182 【身内】白粉花の村
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キリシマに1人が投票した。
ガーディに1人が投票した。
レティーシャに6人が投票した。
レティーシャは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
クシャミが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、キリシマ、ガーディ、デメテル、ネル、ローズマリー、セシルの6名。
本日落ちる二人はこちらになります→デメテル[[who]]、セシル[[who]]
吊り票をキリシマに委任してください
※落ちる方には後ほどキリシマが何らかの形でご報告に参ります
(#0) 2014/07/03(Thu) 09時頃
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―掲示板前―
[四枚目の張り紙を、三枚目の隣りにぴたりと寄り添わせて貼付ける。 『レティーシャ』と『クシャミ』の転院を示す張り紙だ。
ついでに落書きのあった二枚目の張り紙を剥がしてしまって、新しいものへと張り変える。 ぴしりと並んだ四枚の張り紙を見れば、満足したように一つ首肯いて。軽い足取りで院長室へと帰っていった]
(0) 2014/07/03(Thu) 10時頃
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[痛みに気を緩めたかのように僅かに緩んだ手の間>>63から、ひゅ、と喉を鳴らして息を吸った。 すぐに戻った力に、再び喉を詰まらせて低く唸ることになったけれど。
圧迫される呼吸に、自然と気を取られる。気遣いも躊躇いもなく吐き出した言葉に歪んだ顔>>64を、目を細めてただ眺めた。]
……っ、何か、言えよ、
[何かを言おうとして閉じられた口を見てとって、薄まった酸素を使いながらそれを咎める。 痛みに歪む相手の顔には気付いていながら、先に比べれば随分と弱い力で、乱れたシャツの襟を掴んで押し付けた。]
――…は…!、く、…っ、
[言葉の代わりとばかりに、今度こそ容赦なく締め上げられる手に、残った僅かな酸素を押し出すように呻いて。]
…僕、を。――殺すのか、
[弟がどこまで本気なのか、自分には結局、 その思考もろくに理解できなかったなどと自嘲しながら。 殺すだの殺さないだの、そんなやり取りを思い出しながら、余りに早かったと思う。]
(1) 2014/07/03(Thu) 10時半頃
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[建前も体裁も何もなしに感情を吐き出した喉は、もう動かすつもりはなかった。全て吐露したことに倦怠感すら覚える。 みすみす殺されてやるつもりもなかったけれど、それでも。]
(…ああ、そうだ。 こいつも、――もうすぐ死ぬんだから)
[余命数ヶ月、と。何度も読み返したカルテの文面が浮かべば、自然と表情は綻んだ。 ――それならば。 何よりも心の支えにしていた弟が死ぬよりも、先に死ねるのならば。 それはそれで、僥倖なのではないか。 酸素の回らない頭で、そんな事を思って薄く笑う。]
………、ふ、
[意識の向かなくなった足は緩んで、そのまま相手の方へとよろめく。 無理やり振り払われでもしなければ、シンクへ押し付けた身体に覆い被さるように凭れる形になるだろう。振り払われたのならば、それはそれで楽になる。
憐れな癖に威勢だけは良い、何も思うようにいかない生意気なガキだと思い続けてきたけれど。 爪を立てていた手を緩めて、まだ子供のあどけなさを残した青白い頬へと、手を伸ばした。]
(2) 2014/07/03(Thu) 10時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/07/03(Thu) 11時頃
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[彼女が食事を取りに席を立った後>>62、テーブルに取り残された紙コップをぼんやりと見つめた。 たぷん、と机に置かれた衝撃で緩く波を打つそれは、とてもとても魅力的に見えて。
ケチャップで乾かされた喉に、潤いを与えそうな素晴らしい飲み物。命を奪う液体。…欲しい、どうしても欲しい。]
……っ!
[汗ばんだ手が、そろりと紙コップに伸びようと動いた時。彼女が元気良く戻って来て思わず息を詰める。 悪いことをしようとした手は、そっと机の下に隠した。]
…わあ!
