168 LOVEorDEATH2〜死者は愛を知りたいようです
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それも、そうか。普通はこんな事、あり得ないものね。 死んでまでネガティブになっててもしょうがないか。
[グラスの酒を一気に呷る。大吟醸をこんな調子で飲めば完全に泥酔コースである。 だが気にする様子はまったくなく、一度席を立ってかみさまに追加のお酒を頼む。 すると何故か自分が飲んでいた酒ではなく、麒麟山と書かれた青いボトルが置かれていた。 彼のリクエストだとは気づかなかったが、ひょいとボトルを持って戻る。 そうして足元の懐かしいものを踏まないように部屋に戻り、元居た位置に座りこむと、少し赤みが増した顔で影木を見つめた]
さて。次、貴方の番よ。
(97) 2014/03/21(Fri) 11時頃
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お、麒麟山。さすがのチョイス。 もらう。
[もともと大吟醸は甘すぎて好きじゃないが、麒麟山は大好物 しかしどうにも市場に出回る辛口は+12くらいまでなのが悔しい ちなみに緑ボトルなら純米か?まぁあれも美味しいので…(以下略)]
俺の番?何か俺話したいとかいったっけ。
[女の子が顔赤くしているのは可愛い。 自分のように酒グセ悪くなければの話]
あ、俺飲み過ぎると酒癖悪いから。 程々で切り上げたほうがいいよ。
(98) 2014/03/21(Fri) 11時半頃
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[リビングに出は部屋より一段涼しい空気で、思わず大きく息を吸う。 手洗いを手早く済ませると、冷蔵庫を覗いて、ミネラルウオーターのペットボトルとコップを二つほど手に取り一旦ダイニングに置いた。]
――にしても、あのペース見ててちょっと怖えよなあ。
[軽く苦笑いする。 もしリビングに誰かがいたら、少し話したかもしれない。]
(99) 2014/03/21(Fri) 11時半頃
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そんな表情と自暴自棄な飲み方は、何か話したい事がある人の行動よ。
[じ、と彼の顔を真っ直ぐ見詰めた。机に頬杖をついて、彼の言葉を待つ]
吐き出したい事があるなら、吐き出しちゃえばいいじゃない。 私の話聞いてくれた分、聞いてあげるから。
(100) 2014/03/21(Fri) 11時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2014/03/21(Fri) 11時半頃
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…君とおんなじ。 好きな人だった人にはずーっと浮気疑われていましたー。 指輪渡そうと思ったら事故ったんだけど、 そしたらその人、他の人のプロポーズうけてましたー。 しかも俺が死んだ翌日…かな?にー。
[自嘲のような笑い声を漏らして、冗談めいた口調でこぼした 酔っ払った頭は、同じく聞かれていないことまでべらべらしゃべりだす]
これだから人ってやつはさー…… 見た目だけで全部判断するんじゃないの、どうせ。 ずっと「どうせ浮気してるんでしょ」だってさ。 なんのことだっつの。意味わかんねぇし。
安心させてあげられなかった俺も俺だけどー。 俺、アクセサリとかじゃないんだぜ? 横歩いてたらそれで満足だったんじゃねぇの。
(101) 2014/03/21(Fri) 11時半頃
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……そっか。同じだね。
[笑ってしまうしかない程に打ちひしがれていたのは、彼も同じだったのだ]
私もさ、似たような経験あるよ。 高校や大学で寄ってくる男は勘違い男ばっかりでさ。マザコンが強いような男性ばっかり。 その手の輩は「君の全てが素晴らしい!」とか何とか息巻いてさ。 ちょっとお茶してあげたらもう「俺の女」みたいに扱ってさ、挙句ママに紹介? 冗談じゃないわよ、私に理想押し付けないでって言いたいわ。
[誰にも話した事のなかったことも、こんな酒の席だからぽろぽろと零れ出る]
……貴方もよかったじゃない。 彼女がそんな自分に釣り合わない人間だって分かって、今度は失敗しないように出来るんだから。 戻って、きっぱり捨ててしまえばいいじゃないの。
(102) 2014/03/21(Fri) 12時頃
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買った指輪代が浮いたと思えばいいかな。 …戻る気、なかったんだけどね。
理想、ねぇ…。 俺も押し付けてたのかな。 こっちも忙しいんだから我慢しろーとか。
[日本酒についてた升に1杯。 本当はグラスが欲しかったけども、 それは気にせずまた1杯。
目は完全に据わっている]
やり直せって…人には簡単に…いったけど…… いざ自分ってなると…… 踏ん切り、つかないねぇ……
[眠気が襲ってきそうでろれつが少しやばい]
(103) 2014/03/21(Fri) 12時頃
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ねぇ。須藤さんは戻りたい? それとも、誰かに戻ってもらいたい?
