52 薔薇恋獄
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そんなこと、無いです。 助けようとしてくれて、ありがとうございます。
[眉を下げる桂馬に、いつも通りとはいかないけれど、にへらと笑い。 文に、哲人に、良数に。寧人に、成人に、それぞれ。 ありがとうございました、とぺこぺこ礼を述べていたところで―― 激しい音とともに、何も見えなくなった]
(2) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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なん、 ……?
[照明が灯るより早く、漂ってきた香りに気づいた。 何処かの窓が壊れたのだろうかと、訝しげに鼻を擦っていれば]
かつ、き……?
[良数の声>>1に、はっと顔を上げる。 確かに、其処に居た同窓生の姿は、まるで見えない薔薇になってしまったかのように、忽然と]
(5) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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……せんせ、蘭香、おねがい。
[克希の居た場所を、食い入るように見つめていた眼差しを落とし。 蘭香から腕を解くと、立ち上がって広間から走り出た]
(9) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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―→ 二階廊下、つきあたりの窓辺 ――
[風雨に押された窓は、ひどく開きにくかったけれど、無理やり押し開け。 痛いほどの雫が叩きつける外に、顔を出した。
叫ぶ声は、嵐のような轟音に掻き消され]
(15) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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[いくら叫んだところで、いくら目を凝らしたところで、何にもならない。 やがて、ただ風雨を吹き込ませるだけの窓を閉じると、ずるりと座り込んだ。
頭を預けた壁が、じとりと水気を含んで色を変えてゆくのを、ぼんやり見つめながら。 投げ出した指先を、がり、と床に突き立てた]
(26) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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……けい。
[蛍紫が、『楓馬』なんて呼ぶから。 声変わりもまだだった頃の呼び名で、返してしまったのもきっと、無意識]
……何も、出来なかった。 オレ、出来た筈なのに……、何もしてあげられなかった。
(42) 2011/05/18(Wed) 01時頃
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[床を引っ掻く手を、止められれば抗わず。 けれど、重ねようとした手は、力なく滑って。
ごめん、と泣き笑いのような表情で、蛍紫を見上げたきり。 ふつり、意識を落とした*]
(44) 2011/05/18(Wed) 01時頃
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[無数のなにかが、蠢く闇の中。 とぷりと浸かった身体は、その一部のようで、離れようという気も起きない。
遠ざかっていく足音。 知ってる。父親の革靴と、母親のパンプスの音。 知ってる。仕方ない。普通の家で、普通に育てて貰ったのに、普通に育てなかったんだから。
だから、たくさんの感謝と、交じり合う謝罪と。 消えてゆく靴音に感じるのは、それだけ。
だって、強がりじゃなく、自分はしあわせだと言えるから]
(150) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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[生活は大変だけど、何とか食べていけるし、バイト先のひとも良くしてくれるし、学校もちゃんと通っていけてる。
クラスメイトも、バカ騒ぎに付き合ってくれる気の良いヤツらで楽しいし。 時間があまり拘束されない部が良いと、やる気はあんまり無くて入部した部活も、先輩たちは楽しくて格好良いひとばっかりだし、後輩は可愛いし。
あまり接点の無かった克希も、部活で話してみたら良いヤツだった。 遊び好きで、金持ちなのに鼻に掛けたトコもなくて、わけ隔て無く気さくにしてくれて。
結局ほぼ毎日顔を出しているから、当初の目的とは随分違ってしまったけど、後悔したことはない。
それに、何より。 ずっと一緒だった、幼馴染。 ふたりが居てくれたから、頑張って生きてこれた。 ふたりが居てくれて、そして――]
(151) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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……っ、てぇ……
[目覚めは快適なものじゃなかった。 癖のように胸元を押さえ、跳ね起きて]
…… あ、れ……? せんせ、オレ……
[寝起きの緩慢さで、辺りをのろのろと見回す。 顧問の姿を見つければ、ぼんやりとした呟きを漏らすが]
っ、らん、 ……は っ…。
[紅子さんの羽ばたき音に、此処が何処か察すれば。 びくっと跳ねるような動きで、傍らのベッドを見。
そこが未だ空なのを見取れば、ゆるゆる、細い息を吐いた]
(152) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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……士朗せんせが、連れて来てくれたんすか? ありがとうございます。
[桂馬の姿が無かったから、そう彼へ頭を下げ]
…… ね、せんせ。 …………。
……どう、しよう?