[少しどぎまぎとする心を抑え付けながらも、黄色いキャンパスに描かれた愛らしい鳥に喜びの声を上げる。 ろーずまりぃはすごいな!とはしゃいだように声を上げた。 ー机の下で、手汗まじりの手をぎゅっと握って。]
(3) 2014/07/03(Thu) 15時半頃
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――…何が聞きたいの? 俺の話なんて聞く気もないくせに、
[段々と弱々しくなっていく呼吸と喉の動きに、奇妙な感覚を覚える。 こんなに簡単に、奪われるだけと思っていたものを、奪えるんだろうか。 いくら喚いたって大人ぶったって殴ったって、結局勝てないと思っていた兄に、今なら勝てるんじゃないか。それが誤った浅慮な優越感だとしてもだ。
ふと、両親の顔が脳裏に浮かぶ。 目の前の、表向きは人当たりがよくて、勉強ができて、尚且つ愛されてるこいつがいなくなったら、あの人たちはどう思うんだろう。 自分が死ぬと聞いた時ですら、そんな事は考えなかったのに。
片手だし、立ったまんまの状態じゃ、そんなに上手に強く力を入れてやれないけど。だらだらと苦痛を引き延ばしているだけかもしれない行為に、罪悪感は芽生えない。]
(4) 2014/07/03(Thu) 16時頃
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殺していいって、言ったじゃん、
[いつの間にか痛みも苛立ちも気にならなくなって、やたらと鈍くなったように思考が冷える。冷静ってわけでもなくて。ただ何も考えてないだけかもしれない。 歪めていた表情も知らない内に失せていたけれど、 苦悶めいていた兄が顔つきを緩ませるのを、少しだけ、不思議そうに眺めた。
本当に、死にたいのかな。 自分なんかの手で死ぬ事を、笑ってくれるなら、まあいいや。 頼りない呼吸を続けるだけになったその首に、もう少しだけ指を強く押し込んでやる。]
? ぅぁ゛、…っ、
[殆どの意識が、相手の首元に向かっていたから、ふらつく相手の動きは唐突めく。こっちに向かって傾ぐ身体を避けるにも支えるにも反応が遅れて、僅かに双眸を丸くした。
力の抜けた体重が圧し掛かってきて、背中や腰の辺りがシンクの硬さに押し付けられて痛い。 片肘をついて、なんとかぎりぎりの所で体制を保ちはしたけど、相手の首を締付けていた手は緩んで解けてしまった。
頬に触れた指先にあまり温度は感じなくて、随分と頼りない動きに、自分が何をしてたのか。何をしようとしてたのか。分からなくなる。 呆然めいて肩越しの景色を見た。]
(5) 2014/07/03(Thu) 16時頃
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[ローランド兄弟宛の手紙を持って歩き出す。 兄弟二人で向こうに行く……というのは、全くの偶然なのだけれど。少々問題があるかとも思うが、じきにこの医院の患者は誰も居なくなる。ただ、向こうに行くのが少し早まったというだけだろう。
――全員分の治療薬の完成ももうすぐだというから、自分もそのうち此処を離れる事になるのだろう。 そう考えると多少は感慨深くもあるが、それだけだ。……彼の居ない場所に、意味は無い。無理をして研究を急いだのも何もかも、あの、うつくしい幼馴染の為なのだから]
……これでよし。
[二人の部屋に、それぞれ手紙を差し入れて。そのまま院長室へと帰って行く。 もう少しで彼に会えると思えば、多少の無理も苦では無い。今日中に必要書類を片付けてしまおう]
(6) 2014/07/03(Thu) 16時半頃
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[怠惰じみて与えられる緩やかな死の感覚>>4は、妙に現実味が薄い。 本当にこれで死ねるのだろうかなんて、そんな疑問さえ生まれる。それを望んでいるのかいないのか、自分でも確証なんて持てないのだけれど。]
(…いいって、言った)
[無感情めいて吐き出された言葉>>5には、内心で返事を返した。痛みを通り越して感覚を失いつつある喉をこれ以上動かすのは、あまりに億劫で。 負の感情は成りを潜めて、何やら複雑な表情を浮かべた弟の顔が、明滅する視界に映る。
最後に向けられるのが憎悪ではないことには、―どこか安心した。 可哀想な弟を差し置いて誰よりも愛されて、それでもまだ、無いものねだりを繰り返す子供じみた自分を、身勝手な自分を。 ――おまえは憎んでいるんじゃなかったか、と。 自然と浮かんだ疑問に反して、緩んだ表情は動かないまま。]
