3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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……!
[思わず後退ると後ろの机に当たる
ガタン
音を立ててモニターが 倒れ て 落ちる。]
[そして、部屋のモニターが一斉に 電源を 入れていないのに。 画面一杯に、文字を映し出す。]
(943) 2010/02/28(Sun) 19時頃
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『ネェ アソボ』
(945) 2010/02/28(Sun) 19時頃
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飼育委員 フィリップは、肩で聞こえた 声に 戦慄が走る。(07)
2010/02/28(Sun) 19時頃
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[鸚鵡の声に、反応してなのかどうか。 黒い画面一杯の白い文字はやがて
ケイトの瞳と同じ 緋 色 に変わり。
黒い画面に消えるように、闇に溶ける様に 静かに 消えた。]
ケイト …… 。
[そこに残されたのは 異形の音すら 聞こえない静寂。]
(946) 2010/02/28(Sun) 19時頃
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[彼女を見つければ ここから出られる?]
…… 探す さ。見つける。
[震える声のまま呟いて、唇を噛んだ。]
『サガス?』 『アソボ、アソボ。』
[鸚鵡は首を傾げるようにして真っ直ぐにこちらを見ながら。 自分の言葉を、あの少女と同じ言葉を反芻する。]
(949) 2010/02/28(Sun) 19時頃
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探す。 遊ぶのは、後で。
[鸚鵡の頭を指で撫でる。]
…… は。
[とは言え。 この部屋に手掛かりはゼロに近い。 探せと言う割にコンピューターを使わせないなんて、どれだけツンデレなんだろうか。 結局他の場所に向かおうとするも、足は言うことを聞かずに痺れるように震えていて。 そこに暫く座り込んだ。]*
(952) 2010/02/28(Sun) 19時半頃
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−コンピュータールーム− [足の震えが落ち着くと、一度深呼吸をして立ち上がる。 気付けば静寂から、また異音が微かに聞こえるようになっていた。]
…… 探さないと。
[ゆっくり視線を上げると視界が狭く感じた。 闇 が 広がる。]
『サガス? サガスノ? ダレヲ?』
[鸚鵡の声。聴こえると一瞬身体が強張るのは、最近耳にする言葉が あの 哂い声 と同じ言葉だからか。]
ケイトに ああ、そうだ……マーゴ、さんと、
[それから。]
誰が、残ってるんだろ な。
(1017) 2010/02/28(Sun) 21時半頃
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[あれからどれだけ時間が経ってしまったのか。時計の針は狂ったまま。]
誰かと一緒に じゃ、なくても。 ……無事なら、いいんだけど。
[誰かと居る方が辛いことも、ある かもしれない。]
『ワタシガイルヨ』
[鸚鵡の声に、ぱちくりとして。]
ん。
[頷いて、静かに廊下へと続く扉に手を掛ける。]
(1018) 2010/02/28(Sun) 21時半頃
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−北棟− [コンピュータールームを出てから階段を下りる。 少女 が 何処にいるか。]
校舎に 居る なら……人の手が入ることは多いだろうし。 外、かな。
[そもそも、この闇に包まれた時点で別世界の“ここ”に居ると言う意味なら。 この予想はまるで意味のないものなのだが。 少女を探しながら、他にも影がないかと首を巡らせて 見える異形。
ひたり ひたり と 近付いて来る。]
く ……ッそ!
[手近にあった廊下の窓際の誰かの荷物を放り投げる。 嫌なな音を立てて異形が崩れるも、その後ろから、また蠢くものが見えて。 身を翻すと階下へと逃げる。 >>1040その階下から誰かの、声が聞こえた。]
(1043) 2010/02/28(Sun) 22時頃
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−北棟− [>>1048二階と一階を繋ぐ踊り場を曲がった所でちょうどその人物と鉢合う。]
…… あッ。
[確か、隣のクラスの。]
ファルヒェン さ ん?
[性別は間違えた。]
(1052) 2010/02/28(Sun) 22時頃
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[そして、オスカーからは見えただろうか。 左目が そこに 無いことが。
まるで闇が、そこに 一つ 穿たれたような。
――そして。
お下げの 少女が。]
(1056) 2010/02/28(Sun) 22時頃
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−北棟 1−2 踊り場− [囁きと 哂い 声。]
―― ッ っっ!!!