[いくらか、説明しようとは、したらしいが。 幾度か震えたくちびるは、結局言葉にはならず。
唐突な問いだけ投げかけて、途方に暮れたような、ひどく罪悪感に苛まれているような、どちらにしろ縋るような眼差しで、顧問を見上げた*]
(153) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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―― 自室 ――
……すみません。ヘンなこと、言って。
[士朗の応えはあっただろうか。 どちらにしろ、一度下げた顔を上げた時には、いつも通りに笑ってみせた。 成功していたかは分からないが]
って、せんせも濡れてるじゃないっすか。 ダメですよ、せんせが風邪ひいたら、誰が引率するんすか。 ふみせんせーだって大変になっちゃうし。
[オレはもう大丈夫ですから、と慌てて顧問の背を押して、部屋の外へ。 押されてよろけるようなことがあれば、なお心配げに見上げ]
(162) 2011/05/18(Wed) 12時頃
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…………。
[送り出した先は、浴室か彼の部屋へか。 ともあれ、その姿を見送ってから、のろのろと自室の扉前に戻り。 こつん、と額をつけて、息を吐いた。
蛍紫は、……此処にいないなら、蘭香のところだろう。 蘭香には、今は顔を合わせられない。
いずれ、部屋に戻っては来るだろうが――]
…… 、
[足は自室を通り過ぎ、奥へ。 角部屋の前に立つと、こん、こん、と弱いノックを幾度か*]
(163) 2011/05/18(Wed) 12時頃
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―― 2階、角部屋 ――
……あ、先輩と哲人先輩の部屋だったんです、ね。
[最初掛けられた声に、なるほどと頷き。 どうした、と真剣に問われてしまえば、やっぱりそんな顔で幼馴染らに会えないなと、一層思った]
あの、…… あそびに、きました。
[部屋に居たくない、と言えば、蘭香が悪いみたいで。 言いあぐねた結果が、そんな理由。 にへ、と笑ってはみせるのだが、やっぱり上手く出来ている自信がなくて。 だめ、でしょうか、とちいさく呟いて、俯いていく]
(167) 2011/05/18(Wed) 12時半頃
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……ありがとう、ございます。
[いつもの笑みを浮かべて、迎え入れてくれた悠里に、ほっと、すこし顔の強張りも緩んで。 ちいさく笑うと、招かれるまま部屋へ入った]
何でもやりますよ。ルールさえ分かれば。 特にこれっていうのが無いから、大体、誰か何かやってるテーブルに顔出して……
[部内でのいつもを口にしながら、ちょん、と手近なところに座りこみ]
……せんぱいも、そういうの見るんですね?
[きつね笑いする顔を、思わずまじまじと見つめてしまった]
(174) 2011/05/18(Wed) 13時頃
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フィリップは、ユリシーズ――悠里に失礼じゃない程度、部屋をきょろきょろ。
2011/05/18(Wed) 13時頃
フィリップは、ユリシーズ――彼の私物を見つければ、おもわず目を逸らしたり。
2011/05/18(Wed) 13時頃
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ああ、これ。 友達がこの前ハマったんですけど、17巻だけ見つからないとか言ってたなぁ。
[グラビア目当てにも、漫画目当てにも、そういう雑誌をあまり見たことがなく。 示された頁を、興味深げに見遣ってから]
はい。……お手柔らかに!
[ポーカーフェイスでないと勝てない、というゲームではないが。 例に漏れず、得意ではないので、力いっぱいそう言った]
(178) 2011/05/18(Wed) 13時頃
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……鉄板焼き? 土下座?
[両者がどうにも結びつかず、頭の中でぐるぐる疑問符が回る。 麻雀漫画じゃなかったのだろうか。 後で読んでみようと、差し出された雑誌を受け取った。
滑らかなシャッフルで配られたカード。 表情をつくるのは下手と分かっているから、ひたすら無表情をこころがけて、自分のを見]
……。
[カードで口元を隠し、むむ、と呟いた。 7、9、1、5、3。さて、どうするか]
(181) 2011/05/18(Wed) 13時半頃
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…………。
[悠里の言葉通りでなくても、ふつーに負けそうである。 しかしゲームは弱くとも全力投球せねば。
1だけ残し、ぺいっと捨てた。 結果、ドローしたのは9、11、8、4]
(183) 2011/05/18(Wed) 13時半頃
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…………。
[とても頭を抱えたくなったが、さすがにそうはしない。 ただ、ハッタリを張るにしても、張るにしても。
自信満々な表情をうかべる悠里を見上げる表情は。 やっぱり、観念したようなそれが混じってしまい]
わー。もう、見ての通りっすよ!
[ぺいっと出した札は、見事にバラバラ。 ちなみに、スートも綺麗にバラけている。
降参、というように、手を万歳させた]
(185) 2011/05/18(Wed) 13時半頃
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引きの弱さは当分負けない気がするっす。
[ぬぬー、と少し口を尖らせ。 カードを示されれば、今度こそ! とこくこく頷き]
先輩は、……お兄さんとかともやったりするんですか?
[ふと、そんなことを尋ねてみた]
(187) 2011/05/18(Wed) 14時頃
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そりゃ怒られますよ。 良数先輩じゃなくても。
[自分は多分、イカサマされても気づかないので何も言えない。 怒られる、と言いつつも、くすくす笑うのに不思議そう]
……ひとりっこ……?
[その答えを聞けば、さらに怪訝げになり。 じゃあ、まさか。あのひとは。 むむ、とカードを引く前から眉を寄せ]
……せんぱい、もしかして、『ハルシオン』ってカフェ、しってます か……。
[カワセミの看板がある、ちょっと通りから外れた、とごにょごにょ。 うちも一人なんで、それは良いんですけど、と言いつつあまり手元を見ずに、カードを引いた結果は。 3、7、2、11、5]
(189) 2011/05/18(Wed) 14時半頃
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わあああ! 先輩、秘密! それ秘密!!
[さらっとバイトだと言った悠里の口を、思わず押さえようと手を伸ばす。 ばら、とカードが手から零れたが、それどころではなかった]
(191) 2011/05/18(Wed) 14時半頃
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わ っ!?
[悠里が後ろへバランスを崩せば、自分の勢いも止まらずに。 ぼふ、と悠里に倒れこむかたちで、一緒に転がってしまい]
すみません、大丈夫ですか!?
[慌てて、がばっと顔を起こす。 後頭部へ手を遣る悠里に手を伸ばし、おろおろと擦った]
(193) 2011/05/18(Wed) 15時頃
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[痛い、と言われれば、ぱっと万歳のように素早く手を離すけれど。 本当に大丈夫だろうかと、おろりとした眼差しで見上げていたら]
あたっ。
[ぺちんと弾かれる鼻。 はにふふんへふ、と思わず涙目になって訴えるも]
…… へへっ。先輩、おとこまえ。
[撫でられる感触に、心地良さげに目を細めるのだった]
(197) 2011/05/18(Wed) 15時頃
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フィリップは、ユリシーズ――悠里の普通に話される口調が、なんだか落ち着かなくてくすぐったい。
2011/05/18(Wed) 15時半頃
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……ん? なんか頭が爆発してる気がする!