……っぁ、ぐ、
[ぐ、と強く押し込まれた指の感触は、それに従って揺らいだ自分の身体と漏れ出た声によって、他人事のように知覚する。 その感覚も、あまり長くは続かなかったけれど。]
(7) 2014/07/03(Thu) 17時頃
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[力の入らない身体は、自分のものとは思えない。弟の鈍い悲鳴を聞きながら、けれどそれをどうにかしてやる術はない。]
…っは、く、…ッ、
[なんとか倒れ込まずに済んだ弟の様子に意識を向けるより先に、自由になった喉から急速に流れ込む酸素に、ただ噎せ返った。 無意識の生存欲で必死に呼吸を繰り返しながら、脳に酸素が行き渡る感覚に、自分より小柄な肩口で荒く呼吸を繰り返す。
――なんて無様だと、そう思った。]
…殺せ、ば。 ………良かったのに。
[痛む喉を無理やりこじ開けて絞り出した言葉に既視感を覚える。 ずっと理解り合えないと思っていた相手と、こんなところで思考の共有めいたことが起きるのが、あまりに異常で可笑しい。
痺れた指先に触れる頬の感覚は、ひどく非現実じみていた。 自分に負けず劣らず間の抜けた表情をする弟に、思わず苦笑しようとして。]
(8) 2014/07/03(Thu) 17時頃
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いや、…悪い、僕のせいだ。 なんなら、もう一度、…―――ッ、
[先の弟の模倣のような呵責の言葉は、自分の情けない行動を思い返せば理不尽だと、荒い呼吸の中ですぐに撤回する。
――殺してやることも、殺されてやることもできないなんて。 倒錯めいた思考の中、それが余りに情けない。薄らと浮かんだ生理的な涙が押し上げられるのを感じて、思わず目を伏せる。
相変わらず手よりも先に動こうとする唇は、けれどそれ以上動かずに、そのまままた、すぐに咳き込んだ。]
(9) 2014/07/03(Thu) 17時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/07/03(Thu) 17時頃
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[何でそんな顔が出来るんだろう。苦しいくせに。 綻びを見せる兄の表情>>7をただ眺めていたけど、でももしかしたら、多分、さっき自分もそんな風に笑ってたかもしれないと。つくづく妙な所ばかり似る。
凭れ掛かる肩への重みと、そこから伝わる酸素不足の震えに、何をしてやるでもなく、停止した思考の中で、耳元で繰り返される乱れた呼吸音だけがいやに響く。]
――…なに、いってんの?
[殺せばいい。もう一度。切れ切れの声>>8>>9は、聞き取りづらい筈なのに、するりと脳内に浸透する。その言葉が内包する意味を考えるには、至らなかったけど。
また同じだ。似たような言葉を吐いた記憶が脳裏を掠める。 なんでだよ。自分になんか縋らなくたって、アンタは何でも持ってるじゃないか。 悔しがればいいのか泣けばいいのか怒ればいいのか、――喜べばいいのか。
脳味噌の中でぐるぐる巡るだけで結論の出ない思考は、行き場を失って視界すらぼやけさせる。 あんなに近く聞こえていた呼吸の音がぼんやりと遠退いて、それを引き留めるかのように、不規則に揺れる背中に片手を伸ばして白衣を掴んだ。]
(10) 2014/07/03(Thu) 18時頃
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[彼女なりの力作に喜びの声を上げてはしゃぐ>>3少女を見ては顔を綻ばせて笑顔を返し、机の上の冷め切ったオムライスに目をやる。少女が望むのなら交換してもいいのだけれど。と思うがすぐに考えを改める。既に半分平らげたそれを見ては、些か量が多いだろうと思ったからだ。]
あら、良かったわ♪ お褒めに預かり光栄に御座います、お姫様。
[彼女は感謝の印を示す様に、その少女の手の甲に接吻をしようとテーブルの下の少女の手に己の掌を伸ばす。 硬く握られたその拳に触れては、びくり と小さく震えて。 しっとりと汗が滲んだその手は少女が平常通りでは無い事を示すには明らかな違和感だった。]
ーデメテル、どうしたの? 具合でも悪いのかしら?