……戻って欲しいけど…俺、どうしようかな…
[さっき田端がこの部屋にきたことを思い出す。 自分が発破かけたから、といっていたけれど その責任はとるべきだろうか。 でも、生き返ったら会いたい人がいる、とも言っていた。
ちょっと情けないな自分、と脳裏に少し思いながら くてんとベッドにごろりして]
……いやじゃなかった、少しここいたら。
[そのまま、すこんと寝落ちてしまう*]
(104) 2014/03/21(Fri) 12時半頃
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だから、この空間があるんじゃないかしら。 踏ん切りがつかない人が、ひと時考える事が出来るように。
[ふらふらとする彼>>103に、もう限界が近付いている事を感じとった。 おそらくさっきまでは澱む気持ちを吐き出す事も出来ずに、休む事も出来なかったのだろう。 だから酒に頼って、無理矢理身体を寝かしつける。まるで昨日の私だった]
私もさ、そんな簡単に踏ん切りつくと、思ってないし。 うん、勇気が出るまで。手、握っててあげる。
[彼>>104への返事が聞こえるかどうかは判らない。 でもなんとなく放っておけなくて。彼の手を取ってベッドに凭れ掛る。 暖かい。死んでいるとは思えない温もりだった。 しばらく離れる気も起こらず、そうして座っていた]
(105) 2014/03/21(Fri) 12時半頃
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[一気に一缶開けてしまえば、いくらアルコールの低いものとはいえ、飲みなれない酒である。 一瞬くわん、と頭が揺れた気がした。 なんだろこれ。 それが酔いだというものだとは知らないまま、半ばテーブルにもたれるようにして体幹を支えた。]
あ、行ってらっしゃぁい。
[部屋を出て行く早川さんを見送って。 それから。]
白石さんはぁ、 早川さん狙いにするんですかぁ?
[ニコニコともニヤニヤとも着かない笑みで、唐突に質問をぶつけるのだった。**]
(106) 2014/03/21(Fri) 13時半頃
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[>>49 誰かとぶつかりそうになって顔をあげる。進村くんだ。ごめん、と謝る事もできずに口元を押さえたまま自分の部屋に駆け込んだ。ばたんと大きな音をたて扉が閉まる。
枕をひっつかみ、顔を押し付けて。 ずるずるとベッドの淵にもたれ床に座り込む。
>>89 軽い気持ちで口にした言葉のいくつかは、たぶんきっと彼を傷つけていて。話がしたい、何があったか聞かせて欲しい、なんて。怖くて怖くて言えなかった。
疲れてしまったのだ、と。乾いた声で言う彼を、慰めたいのに慰める術を持たない。お祭りで掬った金魚を、あたしは上手く飼えたためしがない。]
(107) 2014/03/21(Fri) 13時半頃
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…………。
[突っ伏した机からゆっくり上体を起こして、伸びをひとつ。 良い加減平らな場所で眠るべきな気がする。身体に悪そう。 そこまで考えて、死んでるんだった、と苦笑い。]
父さんの夢見たの、ひさしぶり… …あの写真、
ぼんやりと残る夢の余韻に、椅子を少し引いて引き出しを開ける。 奥を漁ると、手紙やなんかの束と一緒に少し傷んだ写真が出てくる。警察官と、抱き上げられてご機嫌の子供の写真。
夢で聞いた父の声を思い出す。何を言っていたんだっけ。ほとんど思い出せない。 ふと、何かが引っかかった。少し前に、父の声を聞いた気がする。 ここでは無く、夢でも無く。名前を呼ばれたような──]
(108) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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(違う、兄ちゃんだ。死ぬ前。電話した。)
[微かな違和感を無理やり飲み込む。ここに来てから、自分の死に様含めて意図的に現世の『その後』を避けてきた。 見たくない。 父が亡くなった時に、散々泣いた。母や兄も勿論だけれど、本当に昼夜の区別が分からなくなるくらいに。 あんな思いをさせているんだろうか。遺された二人に。]
考えたって、どうしようもない。…死んでるし。