[撫でられるに任せて和んでいたが、元々つんつん跳ね回る髪質。 はっと頭に手を遣れば、常よりつんつん無造作になった頭が。
さかさか、手櫛で何とか直そうとしていると]
あ、今退きま、 ぅひゃっ、ちょっ……!
[無防備になった側面からの攻撃に、堪えきれない笑いが漏れる。 退こうとはするのだが、くすぐったくて上手く足に力が入らなくて。 同じく力のこもらない手で、一矢報いようとしても、悠里の腕を緩くなぞるくらいにしか動かない]
(200) 2011/05/18(Wed) 15時半頃
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じ、じぶんでっ、……やっとい、て……っ、そ、っ、りゃヒドく、ないっ、す、か……っ!
[笑うのと堪えるのとで苦しい息の合間、じたじたと抗議。 結果、退く事も、ましてや逃げる事も出来ず、悠里の上で荒い息をついて、へたばる屍がひとつ。
ぜえはあ、胸元を押さえて息を整えながら]
くそ……っ、ぜったい、いつか、先輩のあたま、おもしろくしてやる……っ!
[とりあえず、今は無理だ。腕もヘンに力をこめようとしたせいで、使い物にならない。 それでも、ぷるぷるする腕を伸ばして、ふらりと動かせば、悠里の髪先に指が掠った]
って、そーじゃ、なくて……っ。 ひみつ。ですからね。
[自分とおなじ、けれど理由は全然ちがう涙目になっている悠里を、じとりと見上げ。 指を差し出すものの、撫でられればやっぱり、心地良さげに目を閉じてしまうのだが]
(202) 2011/05/18(Wed) 16時頃
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[掴まれた手は、いとけない約束をするかのように、小指を絡め。 ゆびきりげんまん、と笑いすぎで掠れた声で歌った]
絶対ですよ!
[そういえば、この部屋のもう一人の先輩も、カフェのことは知っている。 おかしな巡りあわせもあるもんだと、妙な感心をしながら]
それじゃ、……ありがとうございました。
[やっと悠里の上から退くと、ぺこりと頭を下げ。 雑誌を手に、角部屋を後にした]
(204) 2011/05/18(Wed) 16時半頃
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―― 自室 ――
ん……?
[雑誌を置く為、立ち寄った自室には、ふんわりと甘い匂い。 蘭香が戻ってきたのかと思ったが、そうではなく]
なんだろ、これ。食べて良いんかな。
[ほっこりと温かさの残るカップを手で包み込み。 ひとくち口にすれば、優しい味が広がって。 ほうっと息を吐いた。
悩んでいても、目の前に美味しそうな食べ物があったら食べざるを得ない。 シフォンケーキとホットミルクは、あっという間に空になった]
(205) 2011/05/18(Wed) 16時半頃
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―― 大広間 ――
[桂馬の姿があれば、ぺこりと挨拶してから。 汚れてはいないだろうから、整理を中心に、広間の片づけを始めた。
誰かが取り置いてくれている食べ物などは片付けず、そのままに*]
(206) 2011/05/18(Wed) 16時半頃
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―― 大広間 ――
[ぱち、ぱち、と幾つかのスイッチをいじる音。 停電は、体感通り一瞬だったようで、特に何処か故障した様子もなく。 一旦切れた電気ポットが、再びお湯を沸かす音も、すぐに止んだ]
桂馬先輩。あの、部屋まで、運んでくれたって、聞いて。 ありがとうございました。
[簡単な片付けと、点検を終え。 桂馬の傍へ近づくと、あらためて、ぺこりと頭を下げた]
もしかして……、ホットミルクとケーキ、運んでくれたのも先輩でした? 美味しかったです。
[士朗は自分と部屋を出たし、蘭香と居るだろう蛍紫なら、あの部屋に2人分置いておくのは考えにくく。 そう尋ね]
(258) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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蘭香の、こと…… 尋ねられたのに、オレが話して良いのか分かんなくて、答えらんないままで。 そこへ、オレも、こんなで…… すみませんでした。
[そして今も、どちらのことも話して良いのか判断がついていないから。 ただ、謝るしか出来ず、桂馬が食事を終えるなら、空いた食器を洗おうと、申し出るくらい。
それは、聴けることがあれば聴いてくれると言った、士朗へも同じこと。 まだ、色々が信じられなくて。聴いて欲しいと思ったのに、何も話すことが出来なかった]
(259) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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―→ 1階廊下 ――
[文に貸して貰ったタオルを抱えて、うろうろ。 浴室自体はすぐに見つかったのだけど、また何があるか分からないから。 見取り図を頭の中に入れておこうと思って、出来るだけ遠回りしながら歩き回っていた。
探しものも、兼ねていたわけだけれど]
あれ、は……
[誰と誰の部屋だろう。 腕の中を空にして、雨は酷いけれど、もう一度外も見てこようかと足を向けかけ。 和室の一室から漏れる明かりに、すすすと引き寄せられ]
(260) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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―→ 寧人と王子の部屋 ――
せんぱいー?
[とんとん、と軽くノック。 取り込み中なら、聞こえない程度の声]
(262) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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電気点いてるから、誰か居るかなって。 遊びに来たみたいなもんなんですが、大丈夫です?