[心配そうにその汗ばむ手を己の両の掌で包んでは摩る。 どこか落ち着かない様子に、どうすれば良いのか悩む。 自分ならどうするか。とりあえず水を飲み一息入れるだろう。]
ー飲む?
[彼女は目の前にあった紙コップを差し出す。 ミルクの包み込む様な優しい味は、気分を落ち着かせるのに適任だろう。そんな事を考えながら]
(11) 2014/07/03(Thu) 18時頃
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…ぁ、
[彼女に震えた手を握られ、心配そうな顔をされる。そんな瞳を見つめて、だいじょうぶだ、と言おうとしたときに差し出されたのは、その液体。>>11
デメテルの動揺と裏腹に穏やかに波打つミルクの波紋を見つめて、彼女は震える唇を結んだ。 そ、と手が紙コップに伸びる。
ーどうせ、もう長くない命だ。 これを飲んでも、死ぬわけじゃない。元より短い寿命がほんの少し縮まるだけ。 彼女の優しさに甘えて、自分の弱さに甘えて。紙コップを受け取って、その白い液体を、口に含んだ。 甘いミルクの香りが口いっぱいに広がって、常に乾いた口内に潤いが広がって。禁断症状から解き放たれたようにくらくらとした。 そのまま、白い液体を飲み下そうと、したけれど。
ー頭によぎったのは、 憎まれ口を叩きながらも助けてくれたけちんぼせんせい、一緒に頑張ろうと声をかけてくれたいんちょうせんせい、 …いつも自分を、笑顔にしてくれる。
ネル。]
(12) 2014/07/03(Thu) 19時頃
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(ーだめだ!)
っぉ、ゔえぇッゔ…!
[そう思うや否や、飲み下しかけた液体が、一気に身体を逆流していった。咄嗟にローズマリーに背を向けて、手のひらで口元を抑えるが、ばしゃばしゃとミルクが溢れ出る。 そのまま、先ほど口をつけていたオムライスだった吐瀉物も、一気に、白い液体に混じって溢れ出てきてしまった。 すぐそこにある死に抗うように不健康な身体を激しく揺らし、吐いた]
(13) 2014/07/03(Thu) 19時頃
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[落ち着く気配のない呼吸を無理やり押さえつけて収めようとしながら、寄せた耳が疑問の声>>10を拾う。 そこに滲む感情は、余り聞いたことのない類のもので。何を考えているかなんて、察してやることはできない。 そしてそれは、きっと弟も同じなのだろうと。子供の割に妙に冷えた体温を感じながら思った。]
は…、……殺そうと、 …してたんじゃないのか。
[それともただ、いつものように痛めつけたいだけだったか、と。 煩い呼吸の間を縫って口にした言葉は、霞んだ思考の中に、はっきりと落ちていく。
――そうだとしたら、おまえにしては上出来だ。 こんなに心を掻き乱されるのは久しくて、酸素を巡らせようと早鐘を打つ心臓の上を、ぎゅっと抑えて握り込む。]
満足、…したなら。それでいい。 ……もう、それでいいだろ、