[椅子から立って、突き当たりの壁を見る。白い壁はどこか圧迫感があって。すぐに視線を逸らした。 机のうえに置きっ放しですっかり乾燥した石粉粘土の細工を摘み上げて、彫刻刀やヤスリの入った道具入れごと小脇に抱えた。]
かみさま居るかな。どうせなら完成させたい。
[Gの文字がついた部屋へと向かうべく、自室を後にするのだった。]
(109) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[Gの部屋へ向かう前に、飲料確保の為にキッチンへ寄り道。冷蔵庫から適当なペットボトルを物色していると、リビングの方から話し声がした。 誰か居るのだろうか。深く考えずに通りがかりにそちらを覗いてみる。]
(あ。)
[そこで話し込んでいるのは、本田と進村だった。>>55 何を話しているのかまでは聞こえないけれど、進村へ視線を遣った本田の頬が、僅かに赤い、気がする。 何故だか咄嗟に、冷蔵庫の横にしゃがみ込んだ。リビングからは死角の位置。まるで隠れたみたいな自分の行動が、理解出来ずに途方に暮れる。
そういえば、最初の日。輪から外れて沈んでいた本田が、唯一自分から話し掛けに行ったのは進村にではなかったか。 内容までは覚えてないけれど、確かに先輩と呼んでいた。知り合い、だったのだろうか。]
(や、詮索する意味が分からんし、)
[意味の掴めない二つの音声だけが届いて、焦れるような気持ちを抑え付けた。関係無い。立ち聞きなんて悪趣味な真似、するわけない。]
(110) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[早々に立ち去ろうと決意して腰を上げると、ちょうど二人も立ち上がったところで。 なんのやましい事も無いのだから堂々としていれば良い話、なのに身体は元通りきっちりと冷蔵庫横に収まる。 その間に、二人は連れ立って誰かの部屋に消えたようだった。 早川の声が聞こえた気もしたけれど。]
…なにしてんの、俺…
[今日何度目かの溜息。誰も居ないキッチンに、零した独り言が反響する。冷蔵庫横を抜け出して、本来の目的であったかみさまの部屋へと向かう。Gの扉をノックして、返事を待った。
(──…本田さんは、)
[扉が開くまでの間に、ぼんやりと。 進村を見詰めていた戸惑うような彼女の視線と、ほんのりと染まった頬。]
(…進村くんと。帰りたい、のかな、)
[だとしたら、俺は。**]
(111) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[握られた手はあったかい。 だから、少し力を入れてみる。 受付、といっていたから身だしなみもきれいな筈で。 目で見なくてもきれいな指をしているのはよくわかる。 あの彼女も、こんな手の感触だったなぁ、とか夢の中で。
須藤とは話せる仲になっても恋仲にはなれないかもしれない。 同じ傷を持つから尚更だ。多分、自分は彼女をまた傷つけてしまう。 傷つけたくなくても、それと現実は別なのだ]
(112) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[突然の言葉に、日本酒で噎せかける。 それをそのまま飲み下したのは、なんというか、大人の意地か]
……さあ、どうかしら。
[早川。どうなのだろう。最初のあれは置いておいて。 本人が言うとおり、確かに六つも上の"おっさん"で子持ちだけど。 悪い人ではない。男手一つで子供を育てる、立派な人だとは思う。 幸せそうな写真と部屋。こういうものに憧れないといえば、嘘になる。
――ただ、思い出は美しく、死者は強い。 それを越えられないと、たぶん――そこで、真面目に考えている自分に気付いて、日本酒を煽った]
……狙うといったって、合コンとは違うんだから。 狙った相手と連絡先交換して、そこから……ってわけにも、いかないでしょ。 大体、そういう自分はどうなの、本田さん。
[流し込んだ強い酒精で、いくらか浮いた朱を誤魔化した]
(113) 2014/03/21(Fri) 14時頃
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[扉の向こうから進村くんの声がして顔をあげる。ぶつかったこと、謝らなきゃ。そう思いはするのだけど、口を開けばしゃくり上げる事しかできなくて。 ふと、床に落ちた小さな封筒に気づいて、湿った枕を抱いたまま手を伸ばす。座った拍子に落としてしまったのだろうか。押し付けられた封筒。ヒラギノ角ゴでプリントされた紙切れ一枚。>>2:132 影木さんの会社への誘いに嗚咽がとまる。意味が分からない。]
戻るつもりはないって言ったのに…?