[外の様子は相変わらずだし、携帯も持っていない。 時間が分からないから、とりあえず、こんにちは、と寧人にぺこりと挨拶]
(272) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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あ、どもです。お邪魔しますー。
[通れるようにスペースを空けてくれた寧人に、もう一度ぺこり頭を下げながら、部屋へ入り]
……え、えと。 …… 。
[克希のことを尋ねられれば、困ったように視線を彷徨わせ。 王子と良数の姿を見て、ぺこりとそちらへも会釈するものの、明確な答えは返らない]
(284) 2011/05/18(Wed) 23時頃
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フィリップは、お邪魔します、とぶんぶん王子へ手を振り返し。空いたところに、ちょんと座る。
2011/05/18(Wed) 23時頃
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[寧人の、ほころびかけた表情が消えてしまったのを見れば、申し訳なさそうに眉を下げるけれど。 今は、むしろ]
……あの。先輩も、気をつけて下さい。
[克希が、庭園に行ったかは分からない。 けれど、残された薔薇の香りに連想したのは、彼女と、その場所だったから。 庭園に行った彼にも、何か起きはしないかと、そう願うように呟き]
(292) 2011/05/18(Wed) 23時頃
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……分かんないです。克希が、どうなったのか分からないから……。
[何に、と当然の問い>>295が返れば、やはり曖昧に呟く。 何に気をつければ良いのか。そもそも、これからも何か起きるのか。 ただ、不安から口にした言葉で。
手招かれるままに座ったけれど、特に今まで何をしていたわけでもないよう。 きょろ、と先輩たちを見回して、良数の声>>297にも否やは無い]
(299) 2011/05/18(Wed) 23時頃
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フィリップは、ベネット――寧人に、ヘンなこと言ってすみません、と謝った。
2011/05/18(Wed) 23時頃
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[何故遊ぶのに、やらしさが関係あるんだろう、と相変わらずの言葉選びに、うーん、と首を傾げつつ]
…… ありがとう、ございます。せんぱい。
[つつかれた肩>>309が、こそばゆく暖かい。 悠里にほぐして貰えたから、もう無理はない笑みを、にへらっと向けた]
(314) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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え、先輩じゃないなら、悠里先輩か桂馬先輩……?
[行きのバスは、半ば意識が無かったから、よく覚えていない。 良数に心当たりが無さそうなのに、ぶんぶん首を振って考えてみる。
ついでに、寧人の手も、じぃっと見てみた。 これがえろい手らしい。じぃ]
(315) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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先輩、まだ腰痛いんすか?
[王子が四つん這い移動するのを見て、ぱちくり。 立ち膝するのを見れば、心配げな表情のまま、手を出しかねて]
(320) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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……どう違うんだろ。
[先輩たちの言葉選びは難しい。 なめらかな肌を、照明のひかりを受けた硝子球が滑ってゆくさまは、確かに美しくはあったのだが]
おぉ。
[ぱちぱち。 すうっと通っていった鮮やかな軌跡に、ただ喜んで拍手しているあたり、根本的になにか感性が間違っているのかもしれない]
(327) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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??? 方面があるんすか?
[良数が身振り手振りで説明してくれるのを、真剣なのだが、きょとんと聞いている。 そんなに違うものなのかと、寧人と良数、それから王子の手を、ちょっと借りて見比べてみたり]
(330) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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[大事を取って、と>>333いうことは、まだ万全ではないのだろう。 そんな身体の調子で、蛍紫たちを探しに行ってくれたのかと、ぺこぺこ礼をして]
え、わーい! じゃあ先輩、また見せてくれる?
[寧人に褒められれば>>334、えへへと笑い。 わくわくした眼差しを向けて]
せんぱい、ほんとに好きなんすね。
[嬉しそうにじゃらじゃらさせている良数>>336に、自分も手を伸ばしながら、ふむふむと頷いた]
(344) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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王子せんせい、何処から何処までが妙なことだったのか、そもそも分かんないっす……。
[純情というより、単に察しが悪いのだろう。 笑う王子>>343に、同意して良いやら悪いやら、ふるふる小刻みに頭を振った]
……???
[そんな有様だから、手は比べさせて貰ったものの、王子の名がそこで出てくる>>345のには、きょとんとするのみ。 良数の耳が、ほんのり染まったのに、さらにきょとん]
(347) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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えー?!
[突然押し付けられた評価>>348に、それだけは無い、とぶんぶん手を振り。 級友よりたぶん過激な気がする会話に、あわわと俯きがちになりつつ牌をいじる。
調子はきっと、いつも通り。 本当は良いトコまで役を作れていたりしても、気づかず流してしまったりする、いつも通り]
(353) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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紅子さんに何があったんすかっ!?
[愛鳥の名が突然出てきて、思わずがらっと牌を崩し。 慌てて積み直し]
わー ?
