204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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ーーーー……ふぅ
[野を駆け 獲物を追い回すほどでなくても 練習もしばらく続ければ それなりの運動になり 防寒具を途中で脱いで 尚 汗が伝う
何度か的に刺さった弓を回収する合間にクールダウンを試みても 募るばかりで
ちらと肉をしまって冷やしてある桶を見る]
ルーツ ちょっとここにいて
[まぁ 遊びに行っても良いのだけれど ただ 外は相当な吹雪 一回目雪をすくったように 人がいるとは限らない
ルーツを地面におろし 防寒着を羽織って 適当な桶を物色してから入り口へ向かう]
(118) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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ん? ……こーら、ニコラ? 起きてるでしょうー?
[脇の腹をこしょこしょと擽り、頬――でなく、額におはようのキスをした。*]
(119) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[苦しげな音色と頬に影落とす睫の震え>>115に ツキ、と微かな痛みを感じる。 寝台まで運ぼうと思っていたのに 其れを忘れて動けなくなってしまったのは フランシスのみせる見慣れぬ色のせい。 滲む眸に隻眼が注がれる。 そのくちびるが綴ろうとする音が聞き取れず]
……今、なんて、
[聞き返す言葉をフランシスへと向けた。 視線が交わり呼ぶ声に抱きとめる形のまま頷いて]
ン、……ヤな夢でもみた?
[軽く首を傾いで案じるように柔い尋ねを向ける。]
(120) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[その言葉はまさに、ディーンが自らを保護者として相応しくないと評する理由の一端でもあった。 本能を押さえて生きていく為の旅の先導者として、決して相応しい発言では無い。 そう理解していて尚、ディーンは自らの考えを口にした。
恐らく大半の保護者が教え説くものとは、反対の。]
……君は、君の望むままに生きて欲しい。 本能に苦しむことだけが正しいとは……僕は、思えない。 選んだものの先に後悔があっても、苦しみがあっても ――……僕は君を、大切に思っている。ずっと。
[押さえることの苦しみは、身を以て知っている。 押さえ続けることが最良であるかは、今もまだ分からない。 ディーンは組んだままの指先を見る。 誰にも触れることの出来なくなった手が、そこにある。]
(121) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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ドナルドは、バーナバスの細工である耳飾をつけるまま。
2014/11/16(Sun) 01時頃
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[物語る彼の声は静かだった。 感情をのせぬ語り口が、よけい物語の恐ろしさを煽る。 恐ろしくて、綺麗な物語。
愛する者を食べる時、彼らは 嘆くのだろうか、それとも―― ほとんど無意識に、右足の傷を擦った]
ディーンが、人に触れたがらないのも ……本能が、理由?
[まず浮かんだのはそれだった。 実際そんな欲求に突き動かされたことがあったかはわからない。 わからないということは、ないのだろう。 それより気になったのが、彼の、理由だった]
(122) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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ドナルドは、ベネットの眠りさえもアミュレットに守られれば良いと思う。
2014/11/16(Sun) 01時頃
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―アクア/2階、居間―
[荷物は個室に置いたまま、二人を伴い階下に降りる。 洗い物は自分がと進んでやるのは、放置した鍋の様子も見たいから。]
やぁ、ラルフ。一人かい? おはよう。
[側にフランシスとドナルドの姿は見えなかった。]
(123) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[「大切に思っている」
彼が嘘を言わないことは知っているのに その言葉を、素直に飲み込めたことはない。
彼も、同じように言葉にしていないことがある。 言葉にできない思いがある。 だから、信じられない。 信じたいから、そうであってほしいから]
苦しい、の
[触れられたくないのが、それが理由なら。 苦しいのだろうか。 だからいつも、そんな顔をして――]
(124) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[相変わらず、ぼんやり。 起きているけれど、トレイルの反応は薄い。
何故ここにいるのか そこから思い起こしながら
ノックスの後ろを歩いていて 居間にそのままついていって]
(125) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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年寄りの寝言だと思っていいさ。今は。 ただ、自分や相手に少しでも違和感を感じたら――逃げろ。 俺がどうにかする。
[ただの細工師で、プリシラの連れ。 それだけであればいい。 けれど、もしそれが適わないなら。
