163 【飛入歓迎】冬のすずなりの男子高校生村
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…ひざ?
…あ。
[すりむいていると言われ、思い出す。]
あの、これは、さっき、転んで…
[無意識に両手を体の後ろに隠しながら答えて、]
ぃっ……!
[しゅわしゅわとしみる消毒液に、声を上げかけて堪える。
だって男子高校生だもん。
そのあと、先生が携帯を確認している間に服を整え、立ってみる。
先ほどよりは痛くなかった]
[黙ってブラック…もとい清飯の熱のこもった解説を聞いていた。]
……つまり。
雪山が舞台に、サルを相手に戦っているのか?
[王道の流れを汲みつつもオリジナリティ溢れるその内容に、青年の理解は追い付いていないようだ。
注釈についても、上手く咀嚼出来ていない。]
―2階の廊下を移動中―
[ブラック隊員の力説を背に。]
えーと、階段はこっちだよな…。
ん?
[携帯の灯りと手探りで廊下を移動中、物音が聞こえた気がした。2
1.天井から物音が。
2.サルをもう一匹発見。]
[携帯の事を聞かれれば、]
ん…?
あぁ、そろそろ危ないかもしれないな。
大丈夫だ。後で充電すればいい。
[確認すると、残量は20−5パーセントだった。
自分が気付いた事が相手に悟られたと知ったとしても、変わらぬ態度で接するだろう。]
ん、がんばったな いいこ
[石油ストーブのあたたかい光に浮かぶ友野の、しみるのを堪える姿に]
[メールを確認した顔を上げる][立ち上がる様を見守って]
[そういえばさっき、友野が何か言いたそうに視線を自分に向けたのを]
[右太腿][思い至り、小さく笑って友野の頬に指で触れる]
膝以外にも打ったりすりむいたりしてないか?
あと、俺の脚は気にする必要ないぜ
もう10年も前に負った傷だ
[そんな会話をしていれば広間の方から野久保先生の気配]
[地下室じゃない、とか何とか叫んだ声に反応を返す]
こっちだ、食堂にいる
すまん友野を診てるから野久保先生にお願いしていいか?
[そんなやり取りをして野久保先生を見送ったと思う]
[報告をしてくる、と言う兼家には頷いて]
―分かった。
怪我には気をつけろよ。
[宮丘に重ねるようにしてそう見送った後に周囲を見回す。
二年生たちは合流していただろうか。]
いないのは、誰だ?
取り敢えず、今いるのは…
[広間にいる筈のメンバーと、先生二人は除外していた。
野久保先生の姿が見えないのは、停電の収集に当たっているのだろう、と昼間の行動から勝手に当りを付けて。
その場にいる人間の名前を挙げて、確認していった後。]
…入瀬は?
部屋にいるのか?
[部活の後輩の姿が見えない事に気付く。
最後に何処で会ったか、周囲の人間に尋ねるだろう。]
[日下部の返事を聞いて頷く]
危ないだろうし気をつけろよ?
……あともう一つ、ちゃんとカイロ貼ってるよな?
[自分よりしっかりしている日下部が忘れているとは思えないがこの状況なので一応聞いておく]
チアキ(友野)の背中に手を回そうとして、痛いかもと引っ込めた
サル!?
くそっ仲間がいたのか…!
[悪の手先エテモンキーめ…じゃない。
さてどうしよう。サルトレーナーの円は傍にいない。
足を止め、暗闇に浮かび上がるサルと見つめ合ったのは16秒ほど。
ふい、と突然視線をそらしたサルが廊下を駆け出した。]
あ、こら待て!!
[咄嗟にサルを追いかけて走り出す。
ウキーというサルの声や、壁にたまにぶつかる物音はA部屋のメンバーに聞こえたかもしれない。]
[入瀬のことを聞かれて首を傾げる]
入瀬さんとはそもそも俺はずっと会ってないな
もしかしていないのか?探すのなら手伝うが
[日下部の隣にいるイメージしかないのでてっきりいると思っていたのだが]
はい。ありがとうございまっしたっ。
[泣くなホワイト、男だろう。の精神で、消毒液が染み渡るのをやり過ごして、頬に指が触れられているのを感じれば、目を瞬く。]
はいっ。だいじょーぶでっすっ。
[そして、次の言葉に、]
あっ。ええと…すみません…じゃないや。ありがとうございまっした。
[ちょっと気まずくなって視線をすいと逸らして、]
あ。のっくんせんせー!