[逃げろー、と言われれば、反射的にわたわたしてから、はた、と止まるのだった]
(359) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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―― その頃、自室 ――
『モウイイ?』
[蘭香>>303に言われた通り、紅子さんはちゃんと向こうを向いていた。 自分の翼に、顔をもふっと埋もれさせて]
『ランカ、ションボリ。 フーマのセイ?』
[許しを得たなら、ぱたぱたと。 彼の傍らに寄り添って、くるる、と鳴き声を漏らして首を傾げるのだった]
(361) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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……強いて言うなら、うっかりです。
[王子に笑われて>>368、肩を縮めながら。 元々強くは無いけれど、今は不調の原因も無い自分は、いつも通りに牌を切る。
常にも増して、口数の少ない寧人とか、いつも以上に何だか、調子の悪そうな王子とか。 良数には無理だろうが、そういった面子の中なら、今回はすこし、良い成績だったのかもしれない*]
(371) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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―― 寧人と王子の部屋 ――
……先輩……。
[かちゃりかたん、と牌のたてる音が途切れれば、雨音が良く聞こえた。 なのにひどく静かに感じる空気のなか、落とされた寧人の呟き>>455とささやかなぬくもりは、ほっとするような、かえって不安を煽られるような。
こくん、と頷き返すも、そのぬくもりを追うに、ちょん、と指先が触れ返された]
ふみせんせーなら、隣っすよ。
[先輩たちに、最初用意してもらってしまったので。 ありがとうございました! と片付けはお手伝いしてから。
此処が寧人と王子の部屋なので、自然候補は絞られ。 なりゆき、蛍紫と士朗の部屋も分かったのだが、文の部屋だけで回答になったなら、特に口にはしない。
そういえば、これだけのために洗濯機回すのも勿体無いな、とランドリー脇に干したままの、文から借りたタオルのことを思い出したが]
(483) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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せんぱい、3人一緒なんすね。……
[いいな、オレもそうしよ、といつもなら続けた言葉は続かず。 ただ、いってらっしゃい、と2階へ向かう良数>>466に、ぶんぶん手を振り]
…… 、
[消えた克希を思い浮かべる。 寧人の言葉を、かすかなぬくもりを思い出す。
顔を合わせられないと、幼馴染たちを避けるよう、逃げているけれど。 このまま会えなくなったら。そのほうが遥かにイヤだ]
(485) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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―― 大広間にて ――
や、身体悪いわけじゃないんで、大丈夫っすよ。
[桂馬に心配されても>>328、にへっと笑って確認作業を続けたのだが。 またあとで頂きますー、と言っていた食事も、うろうろされると気が散ると言われれば確かにそうだろうと思ったから。 ちょんと相席して、食事を摂ることにした]
? いえ、起きてたら先輩たちの手を煩わせたりしないっすけど……
[カレーを喉に詰まらせるのに、大丈夫っすか!? と慌てて水を差し出したり]
そうなんですか。親切な人…… メモにお礼書いておこ。 へえ、先輩ケーキ好きだったんですか!
[ケーキと言えば、うちのカフェ、新作がもうすぐ、なんて口を滑らせかけて。 あわわ、と慌てて口を押さえ、うんうん桂馬の思い出話を聞くことに集中集中]
(486) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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へへ、お父さん可愛いっすね。 全部食べちゃう先輩も、なんか子供らしくて可愛い。
[すっごく美味しかったんでしょうね、と喧嘩すら微笑ましい家族の情景を思い浮かべて和やかに、にこにこ笑って相槌を打っていた]
……蘭香、は……
[知っていれば、と言われれば>>370その通りで。 だから、少し逡巡してから、ゆるりと口を開き]
火が、ダメなんです。 だからもし、火のあるところに近づきそうだったら、注意してやって貰えると……。
……うん、オレも、そう思うんですけどね。 なかなか、……難しいですよ ね。
[頼ってほしい、とは自分も蘭香に思っている。 だから、すこし困ったように、笑って頷き]
(487) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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何ですかソレ。ちゃんと食べないとダメじゃないっすか、背は……もう伸びなくても良いかもしんないっすけど!
[リアルじゃない話ってなんだろう、と桂馬と蛍紫だけの会話は、宇宙語のように聞こえてる後輩は、はて、と不思議そう。 背のくだりは、じぃ、とちょっと羨ましげだった。 頭に着地しようとした手が止まれば、さらに不思議そうに、桂馬を見上げたけれど]
これは……っ、悠里せんぱいのバカー!
[思わず、ばっと髪を隠すように抑える。 ぴょんぴょんと収まりの悪い髪は、指の隙間からはみ出てしまうのだが。 そうして真っ赤な顔で、きっ、と笑う桂馬を睨んでしまったのは、八つ当たりも良いとこである*]
(488) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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―― 自室 ――
『ランカノダイジョブ、ダイジョブチガウ。 フーマ、イウ。
ベニコサン、フーマとイッショ。 タヨリナイ、シカタナイ。 ランカ、フーマとイッショ。 フーマ、ヨロコブ。ベニコサン、ヨロコブ』
[撫でられて心地良さげにする表情は、鳥の表情を汲み取れるものが見たなら、きっと飼い主にそっくり。 くる、くるる、と抱きしめる腕に首筋を擦りつけて、覚えていない言葉を伝えようとするかのように、紅子さんは囀り]
『ワスレル、ヤクソク。 オトコノヤクソク。ダイジョーブ』
[わさわさ。 豊かな翼で、蘭香の腕を撫で返すのだった]
(491) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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……、よし。
[いつまでも立ち竦んでいたって仕方が無い。 ひとつ気合をいれると、自分も2階へ向けて歩き出し]
……!
[廊下のつきあたり。 其処に、ひとの気配と物音を聞いて、だっと走り出した]
(492) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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……、 蛍紫?
[休憩所を覗き込むと、其処に居たのは幼馴染。 気まずげな表情を一瞬浮かべるが、その手にあるモップを見れば、不思議そうなものに変わる]
(493) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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? 何で…… 、もしかして、庭?
[自分が濡れていたことも、あまり意識になかったが、蛍紫も濡れ鼠と聞けば、疑問に思う。 けれど諸々の原因が、咲き誇る薔薇に繋がっているとすれば、あまり思考の余地も無かった]
(495) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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……は?
