213 舞鶴草の村
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全
きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が11人、人狼が1人いるようだ。
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皆さまお集まりありがとうございます。えー、ごほん。 この催し物、しっかりと楽しんでくださいませ。
…何があっても、文句は言いませんよう、ご了承くださいませ。
(0) 2015/01/19(Mon) 21時頃
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[賑わう傾城町を慣れた足取りで。たん、たん。軽い音を奏でながら。 艶姿の女に金を持った莫迦に、そうでない莫迦を代わる代わるその目に焼き付けては三日月を。彼方此方に泡沫の。籠の中で営まれる其れは――嘘か真か。]
亀吉の奴、滅多なことを――、
[彼に言われた言葉>>137を思い出せば今でも面映い。奴は本気で言っているのだろうか、いや社交辞令に決まっている。 そう分かっている筈なのに、彼を幻滅させないようにまた花車に料理を習わねばならないなァと思案して。懸想した女じゃァあるまいし、と独りでに苦笑をひとつ。]
“ ――忍ぶ恋路は さて はかなさよ 今度逢うのが命がけ 汚す涙の白粉も その顔隠す 無理な酒 ”
[口遊むのは遠い昔に知った歌。ぽつり、ぽつり、呟くよう。こんな気持ちになったあの日は何時のことだっただろうか。あの時ばかりは金を投げ打ってもいいと思った、あの時ばかりは――……、]
あァ、いけない……、 こんなことを考えている暇などないさねェ、
[ぱん、と両頬を叩いて気持ちを切り替えれば壱区の門を潜る男に声を掛けては金を頂戴する。その度に重くなる懐が唯一の癒し。
――あァ、なんて有意義なこと。]
(1) 2015/01/19(Mon) 21時半頃
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旅籠 おもんは、メモを貼った。
2015/01/19(Mon) 21時半頃
[とある朝、江戸の街は何故だか騒がしい。
どうやら噂の鼠小僧が現れて江戸城の宝物庫から金目の物が盗まれた上に
それらが陸区の住宅や商店街の幾つかの店に散蒔かれていたそうな。
何よりも悪い噂の絶えなかった将軍が忽然と姿を消し、
『鼠小僧に盗まれたんじゃないか』と、
誰かが言い出せば瞬く間に江戸中に広まった。]
(#0) 2015/01/19(Mon) 23時頃
[そんな中、君達の元に鼠小僧から一通の手紙が届く。
其れは江戸城に届いたものと同じで]
『 私は鼠小僧。
キミの宝物は盗ませてもらった。
盗んだものを返して欲しければ
――何を盗まれたのか思い出してごらん? 』
[という何処か挑戦的な内容だ。
手紙を見て君達は何を思い、何をするのだろうか。]
(#1) 2015/01/19(Mon) 23時頃
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―陸区―
「んっ・・・」
朝だ。何故だろう、何処か気分が優れない。 布団から上体を起こし額に手を当て一息つく。 光の差し込む玄関先にふと目をやると一枚の紙が置かれていた。
『 私は鼠小僧。 キミの宝物は盗ませてもらった。
盗んだものを返して欲しければ ――何を盗まれたのか思い出してごらん? 』
鼠小僧・・・何の悪戯だよ。 そんなものいやしないのに。 それに僕には宝物なんてない―
どうせ誰かが悪戯目的で手紙を差し込んだのだろう。 噂話をしたいがために・・・。くだらない。
(2) 2015/01/19(Mon) 23時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/19(Mon) 23時半頃
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支度をし小屋の外を出ると人々が騒がしく慌てていた。
『鼠小僧が出たぞー』 『何でも田吾作のとこに財宝が置かれてたらしいじゃねぇか』 『すげぇなぁあの方は俺ら下の者の味方だなぁ』
溜息をつきその様子を冷ややかに見ていた。 ここは静かで好きだったのに、ここでも噂話か・・・。
ある者は鼠小僧様と呼び、神だ仏だと言っている。 大の大人が寄って集って―くだらない
鼠小僧を否定するする気持ちはあるものの騒ぐ周りに少し興味を抱いていることも自覚していた。そのような葛藤が自身の胸に気持ち悪さを生む。
(3) 2015/01/19(Mon) 23時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/19(Mon) 23時半頃
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― 陸区 ・ 廃寺 ―
[区の外れ、草木に侵されつつある廃寺の 崩れかけた本堂の中で目を覚ます。 >>#0噂好きの江戸の街が、突如降って沸いた大事件に沸き立つ喧騒には 未だ気が付かないまま。
抱えたままの三味線も 杖も、変わらず手の内に。 長い黒髪や衣服は、寝乱れすらしていない。]
あァ、寒い寒い。 全く――腰が痛ぇったら。
[お世辞にも良い夢が見られるとは思えない、固い床に文句を吐くのはいつもの事。 碌に崩れてもいない襟口を直せば、埃っぽい本堂に夜を越す以上の用は無い。]
(4) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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[・・・そこで ふと。 立ち上がりながら杖に向けて伸ばした手のひらに、かさり と乾いた音。]
…誰か来たか? いや、それであたしが気付かない訳もない。
[寝床の品定めなどしないのだから、それは自分が訪れる前に打ち捨てられた面白みもない塵っ切れかもしれないけれど。 指先をつるりと滑る、朽ちてもいない滑らかな紙の感触に。 半ば無意識に、何かに惹かれるように。綺麗に畳んで懐へ収めた。
何処かで何かが動き始めた、若しくはもう動ききった そんな気配には、気付くことのないまま。 ぎしり、ぎしりと軋んだ音を立てて、建て付けの悪い開き戸を潜る。
――打ち捨てられた場所とはいえ、元は “何か” が祀られていたはずの場所。 一晩過ごした礼は、これまで一度も、欠かしたことはなかったのだけれど。
終ぞ 振り返ることさえしないまま。 短い石段を下って 陸区の中心部へ向かった。]
(5) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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― 陸区 ・ 路上 ―
[商店街よりも土の匂いの強い道を、ざり ざり 音を立てて歩く。 次第に大きくなるのは、興奮混じりに交わされる会話の群れ。その喧騒。]
鼠小僧?
[>>3漏れ聞いた会話の中、知らぬ間に耳に馴染んでいた言葉に、笠の下でぴくりと眉を上げた。 思い返すのは、昨日も終始 奏でては唄った 旋律。 権威も裁きも恐れない 義賊を自称する男の話。]
…やい、そのへんの。 こいつぁ何の騒ぎだい。
[人の声の集まる方へ杖を鳴らして近付きながら、誰にともなく問い掛ける。
けれど、距離感を計るのは苦手だ。 >>3いっとう近くに立っていた少年が、喧騒の他にも意識を向けていたならば。 騒ぎ立てる誰よりも先に 彼に向けて。問い掛けた声は届くかもしれない。 ――少年の、どこか冷めた眼差しを 此方が見て取ることだけはできないまま。]
(6) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 00時頃
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ー回想 伍区 団子屋前ー
[そろそろ時間もいい頃だし、どっか居酒屋にでも入りてぇところだ。買った酒ももう底をつきそうだしな。 よく行く居酒屋もあるにはあるが…ああ、いいや、とにかく入れりゃ。 俺がよく行く居酒屋ってぇのは、行きつけの酒屋の向かい。まー恐らくあの酒屋から酒を仕入れてんだろうな。何にせよ酒好きの俺にとっちゃありがてぇとこだわ。 丁度そこに着く頃に飲み切っちまおう、そう思って残り少ねぇ酒を飲む。空になったら酒屋の前にでも置いておきゃ、おっさんが朝拾っといてくれるさ。]
…おぅ!繁盛してるかい?
[そう言いながら居酒屋へと入ると、また来たのかみてぇな顔で店主に見られた。挨拶みたいなもんだ。 それから、いっつも通りに酒とつまみを頼めば、俺ぁ他の客にちょいちょいちょっかいかけながら朝まで飲んだのさ。]
(7) 2015/01/20(Tue) 00時半頃
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―名も無き薬屋―
[朝早くに起きだせば、薬を入れた鞄の中身を整理する。 今日もきっと薬の補充に出向かねばならないから、準備はよくよくしておかねば。……まあ、面倒になったら止めるかもしれないのだが。 好きに働き好きに休む。従業員が一人というのはこういう時に気楽で良い。部下に威厳を示す必要も無ければ、養う必要も無いのだから。
それでも余程の事が無い限り、店自体を休むという事はしない。どうせ来る客も限られているのだから、休んでいるのと変わりはないというのが、本当の所だが]
……。
[昨日貰った菓子は勘定場の算盤の隣に置いておく。もし知り合いの異人……薬師から見て、正しく異人かは知らないが……に渡せないにしても、来た客に渡してしまえばいいだろう]
(8) 2015/01/20(Tue) 00時半頃
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[……ふ、と。 一度巾着を開けば、中からころりと黄色い星型を取り出す。折角貰ったのだから、と。そう思ったわけでは決して無い。ただ、自分が貰った物がそのまま別の誰かに渡るというのが惜しくなっただけ。 ……別れる間際に目にした、彼の女形の笑顔>>0:124が頭に浮かんだのは、きっと関係の無い事]
"……甘い、"
[舌に乗る甘ったるさに、たまらず零したのは故国の言葉。べえと舌を突き出してその甘さをやり過ごしながら、噛みもせずに飲み込んでしまう。
嗚呼やっぱり、食べるんじゃなかった。薬師はきゅっと巾着を閉じ、自身の"気紛れ"に眉を寄せた。 ポストに届いた"鼠小僧"からの手紙には、未だ気付かぬまま*]
(9) 2015/01/20(Tue) 00時半頃
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「えっ?」
杖を突きながら歩み寄ってくる女性>>6に目を向けた。 普段話しかけられるということが少ないせいか、おどおどした表情を読み取られただろうか。いや、その心配はなさそうだとすぐに察した。
「あぁ・・・何でも鼠小僧が出たとかで・・・皆こぞって騒いでいるんだよ。『鼠小僧様〜』ってさ。何でも財宝を貰った人もいるらしくて。」
周りで騒ぐ大人たちを小馬鹿にするように肩を竦めて伝えた。 彼女も鼠小僧の噂くらいは知っているかもしれない。
―この人も噂話を信じる人なのだろうか―
「お姉さんは此処の地区の人?どう?何か貰えた?」
感情を隠し柔らかな口調と笑顔でそう彼女に問うた。 幼少期、周りの環境から人目を気にして生きてきた。 そのおかげで口調や表情などを取り繕うは得意だ。 自身はある。果たして彼女にも通じるだろうか。
(10) 2015/01/20(Tue) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 01時半頃
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[>>10予想よりずっと近くから聞こえた声に、ほんの少し肩を揺らして 改めて声の方へ顔を向ける。 驚いたのは此方だけでなく相手も、のようだと 狼狽えた声に僅かに申し訳なくなりながら。]
へぇ!まさかまさか、鼠小僧が出た? “財宝を貰った” ってぇことは、 成る程 成る程…やっぱり義賊気取りって訳かねぇ。
[昨日までずっと、語り伝えてきた噂が本物に成ったと知れば、僅かに心が跳ねるのも不可抗力。 対する相手の言葉は…どこか覇気がなく聞こえたけれど。 それが何かの感情によるものか、それとも本来のものか、そこまでは計れない。
柔らかなものへと変わった声音は、悪意がないことだけは伝わるから、それならそれで良い。]
(11) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 02時頃
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[声の音色は明るくとも、その奥に僅かな低音じみた何かが沈むような気配。 器用とは言い難いもんで、深入りするのは得意じゃあない。 だから、特に気に掛けることもなく。問われた質問には、そのまま返事をした。]
あァ?…いぃや、あたしは流れもんだからさ。 家はどこにもありゃしないんだ。
…あ、けど、貰い物と言や。
[懐に収めたままの、綺麗に畳んだ紙を取り出す。 貰い物 と言うには、お粗末すぎる紙っ切れだから、はてさて関係はあるかどうか、僅かの間 思考して。]
あんた、文字は読めるかい? あたしはこの通り、めくらでさ。
[それでも、何か惹かれるものを感じたことは事実。 声の張りと瑞々しさから、それなりに若い男と推察する相手に 差し出した手紙は・・・受け取っては貰えただろうか。]
(12) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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……あ。
[気づいたら寝ちまってたらしい。少し頭もいてぇ。久しぶりに二日酔いか…? 辺りを見回すと、俺が飲んでた居酒屋の店内。寝かしといてもらったみてぇだな。ありがてぇ。 丁度店主も、「やっと起きたかい」なんて言いながら出てきたし丁度いいや。]
やぁすまねぇ。お勘定…。
[立ち上がろうとした時、かさっとなんかが落ちる音が聞こえて、なんだと思って拾い上げる。なんだ…こりゃあ、文か? とりあえず勘定を済ませて外へ出よう。いつまでも居座って迷惑掛けるわけにゃいかねぇ。そう思って懐から銭袋を…。]
…あ?
[ない、どこへやっちまったんだ。と思って辺りを見回す。 普通に床に置きっぱなしにしていた。あぶねぇあぶねぇ。]
あんがとよ、また来るぜぇ。
[礼を言ってさっさと外にでりゃ、早速件の文を見る。なになに…?]
(13) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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…鼠小僧…?
