197 獣ノ國
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[邪魔にならないように。と、控えめに問いかけた声は。 それでも店主に届いていたようで。
応える言葉>>221に、その貌に浮かぶ微笑みに、こちらも笑みを溢して]
わぁ――。 本当ですか?
暫く出ていなかったから。 前のをもう何度も読んでいました。
[暗記してしまうほどに読み込んだ本。 その一文を思い浮かべれば、自然と胸は高鳴って。
差し出された本を、まるで硝子細工でも抱くように、両の手でそっと受け止める。]
(238) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[ヒヤリとした本の表紙。 滑らかなその感触を掌で感じで、そっと瞼を閉じ。
この本の作者が書く作品の。 独特な清涼感と透明感。
決して、幸せな恋愛噺ではないはずなのに。 欠けたピースが嵌まるように。 最初から一枚の絵だったように。
登場する当人たちにとって これ以上の結末はない。と思わせてしまう。
そんな世界を描く文章を思い浮かべれば。 足の痛みも束の間忘れた**]
(239) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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―大通り―
[清々しい朝の光を浴びながら、ゆっくりとした足取りで石畳の上を歩いてゆく。 何時もよりも遅い時間に、何時と同じ速さでこの道を歩くのも、中々悪くは無いものだ。 秋口へと差し掛かるこの季節、風はもう冷たさを孕んでいる。空の青さを、風の冷たさを、そして道行く人の声を楽しみながら、男はすう、と息を吸い、そして吐き出す。]
………、ん?
[そんな中、すれ違った人物の、白で統一された服装でコートを揺らしながら歩くその風貌>>224に、男はふ、と首を傾げる。 軽く振り返り、チラリと見えた何処かで見た事のあるその顔に、ついと眉を寄せて。 歩む速度を僅かに落としながら、そうして数秒思案しただろうか。]
――君。
[やがてその人物が、自分が何度か見に行った舞台の上で演じていた者だと言う事に思い至れば、男小さく声をかけては見ただろうか。 この時間、この道に居る事など男にしては大層珍しい事だ。しかし彼とて、別に無名では無いだろうに。 この朝の人の多い時間に、そうも目立つ風貌で街を歩く理由が何かあるのだろうか、と。 男は、少しだけ興味が沸いたのだ。]
(240) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[『大人を誂うものでは無い』と告げながら本の包みを受け取り、頭を撫でるようにセンスで叩いて行く大人の男。 生々しいという言葉には「やってることがやってることですからね」と軽い反論。まあ、ただの教え子とただの教授という関係では、自分が何をやっているかなんて知る余地も無いだろうと判断して。(もちろん、教授がそういう関係者を探しているのならば、どこからか自分の噂は耳に入っていると思うけれど)]
からかってないって言ったら、どんな反応するのかしら。 確かめてみようかな
[大学で言ってみたらどんな騒動になるだろうかと想像して、少しだけ性格の悪い笑みがこぼれる。そんな笑みはとても醜悪だろうけれど]
(241) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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さすらい人 ヤニクがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(さすらい人 ヤニクは村を出ました)
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[自分の店で買わせた方が得だというのに、図書館で借りた方が良いという店主>>230に、苦笑が漏れる。なんてお人よしで、優しい人なんだろうと。 そうして不意に手を柔らかく握られ、控えめに、けれど視線が合うように覗き込まれて、驚きに目を瞠って]
大丈夫って……なんで? 大丈夫よ。なにも辛いことは無いもの
[言い放ってしまってから、少しきつい口調になってしまったことや辛いがあるとあさましく同情を強請るような言葉になってしまっていることに気づいて、自分にイラつく。 まるでわがままを言う子供のような言葉。自分勝手で傲慢で、醜い言ノ葉。ああ、大嫌いだ、心の底ではこんな言葉しか渦巻いていない自分自身が]
………っ、ごめんなさい ありがとう、助かる。図書館で探してみるわ ……教えてもらうだけっていうのも悪いし、なにか買って帰ろうかな
[誤魔化すように笑って、あからさまでも話を逸らして。あの日の決意を改めて心に焼き付けながら、けしてホントウを見せないように]
(242) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
スージーは、錠の後姿を性格の悪い微笑で見送った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
スージーは、マユミからの返信がないかと携帯を数秒ちらりと見た
2014/10/02(Thu) 02時頃
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
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なんか分裂してる気がする私
(243) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
ベネットは、しまった
2014/10/02(Thu) 02時頃
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―大通り―
[元来た道を歩くうち、一人の男性>>240とすれ違った。 背の高い、紳士な服装をしたその姿を、少しの間瞳に写し込む。 普段のジャニスであれば、別段気にする事も無かっただろう。きっと、先にあんな出会いをしたからだ。 小さく落とされた疑問の声に、ほんの少し意識を持っていかれる。流石に話しかける事は無かったが。
まさかその紳士に、呼び止められるとも思わずに。 戸惑いのままに僅かに眉を寄せて、進めかけた足を地に付ける。そうして、芝居めいた仕草でゆったりと相手へ向き直った]
……君って、アタシの事?