[びくりと、肩が跳ねる。 口を開いても、言葉が出ない、ぱくぱくと、何度か口を開閉させてから。]
… …ケ イト ?
[絞り出す様に、震えた声で。 見たくない。 と 思う 気持ちと。けれど、首はゆっくり振り向こうと動く。]
(1064) 2010/02/28(Sun) 22時頃
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−ちょっと前− [>>1063自分の敬称が気に入らなかった様子。 その剣幕に一歩後退った。]
…… え、 あ ああ。
[性別を間違えていた事実に至る。 卒業間近に初めて知る事実。]
ご、ごめん、僕ずっと
[3年間ずっと 女性だと思っていた。 その言葉は、ケイトの哂い声に凍り付いて止められたけれど。]
(1069) 2010/02/28(Sun) 22時半頃
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−北棟 1−2階段踊り場− [>>1067オスカーの疑問は気付かない。 ただ、視界が狭くなったと感じるのは 闇 の所為だろうと。]
……何?
[>>@125そして、少女から、返る答え と 嗤み。 こくり、咽喉を鳴らして唾液がそこを通った。]
遊ぶ、って ……隠れるのは、隠れてるのは 君?
[尋ねる声は 喉奥が掠れる。]
(1073) 2010/02/28(Sun) 22時半頃
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飼育委員 フィリップは、用務員 バーナバスに話の続きを促した。
2010/02/28(Sun) 22時半頃
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『アソボ』
『ネェ アソボ』
『アソボ』
(1077) 2010/02/28(Sun) 22時半頃
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飼育委員 フィリップは、指先から ひどく 冷たくなっていく感覚に襲われた。(05)
2010/02/28(Sun) 22時半頃
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『隠レンボ』 『鬼ゴッコ』
[>>@126鸚鵡が繰り返す、少女の言葉。]
…… 鬼だらけ じゃん。
[眩暈にも似た何か。闇が拡がる。]
お友達、一杯居るんじゃない。それでも 見てもらえないの。気付いてもらえてない の。
君自身 どこにいるか 解って、ない?
(1091) 2010/02/28(Sun) 22時半頃
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[沸いた疑問を口にしたところで。 覚えのある名前が――]
サイモン? 何 サイモン君がどうかして ……何、したのさ。
[鳴ったコール音。呼ばれた名前。 あれから連絡は ない。]
(1095) 2010/02/28(Sun) 22時半頃
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飼育委員 フィリップは、化学教師 スティーブンに話の続きを促した。
2010/02/28(Sun) 22時半頃
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−北棟 1−2 階段踊り場− [>>@127細まる緋色は 沈む 夕陽を 連想させて。 あか あかい あか。
あかく、闇に染まる世界。]
… … な サ
[>>@128足元に広がる影の中 僅かにそれと解る あかく 成り果てた肉。 それがそうだと、信じたくなくて。一歩、二歩、下がる。 下がればその分、影が広がって。]
……君に、って
[いなくなる、 とは どう言うことか。言葉が続かない。 >>1101オスカーも似たような疑問を抱いたらしい。]
そんな、事……させて 君を探すだけじゃダメなの?
(1109) 2010/02/28(Sun) 23時頃
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−北棟 1−2 階段踊り場− [@129呟き が。なぜか ひどく さみしい。]
お友達が沢山居ても
[それは本当は――]
―― ケイト。 君も ひとり なのかな。
[居場所が解らない。 ここに居るよと、言う哭(こえ)は誰の耳に届くのか。 目を伏せて、首を振る。]
『ネェ ―― アソボ』
[鸚鵡は解っているのか、居ないのか。ケイトにも、自分にその言葉を掛ける。]
(1114) 2010/02/28(Sun) 23時頃
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−北棟 階段踊り場− [>>@131くすくすと笑うその姿に肩目だけの顔を顰める。 元凶だ。憎らしく思うのに。]
……僕 は
[鬼を 鬼に どちら。]
―― 。
[>>@130ぼこり、と 影が膨れ上がる。 彼と同じ姿の まるで彼の屍(かばね)のような。]
悪趣味 ……って、ちょっ
[>>1116オスカーが膝を突くのを見てそちらに近付く。 >>@132細くなる 緋 色 に青碧も僅かに細まった。]
(1129) 2010/02/28(Sun) 23時半頃
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……君にも、沢山 居るよ?