傭兵として暮らしていたころの、その業を、もう一度掘り起こしてもいいと覚悟した。]
(126) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[寒さを理由に体温を抱きしめて眠ろうとすれば、多少抵抗されたかもしれないが。
お互いに雪の中を歩いた疲れに微睡が足音を聞かせれば、瞬く間に眠りに落ちていっただろう。**]
(127) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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それも、ある。
[>>122しかし、それだけではないと言外に。 ディーンは右脚に触れるシメオンの手の先を見る。 一番近くにあるのに触れたことはなく ――きっと、これからも触れられない。
>>124問い掛けに、ディーンは視線を持ち上げた。 逡巡するように一瞬脇を見てから、シメオンの双眸を見る。]
……君がいたから、苦しくはなかった。 いや――……耐えられた。
[ディーンは嘘をつかない。告げる言葉は過去形になる。]
(128) 2014/11/16(Sun) 01時頃
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[問いを重ねれば答えてくれるのかもしれない。 けれど困らせたくなかった。 呆れられたくなかった。 一人になりたくはなかった。
だから飲み込んできた、けれど]
それは、つまり
[ゆっくりと口にする。 俯けば、右足を掴む手が震えていて、 力が篭りすぎていることに気づいた]
俺は、もういないほうがいい ……ってこと かな
[困らせている。――わかっていた。 呆れられているかもしれない。――覚悟していた。 ずっと、一人だった。そう思えば、きっと大丈夫だ]
(129) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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―2F居間― [ラルフ、と名を呼んだ声を耳が拾った。 そうだ、此処には知らない人間が大勢いた。 それから、彼の連れに、フランシス 周囲を見るも、幸いにして彼の姿は見えない。
哀しみの、卵>>43をふと思い出す。 この卵が、トレイルは嫌いだった。 穏やかな音を乱す>>44原因だから。 其れを見るシノワズリは、いつも、とても冷やかだ。 そう、幼いころフランシスを見下したときと同じ。
人の多い場所だ。 何があるかわからないと、ノックスは心配しているんだろう。 >>46彼が守ってくれるのに。 >>99ニコラと共に、頷く仕草を見せながら、眠る前のトレイルは首を傾いだのだった]
(130) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[これ以上の不幸があるだろうか。 何を不安に思う?
現状より悪い状態が、思い浮かばないトレイルは 幸せをまだ、幸せだと知らない。
声は出ない。 昨日も今日も、きっと明日も。
医師やら祈祷師やら、色々と巡って たどり着いた結論は、精神的なものでしょう そんな判断。 傷は癒え、黴菌に侵されて命を落とす危険も去ったのに]
(131) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[歩みを止めるのを忘れ 思考の渦の中
ぽすん
ノックスの背が 目前にあるのに、そのまま歩き続けた結果]
(132) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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ー 一階玄関 ー
…………
[ドアノブに手をかけ息を詰める ひんやりとした触り心地 はっ と短く息を吐く ……前に触れた時より冷たく この差は?と 首を傾げながら 戸を開ける
昨日より重いのは 吹き付ける風が強いからか 蝶番や戸口が凍り始めたのか 体重を扉に預けて押し開ける
…………運動で火照った身体が 瞬時に冷やされ小さくくしゃみをする]
(133) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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― 三階 ― [壁の外、吹雪く音が聞こえてくる>>109。
旅を始めたばかりの頃を思い出す。 高熱にうなされて、看病をしてもらった。 雪は苦手だが、抱きしめてくれたあの思い出があるから、嫌いとは思ってもいない。 もうあの時のように体温を感じて寝ることはないけれど。]
え。なんだよ、急に改まってさ。
[傍に呼ばれ、首を傾げる。 瞳を覗かれ、少し戸惑うが真っ直ぐ見つめ返す。]
(134) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[一族の戒め、本能の話>>112。 何度も聞いているし、こうやって二人で旅をすることになった理由だ。 忘れることはない。
真剣な表情に神妙な顔で頷くが、やはり衝動に駆られたことが無い為に実感は薄い。]
え、あ。そうなんだ。
[ノックスが、同族だと知って驚いた。 だからこそ、バーナバスを親しげな愛称で呼んでいたのだろうと。 そんなずれたことを思う。]
(135) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[まだ、目が覚めていないんだ。 顔でも洗って すっきりしよう
ふと、薄い硫黄の匂いを思い出す 此処へ来てすぐの、ノックスのにおい
たしか、湯があった。
ぶつかった恥ずかしさをごまかす為 呼び止めたのだと、理由づけて 階下を指さし、背を向ける。
下へ行ってくるよ。 お湯があるんだろう?