[最初の文に書かれている名前。それを見て、一瞬あの坊主を思い出したが、ありゃただの冗談で遊びだからと首を振る。 にしても、盗まれるもんなんかねぇと思ってたが…これが来たってことはなんか盗まれたのか…?まあ悪戯なだけかも知れねえが…一応持ちもんを見ておくか。 …と言っても、今は銭袋しかもってねぇけどな。中もちゃんと入ってる。 まさかこの最後の文。思い出してみろって…俺が忘れてるってことか?まさかな、盗まれるようなもんの事を忘れるわきゃねぇ。もともと荷物もすくねぇんだから。 でもまあ…ちょろっと気になる事でもある。いつも通り散歩でもしながら、気にしてみるかね。 はあ、今日はなんだか腰が軽いや。おっさんの酒屋が開くまで、適当にふらつくか。]
(14) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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[夜が明け一日の仕事が終わる。客が居なくなると、遊女達はさっさと仮眠を取る。…というより、壱区全体が眠りにつくだろう。普段ならここで仮眠を取るが、今日は外に出て商店街の方向へ歩き出していた。]
特に買い出すものもないけれど……ああ、山帰来探しに行こうかな。
[ちょっとした散歩の時間でも仕事のことが頭から離れない自分に、思わず苦笑が漏れる。山帰来、という梅毒を抑制する漢方薬はこの江戸で簡単には手に入らない。そもそも漢方薬を調合出来る者が少なく、普段は輸入物ばかりで値が張る。…確か商店街には異人の薬師が何人かいたはずだ。調合出来るのなら今後はそちらに変えよう、なんて考えながらフラフラと橋を渡る。
今何銭持っていたかな、と袂に手を入れると何やら見に覚えのない感触。取り出して見ると、それは……そう、噂に聞く鼠小僧からの手紙のようだった。]
宝物…?…巾着は、ある。
[全く見に覚えのない"宝物"という単語に首を捻る。…もっとも何故こんなところに手紙が入っているのか、という疑問もあるのだがそれ以上に鼠小僧の不敵な手紙が気になっていた。手紙をそっと折り畳んで袂に入れ直すと、商店街の中へ入って行った。]
(15) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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「ここの住人からしたら義賊に違いないだろうね。取られた側からしたらたまったものじゃないだろうけど。」
ふふふと笑いながら彼女>>11に答えた。 第一声の感嘆の詞を聞けば彼女の心が鼠小僧が出たことで揺り動かされていることは感じ取れた。やはり皆誰しも鼠小僧に興味があるのか。
家が何処にもないと聞けば少し親近感を感じたようで、僕は此処に住んでいるから何かあったら頼ってきなよ、と伝えた。
貰いものだと言い差し出された手紙を受け取り丁寧に開く。 手紙の内容を見た瞬間言葉に詰まったが静かな口調で読み上げ彼女に伝えた。そしてこう続けた。
「これと同じ手紙を僕も持ってる・・・」
朝目覚めて手紙を発見したまでのことを彼女に伝えただろう。
(16) 2015/01/20(Tue) 02時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 02時半頃
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[>>16聞こえる声に笑いが混じるのに釣られて、薄く口角を引き上げながら。 頼っておいで なんて、突然の有難い言葉には面食らいもしたけれど 彼にも何か思う所があるのだろうかと推察すれば、悪い気こそしない。 この辺りの人間がそう裕福でないのは知っている。だから、ひとまず純粋な好意として受け取っておくことにして。
けれど、会話の流れを反芻して、些細な疑問はひとつ。]
“此処の住人からしたら” …? あんたも ここいらに住んでるんだろ?
[有難い存在の筈の “鼠小僧” に対する、どこか煮え切らない態度と言い まるで他人事のようだと、首を傾げてみせた。]
(17) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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[そうして、紙っ切れを渡してからの僅かな間に 首を傾げては。 続いた “同じ” と言う言葉に、深く深く眉を寄せる。]
――…ちっと、失礼。
[地べたに膝をついて、ごそりごそりと少ない荷物をかき混ぜて。 真っ先に取り出したのは、陽の光に透き通る小さな櫛。
群れを追われた時、いちばんに世話を焼いてくれていた瞽女姐さんから貰ったそれは、かつん と小さな音を立てて指に当たる。 鼈甲で出来た持ち手から爪の先まで、ゆっくり確かめるように辿って、ほう と息を吐いた。
態々盗むまでもない額の所持金に、古ぼけた櫛がひとつ。 自分の持つ金目の物と言えば この程度。]
…なんだよ、ハッタリかい、そりゃあ。 悪趣味にも程があらあ。
[他に盗られるようなものなどない。 鼻を鳴らして首を振りながら、呆れたように溜息を吐いて、再び立ち上がる。]
(18) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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…で、あんたは何か、盗られやしたのか。 “弱きを助け 強きを挫く。” ちーっと、聞いた話と違う気がすんだけどねぇ。
[ひとまず “何も盗られていない” ことに安心したなら、ようやく目の前の少年へ意識を戻した。 彼の手に渡った手紙は、一応は持っておこうと、手のひらを上に向けて差し出して。
可愛げも無い初対面の女の頼みを、快く受けてくれたのだ。 軽く礼を告げようと 唇を開いて――]
…………、あ?
[喉に感じた違和感に、そのまま声は飲み込む。 礼のひとつもない女に、彼がそれで気を悪くしなければ良い と、思考するより先に 喉に手を当てて、首を傾げた。]
(19) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 03時頃
喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 03時頃
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−−陸区 打ち捨て場にて−−
−ん… くぁぁ…
[瓦礫に凭れ掛かって一夜をやり過ごしたことを思い出す。 「らいおん」のガイジンと話した後、町を彷徨っていたなら日が暮れて。 この街に、気軽に寝泊りできる場所など知った事ではない ふらふらと彷徨えば、寂れた地域の、さらに人気もない辺境に向かっていただろう]
(−夜襲を受けては、ひとたまりもないからな!)
[目立たない場所ならば、安全であると。 大いに素人じみた考えの元、此処に腰を下ろしたことを思い出すとまだ惚けた眼を擦った]
(20) 2015/01/20(Tue) 03時半頃
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…野宿なんて久しぶりだな… 今日も、世界は平和−−−ん?
[かさり と、服の中に違和感。 正体を探ってみれば、一枚の紙切れだっただろうか 「自称、獅子丸」は、服にはさまれた其れを手に取る]
???ん?何々??
鼠…
鼠小僧だって!?
(21) 2015/01/20(Tue) 03時半頃
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[文面には、犯行声明と思わしき文字。 そして、「宝物」を盗んだ。と。
思わず辺りの地面を見回す。 三尺九寸の長い棒−獅子丸の相棒−はそこに転がっており 思わず安堵の息を吐くと共に、ふつふつとこみ上げた怒りに手紙をくしゃ と握りつぶす]
…よりによってこの僕に…!
見てろよ…!
[竹刀を取るとぶん と空を切り、突きつけるように一閃。 誰に言うとも鳴く、宣言した]
(22) 2015/01/20(Tue) 03時半頃
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必ずお前を取っちめてやる!! 僕が! この、一平太…
一平太 獅子丸が!!
[ばん!!!!!と、独りよがりに決めてみたところで腹の虫がひとつ嘶く。 腹が減っては何とやら。まずはこの隙間を埋めることから考えよう 蕎麦 饂飩 団子もいい。 若しくは…景気付けに鮪か鰻か… 多少値が張るが、それも悪くない]
(23) 2015/01/20(Tue) 03時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 03時半頃
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[辰次にィと別れて僕はすこぉし早足で家へと。あまり遅くまで外を出歩いているととっちゃんに怒られちまうから。けれど家の戸をそっと開けてみたら何時も鍛冶場にいるはずのとっちゃんの姿は見えなくて、抜き足差し足布団へと戻ったんだ。 とっちゃんに優しいにィ達の報告が出来なかったのは残念だけれど――、こっ酷く叱られるのや拳骨食らうのに比べたらまだ良い方だよね。
そのまま安全に布団に潜り、次に目覚めれば平穏な朝を迎える筈……だった。]
『おィ! 春松起きろィ!』
(24) 2015/01/20(Tue) 04時頃
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[平穏な朝はとっちゃんの怒声によって何処かへ消えて。眠い目を擦る暇も無く鍛冶場へと引き摺るものだから夜に門限を破ったのが暴露たのかと覚悟を決める。 鍛冶場へと下りて真っ先に目に入ったのは何だか高そうにも見えるどぉんとでっかい黄金の置物。其れはお世辞にも裕福とは言えない寧ろ貧困層に近いボロ屋には似合わない物で驚く以前に『売ればお金になるのかなァ』なんてことを。 だけどとっちゃんはそんなつもりはないようで『どうやら鼠小僧とやらの仕業らしいが余計なことをしてくれやがって』と顔を林檎みたいに真っ赤にするんだ。だから正直僕は拍子抜け。 “悪いこと”が大嫌いなとっちゃんらしい反応だけどさ、――決して多くない収入の中の生活は無理が出て来ているんだもの。有り難く受け取っておけばいいのにね。]
……とっちゃん。 其れ、どうするんでィ?
[返さなくていいよ、と訴えるように問うてみたけれど『持ち主の所に返したらァ!』ととっちゃんの考えは変わりそうにない。 思わず口を尖らせて拗ねた表情を浮かべて『なんでィ、貧乏がそんなにいいのかィ!』と声を張り上げて家を飛び出した。
――初めてとっちゃんに反抗した。]
(25) 2015/01/20(Tue) 04時頃
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[ぴしゃりと戸を閉めると、ひゅんっと風を切って何かが此方へ飛んできた。其れが何かを判別するよりも早く額への痛みで]
うァ……ッ!? いで!……あッ!
[目を見開き派手な音と共にその場に尻餅をついて。額を小さな掌で抑えながら元凶である何かを拾い上げた。]
あァ? ……かみひこうき?
[眉間に皺を寄せながら異様に先の尖った紙飛行機を手にして首を傾げる。あれれ、可笑しいな。]
(26) 2015/01/20(Tue) 04時半頃
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[躊躇うこと無く紙を広げれば噂の鼠小僧からの手紙で、『あァ』と一言声を漏らす。都市伝説だと思っていた存在からの手紙に驚きはしなかったのはきっと、もう既に此処まで奴が来たのだと知っていたからだろう。 それすらも知らなかったら驚いて取り乱すくらいは出来たかもしれないけれど。――何だかこれじゃァ、誕生日を迎える前におめでとうって言われたみたいだ。何と言うか、驚きがすごく中途半端でやるせないよ。]
ちぇっ、つまんねェの、
[ぽつり、呟くと不貞腐れた態度で足を引き擦りながら伍区の方面へ。途中女の人>>19と一緒の明之進>>16にィの姿が見えたけれど、僕も逢引の邪魔をするような無粋な男じゃねェ。にこやかな微笑みを向けて]
(27) 2015/01/20(Tue) 04時半頃
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明之進にィの裏切り者ォ! ――ずりィぞ!自分だけ抜け駆けだなんてェ!
[思い切り叫び、相手が何かを言うよりも早く走り出した。]
(28) 2015/01/20(Tue) 04時半頃
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丁稚 春松は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 05時頃
丁稚 春松は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 05時頃
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[今朝は 早くから立ち稽古を。 見直しを一通り終えれば ほう と息をつく 昨日怪我した手をにぎにぎと動かしながら もう皮膚の繋がりかけている切り傷を見やる きっとお薬がよく効いたのだろう 新しい軟膏は是非にも あの薬師さんの処へ貰いに上がろう お礼の差し入れは何がいいだろうか と微笑みを浮かべていると 座員のひとりがこちらへ寄ってくる]
『おういお鏡、何をにやついてんだ? そら、御前さんあてに手紙が来てたよ』
あ いえ なんでも あら お手紙?わざわざおおきに
[受け取った便箋をぱらり 捲り目を通せば 途端 は と息を呑む]
(29) 2015/01/20(Tue) 08時半頃
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ーー鼠小僧。
(僕の、宝物を…?)
[とはいえ 具体的に思いつく其れと云えば ひとつは父から譲り受けた 篠笛。 そしてひとつは 大好きな一座とその面々。
ー何でも盗む。ひとや居場所をも 盗んでしまうなんて もしやそんなこともできるのだろうか
ふいに 立ち上がってはきょろきょろと辺りを見回して あるひとを呼ぶ]
兄さん 兄さん 朧兄さん
[まさか 鼠小僧を演じていた彼が 鼠小僧に攫われる とは流石に思わないけれど 泥棒からの文を 彼に見せて 意見を聞きたくて
芝居小屋のどこかに彼の姿はあっただろうか もしかすると すぐそこに居たかもしれないし 見当たらないようなら 眉を下げてため息を吐き 通りへ繰り出したか**]
(30) 2015/01/20(Tue) 08時半頃
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役者 鏡花は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 08時半頃
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[どうせ俺ぁ暇人だしとりあえず暇つぶしにこの手紙をまるっと信じて盗まれたもん探しをやるとして…アテも何もねぇのにふらふらすんのもなぁ…酒もまだ買ってねぇ。 酒屋が開くまでは肆伍陸区辺りを見て回るか。壱弐三区は酒買ってからだ。 肆区から行くか、端から順だ。]
しかし、俺ぁ何を盗まれたんだかねぇ。銭より大事な宝モンなんかあったか…?酒?