[これ以上会話を続けていたら、今度こそ戻れなくなってしまうと。亀裂の入りかけていた自尊心が、もう傷付けられないようにと。 思考はそればかりでいっぱいになって、震える手に力を入れて、身を引く為に目の前の身体を押す。 けれどその腕が伸び切るより前、背に回った弟の腕に、伏せていた瞳を開いた。]
(14) 2014/07/03(Thu) 20時頃
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[白衣を握りこまれるのをシャツ越しに感じて、離れかけた身体を留める。 思わず見下ろしたその顔の、無機質な蛍光灯を反射させる瞳が濡れていることに、そこで初めて気付いた。
こうして、ただ純粋に弟に縋られるのは、一体いつぶりだっただろうか。 重なって見えるのは、誰にも手を伸ばすことなく、独りで立つ幼い弟の姿で。 それを知りながら見て見ぬふりをしていたいつかの自分が、滲む思考を支配するように浮かび上がる。]
(…子供をあやすのは、苦手なんだ)
[伸ばされかけた腕を振り払って、そうしてから掴み上げて、無理やりに引き上げたのは、他でもない自分だったけれど。 背に回る腕を同じように拒絶することは、今の自分にはできなかった。]
………どうして、ほしいんだよ、おまえは。
[懇願するような色を含んで、震える声を絞り出す。 目に映るのが、今の弟なのか、いつかの幼い子供なのか、それすらも区別がつかないまま。 一歩踏み出すと、成長の遅いその手を取って、再び自らの首へ導いた。
――おまえの望むことなら、なんだって叶えてやりたい、と。 湿った呼気とともに至近距離で落とした先の復唱が、弟に届くかは理解らないけれど。]
(15) 2014/07/03(Thu) 20時半頃
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[部屋を出る前に投げ掛けられた、再会を示唆する言葉>>4:47を思い出して、薄く笑む。誰がここを出ようと関係ないと思っていたけれど、また会いたいという気持ちは、確かに心の中に生まれてしまった。 果たして自分の命はあとどれくらいなのだろう。ーーもしかしたら、自分の所にも転院の知らせが、届いてるのかもしれない。 そんなことも頭に過ったけれど、なかった時の絶望に、耐えれる気はしなかったから。無闇に希望を持つのは、良くないんだ。
不意に窓の向こうを眺めれば、綺麗に咲き誇っている筈の紫陽花が、毒々しく、只管に忌々しい自らの奇花に重なってしまって。]
(ほんと、気持ち悪い。)
[すぐに視線を逸らして、陰鬱とした気持ちを振り払うように首を振る。このまま部屋に閉じこもれば、また妙な思考に取り憑かれてしまうだろう。 食堂ならば、誰かしらいるだろうか。考えていればお腹も減ってきたような気がして、そのままの足で食堂へ向かった。]
(16) 2014/07/03(Thu) 20時半頃
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[食堂への扉を開けば。真っ先に耳に届いたそれは、苦しげに嘔吐く、デメテルの声>>13で。]
ーーーっ!デメテル!!!