[聞こえた声に、思わず名前を呼んで、やり取りに、なんだろうと首をかしげた。]
……なんかまた猿の鳴き声がするのは気のせいだろうか…?
― A部屋 ―
[鈍い円が咄嗟に飛び掛れたのは兼家の声があったからかもしれない。
周囲から褒められればどやーっと胸を張ってみる]
このまま抱えているのは全然大丈夫ですよー
明るくなったら外に……って、この天気で放り出して大丈夫なのかな……?
[ちらほら周囲に携帯の明かりが見えだしたからか、いくつかの携帯を確保したらしい兼家の方を向いて]
ええと……これは……僕のじゃない、ですね
トレイルくんのかな?
[宮丘の言葉にはふ、と笑みを漏らし。]
―あぁ、ありがとう。
俺みたいなのが階段ででもこけたら大惨事だからな。気を付ける。
…ん。
[カイロは2
1しっかり貼っている。
2後輩の前で躊躇ったので貼っていなかった。]
……あぁ、忘れていたな。
道理で寒い筈だ。
[昼間に付けていたカイロはもうその役割を終えていた。
後で新しいこっそり貼ろうと思って忘れていた。
―まさか停電になるなんて思っていなかったから。
思い出したら余計に寒くなってきた気がする。]
[触れた指のあたたかさにほっとして][目を細める]
[本当はいつものように背中をぽむぽむと叩きたかったのだが]
[もし痛かったり腰に響いたらと思うと、出来なくて]
[頬にそっと触れるだけにした][瞬く友野の表情に、笑む]
気にすんな、俺は気にしてねぇから
[逸らされた友野の視線][そっと指は離れ]
ああ、野久保先生はブレーカーを確認しに行ってくれるんだ
停電がこの建物だけで起こってるなら
多分、それで回復してくれるはず
俺は非常口とかそういうのは事前に確認してたんだがな
配電盤の位置はちょっと聞いてなくて
― →屋根裏部屋―
[暗がりで、壁にぶつかりながらサルを追いかける。
そうして最初は下るはずだった階段を、上っていく。]
おい、エテ吉どこだー!
[混乱の結果、名前が混ざっているがそれはさておき。
階段を上り切った先は、逃げ場のない屋根裏部屋だ。
まさかそこにトレイルがいるとは知らずに、サルに続く形で一緒に屋根裏部屋に乱入した。]
[戦隊物の何からしい説明を聞きながら頭に『?』を浮かべて。
サルが敵設定のような気がする。思わず庇うように抱き寄せた。
殺さないで!なんて台詞が脳内再生されたり。ラン、ランララランランラン]
……あれ……?
[聞こえてくる声は報告に向かった兼家のものだろうか。
……もう一匹、いますね]
─地下室/配電盤がある部屋─
暗いよー、寒いよー……。てか、俺着替え忘れてんのな。
[人の気配がないので、思いっきり素でぽつり。壁伝いに目的の物を探しながら、管理人の天使オネェ中年パルックさんが何に気をつけろと言ったかを思い出そうとする]
(確か部屋のドアとかなんとか……)
(何だったかなぁ)
[ぼんやり考える。ちなみに広間に行った時御田先生がいたと思っていたら差し込む雪灯りを見間違えたらしい。
自分の叫びに返ってきた言葉があれば『友野、きちんと手当しとけよー』なんて生徒に声をかけた後、御田先生にその手当を頼んだだろう]
はい、元よりそのつもりです[見えない頷きを御田先生に向けて、そうして地下室へと来たのだ]
……。
[宮丘の他に答えは返って来たか。
どうやら入瀬は何処かではぐれたらしいと判断すれば。]
あぁ。そうだな、頼めるか?