[…いやいや、酒はねぇだろう。もしそうなら起きた時にゃ酒屋も居酒屋もなくなってらぁ。 立ち止まって考えても答えは出て来やしなさそうだ。さっさと肆区に行っていろいろ見て回るとすっか。 鼠小僧からの文を懐にしまっとこう。]
(31) 2015/01/20(Tue) 09時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 09時頃
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[――ことん。
小さく聞こえた音に薬師は顔を上げる。勘定場から降りれば、音の方へと近付いて行き、風を受けて郵便受けの中で揺れる一通の手紙>>#1を見付けた。 故国の家族からかとそれを取るが……開いてみれば、何とも馬鹿げた内容に小さく鼻を鳴らす]
……鼠小僧。
[趣味の悪い悪戯だ。しかもわけが分からない。こんな事をして、何が楽しいんだ? そもそも薬師の大切な物は全て全て海の向こう。"宝物"なんて、わざわざこんな辺境の地に持って来たりはしない。此方で宝物と呼べる程の物を手に入れてもいない。 であれば、薬師の宝物を盗むだなんて、そんな事が出来る筈がない。
――そう、思うのに。 何やらざわりと心が波打つのは、どうしてだろう]
……思い出して、ごらん……、
[手紙に書かれた最後の一文を声にしてなぞれば、一つ舌を打ち。薬に欠けはないだろうかと、棚を確認する事にした]
(32) 2015/01/20(Tue) 09時半頃
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― 朝・楽屋 ―
[稽古がひと段落終わり一息着いた頃、鏡の前を見れば一通の手紙 そこに書かれた鼠小僧からの知らせ]
……!
[ガタガタと楽屋を漁ってはまず手鏡、着物、稽古道具に小道具。化粧道具。全てが揃っていて、何一つ変化は無い]
悪戯か?それにしても…
[と、思考した所で聞こえる一つの声>>30 今行く、と大声を出しては漁った物を全て元に戻して楽屋からひょっこり顔を出してはそこに従兄弟の顔はあっただろうか]
騒々しいぞ 俺はここに居る
[そう告げたが相手から反応はあっただろうか。居たのならば外で話すのも、と楽屋内へ案内するか**]
(33) 2015/01/20(Tue) 10時半頃
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……此処にもないか…。
[異人の薬師を尋ねる、と言っても店を見ただけで分かるはずもない。商店街の中で尋ねたことのない薬師を只管尋ね続け、最早疲れ果てていた。…もっとも、断られた中には薬が無いのではなく僕の髪を気味が悪いというのもあったのだが。そんな視線に慣れていても、やはりそれが続くのは流石に応えていた。 ちょうど肆区から伍区へと続く場所に一つの薬屋>>32が見えた。ここで断られたらもう帰ろう、と消極的な気持ちで足を向けた。]
…御免下さい。山帰来は調合出来ますか?
[入ると同時に…というより入りながら目的を告げる。…ふっと目をやると、そこには手紙を持った金髪の男。……どこかで見たことがあるような…と少し考え、昨夜見かけた光景を思い出す。ああ、あれでは第一印象は最悪だ。断られても仕方ないだろうなと半ば諦めたが、さてはて薬師の反応はどうだろうか。]
(34) 2015/01/20(Tue) 11時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 11時頃
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彼女>>18は眉を寄せ一瞬表情を曇らせただろうか。 膝をつき荷物を掻き分ける姿を見下ろす様に眺めていた。 小さな櫛を取り出し、ほうと息を吐くのは安堵から生まれたものだろうと思い、その櫛が彼女の宝物だと察した。
「それがお姉さんの宝物?素敵な櫛だね。」
自らも腰を下とし彼女と同じ目線になって語りかけた。 何か取られたかと聞かれれば、差し出された彼女の手のひらに丁寧に折り畳み直した手紙を乗せた後、口を開いた。
「僕も何も取られてないよ。宝物なんて持っていないんだ。」
―宝物を持っていない― その言葉が自身の口から出ると無意識に視線を逸らした。 宝物を持っている彼女が羨ましいわけではない。 大切なものがないことを改めて認識するのが辛かっただけだ。
あ?と言われ再び彼女に視線を戻す。 自分より先に首を傾げる彼女に対して首を傾げ返し笑った。 喉に手を当てる姿から何かを伝えようとしたのかなと思ったが深くは気に留めなかった。この人は悪い人じゃない。
(35) 2015/01/20(Tue) 13時頃
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自身だけではなく他の人にも同様の手紙が送られていただなんて。 ――何を盗まれたのか思い出してごらん? 思い出せないだけなのか。いや『僕には何もない』
「ただの悪戯だろうね。僕たち意外に手紙を貰っている人いないし。」
自分に言い聞かす様にそう告げた。彼女も盗まれたものがないならば自身も大丈夫だと思いたいとの願いも込めて。
彼女と会話をしていると聞き覚えのある声が響いた。 咄嗟にその方向へと顔を向ける。 明之進にぃと呼ぶのは春松>>28しかいない。 近所に住むまるで弟のような存在。
(36) 2015/01/20(Tue) 13時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 13時頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 13時頃
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[棚を確かめていれば、店に入ってくる一人の男>>34が目に入る。銀の髪は一瞬自分と同じ異人かと思うが、顔の造りを見るにどうやら違うらしい。
声をかけられまじまじとその顔を見れば、いつだかに見た顔だと気付く。とはいえ相手は客だ。態々こんな分かりにくい店まで出向いてくれたのだから、応対しないのも失礼というものだろう。 ……例に漏れず、愛想良くは出来ないが]
山帰来。……ええ、ありますよ。
[相手の探し求める薬を聞けば、思い浮かぶのは梅毒とかいう厄介な病。 近くに遊郭がある事から、もしや遊女にでも引っかかって移されたのだろうかと考えるが、肌を見るにその症状もない。どちらにせよ、あまり長居はして欲しくない客だ。……万が一にでも、移されたら堪らない]
……梅毒でしたら、水銀を混ぜた粉薬もあります。 量を間違えると、副作用が酷いですが。
[客の望む薬と、その横にもう一つ。"どちらになさいます?"なんて言いながら、客の方を見る。 どうせどんな薬を処方しても完治などしない。どちらを選んでも、変わりはしないだろうけれど]
(37) 2015/01/20(Tue) 13時半頃
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―肆区・宿場―
[結局あれから、ぐるぅりと伍の区を一回りし、宿場へと戻ったのは日もくれた後。 煙草をひとつと、酒を一杯。美味い肴と頂いたのなら、女にしては珍しく早めに布団に入ったのだったか。
故郷に居たその時から、朝にはめっぽう弱かったから。 仕事がある日なら起きれもしようが、こうして休みばかりの毎日となっては日が高くなるまで惰眠を貪る事もままあること。 抽斗から、櫛を取り出し髪をとき。着物を身に付け紅をさして、鏡の中の女に小さくにこりと笑う。]
――……お手紙?
[そんな中、自分に届いたと言う一通の手紙。宿場の人が持ってきたその手紙を受け取りながら、何やら何時もよりも忙しげに戻っていくその背を見送る。 ――はて。この町で私に手紙をくれる人なんて居たっけね、と。
部屋の中へと戻り、封を開け。煙草盆を隣に置いて、煙管を咥える。 ふう、と一服香りを吸えば、手にした手紙に視線をチラリ。差出人も何もないその手紙の文字を――慣れぬ縦書きのその文字を目で追えば、次第に女の瞳はまぁるくまぁるく見開かれた。]
(38) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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……へェ、鼠小僧! これはこれは…ふゥん、誰の悪戯だろうかね。 えぇっと…こう言う時は何と言うんだ……、あァそうだ、"粋なことをしなさる"…だっけ。
[――コーン。 もう一服吸った煙管の雁首を、音を立てて灰吹の淵へ。 そのまま煙管を脇へ置き、もう一度マジマジと手にした手紙を凝視する。
酷く挑戦的なその文章は、女の心を踊らせたけれど、何かを"盗まれる"のは癇に障る。 どうせ悪戯だとは思うけれども、念の為にと確認した小判達は一枚たりとも減ってはおらず。 ならばとひとつひとつの記憶を辿れど、"盗まれた"記憶はどうやらありはしないようで。]
…愉快、愉快。 "思い出してご覧"とは…いい暇潰しになりそうだ。
[クツクツ、クツクツ喉を鳴らし。最後には大きく声をあげて、転がるように笑いながら。 ひとしきり笑い終えれば、身支度を整え手紙を懐へとしまいこみ、宿場を後にしただろう――あゝ、今日は愉快な一日になりそうだ、と。]
(39) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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―伍区・路上―
[カラン、コロン。 薬の箱を背負いながら、あまり売る気のない声で"良く効く薬はどうですか"、と下駄を鳴らして町を歩く。 その途中、何やら騒がしい町を怪訝に思ってか、ふと買うてみた瓦版にチラリチラリと視線を寄越せば、一際目を引く"鼠小僧"の文字がひとつ。]
……おやおや、今日は鼠小僧さんも大忙しやねぇ。ご苦労な事。 それにしても"人"まで盗むか…ほんまに、盗めんもんは無いんやねぇ。
[どうやらあの江戸城に、鼠小僧が立ち入ったとか。 宝だけでは飽き足らず、何処ぞの大名まで盗んだとは、何と、何と奇天烈な。
そうして懐へとしまい込んだ、その手紙へと意識を向けて。 さてさてこの悪戯を、どうしたものか。こうも大きな騒ぎなのなら、何時もよりも愉しい噂が聞けそうだ、とほんの少しだけ下駄の音を潜めながら、耳をそばだて女はゆるりと町を歩く。]**
(40) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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[少し面倒そうな様子の薬師>>37を見て、思わずくすっと笑う。山帰来という単語を聞いてすぐに梅毒を連想させる辺り、腕は確かなようだ。もう一つ横に置かれた粉薬を見て、そうだなあ、なんて悩む。]
…"使い捨て"ですし、一晩もてばいい方ですから。副作用は構いませんよ。…ああ、ちなみにどんな副作用で?
[商品価値が薄くもう使い物にならない遊女に、最期に一花咲かせようとしているのだから副作用が出ても良い。…使い捨て、という言葉が自分の頭から当然のように出てきたことに少し悲しくなりながらも、薬師の反応を待つ。どんな副作用かは知らないが、薬師が言うほど酷いのなら山帰来よりは効いてくれなければ割に合わない。一花さえ咲かせられぬほどで無ければ恐らくそちらを選んだだろう。]
それにしても、西洋の異人で漢方をご存知とは。言葉も流暢ですし。いつから日本に?
[美しい金の髪をちらっと見ながら興味本位で尋ねてみたが相手はどう思っただろうか。今後取引を続けるのなら相手の素性くらい知っておかねば楼主に話が出来ないから、と後付けの理由を自分の中で立てる。異人、という言葉に気を悪くするだろうか、なんて後から少し後悔したりして。]
(41) 2015/01/20(Tue) 14時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 14時半頃
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[相手の笑み>>41には気付いたものの、その理由にまで思い至る事は無い。けれどほんの少し思い改めれば、仏頂面を僅かに緩ませた。 ああけれど、彼の言葉を聞けば、その非情さに皮肉げな笑みの一つでも浮かんでしまったかもしれない]
成る程、"使い捨て"。 それでしたら、副作用についての心配は要りませんよ。
ですがそれでしたら、痛み止めでも飲ませた方が余程手軽だと思いますがね。
[水銀も用いた薬は、長く使えば使う程"副作用"は重くなっていく。一度使うくらいであれば、恐らくそう影響は無いだろう。……勿論、大量に摂取すれば、その限りではないが。
――それにしても。"使い捨て"だなんて、酷い事を言う。 どうやら目の前の彼は、彼の厄介な病を移されたわけではなく、移す者を管理している側らしい。病人が増えるのは歓迎だ。薬屋が儲かる。精々協力させてもらおう]
(42) 2015/01/20(Tue) 15時頃
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此方には1年ほど前から。 その前は唐国の方に居ましたので、漢方についてはその時に一通り学ばせていただきまして。
[かたり、と。二つの薬の隣に痛み止めを並べ、薬師は気を悪くした風もなく目を細めた。"異人"だなんてそんな呼び方はもう慣れているし、通りが良いので薬師自ら用いる事もある。そのくらいで気分を害していたら、この仕事は務まらない。
勘定場に腰掛け、その脇にある椅子へ座らないかと彼を促す。彼が腰を下ろさなくても、再び立ち上がったりはしなかったけれど]
――遊女の皆さんは元気ですかね。 何かあれば是非うちの薬を使ってくださいよ。
[遊郭に関係のある人物かどうか、確かめる様に一つ言葉を投げる。間違っていた所で構いはしない。ただ彼が遊郭に関係のある者ならば、取引をするのに申し分ないというだけだから。
そうして、彼がそうした様に光に反射する銀糸を見詰める。日の本に似合わぬその髪色の理由を、尋ねてみたくはあったけれど。そうしたら彼は気分を害してしまうだろうか]
(43) 2015/01/20(Tue) 15時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 15時半頃
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……ぇあ、
[>>28不意にそう遠くもない場所から聞こえた、高らかな少年の声に 思わずびくり と肩を跳ねさせた。 きん と耳をついたその声は、おそらく此方へと向けられたもののよう。 目の前の男の反応がどうあれ、ひとまずはそれが彼の名前だと認識したのなら。]
…なんかやらかしでも したんかい、あんた。
[率直に、不躾な反応をひとつ。 走り去る足音に、『ぎゃいぎゃいうっさいよ、坊主!』なんて叱咤のひとつも叫びかけたけれど。 目の前に居るのが、江戸っ子らしくもなく 下手をすれば自分よりも繊細そうに思える男だと思い直せば それも飲み込んで。]
……あァ、あんた、明之進てのか。 あたしは志乃だよ。 頭の隅っこに 爪の先っちょ程でも留めておいて貰えりゃぁ、瞽女 冥利に尽きる。
[やれやれと肩を落としながら、軽快な足音が離れて行くのを耳の奥で聞いていたか。]
(44) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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[>>35その後で改めて、向かいに合わせて座り込んだ少年へ意識を戻す。 手にした櫛が、“素敵” なものかどうか、自分は知らないけれど。]
……、まァ。 そんなとこだね。
[ “そうだろう?” とも、伝えることはできずに。世辞か本音かは分からずとも、どのみち確かな賞賛の言葉にも 曖昧に濁した返答しかできない。 ・・・今日はどうも 言葉の切れが悪い。]
[逸らされた少年の視線は、閉じた瞳で追うこともできない。 歯切れの悪い言葉に 僅かに思案して、結局深く溜息を吐いた。 目の前の男について、何を知っている訳でもなし。そうだろうとも、そうでもないだろうとも、言いようはないのだから。]
…それじゃあ、あたしと似たようなもんだ。 この櫛だってさ、ほんとのとこは、盗られたって構いやしない。 もうだいぶん昔のもんだから。
[皮肉げに笑って見せながら、返された手紙は再び懐へ仕舞って。 ぎゅう、と 櫛を握り締める手のひらとは裏腹に、さもどうでも良さげに呟いて、それも再び荷物へ戻す。]
(45) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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悪戯にしても…手紙を受けたのが、あたしらの他に 誰も居ないとなりゃあ、 あんたとあたしを選ぶあたり、小心者にも程がある。
[>>36仮にも男である少年には、失礼な物言いだっただろうけれど。 姿を知らぬ彼は、屈強な男 …なんて風にも思えないのだから。]
まったく、世話かけたね。 さっきの坊主は良いんかい?