[もとより、彼がそんなことを冗談で言うとは思っていない。 だから、自分の耳がおかしくなったのか、彼が何か言い間違えたのかだと思った。
窓の外へ転じかけていた視線は、ひどく緩慢に幼馴染へ戻り。 静かな、けれど明らかに激情を押さえつけた眼差しを向けた]
……………おまえ、ちょっと。もう一度、言ってみ。
(498) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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っざけんな!!
[常のまま、冷ややかともとれる平静さで――自分は、それを冷たいと本気で思ったことは一度も無かったが――繰り返した蛍紫に、頭の何処かが焼き切れるのを感じた]
んなの、蘭香もお前も選ぶに決まってんだろ。 ふたり分なら、オレが抜ければいい。
第一、なんで……っ、何でお前が、よりによってお前が言うんだ。 ひとがっ、…… 、オレが何を選ぼうと、お前にそんなこと、指図される筋合いは無え!
[それでも、最後のひとことは飲み込んだけれど。 抑えの利かなくなった腕は、蛍紫の襟首を掴み。 抵抗が無ければ、きっと乱暴に床へ引き倒してしまう]
(502) 2011/05/19(Thu) 11時半頃
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言うと思うんなら、言っても無駄ってことも考えろっての。
[手は襟首を握り締めたまま。 いつもなら、聞けば安心する幼馴染の声が、今は耳を塞いでしまいたい程、耳障り。
眉間へ寄った皺を見れば、僅か落ち着きを取り戻すけれど。 強張った身体は、その体勢から起き上がろうとは出来ないまま]
例えばでも、言うな。 つか、お前がんなこと言い出す時点で、例えばじゃねえよ。
(506) 2011/05/19(Thu) 12時半頃
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………そりゃ悪かったな。 じゃあ、今度は大笑い出来るのにしといてくれ。
[知らず詰めていた呼吸を、ふ、と取り戻し。 此方が悪くとも、いつだって矛を収めて場をとりなす幼馴染は、ずっと、自分より大人。
それに気づいて悔しくなったのは。 伸び悩む身長を、さっさと追い抜かれたことがショックだったのは。 数えればきっと、キリが無い悔しさは、いつからだったのだろう]
ならオレも、勝手に願う。 勝手に、蛍紫を除外すんじゃねー。
[幼馴染の手が、床を彷徨えば、戒めが解けたかのように、動く視線と身体。 ぎこちなく、皺になってしまった襟首から手を離すと、眼鏡の弦を引き寄せ。
そっと、幼馴染の顔に掛けて。 ごめんな、と呟いた]
(516) 2011/05/19(Thu) 13時頃
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……NEKOMIMI?
[蛍紫の口からそんな単語が出ると思ってなくて。 笑いの神経に言葉が達する前に、がっ、と肩を掴み]
おい、大丈夫か! んな打ち所悪かったのかよ!
[マジ泣き一歩手前で、がっくんがっくん揺さぶる。 やっぱり、どう考えても謝るのは自分じゃないか。 そんな有り様、後輩が見たらどう思ったものだろう]
(520) 2011/05/19(Thu) 13時半頃
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マジで? ふみせんせに診てもらった方が良くね?
[ぺしぺし叩かれて、ようやく手を止める。 心配げに、じぃっと顔を近づけるものの、近すぎて眼鏡の状態に気が回っていない。
あと、駆け寄る調音にも気づいていない]
(524) 2011/05/19(Thu) 13時半頃
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[本気で蛍紫がどうかしてしまったかと、焦っていたから。本気で。 だから、いつも通りに肩も掴めたし、顔も近づけた。
なので、ぐらっと体勢を崩した時も、とっさに支えようと、頬へ、手は伸びたのに。 近づいた紫の瞳が綺麗だと、そんな一瞬の惚けに手が止まり。
くちびるに触れた暖かさが何か、分かるには時間が掛かったし。 伸ばした手が、まるで自分から、近づかせたみたいに見えるかも、ということには、気づく余裕は無かった]
(530) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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…………………………………。
[蛍紫が飛び退いたので、半端な位置に手を止めたまま。 まだフリーズしているのが、ひとり。
酷い耳鳴りがする。 ああ、すっごく顔が熱い。
何も聞こえなかったけど、甘い匂いがふわりと漂ったのを感じて、ぎぎぎ、と調音のほうへ振り返り]
……うわっ!?
[ひとの存在を認識して。 やっと動き出した頭は、口元を押さえて飛び退るという、幼馴染とあまり変わらない行動をとることを選択した。 ただし逆方向に]
(535) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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……そーゆーことなら、見えないとこでするさ。
[幼馴染が慌てているから、逆に頭が冷えたのか。 口元から、ゆるっと手を離し、肩を竦めてみせた。
青くなっていないだけ、気持ち悪がられてはいないらしいのが、救いだった。何の救いにもなりはしないが。 赤い顔でこちらを見ては、説明に失敗しているらしき蛍紫に、くすっと笑い]
事故だよ、じーこ。 だから、内緒な?
[ひょいっと。 本当に何でも無かったような顔で、飴を舐める鼻先に顔を近づけ。 にっこり、笑った]
(539) 2011/05/19(Thu) 14時半頃
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そりゃ、慣れてる同士のがラクだろうけど。 オレじゃなくて、蘭香でも良かったんだろうし――…
[カード、と言われれば、座席のことかと思い至り。 そう、応えていたところで]
っ!?
[さきほどとは逆に、自分の襟元が引かれ。 また、くちびるに触れ合う、やわらかな感触。 今度は、何処か冷静に、それを感じていた]
……あり、がと?