[少し前に落とした言葉を、目の前の紳士へと贈る。 ほんの少し不機嫌そうになったのは、彼の顔を見上げなければいけなくなったから。 ジャニスは容姿においては絶対の自信を持っていたけれど、身長だけは駄目だった。伸び悩んだそれは、舞台の上ではヒールで隠しているけれど、生憎と今日は踵の低い靴を履いている]
(244) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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何か用かしら。 アナタみたいな人、知り合いには居ない筈だけれど。 アタシのファンか何か?
[突き放す様な声音になれば、思わずバツが悪そうに口元を押さえる。ちらりと紳士の方を見ながらも、謝罪するには至らなかった。 ……そもそも無躾に声をかけてきたのはあちらなのだ。ジャニスは言い訳の様にそう考える。
そうして、訝しげな表情のまま、紳士の返事を待った。 ……どうせ今日は、する事も無い。奇妙な出会いに身を任せるのも、偶には良いだろう**]
(245) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時半頃
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[ピッと鳴ったのは、備え付けの時計の音。 ハッとなって顔を上げると恐ろしく定時をオーバーした時計の針が目に止まった。顔から血の気が引く音が聞こえる。]
あ……じ、時間。
[こんなことをしている場合ではない、と自身の顔を叩く。パチィンなんて軽快な音が響いた。 力加減を間違えたので片頬に少し紅い紅葉がついたかもしれないけれど、これで一度過ぎた過ちを忘れようと思った。
郵便物の入った鞄を肩に掛け直す。 本屋、花屋、雑貨屋、パン屋……向かう先は数多だ。 気合いを入れた小走りで駆け出す。まず向かう先は本屋さんだけれど、途中で人に会ったのなら、お喋り好きな…のことだから時を忘れて会話に勤しむだろう。]
(246) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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―花屋『Ramo』→商店街―
[はてさてそれからどれほど言葉を交えたか>>237 どんな反応を頂戴したとしても、友人へ約束をしつつ男はその場を後にしただろう。 ブーツで軽やかなリズムを刻みつつ向かう先はただ一つ。]
――まあ、そろそろ帰って来ているだろうしね。さて、僕の心を躍らせる物語だと良いけれど。
[そこそこ馴染みのある本屋へと向かっていた。 それにしてもと男は唸る。 花屋前にて自身の行った仕草について考えに耽っていた>>237]
“内緒”にする内容でもないけど、まあ、面白みがあった方が…ワクワクしそうだね!
[公園で出会ってから花屋まで過ごした時間。彼女とのひとときを内緒だと態々3人を前にして口遊んだ仕様も無い理由。
彼らに意図が伝わったかどうかはともかく、男は上機嫌に鼻唄を奏で出して、道すがら乾いた音>>246が鼓膜を叩いたような、錯覚。]
(247) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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――?