[着物の裾を押さえて立ち上がりながら、さて相手の顔は下のままか、それとも上か。ちらちらと顔の向きを上下させて。
子供特有の柔らかさを残した声が消えていった方向へ、ちらりと顔を向ける。 おそらく知り合いなのだろうと そう踏んで。]
(46) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 17時半頃
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「いや・・・僕は何もした覚えはないけど・・・」
何かやらかしたのかと聞かれれば、困ったように微笑みながらそう返答した。春松の言葉から彼女>>44に自身の名前が伝わり、その返しで彼女の名前を受け取るとった。
「志乃さんよろしくね。」
何故よろしくと言ってしまったか自身でも分からない。 しかし、二人に届いた手紙が何かの縁だと思いそう告げた。 また何か頼ることがあるかも知れないと。繋がりがなかった自分、繋がりを恐れていた自分に不思議な感情が芽生えるのを自覚し始めていた。
大切な物であろう櫛を盗られても構わないという彼女に少しの疑念を抱きつつも、その真意をこちらから聞くのはやめておこうと思い続けた。
「悪戯する意図が分からないし気にすることもないのかな。」
(47) 2015/01/20(Tue) 18時頃
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痛み止め、ね…。一日中惚けてるのにも効きますかね。
[脳裏にちらっとあの花魁の姿を浮かべて問う。聡明そうなこの薬師なら、使い捨てという単語で僕の仕事など分かるだろう。その方が話が早い。彼の少し緩んだ顔から警戒心が若干解けていることを確認し、こちらも緊張を解く。]
一年ですか。随分と聡明な方だ。…漢方薬を調合出来る者が少なくて困っていたところでした。
[異人、という言葉にそれほど気分を害してない様子に安堵の息を漏らす。薬師が座るよう促した見慣れない物をじっと見てから、薬師と同じように腰を掛け、礼を言う。慣れない面積の狭さに落ち着かないが、恐らく好意で勧めたのだろう。 遊女、という単語を聞き、やはり、と頬を緩ませる。]
…ええ。滅多に出歩かないから流行病と淋病ばかりですが…必要とあれば今後はここを使おうかな。
[そう言いにこりと微笑む。そして、良ければうちの店も一度訪れてみては?なんて付け足す。尤もこんな風に勧められて来るような人ではないと思うが。 そんな話をしながら、彼の目線が自分の髪に注がれているのを見て、ああ、と声を漏らす。手慣れたように気になりますか?と聞いてみれば彼はどう思うだろうか]
(48) 2015/01/20(Tue) 18時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 18時頃
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……後の事を考えなくても良いのでしたら。
[冴え冴えとした声で言えば、痛み止めをとん、と。指先で叩いた。無理矢理に痛みを抑え込む薬は勿論ある。だが水銀と同じく、常用するならそれなりの副作用があるのは当然だ。 けれど、"一晩だけ"とそう言うのなら、やはりそんな事は関係無い]
それ程でもありません。僕なんてまだまだで。
……おや、それなら是非うちを懇意にしていただきたい。期待は裏切りませんよ。
[謙遜めいた言葉を吐きながら、椅子に腰掛ける相手>>48を見る。何やら落ち着かない様子だが、薬師はその理由にまでは思い至らず。
安堵の息、そして次いで緩む頬。表情の流れは素直だけれど、可愛い顔して言う事は辛辣で。 嗚呼やはり、こういう手合いの方が余程やりやすい、と。昨日出会った二人の事を思い浮かべた]
(49) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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[微笑みの後に遊郭へと誘われたのなら、遂にく、と笑みが零れる。小さく、それでも酷く愉し気に]
病が流行っていると聞いて行く者は居ませんよ。それに、売女には興味が無いんです。
……と、失礼。貴方の"商売道具"を馬鹿にするつもりはありませんよ。
[笑みを収めて肩を竦める。態とらしい訂正には、自らの身体を売る女への嘲りを込めて。けれどそうとは気付かれない様、精々殊勝な表情でもしておこう。 文字通り身を削って尚、こうして使い捨てられるだなんて。憐れ過ぎて嗤いを誘う。嗚呼、なんて喜劇だろう!]
……理由を聞いても良いので? ならば、是非に。
[髪を差して問いを投げられれば、目を細めてそれを受ける。既に聞かれ慣れた事なのだろう。手慣れた様子に遠慮は要らないと考えれば、素直に問いを返してみせた]
(50) 2015/01/20(Tue) 20時頃
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[駆け去っていった子供には 結局これだから餓鬼は、などと苦笑混じりで片付けて。 >>47少年から告げられた『よろしく』に、閉じた目蓋をぴくりと震わせた。
ひと所に留まるのは短くとも、けっして上客にはなり得なさそうでも。 そう悪い印象はない少年の言葉を、そのまま受け入れれば良かったのだけれど。 返す為に開いた唇は、一度そのまま止まった。]
――――………ぁ、 …またの縁さえ ありゃぁ。
[結局は “また” 、酷く素っ気の無い返し。 それに自ら首を捻っては、けれど曖昧に笑ってみせる。]
(51) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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[再び包んだ荷物をしっかり抱え直して、あまり気にすることはないと、そんな答えに頷いて。 只でさえ、何かを憂いているような男なのだから。 そうするのがきっとあんたの為にも善いだろう と、そんな言葉は、やはり心中で思うのみ。 ――はて、自分はこんなに口下手だっただろうか。]
…伍区は、此方かね。
[そもそも自身が向かおうとしていただろう方向を向き直して、杖で一度、ざり と地べたを叩いて。 碌に言葉が出てきやしねえ。 疑問を通り越した苛立ちを、唇の中で吐き捨てる。
このまま会話を続けるのが、居た堪れなくなったのも 無いとは言えない。 世話になったことへの礼もなおざりに。 彼との会話を曖昧に切り上げてはそのまま、騒がしい農民達にも目はくれず、立ち去ろうとしただろうか。]
(52) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 21時頃
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[名を呼べばすぐに よく通る声が帰ってくる とたとたと其方へ駆け寄れば 楽屋からひょこり 見慣れたお顔>>33]
ああ よかった 兄さん
[思えば 稽古で先刻まで顔を合わせていた筈だけれど 心配性は空回り 安堵のほほえみに変わって
従兄弟といえど 実の兄と同然に慕っている男 幼少の時から 彼の後ろをついてまわっていたんだったか 二枚目と女形 という役柄上 芝居中にも距離は近いことが多く だから 気兼ねなくその人の傍へ身を寄せる]
ねぇ兄さん 鼠小僧から こんなけったいなお手紙が
[相手も同じものを貰っているとは知らず知らず 困った顔で その便箋を彼に寄越したか]
(53) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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[楽屋へと誘われれば ひとまず 自分の私物を置いている一角へ 愛用の篠笛がそこにあるのを見つければ 安堵とともに はて と首を傾ぐ]
盗んだゆうて いったい 何のこっちゃろか
[手紙を悪戯とも思わず 真に受けたまま 一人ごちる
宝物 宝物 盗まれちゃ困るものは 沢山あるけれど ほかになにが あったっけ]
(54) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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役者 鏡花は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 21時頃
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なんだその顔は、気持ちの悪い
[口だけではそう言うものの、微笑まれても悪い気はせずに 身を寄せられれば特に何か思うわけでもなく、その顔を近付ける 傍から見ればそれは可笑しな光景だっただろうがそれも、自分にとっては普通の出来事なのだから]
どれ、見せてみろ
[けったいな手紙、と言われて差し出されたのは自分に届いた物と全く同じで。どうやら彼も貰ったらしい と、なるとこの劇場の役者全員が貰っているのかと一瞬思考を巡らせるが周りがあまり騒いでいないのを見れば自分と鏡のみのようだった]
俺も同じ物が届いた。偶然な 手鏡も化粧道具も、大事な物は全てあった。ただの悪戯だろう
[そう彼に言い聞かせるが、どこかぽっかり胸に穴の空いてしまったような。思い出せないけれど何かが足りない気がして 盗まれた物が何なのか、思い出せないのなら見付ける事も出来まいと、ボソリ呟いたそれは彼にも聞こえただろうか**]
(55) 2015/01/20(Tue) 21時半頃
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[昨夜は普段と比べりゃ羽振りの悪い客が多かったが、稼ぎはそれなりで。眠りに付かずに陽が昇るまで客を引き、夜見世が終えた後も壱区内を渡り歩き金を掻き集めた。 途中睡魔で頭がくらり、と重くなったような気もしたけれど――これも金の為。多少の無理は厭わない。
昼見世まではまだ時間がある。寝てしまおうかと思ったがそれでは時間が勿体無いだろうと却下をして。 たまにはゆっくりと酒を嗜むのも悪くはない、と生欠伸をひとつしてから気怠そうに肆区の方と向かっていた。]
あァ、……眠ィ。
(56) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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[肆区に着けば心無しか違和感。普段ならせかせかと汗水たらして働いているであろう貧乏人たちが、鼠がどうのこうのって戸締りをしているようで。 どうして急に、と眉を寄せると首を傾げてみたものの、直ぐに『貧乏人の気紛れに違いない』なんて決めつけた。 奴らに盗まれて困るような物でもあるのか、と考えながら進むと――目の前に人>>31。あァ、いけない、と思ったときには既に時は遅く。]
――ッ、……悪りィねェ、 ……怪我とかしてないかィ?
[真っ正面から相手とぶつかりようやく我に返って、様子を窺うように視線を向ける。ぶつかった男は酒を帯びているらしく、ふわりと独特の香りが鼻に届く。 其れはとても懐かしく、――金の次に好きな匂い。]
(57) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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じゃあその痛み止めと…あと山帰来を幾つか戴きましょう。…まだ価値があるものにはその方が良いでしょうから。
[薬師の説明を聞き、水銀入りは見送ることに決める。痛みを抑えられれば、それなりの値で売れるだろう。その後は…ああ明日は忙しくなるな、なんて考えていると期待は裏切らない、と薬師の声が聞こえる。腕は信用出来るようだから取引相手には申し分ないが、そうですね、と少し考え込む素振りをする。]
…薬を使ってみてから、楼主に掛けあってみましょう。腕は確かなようですし。…うちの楼主は財布の紐が固いものでして。
[ちらっと彼を見ながら自嘲気味に笑う。その吝な性分に遊女も使用人も皆悩まされているのだ。自らの家族には好き放題使う姿は見ていて好ましくはないが、取引事で利用できるのは良い。遠回しに値切りを伝えるこの手法に、薬師はどう思うだろうか?…良い顔はされないと思うが。 売女には興味がない、と一蹴する言葉を聞き昨日の光景を思い浮かべる。ああ、この人は此方ではない。尤もそれは勘違いであるのだが、そんなことに気付くこともなく自己完結してしまう。]
(58) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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いえ、お気になさらず。そういった言葉には慣れてますので。…それに最近質が落ちてることは確かですから。
[そういい営業用によく使う笑みを貼り付ける。薬師の肩が微妙に震えているのを見て、私もつられて笑いそうになるのを抑える。…帯留めを渡したあの遊女や母でさえ、ただの商品と割り切る僕にはあまり響かない言葉だ。その商品を僕は買おうとは思わないのだから。]
…商品を買った客がたまたま異人だったようです。同じ髪色だと言われたことがあります。…副産物である僕から言わせてもらえば、江戸でこの色は目立ち過ぎていけない。
[是非に、と先を促す言葉に簡潔に話す。自分語りを長く話してもつまらないので、こうやって話す癖がついているのだ。江戸でこの髪色だとやはり奇異の目に晒される。異人蔑視の思想も中にはあるのだろうから、客でも無ければ簡単に話はしない。…恐らく彼が異人というのも手伝ってさらっと話せたのだろう。そして彼の髪をちらっと見て言葉を付け足した。]
貴方も、その綺麗な金色の髪は江戸で目立つでしょう?
