーートレイルの傷ついた腕に]
なんのつもりってーーー人聞き悪いーーー
そんな俺より あなたの方が 嫌ーーーーと言うことでしょう?
[違いますか?] [ふふっ と笑って首を傾げる ナイフを持った手は 持ちながら そっと トレイルの頭を撫でる
少し間違ったら ナイフがそのまま傷つけそうな]
(404) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[衝動を覚えたばかりで、それは一人だけに向けてのもの。 目が合ったドナルドが、何を思うか知る由もない>>389。
抱き締めてきたバーナバス>>380の服を掴み、音の方を向く。 また聞こえた音>>399に、また肩が震える。]
……何があった?
[バーナバスを見上げ、心配そうな顔をする。]
(405) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[悪い声だ。
トレイルを何処かへ誘おうとする。
だから。]
トレイル!
[行くなと声をあげ、羽ばたく鳥の、赤羽根に。 目を奪われないよう、フィリップの両肩を掴むように腕を伸ばした。
1歩、踏み出す。]
(406) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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やだ こわいーーー襲われちゃう だれかーーーたすけてくださーーーい ノックスに襲われるーーー
[ころころと 珍しい笑い声 だって心底楽しかった それだけ必死な 必死なノックスの その腕が 届かないところへ
トレイルの撫でていた 頭 此方へと 抱きかかえながら 彼は大きな声を上げながら
軽いステップをきって 後ろへ 後ろへと その手から逃げようと]
(407) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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[響く音は不快で耳障り>>399。 腕の中でびくりと震えたプリシラや>>405、動きを固めたフランシス>>400が可哀そうだと思いながら。
駄々っ子のようなニコラの振る舞いだけ>>399端々から垣間見る。
ドナルドが庇うように進みでる姿に>>402そちらの心配は忘れ。 男自身はプリシラを庇うような体勢をとった。]
分かんねえよ。でも。お前は心配すんな。
[不安そうな表情を浮かべるプリシラの頬を撫でて。 不愉快な音源を注視する。
歪な子ども。 そうとしか表現できない相手を前にじわりと警戒が湧く。]
(408) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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……トレイルの話じゃないよ。
フィリップ。―――君が、何をするかという話だ。
[払う手をずらされた。栗色の髪に触れて。 ナイフを持って。背に落ちる汗の一筋。>>404
こんな笑い方をする子だったか。こんな喋り方をする子だったか。>>407]
もう一度だけ言うよ、フィリップ。
[背に庇っていたトレイルは、今は彼の傍。]
(409) 2014/11/23(Sun) 22時半頃
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トレイルは、フィリップよりノックスより、鍋の音から逃れたい気持ちでいっぱいだ**
2014/11/23(Sun) 22時半頃
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ーーーーーさぁ? それでもーーートレイルは あなたより 俺がいいって
[わからないふりして 小首をかしげる トレイルを惨殺するを思いながら にっこりと無邪気に笑って]
正当防衛で 切りつけますよーーー これ以上追うなら ーーー人を守りながらは不得手です 間違って トレイルを傷つけたくない
[叩かれ解かれた腕を トレイルの肩にまわして ぐっと 此方へと抱き寄せる ああ この温度は本当 胸糞悪い そうして ナイフの切っ先を 向ける 近づくならーートレイルに刺すよ という脅し]
(410) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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[ドナルドがこちらを睨むのも、べネットが一歩下がるのも。 警戒を滲ませるバーナバスも見ないで、じっと俯く]
ずるい……。
[好きな人と一緒にいたいだけ。 なんにもいらないから、愛されたいだけ。 そんな人の願いを叶えてあげたかっただけ。
それがなんでこんなに難しいの]
……ずるい、ずるい、ずるい!! ずるいんだよみんなっ!!
[鍋を蹴っ飛ばしたら、壁にぶつかった。 それを自分でもびっくりした目で見たあと、へたりと踞って、膝と額をくっつける]
(411) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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……大人も子供も、みんなキライ……。
[愛されてる人、バツ。 愛されて当然みたいな人、バツ、バツ。 あいつもこいつもみんなバツ。
キライ]
……。
[だだっ子みたいに、叫んだあと。 卵を指が白くなるくらい握って、黙りこんだ。
ただ、思うのは。 みんな、不幸になってくれたらいいのにって。 世界の破滅を願う魔法の言葉]
(412) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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僕から、トレイルを拐おうと するな!
[掴めたと思ったのに、服の裾すら逃げていく。 おどけた声とは反対に、ぐっと唇を噛む。]
フィリップ、君がそのナイフを突き付けたいのは、僕だろう!!
[己の胸に手を当てる。ラルフのナイフが至ったところ。>>410 さわるな、ふれるなと睨み、1歩、また寄る。]
(413) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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[睨む意識はなかったが 目つきの悪さから二コラにはそう見えたかもしれない。]
何がずるいンだよ。
[だだっこのような彼>>412にぽつと言葉を向ける。]
(414) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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―居間― ……っ 、ドナルド
[庇うように立つドナルドの背に 爪を立てていた 手を伸ばして。>>403 ]
……―― 眼 笑って ない……?
[ぞ、とするのは、本能的に怖れたからか。 ノックスの一行が、気づけば拗れて、 捻れていることなど知る由もないゆえ 不信感を募らせるばかりだ。 ノックスを呼んでくるなんて―――そんなこと、する義理も、ないと思ってしまって。]
(415) 2014/11/23(Sun) 23時頃
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