[視線を向けた先、少女と少女に似つかわしくない二輪の存在に男は思わず足を止める。]
君“も”迷子?
[軽口は健在。 本日何度目かの寄り道に男は少し薄くなった紅葉を咲かせた顔で笑みを浮かべた。]**
(248) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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[ 詰まらない嘘と言われれば、すらりと伸びた足先が地面を擦るのを確認し、薄笑いがひくつく。 ――本気だったな。と鋭い口調とその所作に恐々としながら、そっと顔を逸らした。
メモが素直に受け取られ、白地のポケットに突っ込まれるのを確認しながら。自身の誘いへ返ってきた答え>>223には、一瞬笑みの色を落としてから、もう一度口角を上げて頷いた。相手の掌へと触れていた手を静かに下ろす。]
……お茶。楽しみにしてるよ、ヨハンさん。
[ 先ほどの>>222 顰めた表情が、恐らく不快感からのものでないだろうと感づいていれば、殊更ゆっくりと名前を呼んだ。彼の本名を知るのがどれくらいかは知れなかった。ただ己が呼ぶのが彼の仮名ではないということに、満足して目を細める。]
(249) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 03時頃
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[ >>224 差し出される名刺を受け取ると、黙ったままそこへ視線を落とした。――当然、流石に住所は書いていない。
名の知れた舞台俳優が、初対面の高校生に住居を知らせるのも妙な話だろうとは思う。名刺をポケットにしまい込みながら、彼の言う良い店の品数が大量でないことを祈った。]
――……、
[ “幾千にも”、と彼が上品な仕草で裾を持ち上げれば、無駄のないそれに視線を取られる。
傾げた視界には、綺麗な形に縁取られた笑みが色濃く残った。こちらの動きを待たずに彼が踵を返せば、ひらりと振られる手の動きを景色の端に映す。
――確か相手役は、答えて幾千にも不機嫌になっていた気がするけど、とその背を眺めつつ。これが一度目だとして、確約を貰ったようなものじゃないのか、と緩い思考を回した。一度別れてそれっきりより、ずっと良い。
こちらも地図を確認すれば、方向に見当を付けて歩みだした。
――合ってればいい、と通りの名前を確認しながら、商店街の来た道を戻って行く。*]
(250) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[細身の長身、モデルみたい。学生は店員さんの姿>>206を今一度まじまじと見て思いました。指差した先には華やかなお店。どちらかと云うと美容師さん寄りの見た目柄であった為に、その事実には感嘆の息を。ぱちくりと幾度か店と彼とを見つめ直すと、学生は後に紡がれた冗談めいた言葉に口元を隠しクスクスと笑いました。]
「猫」が来るくらいだもの、素敵な場所なのね。
[譬喩したものが誰かなんて、到底理解されない。それをわかっていて尚学生は言います。そして注文されたもの>>208には思わずその頭巾を見、手、凝り過ぎだよ。そんな謙虚に卑屈に眉を寄せ――彼とを友との関わり合いを傍目に、そして突如として掴まれた両手>>218に、振られるそれにはひどく驚き目を見開きました。まるで懐いた犬とでも云うのでしょうか、綻ぶ笑みは可愛らしいものであったけれど、力後無しに振るそれは関節に悲鳴をあげさせ。思わずに不恰好に引き攣る口端を抑えることは出来ませんでした。 そしてかしこまった姿の間に、痛んだそこを摩り上げ。友人を恨めがましく見つめることもあったでしょう]
(251) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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…仲良しね。
[聞こえたじゃれあい>>228には、どこか遠くを見つめるように、くすんだ瞳を視線を向けては切なく笑います。気軽なその関係が、どうしても――…学生は唇を噛み締めました。きつく噛み締め、赤が滲むのでは無いのかと言うほどに。ゆめにもどりたい、現実の扉を叩きその扉の向こうへ歩いてしまった感覚が、どうにも拭えなくて、学生は抱き締めるその腕を強め。
そして刹那。触れられた手>>233には俯きがちに翳りを落としたその顔に、驚嘆ではあるけれど光さえ残し。「…え、どうしたの」素っ頓狂に声を上げました。然し友と話すその姿は学生を見ることはなかったでしょうか、ただぼうっと会話の節々に耳を傾けていれば、『赤頭巾みたいで悪くはない』、そんな御伽噺な言葉に、じんわり胸中に温かみは増して行きます。 悪ければ巫山戯ているとすら取られてしまう自己紹介>>236だって、夢に届く扉を叩く。中にある夢が出て来る感覚を思い出しては、その暖かみがいとおしくて泣きそうになりました。]