[好きと言われれば、やはり慣れていないから、戻った顔色がまた赤くなるのはどうしようもないけれど。 内緒にすると言ってくれたから、にへっと笑って、さんきゅ、と言い直せるくらいの余裕はあった]
(544) 2011/05/19(Thu) 15時頃
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? おう。えっと、何だ……気にすんな?
[多分、今のも事故だったんだろう。 俯く調音に、嫌だったら忘れとけ、と手をひらひら振り]
……えっちー。
[ガン見していたらしき幼馴染に気づけば、目線は微妙に逸らしつつ、そう笑った]
(548) 2011/05/19(Thu) 15時頃
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何だよ。だって、目ぇこんなにして見てたじゃん。
[ぱち、と自分の目を指で開いてみせ、くすくす笑う。 胡坐をかく幼馴染を覗き込むよう、中腰になり]
?
[どーした、と何やら考え込む様子に、声を掛けようとしたのだが]
え?
[ばーか、と少なくとも2階中に響きそうな声>>550で言われてしまった。 ああいや、忘れるなって言うなら忘れねえけど、そんな大声で宣言されるようなことなのか……? と呆気にとられて漏らした呟きは、蛍紫にも聞こえたかどうか]
って、……うーん……。大丈夫なんかな。
[その後も、廊下の何処かで声をあげているのに。 心配げに、首をかしげて見送ったのだった]
(551) 2011/05/19(Thu) 15時半頃
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好きって、オレも調音は好きだけど。 ありがとうじゃダメなのか?
[たとえば部やクラスの誰かに、好きだ! と言ったとして。 大抵、はいはいありがと、と撫でられるくらいなので、そんなもんだと思っていたのだが。 違うのだろうか。疲れたような蛍紫の様子に、首をかしげる]
……追いかけるとこなのか?
[調音の台詞は、なんというか捨て台詞っぽく。 追いかけて欲しくないものだと思ったから、やっぱり首をかしげ]
何が? ……ああ、いや、お前が気持ち悪くなかったんなら、別に……
[謝罪にも、最初不思議そうにしたけれど。 意味が分かれば、弱く首を振る。
蛍紫こそ、事故とはいえ、忘れたいような事じゃないだろうか。 けれど自分からは、忘れて欲しいとは言わない。言えない]
(553) 2011/05/19(Thu) 16時頃
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フィリップは、ヴェスパタイン――夕輝せんぱいの所は、どういうタイミングで行くかな、とか考えている。
2011/05/19(Thu) 16時頃
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……そか。
[気持ち悪いと思われていないのなら、良かった。 ほっと笑って、……すこし勇気は振り絞ったが、蛍紫の肩に腕を回し、引き寄せた]
事故チューなんかで、お前に避けられたりしたら、オレ生きてけねーもん。 良かったぁ。
[本当に良かった。 ぎこちなかった腕も、蛍紫にこうしてまだ、触れられているというだけで、自然と解れていく]
うん……? いや、うん? ああ、そういう?
[蛍紫が何やら頑張って説明しようとしてくれたらしきは伝わった。 けれどそれだけ]
(556) 2011/05/19(Thu) 16時半頃
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無いって。そりゃ嫌われてはねーみたいだけど、そういうんじゃないだろ。
[声を掛けて来たときもそうだったが、蛍紫にも懐いている様子だし。 自分が特別な感情を抱かれているとは自惚れられなかったから、へらりと軽く笑って腕を抜いた]
ん。オレも、風呂入んなきゃな……タオルも置きっぱだし。
……その前に、ちょっとやっぱり、薔薇見てくる。 夕輝せんぱいのトコ行くにしても、あんまり邪魔はしたくねえから。
[彼の手が髪に触れれば、やはり一瞬、跳ね除けてしまいそうになって、身体を強張らせたけれど。 緩くまぶたを閉じて、その感触を受け入れた。
むしろ、あっちのが大丈夫なんだろか。 よろよろ去って行く背を心配げに見送ってから、自分も階下へ*]
(557) 2011/05/19(Thu) 16時半頃
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―― 庭園 ――
いて、いって、……いってえええ! ほんとに雨かよ、これ!
[薔薇は生き生きと咲いていて、五月蝿いほど。 霰に傷ついた様子もないし、自分の肩を打ちつける強さだって、欠片が飛び散るわけじゃない、のだが]
おまえら、頑丈すぎ。 ……それとも、それだけ、強ぇの。
(630) 2011/05/19(Thu) 22時頃
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[ふと、指を掠めた赤い薔薇。 根元が少し、優しい黄色がかっているのが、まるで赤に染まってゆくさまのよう。
くすっと笑う。 そのいろに、ご飯を共にした先輩のことを思い出したから。
自分の家族は普通のひとたちだったし、蘭香の家族も、蛍紫の家族も、良いひとたちばかりだったから。 その思い出と理想が混じって、自分にとっての家族像というものが、おおよそ暗かったり悲しかったりする点のない、ゆめまぼろしに近いものだとは、知らないでいる。
だから、桂馬の家族が実際どうであったか、かけ離れた想像をしているのだとしても、気づかずに]
嬉しかった、って。そう言う先輩、ほんとに嬉しそうだったし。 どんな子だったんだろ。オレよりちっこい先輩とか、想像出来ないけど。
[桂馬を信用出来ないわけではなかった。 自分を、信用出来ていなくて。 問いには答えられなかったから、その思い出話の時は幸せそうだった顔を、曇らせてしまったのは、悲しかった]
(632) 2011/05/19(Thu) 22時頃
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でも、何で赤くなったんだろ。
[何か不作法をしてしまったかと、慌てて視線を巡らせたけれど、特に変わったことはなかった。 覗き込めば、髪の下から見え隠れする耳まで赤くなっていたのを、可愛いなあとくすくす笑ってしまったけど。
何でだろうな? と赤い薔薇を弾いて、首を傾げた]
(633) 2011/05/19(Thu) 22時頃
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……にしても、こう…… 外れ、かな。
[実際に、無限に広がっているわけではないのだが。 まるで、薔薇の砂漠に立ち尽くしているような気分になってきた]
(634) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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煉獄なんだろ。地獄じゃ、ないんだろ。 だったら……
[寧人の声が蘇る。 救われる。救い。 あるのなら、この煉獄のあるじにこそ。
そうして、雨の降りしきるなか。 あとは、黙々と、薔薇を掻き分け続けた]
(635) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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|
―― 庭園 ――
……くそっ、…………?