(59) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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旅籠 おもんは、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 22時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 22時半頃
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[気持ちの悪い なんて そう揶揄われても こちらも悪い気はせず その人が言葉とは裏腹 心根柔らかく構えていることを知っている だから 変わらないその様子に いっそうふにゃりと破顔して]
あは 堪忍 少し姿が見えへんかったから
まさか 兄さん"が"鼠小僧に盗まれてやせえへんか 思って
[そんな稚拙な発想は 流石に照れくさそうに けれどそのまま告げる 馬鹿な考えかもしれないけれど 不安が過ぎったのは事実で
彼の元にも 同じ手紙が届いていたと知り 大事なものは全てあったと聞けば 胸を撫で下ろす]
(60) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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悪戯 せやんな こんな偶然 ずいぶん意地悪や
[言い聞かせられれば うんうん と大人しく首を振るものの まだどこか心は落ち着かず そわそわと 悪戯ならば まんまとそれに嵌められているような
小さく呟き>>55を零す彼も 心中を同じくしているのだろうか 伺うように 隣り合う小袖を 少しだけ摘んだ]
心 とかも盗まれてしまうんやろか
[思い出せないなら 見つけることも出来ない 屹度その通り ならば と 思いつめたように そう一言]
(61) 2015/01/20(Tue) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 23時頃
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…何をニヤけている ここが舞台ならば、その笑いは不自然だぞ
[まったく、と溜息を吐くその顔はニコリともせず 従兄弟だからと甘やかしすぎている自覚はあるが、厳しい事を言っても嫌わないのだからなかなか彼も変人なのかもしれない]
人が人に盗まれるなんて馬鹿な事があるものか 鏡、お前にとって俺は宝物というわけでもないだろう
[馬鹿にしたようにそう言う。否、実際に馬鹿にしているのだ 人が盗まれるなんてそんな馬鹿な事、あり得るはずがないと。それは盗む盗まないの問題ではない。一種の誘拐だ]
心なんてものがあるのなら 鼠小僧に惚れたとでも言うのか?
[なかなか浪漫があるな。なんてフッと小馬鹿にして笑う 心が盗まれるなんてそれこそ馬鹿らしい。形に無い物が人に盗めてたまるものか。そんなの、現実的ではない
裾を摘まれれば、安心させるようにその頭を抱えるように抱きしめて撫でたか]
(62) 2015/01/20(Tue) 23時頃
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鏡、良いか 演技に支障が出るほど心配なら、次の公演は休め 盗まれた物が思い出せないのなら、盗まれていないのと同じ
[そう断言するように。事実、“自分が無いと困る物が盗まれていない”のだから。それよりも自分の公演を楽しみにしてくれているお客が優先されるべきだろう 物足りない、何か寂しい胸にポカリと空いたような穴はそう言うとズキリと痛んだ気がして 結局その“心”が理解出来ないまま思いつめたかのような鏡の頭をただ撫でる**]
(63) 2015/01/20(Tue) 23時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 23時頃
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[一先ず言われた通りの品>>58を用意し、きゅうと目を細める。遠回しな値切りは、正直面白いものではない。せめて素直にまけてくれと言えば可愛いものを。 ……とはいえ、今後付き合いを続けていくのなら、最初くらいは此方が譲歩するのも良いだろう。大口の客をみすみす逃すというのも惜しい。性病が跋扈している遊郭であれば、薬が入り用になる機会も多いのだから]
……そう、ですね。 でしたら"今回は"勉強させて頂きますよ。
[請求書に本来の値段より幾らか安く書き込めば、それを彼に渡して反応を見る。もしこれ以上まけろと言われた所で、それに従う気は無かったけれど。
先の薬師の言葉の意味を、彼がどう捉えたかなど薬師には分からない。もしその"勘違い"を口にしてくれていたなら否定のしようがあったものの、残念ながらその機会を与えられる事も無く。
気にするな>>59と言われたのであれば、その通りにしよう。元々最初から気になどしてはいないけれど。まあせめて、済まなそうに一つ謝罪でもしておこうか]
(64) 2015/01/20(Tue) 23時半頃
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へえ。貴方も混血児でしたか。 実は私も別々の血が混ざっていましてね。
……ふ、確かにその髪色では、江戸の街は住みにくいでしょう。
[さらりと語られた彼の身の上話は、思いの外此方の興味を引いた。先までとは違う、僅かに柔らかい口調でもって返してしまうのは、親近感故だろうか。とはいえそんなもの、すぐに霧散してしまうのだけれど。
ちらりと此方を見る視線と、薬師に似合わぬ褒め言葉には目を瞬く。綺麗などと、異性に言われた事はあれど同性に言われるのは初めてだ。 遊女を語る時の淡々とした姿勢といい、もしかして、"そっちの気"があるのでは、等と考えもしたが、流石に口にはしないでおく。人の恋愛事情に口を挟む趣味は無い]
…………まあ、目立つでしょうね。 異人が恐いのか、因縁をつけてくる輩はそう居ませんが。
嗚呼、そうだ。銀の髪が煩わしいのであれば、黒く染める薬がありますよ。
[不意についと手を伸ばし、その毛先に触る。銀の髪。それが黒く染まってしまうのは少し惜しいかもしれない、なんて。そんな事を知らずの内に考えながら、小さく首を傾げてみせた]
(65) 2015/01/21(Wed) 00時頃
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ン。 きをつけますよって
[>>62手厳しい指摘には 緩んだ口元をなおして 望まれる女形らしく 上品に口角を上げ 素直によいお返事 厳しいのは関心をもってくれているからで それに なんだかんだ 兄さんは優しいし 自分勝手な指摘はしない きっとそれは演技の事を観客の事を 真剣に考えているからこそ]
ウウン 朧兄さんは 大事なひと かけがえのない 僕の宝物や ――ええと 一座のみんなかて そう思てるよ
[そんな彼の存在は 言葉通り 一座にとっても自分にとっても 代えようのない大きなものであり 軽んじられれば ぶんぶんと首を振って訂正したものの 面と向かって口にすれば 少し恥ずかしくて 言い繕う
でも言われてみれば確かに 人が人に盗まれるなんて 御伽噺に感化されすぎか と我ながら苦笑]
(66) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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なにーを盗ったや盗人鼠ー♪ 鼠小僧はなんでもぬーすむっとぉ♪
[酒のねぇ散歩で、目的はあるが当てはねぇ散歩で。まぁ普通に歩いちゃつまんねぇ。こうして唄でも唄いながらじゃねぇとな。 しかしまあ、酒が入ってねぇと見るもんがあんま面白く感じねぇんだよなぁ…肆区は何があったかね、宿場くらいか?]
っとぉ…!?
[何かとぶつかってつんのめっちまった>>57。考え事して余所見なんかするもんじゃねぇわ…やっちまった。 ぶつかった方を見ると、いやまぁ中々のべっぴんさんがこっちの様子を伺ってた。]
ああ、こっちこそすまねぇ、俺ぁ大丈夫だ。身体だけは丈夫に出来てっからなぁ。 あんたこそ平気かい?
[いい女に怪我でもさせたらいけねぇ。いやいい女以外ならいいのかってぇとそういうわけじゃねぇけど。]
(67) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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[>>63抱き寄せられれば ぴくりとも抵抗はせず されるがままにその身を委ねる]
ごめんなさい ぜったいに 演技で下手は出さへん だから 大丈夫
[小さく横に首を振り 公演を休みたくはない という意志を示す 演技を この仕事を 大事に 誇りを持ってやっているのは自分も同じ けれど 彼にそう言わせてしまったことに 申し訳ない気持ちで だから強く口を結んで 心配させまい と約束した
諭されながら 頭を柔らかく撫でられれば 落ち着いていく 拾八にもなって 幼児にするようにあやされて 恥ずかしいことなのに 反して心は安らぐばかりで 兄の大きな手に 甘えるようにうなじに顔を埋める]
ありがと 兄さん 安心した
[ひとときして彼に礼を言えば ゆっくりと体を離し 心中を知ってか知らずか もらった暖かい気持ちを少しは返せればいいと 従兄弟の胸元に手をあてては 目を細め 微笑んだ]
(68) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 00時半頃
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兄さんの匂いも言葉も 落ち着くから好き
兄さんの鼠小僧になら 心を盗まれたって かまへんのやけど
[冗談めかしてそう言えば また 気持ち悪い と言われてしまうだろうか でも 彼の反応を待たずに再び口をあける]
僕 鳥渡用事があるから お外行ってくるな
せや 兄さん なにか食べたいもんない?
[お土産買うてこよか と 少ししんみりさせてしまった空気を 景気づけるように 明るい声をあげた
何か彼の希望があればそれを買ってくると伝えたし 特に無い と言われれば何か適当に選ぶ心算で
ほなまたね と告げれば 楽屋をあとにしただろうか**]
(69) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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[遠回しな値切りに対して、やはり気を悪くしたであろう様子の薬師>>65に詫びと礼を口にする。請求書の値を見れば、今仕入れてる物よりも遥かに安い。…値切ってこれならば、そこまでぼったくる薬師でもないのだろう。今後の取引相手に最適だ。]
失礼を詫びます。ではこの値で。
[貴方も、という言葉に思わずへえ、と声を上げる。見たことのない海の向こうには、たくさんの国があるのだろう。薬師の言葉は異人、と一括りに纏める中にも…阿蘭陀や英吉利…それ以外の国を僕は知らないが他にももっとたくさんの国を連想させた。]
……羨ましいな。
[ぽそりと一言呟くが、彼には聞こえてしまっただろうか。聞こえていないならそれで構わないし、聞こえていたのなら世界の広さを知っているのが羨ましい、とでも話すだろう。
(70) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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不意に髪へと伸ばされた手に一瞬びくっとしながらもすぐに平静を装う。髪を染めるか、という問いに苦笑を漏らしながら。]
…いえ、遠慮しておきます。…煩わしいですが、それでも少しは気に入っているんです。
[せっかくの話ですが、と一言付け足しやんわりと断る。…この髪は確かに不便だが、それでも多少の思い入れは…。ああ、なんだったか。誰かに綺麗だと褒められた覚えがあったが、霞がかかったように思い出せず、それもそれでいいかと諦めた。]
さて…。もう日も高くなってきましたし、お暇させていただきますね。…ああ、今後のお話は楼主に掛けあっておきます。……また来ます。
[そういうと今日の薬代を置き、立ち上がった。…また退屈な昼見世の時間か、と心の中で思うも、薬以外の思わぬ収穫に心揺らしながら店の外へ足を向けただろう…]
(71) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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役者 鏡花は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 00時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 01時頃
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−陸区−
…っちゃあ…
[懐を手繰り、ちゃりちゃり と銭を掌に弄ぶ。 いや、弄んでるのでは無く大凡の数を確認しているのだが。]
薬、買っちまったからなァ…
[はあ と大きく溜息ひとつ。この手持では鮪や鰻はおろか、甘味あたりが精一杯だ。やれやれと頭を掻くと、相変わらず宛ても無く歩き出す]
…用心棒でも、やれればなぁ…
[先程痛い目に合ったせいでこの様なのをまるっきり忘れている。行く宛てもなく歩みを進めると、伏目がちに歩く人の影>>52]
(72) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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なんだぁ、ありゃ…三味線か…?
[遠目に見えるは笠を被った女性だっただろうか そしてその手には、地面を叩く――杖 背負った包みを見れば、「目の不自由な旅人」である事はすぐに判っただろう]
もし!そこの人!
[きっと不自由も多いだろう。 弱きを助け、強気をくじく 「正義の味方」たるもの、そうでなくてはならない。考えるより早く声を掛けてしまった]
(73) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 01時半頃
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― 陸区 → 伍区 ―
[とつ とつ 杖を鳴らして、がやがやと賑わう道を行く。 鼠小僧が、鼠小僧の、鼠小僧は――… まるで伝染病のように駆け巡った噂で持ちきりの街道を歩きながら。
『何を盗まれたのか 思い出してごらん』
思い出すのは、そんな一節。 どうせ悪戯だろうと、そう片付けはしたけれど。 この手紙の主が、“もしも” “本当に” 件の鼠小僧だったとしたら。]
…はん、馬鹿馬鹿し。
[自分は何かを忘れてやしないだろうか と。 噂として広がる鼠小僧の文字に 侵食されかけた胸中は、態とらしく吐き捨てた言葉で 蹴り捨てる。 仕舞いこんだ手紙は、まだ 捨てられない儘。]
(74) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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[>>73そこで不意に掛けられた声に、間を置くこと数秒。 何気なく耳に入れて聞き流そうとした、凛と張って響く声に 返す声が無いと気付けば。 まさか呼び止められた “誰か” とは自分じゃあないかと、ぴたりと 杖と脚とを止める。]
あーと…あたしをお呼びかね、兄さん?
[ふい と顔を動かして、声の出処を探そうとしながら。 続く声が有ったのならば、其方にしっかり、向き直ることができるだろう。]
(75) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時頃
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……無事なら良かったよ、 怪我されて治療費を請求されると面倒だからねェ、
[少しだけ、少しだけ動揺した。何故だろう男の扱いには慣れている筈なのに、どうしてこんなにも――。 あァ、何だか気持ちが悪い。きっと寝不足のせいだろう、そうに違いない、と女は自分に言い聞かせ開いた着物の胸元から取り出した煙管を口に。]
あァ、……、ん。 アタシの身体も丈夫に出来ているから、問題ないさね
(76) 2015/01/21(Wed) 02時頃
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[紫煙を吐き出して他人事のように答えれば『そういえば人に心配されたのって何時ぶりかねェ』なんて考えて。 使い捨ての“商品”と扱われていた身としては其れがものすごく擽ったいのか男>>67から視線を逸らす。気を紛らわそうとはだけた襟元へ手を伸ばせば、指先に覚えの無い感覚。]
――……?