しかし、携帯は持ってないのか…。
[ついでに宮丘に広間に向かう兼家に途中で入瀬がいないか探して貰えるように連絡を頼んだが、絶賛サル騒動中で向かっていたかもしれない。]
[カイロを忘れたという日下部に目を瞬かせ]
……持ってきてるか?もしなんだったら今いるか?
[寒がりにとってカイロは命綱である
上着まで着ていたのでポケットに入ったままだったのがあったはずだ]
誰かからもらった飴がポケットに入ってたことを思い出した。
[しかし何だっただろう。気をつけなきゃいない事って]
[とぼんやり考えた時、そういやこの部屋に来る前に転んで、ドアの真横にあった棚にぶつかった事を思い出した。随分荷物がぎゅうぎゅうに詰められた雰囲気の棚で、今にも倒れそうな感じだった]
[ちなみにパルックさんが気をつけてねと言ったのは、この棚の事である。
不用品をたくさん詰め込んだ年代物の棚で、少し刺激を与えると荷物が雪崩れ落ちてくるといった曰くの品。
ちなみに雪崩れたら、配電盤のある部屋のドアが開かなくなるからと言っていたのだが、野久保みちるは思い出せないでいた]
あ、みーっけた!
[壁を手探りして、ドア近くに設置されていたそれらしきものに指先が触れる。
そうしてまた怖々と探りながら、落ちていたレバーらしきものにヒット]
よし、これでだいじょーぶ。
[と呟いてレバーを上げたのと同時、転んだ時に刺激した棚からむぎゅりと押し込まれた不用品が雪崩れ、地下室最奥の小さな部屋のドアを内部からでは開けられない、開かずの間に仕上げていた。
その事実に、青年はまだ気づかずにいる**]
[探すのを手伝うことを頼まれれば頷く]
俺にできることなら手伝うしな
役に立ちたいし
[とはいえこの状況は大丈夫なのか?と首を傾げる]
多分そういうことでOKす!
[理解?租借?大丈夫、言語で理解するでなく、スピリッツで感じるんだ。
そんな熱い眼差しを、日下部先輩ぽい方角へ向けるが暗くちゃ見えねえ]
あー、先輩!
俺達二年どうすれば?
てかクーちゃんいるよね。シノちゃんもいる?
[若干一年バラけてるが、気づけば二年三年は大体皆合流のだろうか。
ん?何か今、廊下で物音とか、鳴き声とか聞こえた気が…]
[なんかサルの鳴き声がする。
はて、なぜサルが]
停電なおりゃ、はやいんだけどなー。
[しかしなぜサルの鳴き声なんぞ聞こえるんだろ。]
[青年はスウェット姿だ。
停電に動転していたので、カイロどころか上着も持ってきていない。]
…いや、だが
[自分の肩を擦り、眉間に皺を寄せる。
暫く躊躇った後に「お前が大丈夫なら甘えてもいいか。後で返す」と言っただろう。]
[せんせーに気を遣わせてしまっているなー。と感じながら、頬に触れた暖かさに目を細める]
はいっ。ありがとーございまっす。
[感謝を伝えるための、他の語彙を知らない。]
なるほど…
…のっくんせんせー、一人でだいじょーぶですか?
[説明を聞いて納得したが、ふと不安になって、訊いてみた]
[サルの鳴き声?鷹臣先輩、まさか逃がしちゃった?
いや大丈夫だろ、懐いてたし、いきなり離れる事は、ない、はずだが?]
…あっ、そうだ蒼司先輩!
千昭の奴、今どこにいるかわかりませんか?
俺心配だから、様子見に行きたいんすけど。
[少し手持ち無沙汰。なので千昭の様子を見に行きたい、と蒼司先輩いそうな方角を探すがさて。
そういえば蒼司先輩寒がりぽいけど、停電で暖房止まって、平気だろうか]
そうか。
[熱い視線には気付かなかったが、清飯の熱意は伝わった。
そしてどうすれば、と聞かれれば少し考えて。]
…そうだな。
円と二年、童部は手が空いているなら毛布を集めておいて貰えるか。
一人では行動するなよ。足元はちゃんと照らせ。
俺と宮丘で入瀬を探してみる。
[とはいえ、サルの泣き声やら、兼家の声やらも気になっていたりするのだが。]
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