(252) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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…チェシャ猫さん、チェシャ猫さん。
[別れを告げるその声に、学生もまたふたつ空気を震わせます。夢に浸る私への気遣いか、はたまた彼の素か、計り知れないけれど、店員さんにぼかされた言葉>>237に、傲慢で我儘な、そうして甘い夢に微睡む自分に呆れさえ覚え。 彼の足音が遠退いてしまったならば、太陽に照らされ伸びる影を追い――友人とその店員には慌ただしくお辞儀をして――その影が消えてなくならないうちにと、裾を掴み引き留めた。]
私は、御伽噺は好きだけど。
――どのヒロインも、結局”現実”を認めてるんだよね。
(253) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[寒色に、哀愁に滲む声色は自責のそれ。彼の先の気遣いを無下にしてしまうとは理解はすれども、タイミング悪くずっとずっと会えなくなるのもイヤと、ヒロインには到底なれない我儘を振り翳し、小さな手帳に自分のアドレスを書いて彼に手渡しました。
「もし貴方がチェシャ猫なら、何も無い状況で、私を探して愉しい御伽噺を教えて欲しいの。」
「もし貴方が私と同じ、コチラに住む人なら。これを使って、会えなくなる、そんな悲劇を起こさないで欲しいんだ。」
まるで押し付けるように、学生は彼の手にそれを渡しました。返事は如何程にか、震える声はその答えを拒絶し、足早に彼から去ろうと踵を鳴らします。]
チェシャ猫さん、ヤニクさん。 …、また私を見つけてね。 手を引いてくれた人が居なければ、物語は終わらないわ。
[脳裏に過るは自分の手を引いた彼の姿>>125。別れに惜しみや寂寥さえ滲ませながら、”学生”は、人混みの中へと紛れに行ったことでしょう。*]
(254) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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― パン屋の前 ―
[朝のように、柔らかで香りの良い其れが鼻孔を擽ることは無く。ただ仄かに香る、少しだけ冷たさを感じる匂いを感じつつ、学生は先程振動を伝えた携帯を取り出しました。]
―――――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:スージー ―――――――――――――― Re:いまパン屋の前に居るの。 20xx年 10月1日 ―――――――――――――― スージーの優しさが身に沁みるわ…爪の垢煎じて飲ませて貰いたいくらいに!
イルカの王子なんて、珍しいね。星の王子様思い出しちゃった。 私、そういう話大好きだから、楽しみにしてるね。 あとね、実は私も、相談したいことが出来ちゃって。
心配ありがとう。ゆっくり来てくれると嬉しいな。
――――――――――――――
(255) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[タイトルだけではまるでメリーさんの御告げのようだと、学生はひとり可笑しく笑おうとして、思わずに止めました。ここは今朝のようにひとりぼっちの場所では無いと、周囲を見て意識を戻したからです。まるで別人のように表情を落ち着かせ、背筋を伸ばしては鞄を両手で掴みます。そうして優等生にでも見えるのなら、それはもう学生の思惑通りということなのでしょう。]
…ご飯、何食べようかな。
[それはランチのことと、ディナーのこと。鳴きそうになる腹の虫を必死で抑えながら、学生はこれから行く先のことを考えました。街に詳しい彼女のことだから、きっと良い店に連れて行ってくれるだろうけれど。…そんな期待を胸に、学生はお店のそばで彼女の姿をゆうるり待っていることでしょう。]**
(256) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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―商店街―
[硝子の靴を忘れてしまった女の子は12時を過ぎれば夢から醒めた。 しかしいくら定時を過ぎたとしても、現実から醒めたところで待ち受けている物は現実しかない。 現実しか、手に入れる事も出来ないのだけれど。
なのに、瞳に映った赤>>248は何処か現実離れしているように見える。 秒針の音が遠のくのを感じた。]
迷子?君……"も"?