[其れをするりと引き出せば開いて中身に目を通す。鼠小僧を名乗る者からの文には宝を盗んだだの、思い出せだの無責任な言葉が並ぶ。 ひらり、ひらり。表と裏を確認して不満顔。あァ、これじゃあ鼠の掌の上で踊らされているようで何だか悔しい。]
ねェ、アンタ――鼠小僧について何か知っているかィ?
[手にした文を相手に見せつければ『鼠駆除がしたいんだ』と口元を緩めて。彼が何か知っているようであれば、『近くに良い飲み屋があるんだけど、』と声を掛けてみるだろう。]
(77) 2015/01/21(Wed) 02時頃
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旅籠 おもんは、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時頃
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ああ!僕が声を掛けた!
[お得意の竹刀で、び!と自分の胸を小突くも目の前の女性に絵は届かなかっただろう。 それでも、声が 竹刀の風切音が、彼女の耳に届けばと。
目深に被った笠。少し猫背気味な歩み。 そして三味線と、大きな荷物。>>75 これを見過ごす様では「正義」の名が廃る。
目の前の女性の見てくれは自分より少しだけ年上か だが、「兄さん」と呼ばれた手前、こう答えただろう]
(78) 2015/01/21(Wed) 02時頃
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なあ、お姉さん! 何か、困ってること無いか?
[己の胸に突きつけた竹刀を びし!!と勢いよく肩に背負いつつ、告げる]
この一平太… 一平太 獅子丸、力になってみせる!!
[「正義の押し売り」そんな概念は彼の中には無かった 「失礼だ」と憤慨される事も恐れず、彼は得意げだ]
(79) 2015/01/21(Wed) 02時頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時頃
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こりゃまた、威勢の良い兄さんだ。
[>>78耳に届くのは、小気味良く風を裂く音に 腹から張られた大きな声。 先程言葉を交わした少年とは真逆にも思えるその声は、それだけの大きさならば、出処を見つけるのも容易い。 草履を鳴らして 声の主へ向き直れば、はきはきと続けられる言葉。]
困ってる、事? …あたしが困ってる様に見えたかい?
[唐突な申し出に面喰らいながら、笠を揺らして姿勢を正す。 向かいから伝わる空気の動く音を聞けば、自分よりもずっと機敏なよう。]
(80) 2015/01/21(Wed) 02時半頃
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…あ、あァ。 あたしは志乃ってんだ。
にしても兄さん、そりゃァ大層な名前だね。
[>>79畳み掛けるような言葉の群れに、その勢いに圧されるように 反射的に名乗り返す。 その声色には、それなりに温度差があっただろうけれど――彼には届いたかどうか。]
もしも、困ってるってぇ言ったら。 あんたはあたしに、なんかしてくれんのかね。
[力になってみせる だなんて、初対面であろう相手にそうそう掛ける言葉でもないはず。 やや疑念も籠った問いを返しては、口元に手を当てて ついと首を傾げて見せた。]
(81) 2015/01/21(Wed) 02時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時半頃
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― 伍区・商店街 ―
[伍区へと差し掛かったあたり、普段の運動不足のせいか胸がぎゅう、と苦しくなって足を止めると昨日の団子屋のとっちゃんの高笑いが聞こえてきたんだ。 『どうしたんだィ、声が遠くまで丸聞こえだよ!』と店の外から声を掛けてみると『鼠小僧がウチにも来んだよォ!』とやけに浮ついた声。]
なんだってェ!やったなァ、とっつぁん! ――きっと、美味い団子を作っているからだな!
[あまりにもとっつぁんが嬉しそうに話すもんだから僕もつられて嬉しくなって「それじゃァ、お揃いだな!」とにかり。 義賊の鼠小僧もなかなか良い奴じゃァねェか、なんて思うと昨日まで居るわけねェと言い張っていたのが少し申し訳なくなる。 もし会うことがあるのであればとっつぁんの団子をお裾分此処のけして礼のひとつくらい言いてェんだけどなァ。きっと、鼠小僧の奴も此処の団子の味を気にいる筈さ。
――いや、僕が気に入ったんだもの。気に入らないわけがないよ。絶対に。]
あーあ、とっちゃんもこれくらい喜んでくれりゃァいいのになァ。
(82) 2015/01/21(Wed) 03時頃
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[そうぽつりと呟くと、『そんなに好んで貧乏して何が楽しいのかねェ』と首を傾げて。]
それなら、これから景気が良くなるんだろ? だったらさァ、今度来た時にゃァ団子をおまけしてくれよな! ――約束だぞォ!
[そう声を張り上げると絶対また来るからな、と腕をぶんぶんと振り、商店街を肆区の方面へと再び歩き始めた。 さっきまで苦しかった胸の痛みは大分和らいだから走ろうとおもえば走れるんだけど、好んで辛い思いはしたくないからね。そりゃあもうゆっくりと歩いたのさ。]
(83) 2015/01/21(Wed) 03時半頃
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かっかっか、俺ぁそこまで落ちぶれちゃいねぇよ。むしろあんたが怪我でもしてたら薬代くれぇは出してやるさぁ。 ま、なんにせよ大事ねぇなら良かった良かった。
[俺の顔に見たくねぇもんでも付いてたか…?って俺の顔しかねぇわ>>77。 まぁとにかく、お互い怪我なくて良かった、考え事をすんなら、しっかりと腰を据えてやるべきだな。居酒屋にでも行ったら、たまにはゆっくり飲んで考えるのも悪くなさそうだ。]
…お?
[唐突に目の前で文らしきもん読みだしたと思ったら…鼠小僧だってぇ?しかもこりゃぁ…俺んとこにきた文と同じじゃねぇか。]
…知ってるもなにも。 俺も丁度そいつに用があったんだよ。
[俺ぁ思わずにやけちまったね。懐から文を出して、見せてやりゃあこのべっぴんさんも察してくれるだろう。 いやぁまさか適当にふらついて、ぶつかった相手が全く同じ文を持ってるたぁな…こりゃなかなか面白くなってきたぜぇ。 飲み屋に誘われりゃ当然俺ぁ付いてく。そろそろいい加減飲みたくなってきたところだし、ちょうど同じ境遇の奴に会えたんだ、手掛かりが掴めるかもしれねぇからな。]
(84) 2015/01/21(Wed) 03時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 03時半頃
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――さァ、どうだか。 生憎、男の言葉は信じないクチでねェ。
[男との会話は傾城町でしか経験の無い女にとって其れは未知の世界。色を帯びた紛い物の言葉しか知らないものだから、男にどんな事を言えばいいのか分からずにそのまま紫煙をゆっくりと吸い込んだ。
そうしている内に男は懐から何やら紙を取り出したと思えば、其れは文のようで。目を細めてその内容を確認してみると、一言一句違わない鼠小僧からの手紙。 『あァ、なるほど』と呟いて、なにやら納得した表情。遊郭で上臈を見定める男のような顔をしていたのはこのせいか、と。]
あァ、これなら話が早いさねェ、 そうと決まりゃァ、善は急げってやつさァ、
[そう言うなり男の方へ手を差し出して『ご案内するよ』とひとこと。 上臈の頃の癖が抜けずにそうしてみたものの、其れは女にとって当たり前のことであり常識。寧ろそうしないのは無礼だと思っているくらいだったのだが、男の目にはどう見えただろうか。 相手の反応がどうであれ、壱区の入口近くの酒屋の方へと男を案内し席に着くなり好みの酒を店主に頼むだろう。**]
(85) 2015/01/21(Wed) 04時頃
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旅籠 おもんは、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 04時頃
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かっか。こりゃなかなか手厳しいや。
[なんであれ、大して知りもしねぇ相手の言葉を鵜呑みにしねぇのはいいこった。まあ俺ぁ嘘はついてねぇけどな。 っと、やっぱり文で察してくれたようだ。こっちも話が早くて助かるぜ。]
おっと、こりゃ丁寧にどうも。
[なんだろうなぁ、なかなか手馴れてるってぇのか…前に…誰とだったかは忘れちまったが、付き合いで遊びに来た時と似た気分になる。まあとにかく案内すると言われりゃそれに従ってついて行く。 …橋を渡ってすぐの辺りの店ってこたぁ、壱区の酒場か。こっちの方にゃ用事もなく来るこたぁなかなか無かったからなぁ。これを機に歩いてみんのも悪くねぇかもしれねぇ。酒場もあるしな。 このねぇちゃんの向かいに座って、ねぇちゃんの後に、俺も適当に酒を頼んだ。話は酒が来てからでもいいだろう。]
(86) 2015/01/21(Wed) 04時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 04時半頃
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[ぽそりと落とされた一言>>70に微かに眉を上げる。そうしてその言葉の真意を聞いたのなら、薬師は気怠げに肩を竦めた。 世界の広さなど、知っていたところで大した意味は無い。此方は必要に迫られて、愛しの故国を出立しなければならなかったのだ。……そんな事を考えていたら、ふと違和に襲われる。
――自分は何故こんな辺境の地まで来たのだったか。 一瞬その目的を見失えば、ふるりと小さく頭を振る。そんなの決まっているじゃないか。"薬を売りに来た"、それだけだろう。……それだけな筈、だ]
そうですか。 まあ、確かに。染めてしまうには勿体無い。
[半ば無意識に差し出した手は、彼を驚かせてしまった>>71らしい。けれど平静を装う様は、中々に面白かった。一つ、心にも無い謝罪を落としながら笑みを噛み殺す。
"もし気が変わったのなら、その時は当店へ"、なんて。押し付けにならない程度に宣伝を。ついでに名刺を差し出してみれば、受け取っては貰えただろうか]
(87) 2015/01/21(Wed) 09時半頃
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ええ、宜しくお願いしますよ。 ――それでは。またのお越しをお待ちしております。
[立ち上がる彼には視線を向けるだけで、やはり外まで付き添おうとはせずにその背を見送り。彼の足音が聞こえなくなれば、薬代を箱に詰めて一つ息を吐いた。
彼の髪に触れた手を見やり、ほんの少し眉を寄せて手袋を外す。自分から触っておいて難だが、やはりそのままでいるのはどうにも座りが悪い。 外した手袋はゴミ箱に放り込み、すぐさま新しい物を付けた。清潔な手袋には酷く落ち着きを覚える]
……銀髪、ね。
[さて、彼の血の半分は何処の国のものなのだろう、なんて。ぼんやり考えれば、売れなかった分の薬を戻そうと、薬棚に向かっただろうか*]
(88) 2015/01/21(Wed) 09時半頃
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―伍区→肆区―
[カラン、コロン。ゆっくりとした足取りで、伍区の町を歩きながら人の声に耳を傾ける。
"鼠小僧が出たんだってよ!"
"隣の店に、朝起きたら小判が投げ込まれていたそうだ。オイラの店にも来ねェかなァ"
"おっかさん!鼠小僧のお陰で、今日はおまんまにありつけるよ"
"……聞いたかい?あの大名さんが盗まれたんだと。鼠小僧は人も盗むんだねェ"
――そんな道行く人の声を聞き、まだ見ぬ鼠小僧とやらに思いを馳せ。 何故だか少しだけざわつく胸を、そっと指先で押さえつける。]
……悪戯だとは、思っているけど。 やっぱりあまり気持ち良くはない…あらへんね。
[懐にしまった一通の手紙。大事なものは全て確認したけれど、何れも自分の手の中に残っていたものだから。 ――もしもこれが本当に鼠小僧の仕業なら。奴は一体、何を"盗んだ"と言うのだろう。]
(89) 2015/01/21(Wed) 13時頃
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………、誰か詳しい人は、おらへんかな。 盗まれたのもそうやけど…、"解らない"のが、一番気に食えへん。
[そうして女は、進む道をほんの少しだけ変更し。 足を向けるは、この国で唯一、知人と言える者の店へと。
肆と伍の区のちょうど境。ひっそりと佇むその家屋の前に立ったのなら、カラリとほんの僅かに扉を開けてその隙間から中を覗き見る。]
――……先生、いらっしゃる?
[その向こうには、棚に向かう長身の男性>>88の姿がありはしただろうか。 彼が此方を向いたのなら、"お邪魔しても構いませんやろか"、なんて言いつつ軽く手を振り、中に入ろうとしただろう。]
(90) 2015/01/21(Wed) 13時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 13時頃
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ー時変わり現在ー
[夜見世が開き、不在中だった楼主が帰って来る。金にうるさく自由人であるこの男は時折こうしてふらっといなくなるのだ。その間の番を任されるのも迷惑な話だ、と一つ溜息ついてから妓夫を離れ、楼主の側に寄る。薬の値と薬師>>86の腕を話せば恐らく取引を了承するだろう。さらりとその話をすれば二つ返事で了承が出る。…恐らく僕の見立てが信用されているのだろうが、時々その信用が重いなあ、とまた溜息一つ。]
ええ、じゃあ次からは彼方を使うということで。彼方には僕から伝えますよ。
[そっけなく、しかし笑顔で話を打ち切り妓楼から出て、見廻りしてきますと伝える。仮眠を取らずに働き続けたせいで眠気が限界に達していた。 贔屓にしてくれている常連客を見かければ、にこりと笑顔を向ける。ふとあの薬師に渡された小さな紙を袂から取り出す。ふと、一緒に出てきたもう一つの紙をじっと見つめた。]
(鼠小僧だっけ…。見たところ何も盗られてないようだから……悪戯、かな。)
[他にもこの手紙を受け取ってると知っていたら考えを改めただろうが、どうせ遊女の誰かの悪戯だ、とやはりここでも重く考えずに。]
(91) 2015/01/21(Wed) 14時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 14時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 14時頃
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…志乃。 志乃だな!立派な名前だ!