[考えるよりも先に、身体は動いて。小さな身体を激しく揺らし、咳き込むデメテルのもとへ辿り着けば、丸まった背中をさするように手を動す。 どうしてこんな状況になったのかとか、ローズマリーの具合の様子とか、そんなことも考える暇もなく、頭はデメテルを早く楽にさせることでいっぱいで。 ーーこの少女に何かあったら、自分はどうかしてしまう。]
吐きたいだけ吐いて、ゆっくり、落ち着いてデメテル
[一番混乱しているのは自分かもしれないけれど、言葉上は取り繕って、声を掛けた。 嘔吐の処置法なんてほとんど分からないし、不安気な表情は隠しきれないとは思うけれど。]
(17) 2014/07/03(Thu) 20時半頃
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っっ、、ね、ネっゔ… ごめ、ごめんなざ、あ"っげっえぇ"…ッ
[内容物が逆流する苦しさに生理的な涙がぼろぼろととめどなく溢れる。 胃液と混じった吐瀉物はえぐみを感じ、それが彼女の吐き気をより増幅させて。 先ほどまで頭の中に浮かんでいたネルがいつの間にか近くにいて、名前を呼んでくれて、背中をさすられて>>17。 生きている事やネルがまだいる安心や、死へと抗うことの不安や、 床を汚してしまって、食事前のローズマリー>>11に酷い場面を見せてしまって、罪悪感でいっぱいで。
息も絶え絶えに謝るけど、それもまた逆流したモノに身体の中から口を塞がれて。]
げ、ごほっ、あ"っ、げっほ…っ、あ、ああぁっ…
[苦しさに咳き込みながら、必死に彼女は戻して、謝って、咽び泣いた。]
(18) 2014/07/03(Thu) 22時頃
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――…そーだよ。
[殺そうとしてた。でも出来なかった。 自分から手を伸ばしたくせに、それを成し遂げられなかった兄を、一度は馬鹿にすらしたのに。結局自分も同じなのか。
力無い肯定を落として、何処を見てるのかも分からない視界の中で、離れようとする相手の姿>>14を捉える。 押される身体は抵抗もなく後方に傾いだけれど、兄の背に伸ばした腕の動きは止めなかった。]
[振り払われる事も無く、握り込んだ手の中で白衣特有のあまり柔らかさを感じさせない布が、くしゃりと形を歪める。 自分は何度だって伸ばされた腕を払いのけてきたのに、そうされなかった事に何処かでほっとした。]
…置いてかないでよ、
[考える前に漏らした言葉に、感情がついてこないから、やけに単調な声になった。殺してくれと、先刻縋った時のそれと、少し似てはいるかもしれないけど。 どうしてほしいのかなんて問い掛け>>15に応えたようで、そうでないような。
取られた手は、離したばかりの首筋にまた触れて。 既に赤藍い痕を作りつつあるその箇所を視界に留めて。 血の流れの感覚を掌に受けながら、再び指先に力を篭めようとはしないでいる。]
(19) 2014/07/03(Thu) 22時半頃
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[突如嘔吐を始めた>>13少女に驚くとがたり と勢い良く立ち上がる。 倒れる椅子、大声で泣きじゃくる少女、嘔吐、そしていきなり現れた>>17彼の姿。先程まで長閑に食事をしていた風景とは打って変わり、まるで阿鼻叫喚である。]
…ごめんなさい!
[少女に駆け寄る彼の形相を見ては、居た堪れない気分になる。自分が何かしてしまったのではないかという恐怖が体を支配して、気付いた時には彼女は逃げる様に駆け出していた]
(20) 2014/07/04(Fri) 00時頃
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[耳に届いた弱々しい肯定>>19は、現状にはそぐわない。けれどそこへ至る過程は、自分も辿ったばかりだから、納得することはできた。 弟が自分と同じ思考を辿ったとは、にわかには考え難かったけれど。
やけに平坦な声音で落とされた言葉はすぐには理解できずに、幾度か目を瞬かせる。]
……あ、
[その拍子に淵から一滴、雫が零れて、慌てて手を上げて拭った。 生理的なものが殆どではあったけれど、僅かに混じる別の要因と、何より弟の前で涙を零すなんて情けない事実が、あまりにも居た堪れずに。 どうかその瞳が他を捉えていればいいと、苦い気持ちで願いながら、先の言葉を咀嚼する。]
僕が、…おまえを? 置いていくって?