[突然の問い掛けに目がまんまるくなる。 …の挙動はそんなに迷子と見まごうほど不審に見えたのだろうか。 それに、他に迷子がいるという口振りだけれど彼の周りに迷子になりそうな子供の姿は見当たらない。]
ええと……私は迷子ではないけれど、他に迷子がいるのかしら? どこに、………もしかして貴方が?
(257) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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[周囲を見回しながら相手に近付く。 手を伸ばせば届く距離で歩を止めて、ふと思いついた迷子候補を訝しげに唱えてみた。
だって結構歳を…というか、恐らくクラリスよりも年長である。 外見から、言動から、不思議そうな視線で頭から爪先をなぞった。**]
(258) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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― 大通りを外れ、小道 ―
[草履のお兄さん――亀吉と別れれば、真っ直ぐ帰路に着く。 いつまでも左手に食パンの包まれた袋を持つのも煩わしかったし、何よりあんな近くで人と話したのは久しぶりの事で。]
頭触られたのも、…うん。
[ふつとあの一瞬を思い浮かべれば、自然と言葉が漏れた。頭の中で呼び戻し描いた、細さを感じさせる優しい手は、あの一瞬を忠実に再現する。 その手には当時の恐怖はなく。寧ろ、好ましささえ覚えるのは、あくまで想像は想像だからなのか、何なのか。]
……はぁ、 …変な奴。
[低く落ちた声が、気だるげに呟く。どちらにかかる言葉か、といえば両方で。はたはたとマフラーの隙間に僅か覗く首筋を扇ぎながら、自然とその手は前頭部へと向かい、前髪を一払いした。]
(259) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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― 現・自宅 ―
[黙々と足を進めれば、やがて小さな古アパートの一室に帰り着く。 危うげに直立する脱いだ靴に溜息を落とした事以外は、普段と何一つ変わらない仕草で、殺風景な部屋の奥へと足を進めた。
山積みの靴の空き箱、その側のテーブルに食パンを置き。窓辺を淡いピンクで飾るコスモスの具合を一瞥すると、崩れるように二人掛けのソファへ身を投げ出し、目を伏せる。]
――本、……行くの今日だっけ。
[その事に至ったのは、数分ぐらい後の事か。
日付を思い起こそうと細く吐き出されたはずの息は、すぐに溜息へと形を変える。 半ば背を反りながら、頭上の肘置きに手を伸ばし、掴み取った文庫本には、(貧乏人の味方である)国立図書館の印が一つ。]
(いい加減便りも出さないとな。…目標、数日中)
[欠伸を噛み締めながら、ぼんやりと指折り数えるは学校から遠ざかった日数。 閉所での集団行動が無理だ、後頭部への気配――触れるなんて以ての外――が無理だ、己のポンコツぶりを合わせて確認してしまえば、胸が痛む。
その点、今日は頑張った。なんて亀吉の名と姿――腕に巻かれた包帯を思い返しながら、疲労感から湿気る目元を押さえて。]
(260) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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…… 休憩終わり。
[切り替えのサインとばかりに、低く平坦な声色を作って呟く。
ふらりと立ち上がっては例の本を掴むと、手ごろな鞄にそれを落とし入れて。鞄を肩にかけながら、た、た、と跳ねるような足つきで玄関へと向かう。
…そして、ふつりと浮かんだ忘れ事に、少年はぴく、と片眉を持ち上げた。]
――忘れ物に、良い事なし。