[半ば圧倒されるように返されたその名乗りを受けては、快活に返事をする 冷めたような声で己の名乗りに突込みを受けたならば、その次に投げられた言葉込みでこう答えただろう]
−ああ! 正義の、味方だからな!
[胸を多少反らせて張り上げたが、声には変化があっただろうか 向けられた怪訝な眼差しを払拭するかの如く、ざっくばらんと返す]
困ってる!なら! それを取り除くまで!
(92) 2015/01/21(Wed) 14時頃
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[声が聞こえれば>>90、体ごとそちらへ向く。そこには薬師と同じく、この国では異人と呼ばれる女が一人。 その姿を見れば、途端に興味を無くした風に棚へと視線を戻した。彼女が薬を買いに来たとは到底思えなかったから]
——何か用ですか?
[それでも、別に忙しいわけでもない。茶等は出してなどやらないが、少し話をするくらいなら構わないだろう。そう考えて、追い出すでもなく問いを投げる。 勿論、商談中に現れたのであれば、きっとにべもなく追い返したのだろうけれど。
薬を全て棚へと戻し、勘定場の裏にある座敷へ腰を降ろす。 そうして、先の青年……嗚呼、そういえば名を聞くのを忘れていた……にした様に、椅子へ座る様にと促した。やはり、彼女が座らなかった所で立ち上がったりはしないが]
(93) 2015/01/21(Wed) 14時半頃
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……嗚呼、そうだ。 貴女、甘い物が好きでしたよね。
——これ。
[ふ、と。勘定場の上に置いたままだった砂糖菓子を思い出せば、巾着の端を持って持ち上げる]
差し上げます。 頂き物ですから、人の目のある処では口にしない様に。
[菓子を口にした時の事を思い浮かべ、思わず眉間に皺が寄る。こんな甘い物が良いだなんて、到底理解出来ない事だ。 だがきっと彼女は甘い物が随分と好きらしいから、喜ぶんじゃないだろうか。別に喜ばせたい気持ち等、これっぽっちもないけれど。
そうしてそれを差し出してみせれば、彼女は受け取ってくれただろうか。受け取らなければ、再び勘定場の上に置き直し、また他の輩にやろうと考えて]
(94) 2015/01/21(Wed) 14時半頃
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[>>92此方の切れの悪い言葉にも、変わらず 寧ろ勢いを増して返される言葉。 間髪入れずに気持ち良い程ぽんぽんと投げられる威勢の良い声に、きょとりと動きを止めた後。]
……っ、はは、“正義の味方” 。 そりゃぁまた、でっかく出たもんだ。
[耐えきれずに思わず吹き出して、怪訝そうに寄せた手の平で口を笑って呵呵 と笑った。寸分の迷いもなく告げられる言葉に、裏があるとは思えない。 ・・・嗚呼、皐月の鯉の吹き流し とは、良く言った物。]
いやね、困った事なんて――…
[ “困っていたとしたら” 。試す積もりで投げた言葉に、真意などありはしないのだけれど。そこまで率直に返されてしまえば、煙に巻く事もできやしない。]
身の回りの事は、大概独りで出来るようにして生きてるけども。 …そう、さね。
ちっと小腹が空いて堪ったもんじゃぁない。 安くて旨い店の、ひとつ ふたつ、知らないかい。
[軽く思考して導き出した “困り事” は、それはそれは些細な――それこそ “正義の味方” に伺うには、お粗末な頼みだっただろうけれど。]
(95) 2015/01/21(Wed) 15時頃
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[――嗚呼、けれど。]
困ってる、ってんなら、 もっと別の人間がいるやも知れないんじゃあないのかね。
[ふと過ったのは、今も変わらずちらほらと聞こえる “鼠小僧” の事。 何が盗まれた、誰が盗まれた。 それが真であるとすれば、他を当たるべきじゃあないか と。
ぽつりと落とした声が、相手に聞こえたかどうかは分からない。]
(96) 2015/01/21(Wed) 15時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 15時頃
喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 16時頃
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此処も騒がしくなってきたし自身も移動しよう。 陸区にて所用を済ました後、伍区の方へと歩みだした。
どうやらこの騒ぎは陸区だけではなく町中に広がっているらしい。 陸区の貧しい地域だけではなく、店屋にも銭や小判が配られたのこと。 歩く最中、足を止め道中に立てられた立札に目を留める。
『鼠小僧現ル。江戸城ノ宝物庫ニ侵入。 将軍姿ヲ晦マス。情報求ム。』
立札を見てる背後で見知らぬ人の話し声が聞こえる。
『いやぁ驚いたねぇ、まさか将軍まで盗むったぁ』 『きっと鼠小僧様の考えがあってのことだろうよ』
(97) 2015/01/21(Wed) 17時半頃
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―人すらも盗む― なんて奴だ。そこでふと懐かしい歌を思い出す。
『鼠小僧には盗めないものは無い』
本当にそうなのだろうか。 江戸城から金品はおろか将軍まで盗むなんて・・・ 存在を否定していたはずなのに今では本当にいるのではと思い始めていた。ならば自身に渡されたこの手紙は・・・。
自分には盗まれ困る物もなければ失う人もいない。 ずっと一人だから―
(98) 2015/01/21(Wed) 17時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 17時半頃
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[あゝ此方を向いたその瞬間、まるで興味が失せたように顔を逸らすその様>>93よ。 肩を竦めて一歩店へと入り込み、ピシャリと小さな音を立てて扉を閉めれば、困ったように苦笑を浮かべ――心の中では、"相も変わらず無愛想な人だこと"、なんて思ってはいたけれど。]
ほんの近くまで来たものですから。 お客様も丁度おらんようですし、お邪魔しても構わへんか思いまして。
[唯でさえ慣れない国の、慣れない言葉は相手にとっては聞き苦しいものではあったかもしれないけれど。 そんな事には構いもせずに、女は促されるままに椅子へと腰掛ける。
そうして差し出された小さな袋>>94には、きょとりと目を瞬かせ。 一度、二度と手にした袋と薬師を見比べた後に、"そんな注意をするくらいなら、人にあげんと捨ててしまえばよろしいのに"、なぁんて笑うも、袋の中を覗き見れば…あ、と小さく声を上げる。]
…コレ、何処で手に入れはりましたん? この国に来てからずうっと探しとったんよ。
[袋の中からひとつまみ、小さな金平糖を取り出して。遠い昔を懐かしむように目を細める。つまんだその星を軽く掲げ、"いただきます"と笑いかけてから口の中へとぽいと放る。]
(99) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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[――先に少し嫌味な事を言ってはしまったものだから、もしかしたら返せと言われてはしまっただろうか。 例え言われたとしたところで、女に一度貰うたものを返すつもりなどありはしないけれど。]
……はぁ、やっぱり美味しいこと。 先生もおひとつ……、いらなさそうやね。
[そうしてもうひとつ星をつまみ一粒勧めてみようとはしたけれど。 何やら眉に皺を寄せている薬師を見れば、小さな溜息と共にそのまま自分の口へと含み。 コロリコロリと口の中で砂糖の星を転がしながら、ふと店の入り口の扉へと目を向ける。]
――……ねぇ、先生。聞かはりました? 江戸城に、"鼠小僧"が入ったんですって。
町はその話で持ちきりみたいやよ。
[手にした瓦版をひらりと掲げ、薬師の前に差し出してみせ。 薬師もとうに耳にはしているかもしれないけれど、それならそれで手を引くだけだ。
続いて自分の元へと届いた一通の手紙を懐から取り出し。少し困ったような顔を作って、薬師の方へと視線を向ける。]
(100) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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……そんでね、私の所にも来はったんよ、"鼠小僧"。 大切なもの、盗んでいきよったんですって。
――悪戯か本物かは解らへんけれど。
[薬師の事だから、その手紙に興味など持ちはしなかったかもしれない。万一興味を持ったとしたなら、見せる事に抵抗などはしなかっただろう。
悪戯だとは思うのだけれど、この国に来て日の浅い自分に態々そんな事をする心当たりなどある筈もなく。 少し話した相手と言えば、目の前の薬師か、昨日の瞽女かその時の女か――誰も、こんな悪戯をして来るとは思えない。 細い指でそっと自らの髪を梳き、ほうとひとつ溜息を。 何時も髪に隠れた小さな小さな耳飾りが無くなっている事になど、一向に気付かないままに。]
……何や、気持ち悪くって。 先生は私よりもこの、国長いんでしょう? 今迄も出はったこと、ありますのん?
[勘定場へと手を置いて、少し不安の滲んだ瞳を向けて。 ふとした疑問を投げてみたのなら、薬師から返答を貰う事は出来ただろうか。]
(101) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 18時頃
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[店主がそそくさと運んできた酒を卒なく男>>86の盃に注ぎ、続いては自分の酒を、と。 長い着物の袖をちょいと摘み、酒で潤った盃をゆるりと掲げて見せ。]
――では、よしなにねェ。
[そう呟き、男が盃に口をつけるようであれば、此方も続いて。 ふわり。仄かな酒の香りに懐かしい、と目を細めた。]
さァて、本題に移るが――、 アンタ……他に鼠に心当たりのあることはないのかィ?
[ぴん、と人差し指を立てて首を傾げると『姿を見たとか、何処に逃げたとか、分からないのかねェ?』と続け。 他にもまだまだ聞いておきたいことがあると思って、ふと思い出す。
『盗まれたものを思い出してごらん?』 ――あァ、そういえばアタシは何を盗まれたんだろうねェ。心当たりは金くらいしかない、が。]
(102) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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……素直に受け取れば良いものを。
[差し出した巾着に返ってきた言葉>>99に、冷え冷えとした表情で呟く。嗚呼本当に可愛げの無い女だ。彼女が此方に来てから、多少なりとも世話を焼いてやったというのに]
さあ? 貰い物ですからね。僕は知らない。
[何やら楽しげに菓子を口に入れる彼女を見ながら、ただ返すのは素っ気ない言葉。そもそも此方は何という菓子かも知らないのだ。売り場など分かるわけも無く。
一つ摘まんで差し出されても、薬師は眉を顰めたまま、詰まらなそうに視線を逸らすだけ。今朝方食べて後悔したばかりだという事は、言わない方が良いだろうと考えながら。 そもそも人が触れた菓子を口にしようだなんて、とても思えはしない。肉親であれば、また話は別だけれど。
彼女が手に持つ瓦版>>100を見れば、ぴくりと眉が跳ねた。瓦版を受け取り、軽く中身を見やる。とはいっても、特に感想を口にする事も無くそれを返す]
(103) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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[……"鼠小僧"。 確かに最近よく聞く名前だ。それに……そう。今朝届いた手紙の差出人が、そんな名前ではなかったろうか]
鼠小僧が実在すると? ……ふ、そんな馬鹿な。
[嘲笑めいた吐息を零し、ただその存在を否定する。嗚呼、けれど。次いで彼女が出した封筒>>101には、流石に表情を変えた。 知らず白衣のポケット……自分が受け取った手紙へと手を伸ばしながら、困った様に話す彼女の言葉を何処か遠くに聞く。
その手紙にはきっと、この手紙と同じ事が書かれているのだろう。心の何処かで、そう確信して]
……今までがどうかは知りませんが……、 僕の処にも、来ましたよ、その手紙。
――何を盗まれたか、思い出してごらん?、と。
["随分巫山戯た物言いだ"、なんて。苦く顔を歪めながら、髪を梳く彼女へと手紙を晒した。 耳飾りの事など薬師は知らないから、当然指摘する事も出来ず。取り出した手紙を勘定場の上に置き、それを僅かに彼女の方へと]
(104) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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僕と貴女が受け取っているのなら、異人を狙った悪戯でしょうか。
[薬師と女は日の本の者ではない。其れ故に狙われたのではないか、と。苛立ちを滲ませながら言葉を吐く。 不安を滲ませる瞳には気付いていたけれど、生憎とそれを慰める様な性格はしていない。ただそれが伝染した様に、胸がざわりと戦慄きはしたけれど]
…………、 ……貴女は、何か盗まれたんですか。
[静かな口調で問いを落とす。自分は何も盗まれてはいなかった。だがこの手紙は……盗まれた物の存在すら、忘れてしまっているとでも言いたげだ。 彼女がどう答えたら、薬師のこの焦燥めいた感情が晴れるのだろう。きっと、どんな答えが返って来た処で、納得なんて出来ないのだろう]
(105) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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[肆区の方へ向かう途中、旅籠の前で誰かが噂話をしているのが聞こえたんだ。]
『江戸城に鼠小僧が現れて宝を盗んでいったらしいねェ。』 『あァ、盗んだ宝を貧乏人の家やどっかの店に散蒔いたってェ話だろう? 羨ましィよなァ……待ってりゃ俺の家にも鼠が来てくれるのかねェ……、』
『ばァか、お前が貧乏なのは勝てもしねェのに賭場に入り浸っているからだろうが。』
[そう言って高笑いをする男達は楽して金持ちになることばかりを考えている。こんなに格好悪りィ大人初めて見たよ。 鼠小僧は弱い貧乏人を助ける義賊なんだ、宝を持っているのに無駄遣いする奴を助けるようなことなんかしないに決まっているさ。]
お前らみたいな欲に溺れた人間にゃァ、鼠小僧は来やしねェやィ!
(106) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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ええいっ!これでもくらえ! お前らにゃァ、金よりもこっちの方がお似合いだァ!