[お友達。]
それでも ひとり なんだろう。
(1131) 2010/02/28(Sun) 23時半頃
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−北棟 階段踊り場− [>>1137オスカーが顔を向ける。]
立てる?
[手を差し出して、尋ねる。]
ともかく離れた方が いいのか な。
[>>@134右目だけ。 緋色を見つめる。]
―― …… たくさん の 方が
[言いかけて、止めた。]
(1149) 2010/02/28(Sun) 23時半頃
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−北棟 階段踊り場−
『アソボ ネェ アソボ』
[急かす様に囀る鸚鵡の声と。]
シェリー 君 ?
[>>1144階下の闇から見えた 柔らかく上品な風貌をもつ青年の姿に 右眼を見開いた。]
来る な!
[足元に広がる影に映る、肉塊を思い制止の声。]
(1153) 2010/02/28(Sun) 23時半頃
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−北棟 階段踊り場− [>>@135ケイトの言葉に、セシルを見る。]
君、も。
[>>1154立ち上がる姿に頷き。 >>1155また増えた人影に。制止は間に合わなかったようで。舌打つ。]
スティーブン先生、も 残ってたんだ。
[すぐに、先生だからあの時間はそうだろう。と思う。]
ケイト ……!!
[>>@139血の雨を降らせるケイトを 呼ぶ。止めろ、と。]
(1177) 2010/03/01(Mon) 00時頃
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飼育委員 フィリップは、奏者 セシルをこれ以上雨に当たらないように突き飛ばした。
2010/03/01(Mon) 00時頃
飼育委員 フィリップは、理事長の孫 グロリアも,まさか残ってるのじゃないかと、教師を見て思った。(02)
2010/03/01(Mon) 00時頃
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−北棟 階段踊り場− [>>1180何が起きたのか、と。 赤くて黒い、雨が 降り、それが 毒のように見えて。 けれど一瞬反応が遅れた。]
ごめん! シェリー君、大じょう ……ぶ。
[酸や毒ではないようだが。 むしろ自分の手段の方がよほど物理的な被害があったかもしれない。]
ケイト 何で笑うの 何 が愉しい んだよ……!
[>>@1141哂う 哂い声。それに顔を顰めて。 真っ直ぐに隻眼の青は緋を見つめた。]
(1197) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
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愉 しい?
[>>@143言葉に眉が寄る。
歪む、歪む。 彼女の表情が、――が ――までも、きっと。]
…… ああ。
[そんな、貌で。]
(1216) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
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[>>@145闇が 濃度を増して。 纏わりつくような闇が影の中から 手を伸ばした。
その先に見えたのは、苦痛を彩る表情のサイモンで。]
やっ め……!!
[引き摺り込まれる、と 思うと。足を払うようにして下がった。]
(1220) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
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[下がって、自分の行為に気付いてはっとする。 言葉が出ないまま、顔を覆う。]
…… ごめん。
[消えそうな声で、謝罪を口にした。]
(1221) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
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[>>1217バーナバスが自分を呼ぶ声が聞こえた。 飼育小屋関連で、世話になっている、人物。 息を、吐く。]
用務員の おっさん。
あんた も。
(1224) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
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−北棟 階段踊り場− [闇の残滓の残る踊り場で。少しだけ細い息を吐く。 まだ顔を隠して]
―― ?
[自分の顔にある違和感に気付く。 ぶわ と 全身から冷たい汗が溢れた。]
…… あ、僕、は。
[>>1226声をかけられて。 右眼だけでちらりと教師と男子生徒を見て。 見ると、何時からなのかと、鼓動が早くなる。]
もう少し
(1241) 2010/03/01(Mon) 01時頃
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もう少し、してから。
[戻りますと、言おうと。 >>1247もう一人探していた人物の名前に左眼を隠してそちらを見た。]
マーゴさん?
[教師の言葉。他にも気にはなって。]
見つけるだけじゃ。 でも、見つけないと
[そうすれば帰してくれると言うのと。]
ひとりで いるんだ。
[ひとりで。]
(1256) 2010/03/01(Mon) 01時頃
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