[しみじみと仄かに強い語調で呟き、一間。 "あーー…"と鳶色の双眼を伏せては肩を落とし、マフラーに俯いた鼻先を埋め、沈んだ声を漏らすと。少年は、とぼとぼと大通りへの道をなぞり戻るのだった。**]
(261) 2014/10/02(Thu) 04時頃
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――自室――
[ ――通りの名前は確かに合っていたはずだった。ただ近道になるかとおおよその目安のみで歩み進めたのがいけなかった。結局自宅へ帰るまでにどれほど労力を使ったのか。ベッドに投げ出した足は未だ棒のように痛んだ。
それでも習慣付いた目覚めに。深いため息を吐いて上半身を起こし、軋む身体を押してひとまず起き上がれば、サイドテーブルに放ったプリントの存在を思い出した。 休暇に入る為に、課題として紙面に箇条書かれた項目はいくつだったか、と落ちそうになる目を擦りながら確かめる。]
――、……。
[ ずらりと並ぶそれらに深刻な面倒臭さを覚えながら、とりあえず、と棚に並んだテキストから必要な分を取り出した。 机の上にそれらとレポート用紙を置いた、ところで。硝子箱のなかの蚕が、くしゃりと桑葉の音を立てる。
――それを一瞥だけして。乱暴に机から冊子類を薄い鞄へと放り込んで行く。3項目分程度をしまい込めば、ベッドに投げ置いた。手早く支度を済ませ、鞄を手に取り部屋を出る。
硝子箱は振り返らなかった。]
(262) 2014/10/02(Thu) 05時半頃
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――自室→?――
[ 図書館があったはずだ、と幼い頃の記憶を辿りながら、足を進めていた。 初等部のころは課外学習だかで頻繁に通っていた、気がする。ただ中等部に入ってからは本らしい本など読まずに育ったし、資料で必要になるといっても大抵手近で揃うものだったから、わざわざ國立図書館まで出向く事は殆ど、無かった。 そもそも考えてみれば、そういったところへ出る暇もなかったわけだけれど。]
――……あー、これは。
[ まただ、と。せめて地図を見てから出るべきだった、と後悔しても遅い。通りの目星を付けるべく、緩く視線を辺りに散らせば。以前来た覚えがあるような、むしろ昨日来た覚えがあるような気もしている。
――立ち並ぶ店を凪いだ視界に拾いつつ、そういえば朝食すら摂ってこなかった気がする、と考えながら。
やがて>>261 マフラーに深く顔を沈めた少年が、黙々と足を進め通りかかるのに視線を止めた。すれ違い際、その背に首を傾げ声をかける。]
――ねえ、君。
[ 声に気付かれなければそれ以上は呼び止めず。気付かれたのなら、重ねて“今忙しい?”と少年へ尋ねかけただろう。]
(263) 2014/10/02(Thu) 05時半頃
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― 飲食店街 ―
[昔此の家の娘、秋頃でもあったのか裏の梨の木の下に行き 其処に草履を脱ぎ置きしまいに行衛不明になった。
然し其後幾年かの年月を経ってある大嵐の日に其の娘は 一人のひどく奇怪な老婆となって家人に遭ひにやって来た。
其の態姿は全く山婆々のやうで、 肌には苔が生い指の爪は二三寸に伸びてをった。 さうして一夜泊りで行ったが其れからは毎年やって来た。
その度毎に大風雨あり一郷ひどく難渋するので、 遂には村方からの掛合ひとなり、何とかして其の老婆の 来ないやうに封ずるやうにとの厳談であった。
そこで仕方なく茂吉の家にては巫子山伏を頼んで、 同郡青笹村と自分との村境に一の石塔を建ててここより 内には来るなと言ふて封じてしまった。]
(264) 2014/10/02(Thu) 07時半頃
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[――其の後は其の老婆は来なくなった。]
(265) 2014/10/02(Thu) 07時半頃
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