…………ああ、そういうことか。
[どこか遺書にも似たその紙切れを、くしゃりと丸めて壁に投げつける。 てん、てん、てん。 壁に跳ね、手元に戻った紙くずを捨てる事はできなくて、皺を伸ばし折り目に沿ってたたんで封筒に仕舞った。]
(114) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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[少し目をあけて、須藤を見る]
俺、女だったらよかったのになぁ。 そしたら須藤さんと飲みながらもっと楽しくはなせていたかもなのに。
[槙村が、「金魚みたいだ」と自分を評したのはしらない。 けれど、触れてほしくない所が多すぎて、 遠回りの遠慮をしてしまったり、 その実空気よめていなかったり。
なんでもそつなくこなすように思われているけれど 存外に不器用なのだ。自分は
見下されたくなくて変えた見た目も、 大嫌いだった青い目も、 未だ好きになれる要因がない]
(115) 2014/03/21(Fri) 14時半頃
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[早川がリビングに戻れば(>>99)そこには――――女性が、立っていた。]
……、
[写真の中に早川と共に映っていた女性は、ゆっくりと振り返ると早川をみて、目を見開く。]
あなた……。 [中身は自称・神様である。]
(116) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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『閉じこもってると…あまり、よくないですよ。』
[>>49 扉の向こうから、ふたたび進村くんの声がする。]
…あはは、さっきはごめんね。 今ちょっと、誰かに顔、みられたくないんだ。ごめん。
[ぶつかりそうになったことを扉越しに謝る。失礼だなと思いはするのだけれど、扉を開ける事はできなかった。洗面台、部屋にないのは不便だな。]
(117) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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『何か、ボクらにできることがあったら…遠慮なく言ってください。』
心配してくれてありがと。…優しいね。
[若者に気を使わせてしまうのは情けなくもあったけれど。ささくれた心にはその気遣いがありがたくて、素直に礼を告げた。]
…………。
それじゃさ、そのままちょっとだけ、話聞いてもらっても良いかな。飽きたらどっかいっちゃってもいいから。
[心の中はぐちゃぐちゃで、こういうときに話を聞いてくれるあの子はいない。進村くんには悪い気もしたけれど、誰かに聞いて欲しかった。扉に背を預けて座り込むと、ぽつり、ぽつりと言葉を紡ぐ。**]
(118) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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[キッチンから出ると、視界にふわりと花柄のワンピースが映りそちらを見ると。>>116]
―――ユキ…?
[思わず手に持っていた水のボトルとガラスのコップを落とす。 がちゃん、と砕け散る音がリビングに響いた。]
うそ、だろ、おい。
[思考が止まる。うまく呼吸できない。]
(119) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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ふふ、久しぶりね。 本当よ、ここは天国だもの。
[ガチャン、と響くガラスの音。 砕けたガラスは床に散らばり、すかさずさいとうが箒とちりとりをもって現れる。 それを無視して早川へと近づけば、そっと手を伸ばして、そのヒゲの生えた頬を撫でた。]
私のこと、忘れないでいてくれた? ……ちょっと、痩せたかしら? [さて、ユキは弘樹のことをなんと呼んでいたっけ?]
(120) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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―――何で……
[何度も何度も、なぜ死んだのかと問いかけた。 ハナが成長するたびに、いろんなことを話したくて。 いや、ハナのことだけじゃない。
母親のご飯がいいと泣く娘に途方に暮れたとき。 夜泣きする娘を抱きしめて必死になだめたとき。
自分の中の気持ちを押し殺して、必死に耐えた。耐えた。 今目の前にいるユキは、あの時と変わらずに。]
(121) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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[頬にその白い指が触れる。]
……忘れたことなんてねーよ。
[悲しみは次第に薄まり、それでも思い出が割れたガラスのように心を刺したのだ。 その手、その指、「弘樹」と呼ぶ声。]
(122) 2014/03/21(Fri) 15時頃
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嬉しいわ。 私もあなたのこと、ずっと見てたから。
[呆然としていた早川は、触れれば絞り出すような声でいう。(>>122)]
ねぇ、あなたは……、生き返りたいの?
(123) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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『ねぇ、あなたは……、生き返りたいの?』
[そう問いかける声に、一瞬心が揺さぶられる。 ここにいたらきっと、ユキと一緒にいられるだろう。 言いたかったこと、話したかったことを話すことができて、それで。
―――それで?]
―――ああ。
[ハナの笑顔が、浮かんだ。]
(124) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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俺は、生き返りてえよ。
[そう言って、ユキの顔を見つめた。 ハナを一人にはできない。]
(125) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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どうして? 私とは一緒にいたくない? それとももう、誰かに恋をしてしまったのかしら……。
[早川は、何か決意をしているかのように、まっすぐにこちらを見つめてくる。 眉を寄せ、悲しそうな声音と表情を作り、早川に問いかける。 あ、そういえば娘がいたっけ。]
(126) 2014/03/21(Fri) 15時半頃
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