[威勢良く男達の近くへ寄って、其奴らの顔を目掛けて足元の砂を被せてやる。いい気味だ、と笑おうとして――気付いた。 ここまでやれば奴らも反省すると思っていたのに、どうしてかとっちゃんみたいに顔を真っ赤にしていて。あれ、可笑しいな。
こんな時に取るべき行動はひとつだよね。 奴らが声を発する前に、今来た道を走って引き返す。あァ、でもこのまま家に帰るわけにはいかない。 こいつらが家まで来ちまったらとっちゃんにまで怒られて――その先を想像するのも恐ろしいや。 どうしようか、と顔を上げるとさっきも見かけた見知った顔。>>98 思わずぱぁ、と明るい顔をして叫んでいたよ。]
明之進にィ!良い所に! ――ねェ!僕を助けておくれよォ!
[答えを聞くよりも先ににィの背中へとがっしりへばりつくと内心『勝った、これならなんとかなるかもしれねェ』とほくそ笑んで。 逢引のことを黙っててやるから頼むよォ、なんてにィに向けて呟いた。]
(107) 2015/01/21(Wed) 19時頃
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丁稚 春松は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 19時頃
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おぅ、ありがとよ。
[手際がいいねぇこのねぇちゃん。俺もからはなんにも言ってねぇのに>>102。ま、有り難く頂くぜっと。 ねぇちゃんが盃を掲げるりゃそれに応じて、くいっと一気に一杯。]
くぅーっ…。
[いやぁ何時間ぶりの酒、やっぱうめぇなぁ。盗まれたもんが酒じゃなくて良かったぜ、これがなきゃ困っちまう。 っと、そうだな。俺ぁ酒を盃に注ぎながら答える。]
…残念ながら、今んところは特にねぇんだよなぁ。 こんな文を寄越すくれぇだから、この町にゃあいると思いてぇが。
[あくまで憶測だから、とっくに町から出ちまってる可能性はもちろんあるが…返して欲しけりゃなんて書いてあるってこたぁ、いつでも返せるようなところにいるってぇのが俺の考えだ。安直だけどな。]
だからまぁ、とりあえず俺ぁこの手紙に従って、盗られたもんが何なのかってとこを調べようと思ってんだ。
[何処で思い出したことに鼠小僧が気付くのかどうかはわからねぇが、思い出しゃ返しに来るってことだろう。直接にしろ、間接的にしろ、こっち側に知らせる必要がある。そしたら近くにこなきゃなんねぇはずだ。 まあ、これもこの文が全部本当であることが条件だが。]
(108) 2015/01/21(Wed) 20時頃
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つまりはこうだ。この町を回りながら、鼠小僧本人か、もしくは盗まれたもんを思い出すきっかけを探す。後者を見つけて盗まれたもんを思い出したら周囲を探るってのが、俺のやろうとしてたことだ。 …ま、無茶な事だとは手前でも思うけどな。全部この手紙の通りって確証もねぇから。
[俺の場合、暇人の暇つぶしってところもあるからな。暇が潰せりゃそれでいいってところもあるわ。 ああ、喋ったら喉が渇いた、喉が渇いたら酒を飲もう。まあ俺の場合は渇かなくても飲むが。]
だからよ、ねぇちゃん。俺からの質問はっと。…盗られたもんに心当たりあるかい?
[人が多けりゃ狙える時も多くなる。一度目が駄目でも二度目も残って、手掛かりも掴めるかもしれねぇ。]
(109) 2015/01/21(Wed) 20時頃
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[自分の零した一言に帰ってきた、ひやりと冷えた言葉>>103には、女はさも申し訳無さそうに眉を下げて見せながら。 この国に来て、初めて出会った異人の男。 右も左も分からぬ自分に、何やかんやと世話を焼いてくれた事は記憶に新しい。 物言いの棘は、最早癖のようなものだから。それでも世話になった相手の気を悪くさせたと思えば、少しくらいは反省の色を見せてみようかと。
結局、この砂糖菓子の事を聞くことは出来なかったけれど。 ――あぁ、せめてこの菓子の名前だけでも聞けば良かったかな、なんて。 そうは思うも、瓦版へと興味を示したらしい相手を見れば、開きかけた唇をそっと閉じて反応を伺う。]
――……先生は、そう言いはる思いました。 でもね、何でも大名さんまで盗まれはったんですって。
[嘲笑の篭った笑みと共に吐き出された言葉>>104には、少しだけ呆れたようにクスリと笑い。 自分が手紙を見せたのなら、そっと白衣のポケットへと伸びた手には、小さく小さく――解らぬ程度に眉を潜めはしただろうか。 冷たい表情を見せる事の多いこの薬師の表情を、変える事に成功したとあっては、胸に広がる微かな愉悦を禁じ得ずに。]
(110) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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[しかし、次いだ薬師の言葉には。 今度は此方の表情を、見事に変えられてはしまったけれど。]
……先生の所にも来はったの。 しかも……へェ。そっくりそのまま私と同じ文言とは…鼠小僧も手抜きだね…"やね"。
[差し出された手紙を覗き込みながら、唇の端を皮肉気に歪め。思わず出てしまった言葉を溜息混じりに直しながら、自分の手紙もまた彼の前へと広げてみせる。
そっくりそのまま、同じ言葉。 "何を盗まれたか、思い出してごらん?" そう書かれた自分の手紙を見せながら、小さく首を振り相手を見つめ。 異人を狙った悪戯か、と。そう言う相手>>105には軽く腕を組み眉を寄せ。 確かに異人は珍しくはあるだろうが、狙われるいわれなどありはしないと目の前の薬師と同じように苛立ちを滲ませた息を吐く。
不安の滲む視線を流された事は、元より期待などしては居なかったからさして気に留めることも無く。 ――其れよりも、静かに問われた言葉の方へと女の思考は奪われた。]
(111) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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……確認したけど、何も。 お金もそっくりそのまま残っていたし…記憶だって、大切なものは欠けてへん。
――……その他の大切なものは全部、この国にはありはしませんから。 鼠小僧と言うたかて、海を渡っては行けへんでしょう?
[まるで相手に確認するように、肯定を求めるように言葉を口に出しながらも、胸の内のこの気持ちの悪い感じは一向に消えてくれやしない。 勘定場の奥の薬師を見つめる視線をほんの僅かに鋭くしながら、何とは無しに彼もまたこの薄気味の悪さを感じてはいるのだろうか、と少しの間口を噤む。
そろそろ日も落ち、薄暗くなっては来ただろうか。その薄闇もあいまって、ざわりとざわつく胸がまた――実に、腹立たしい。]
(112) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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けど、"思い出せ"とはけったいな。 これが悪戯なんやったら、えぇ言葉使いはるもんやね、鼠小僧も。
……そう言う先生は、何か盗まれはったの。 先生の"大切なもの"は、想像もつきませんけど。
[最初の一言はほんの小さく、嘲をこめて。 続いた言葉は、この薄気味悪さを掻き消すように、すこし明るい声音で問う。 薬師の"大切なもの"など、さして興味も無かったけれど。 ――興味の無い事をこの自分が態々聞いてみせるくらいには、そんな話題に縋るくらいには。 自分は、鼠小僧とやらに…苛立ちと不安を、覚えていたのかもしれない。]
(113) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 20時半頃
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―伍区―
相変わらず江戸の町はどこもかしこも鼠小僧の話題で持ちきりだった。すれ違う人の会話が耳に入ってくる中で改めて分かったことがある。 例の手紙は皆に届いてるわけではないという事だ。 志乃の名乗る女性と自分だけに向けられた謎の手紙。 本当にただの悪戯なのだろうか。 悪戯だと割り切ってしまえばいいものの、何か胸に引っかかるような不安が常に残って回る。 そのようなことを考えながら茶屋で休憩をしていた。
茶屋を出てすぐ、これからどうしようかと考えていた矢先のことだった。再び聞き覚えのある声が自身の名を呼ぶのを聞いた。
「春松・・・?」
彼>>107は肆区に向かう道中を引き返してくるようにこちらに駆けて来た。普段と変わらぬ明るい笑顔で寄ってきて自身の背中に抱き着く。 ただ、いつもと違うのは彼を追って数人の男が迫ってきているということだ。 助けてくれという彼の言葉に、お前は何をしたんだと叱ろうとも思ったがそんな余裕はない。逢引との言葉を聞けば彼の額を軽く小突いただろうか。
「さぁ早くこっちへ」
春松の手を引き、伍区の外れ竹林の方へと身を隠そうと思い駆けだしただろう。
(114) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 20時半頃
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一座の宝か 悪くはないが、恥ずかしいな
[後付けされたかのようなその言葉に対してのみ、反応して その前に言われた『僕の宝』と。少し眉間に皺を寄せたものの、直ぐに伸ばしては珍しく口角を上げる]
演技はお客を喜ばせる為にあるんだ お前なら大丈夫だと信じている
[耳元に近い位置で安心したと言われればくすぐったいと呟くも離そうとはせず いつの間にか大きくなった鏡の成長を喜ぶようにポンポンと軽く頭を叩けば冗談か本気かわからないような、心を盗まれたって構わないと]
馬鹿を言うな 俺が出来るのは“振り”だけだ。何の実力も無い
[盗みたい物なら、あるんだろうな。なんて言えば明るい声で空気は一変して 少し助かっただなんて思ってしまった自分が嫌いになる。もっと感情豊かに彼と接してやれたら、望む答えを出せてやれただろうか。しかし、演技以外の感情はどうしても苦手で]
(115) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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…久々にお前の料理が食べたい 団子は食ったが、まともな飯を食っていなくてね
[時間が無くて、なんて言えば彼を見送って 公演の準備を楽屋でしただろうか。何を盗まれたのか思い出す事も出来ずに**]
(116) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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[一瞬の間を置いて、「正義の味方」と声を出されては気を良くしただろう。そして今度はその怪訝な表情が楽しげな色に変われば、釣られて笑みを零した。馬鹿にされている などとは微塵も感じなかったからだ]
へェ、そりゃ凄いなぁ そんな大荷物で一人旅なんか、一苦労だろうに
[ましてやその目では と言うべきでは無いのは 自称 正義の味方にも解っていたので口には出さなかった そして告げられた「困り事」を耳にしては、相も変わらずの調子で答える]
そいつぁ大変だ! 腹が減っては、何とやら! 丁度僕も、茶屋にでも行こうと思ってたんだ
[こちとら空腹のまま。「安くて」旨い店なら。 先程確認した懐も痛む事もあるまい
と、思っていたのも束の間]
(117) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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あァ…
[鼠小僧 と言葉が続けば、声の調子も変わる 許されざる盗人。義を騙る、罪人]
なぁ、志乃… 志乃も、何か盗まれたのか?
[大事そうに抱えている三味線は盗まれなかったのだろう。だとすればその三味線より「大事な物」がある という事で。]
鼠小僧…なぁ… 志乃は、義賊ってどう思う?
[している事は人の道に反した行為で、本来ならば罰せられるべきだろう と考える己の気持ち。 人が違えば見方も変わるやもしれぬ そんな事をふと思い、問いかけひとつ]
(118) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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[同じ手紙がニ通並べば>>111、やはりと目を細める。かつかつと指先でその手紙を叩きながら、面白くなさそうに舌を打った。 一体何処の誰が、こんな悪趣味な悪戯をしたのだろう。大名までも盗まれたと聞いても尚、その存在を信じる事など出来ぬまま]
そりゃあ、海まで渡るのであればお手上げですからね。 そうでないと祈る他には無いでしょう。
[肯定と否定と。そのどちらとも取れない言葉を吐く。鋭さを増した相手の視線>>112に視線を返す事はせずに、ただ憎らしげに手紙を見詰めた。
故国の家族の安否など、直ぐ様知れる術は無い。それが出来れば、きっとこの苛立ちからも解放されるだろうに。……否。知れた処で、盗まれた物の記憶すら無いのだとしたら、その存在をどう知れば良いのだろう?]
(119) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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……いいえ。 僕も、大切なものは全て海の向こうですから。
少なくとも、此方に持ってきた必要な物は、何も無くなってはいませんね。商売道具は、全部此処にある。
[どうせ興味等無いくせに>>113、と。そんな事を思いはしたけれど、口にはしなかった。苛立ちは居るかも分からない鼠小僧とかいう輩に向いていたから、特に感情が動く事も無く。
薬師の大切な物と言えば、此方の国にあるのはこの薬の群れくらいだ。高価な、無くなって困る薬の安否をまず調べてみたけれど、置いた場所から少しも動いた様子は無かった。 だから何も盗まれてなどいないと、そう思うのだけれど。
自分と同じく鼠小僧に心を揺らされている女の様には、何やら不安を煽られながら。けれどそれを表情には出さぬ様、ただ気難しげに眉を寄せる]
(120) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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……思い出せ、か。 そもそも盗まれた物すら忘れているというのなら、そんな物を盗んで何が楽しいんでしょうねえ。
[先に彼女は、記憶も欠けてはいないと言ったけれど。其の事を証明する術など、ありはしない。 "もしかしたら、もう何か盗まれているかもしれませんよ"、なんて。肩を竦め、精々皮肉げに言ってみせた。勿論、その言葉はそっくりそのまま自分に返ってくると、分かってはいたが]
――こんな悪戯をされる様な恨みを買った覚えは、無いんですが。
貴女にはあります?
[恨まれる程薬の値段を吹っ掛けた事も無いし、個人的な付き合いなど殆どしてきていない。多少愛想の無い接客はしたものの、恨まれる程のものではない筈だ。
目の前の彼女も、此方に来て然程時は経っていないから。きっと心当たり等無いと言われるのだろうと思いながらも、確かめる様に問いを投げた]
(121) 2015/01/21(Wed) 22時頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 22時頃
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