182 【身内】白粉花の村
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……
[回診に来てくれた看護師の話で、 本を良く貸し借りしていたあの彼が転院していったことを聞いた。
話を聞いた後、ベッドの近くに据え置いた本棚を見て、まだ返していなかった本が何冊かあった事に少し心残りを感じる。彼はこの本達を惜しく思わなかったのだろうか。 …病気が治ると、そんなこともどうでも良くなってしまうくらい嬉しくなってしまうんだろうか。
彼がどんな気持ちで転院していったのか露知らず、 この病院にいる人間が少なくなって行く事に寂しさと、焦りを感じた。
カレンダーの終わりも、近づいている]
(59) 2014/06/30(Mon) 18時頃
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……ごはん、
[考えるところはたくさんあっても、お腹は空く。彼女はまた、ぺた、ぺた…と素足で足音を立てながら、食堂へと向かった。
きょうはなにをたべよう。
飲み物は飲めないけれど、食事は出来る。それは彼女にとって唯一の癒しだった。人並みには食べれないけれど、まだ、皆と同じように。それだけが救いである]
(70) 2014/07/01(Tue) 00時頃
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やにくせんせい、
[ふとかけられた声に顔を上げれば、 そこには優しい彼。 いつも柔らかな笑顔で回診をしてくれて、時間があったら絵本も読んでくれる彼に思わず笑顔になる。]
…いいのか?
[そんな彼が食事をご馳走してくれる>>72とあれば答えない手は無い。 嬉しそうな声を上げて、彼の後をついて行く]
(89) 2014/07/01(Tue) 06時頃
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でめてるもそうする、
[少し背伸びをして、彼と同じものが食べたい事を伝えた。 そして、テーブルの目の前に置かれた黄色と赤のコントラストが美しいオムライスに少し目を輝かせ。
いただきます、といえばそのままスプーンでそれを掬って食べ始めた。 もぐもぐ、と咀嚼している最中に自分の手元などを見ているやにくせんせいに気がつけば、ゆるりと首を傾げて]
なにか、ついているか?
(93) 2014/07/01(Tue) 09時頃
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