[良く見えないのを、雨と自分の目のせいにしていたが。 ふと顔を上げれば、もうとっぷりと日が暮れていた。 目は良いほうだが、これでは見えるわけが無い]
は……、ぁっ。
[収穫は、ゼロ。 自分が雨と泥と、薔薇まみれになっただけ。
さすがに、徒労の疲れで身体が重い。 冷えて強張った腕を摩るも、上手くいかない。
このまま此処で、眠ってしまいたい。 雨も気にせず、泥のように寝られる。今なら]
(636) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
|
|
[けれど、まだやらなければならない事があるし、そんなことをした日には、幼馴染らに要らぬ心配を掛けるどころではない。 ふたりの顔を思い出せば、すこし元気も出て。 重い足を引き摺って、別荘へと戻っていった]
(637) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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|
―― 洗面所兼ランドリー ――
あれ。
[誰かが乾燥機に入れてくれたのか。 文に借りたタオルは、からっとすっきり乾いていた。 ありがとう誰か、と感謝しつつ、しかし身体は拭かねば廊下を水浸しにしてしまう。
いっそ風呂に入りたかったが、今入ったら寝てしまいそうで。 ぐっしょりになったタオルをまた干すと、乾いた一枚を頭に被った格好で、洗面所を後にした]
(652) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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―― 大広間/紅子さん ――
『ヤサイー。コトコト? ジックリ? タベルタベル』
[食事の場に連れて来られたのは初めてなのか、紅子さんは緊張気味。 時々声を引っくり返しながら、野菜なら何でも食べる心づもり]
(654) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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―― 大広間/紅子さん ――
『ハナレナイ。イッショ。イッショ。 ランカとゴハン!』
[差し出されたキャベツを、つんつん確かめるようにつついてから。 ぱく、と咥えた葉は、もしゃもしゃ嘴の奥に消えていく]
(659) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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―→ 2階廊下 ――
……あれ。
[1階には無いから、夕輝の部屋は2階のどれか。 なので、タオルをひらひらさせながら、重い足取りで階段を上ったのだが]
せんぱい達、せんせ…… 何してんすか?
[集まった先輩たち、薄く開いた戸。 哲人が居るから、多分そこが夕輝の部屋なのだろうけど、何事なんだろう。
比較的近くに居た文の腕を、つんつん。 問い掛けてみた]
(667) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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―― 大広間/紅子さん ――
『ナカノヒトナドー……イナイ。カモー』
[何故か寧人から目を逸らす紅子さん。 キャベツアリガト、とくるくる喉を鳴らしている]
(673) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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|
―― 大広間/紅子さん ――
『スープタベレナイ。 フーマ、メ、ッテイウ。
ベニコサン、ニオイスキ。 ジックリ? コトコト? イイニオイ』
[ザンネン、と言いつつも、もしゃもしゃキャベツを頬張る紅子さんは不満げではない。 蘭香が一緒なのもあるし、賢いと言われているのが分かっているのもあるかもしれない]
(683) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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―― 2階廊下 ――
[文の返答>>670に、なるほどと頷き。 覗きこむつもりは無かったが、扉が開けば視線は自然と引き寄せられ]
……っ!
[薔薇の香り。 濃密に絡みつく野薔薇のイメージ。 その気配は、彼女に良く似ていて。
痛む胸を押さえ、壁に手をつく。 息を堪えていれば、哲人と夕輝の会話を聴く余裕は無かったが、ふたりが寄り添ったのは、視界の端に映る]
…… せん、 ……っ、
[呼ぼうとしたのは、哲人だったか、夕輝だったか。 けれど、どちらであっても声にならず]
(697) 2011/05/19(Thu) 23時半頃
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[詰まる息を整えていれば、別の意味で声を掛けられない状況というか、雰囲気になってきたから。 意味をなさないかもしれない忠告と、彼らの時間を天秤にかければ、かこーん、と忠告は吹っ飛んで]
…… せんぱい、オレで良かったら一緒するから。
[溜め息をつく桂馬>>686に、そうひそりと囁いて。 もうご一緒した相手でも良ければ、下へ向かうつもり]
(699) 2011/05/19(Thu) 23時半頃
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えっ?
[突然向こうから声を掛けられれば>>698、思わず挙動不審気味に、わたわた。 咄嗟に何のことか、分からないくらいには慌てたけれど、感想と言えばひとつしか思い浮かばない]
へへ。ありがとうございます、先輩。
[なにか吹っ切れたような、好い軽やかさの笑顔。 つられて、何だか自分も嬉しくなって、にへっと笑い返す。
やっぱり、余計なことは言わないでおこう。 先輩が、こんな良い笑顔をしているのに、曇らせたくは無い。 そう思って、やはり感じたことは何も、告げないことにした]
(704) 2011/05/19(Thu) 23時半頃
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