[思わず返した言葉は、あまりに白々しい。 躊躇われた腕を知りながら背を向けた、そんな酷い兄だった自覚はある。 自ら導いて首筋に当てられた手に、反射的に身を引きかけるけれど、ただ確かめるだけのようなその動作には眉を寄せて。]
(21) 2014/07/04(Fri) 00時頃
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置いていくのは、…おまえのくせに。
[目を伏せて視線を外しながら、小さく呟いた。 ずっと心の支えにしていた目の前の"可哀想な"弟は、それゆえに自分の手には負えずに、先に行ってしまうのだと。 目を逸らし続けてきたその事実を、意図せず責めるように。
子供じみた弟が素直にさえなれば、もっと円滑にいくとばかり思い込んでいたこの関係は、いざそうなってみれば上手くいかない。 ――子供なのはどちらだ、と。 悟られたくも、自覚したくもないのに。]
……、…どうすれば、いいんだよ。
[遠いいつかに拒否した手を受け入れるように、縋り付いてくる子供に、縋るように。歪む唇を震わせながら、弟の行動を模倣するように手を伸ばす。
――愛し方なんて、受け入れ方なんて、ろくに知るはずがない。 ずっと目を背けて、切り捨ててきたのだから。
そうしてその細い背を掻き抱くことを弟が許してくれるかさえ、とうてい想像なんてできなかったのだけれど。]
(22) 2014/07/04(Fri) 00時頃
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えっ……、待って、ローズマリー!
[走り去る後ろ姿>>20に向かって叫ぶけれど、彼女には聞こえただろうか。悲痛な謝罪の声に彼女の存在を正しく認識したのだけれど、正直頭はパニック状態なのだ。 そうしてる間にも、デメテルは苦しそうに嘔吐いていて>>18、格好悪いほどにあたふたしてしまう。]
デメテル、謝らないでいいから、落ち着いて、
[背中をさすり続け、涙が滲む瞳を殊更優しく拭う。 嘔吐きが弱まったことを確認すれば、咳き込む小さな身体を辛くならないようにゆるく抱き締め、頭に手を回してあやすように撫でる。自分が汚れることなど、全く気にはならない。彼女の苦しみが、自分に移ればいいのに、なんて本気で考えたりしながら。]
…大丈夫、僕はここにいるから、大丈夫だから
[まだ吐き切れていないようならば、嘔吐を促すようにまた背中をさするけれど、彼女の様子はどうだろうか。]
(23) 2014/07/04(Fri) 01時頃
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ーゔっ、うぅっ…
[彼に優しく抱き締められれば>>23彼の洋服が汚れてしまう!と反射的に肘で彼を押し退けようとするが、それは体格の差で叶わず。 戻した反動でえづきは収まらないけれど、もう戻す物は無いようで。 上手く取り込め無かった酸素を、咳き込みながら吸う。 汚れてしまった口内と、手のひらが気持ち悪くて、汚してしまった彼の服や、床が申し訳なくて。]
ろーずまりぃが、っう、ちがうんだ、でめてるのせい、でっ
[下を向いたまま、どうやったら上手く事の顛末を伝えられるのかわからないけれど、とにかくショックを受けさせてしまった彼女>>20は悪くない。それだけはネルに分かって欲しかった。 まだ込み上げるえづきを抑えながらせきこんで、必死に訴える。 吐瀉物の色を彼が直視してしまったら、デメテルが禁忌を冒そうとしたことも暴露てしまうだろうか]
(24) 2014/07/04(Fri) 01時半頃
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[呼び止められる声>>23に彼女はきつく目を閉じ駆け出す。得体の知れない恐怖、罪悪感、自責の念、よく解らないネガティブなものが頭の中を支配していた。
無我夢中で走ると、ぐらり と歪む視界。 彼女は壁を背にしてへたり込む。先日突発した眩暈は未だに止むことはない―どころかその勢いを強め、最近では眩暈どころか意識の維持が精一杯という所まで進行していた]
…潮時ね。
[彼女は荷物入れを漁り、先の一件の時に処方された薬を口の中に放り込む。もはやその効果は薄れ通常の用法の3倍量を服用する様になっていた。
死期が近い。そう感じていた。]
…あら?あの張り紙…
[夢中で駆けていた為、何処へ向かったという訳でもない。目の前には掲示板があった。 今日も転院者を知らせる張り紙が出されたのか。そう思いその紙に視点の定まらない視線をやると、彼女はその目を見開いた。]
(25) 2014/07/04(Fri) 01時半頃
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