そんな気持ちまでは聞こえなかったろうけれど とりあえずは、目を覚まそう そう思って、階下へ向かう。 階段のきしむ音が耳につくから、そっと音を立てずに]
(136) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[肩に置かれた手に力が入り、痛い>>113。 思わず顔を顰めてしまった。]
……大丈夫だって。 おっさんがいるからさ、大丈夫。
[安心させるように、何度も大丈夫だと言葉にする。
どうしてこんな顔でそんなことを言うのか、分からない。 衝動を感じたことがない。 つまりは、性欲は兎も角、恋情も嫌悪も人に対して抱いたことがない。 だから、バーナバスがいう「あんな思い」が何なのか分からない。]
(137) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[それでも、辛そうにそう告げる>>114から。]
おっさんは心配しすぎなんだって。
[おずおずと、その頭を撫でる。 いつもは撫でてもらうほうだけれど。 撫でてもらいたいなんて言っていないのに、撫でてくれるから。 今度は自分が撫でた。 にかっと笑いながら。]
(138) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[ルーツは荷のところに置いてきたから 寒さに怒らせる心配も とち狂って吹雪の中 羽ばたいてしまう心配も必要なく 溶けた分の補充 そのための雪を詰めて行く
時折手に息を吐きかけて 時間がわからぬほど 厚い雲で覆われ 真っ白に吹雪く世界
後で湯に浸かろう そうと思う 上はもっと温かいのだろう けれど あれらは人間の そうして人間に従順な犬のもの 獣で有る自分には不必要な ーーーーその差はしょうがないもの]
(139) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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―3F個室>>120― ……、 ――
[抱きとめられている、ということを頭が認識するのが遅れたまま、フランシスはドナルドの服を掴んでいた。もう片方の手で、確かめるように彼の頬に触れて撫でおろす]
……ぁ …………あ、…… よかっ た、……
[――と、問いかけには応えないまま、夢の続きのように呟いた。苦味と甘さの混ざる、緑。嫌な夢を見たか、と問いかけられて眼にかかった靄が、晴れて]
……ぁ、あ、あ,ごめ――、…… ごめん、ちょっと、……、昔の、夢―――
[しどろもどろに、伏せるべきことを、口にした]
(140) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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――……違う。 いない方が良いのは、僕だ。 僕はきっと――君を、守ってあげられない。
[>>129仮定形の形をした言葉は、確信に程近い位置にある。 ディーンはただ、小さく息を零す。
ディーンの言葉の意味をシメオンはどう受け取るだろう。 確認するのが怖くて、ディーンはそっとシメオンから視線を引き剥がした。 震える手を認識していながら何も出来ず、見ないふりで。]
――……しばらく、休もう。
[ディーンはそう告げて、一方的に会話を断ち切る。 組んだ指の先が、微かに震えていた。**]
(141) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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―湯所―
[二階と違って、随分寒い。 ふるりと身を震わせる。
お湯がたっぷりあるなら、つかろう その方が目も覚める筈。
貯蔵庫側の階段を下りて、 反対側の扉へ向かう。 開くと、少し独特のにおい]
(142) 2014/11/16(Sun) 01時半頃
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[魚は魚であることを嘆かないだろう 鳥は鳥であることを嘆かないだろう
獣である母も嘆くことはなかった 最期の最期まで…………知っている 命がなくなる瞬間まで 未だ刻まれている
重くなった桶を持って 扉を閉じれば内側は十分暖かい
芯まで冷えたのをもどすために 湯にまでつかれるんだから そう思えば 足は早歩きに おくものをおいて そして 水分を拭うための古い布を持って 少し寒さに急いでいたから 人の気配 注意するのを忘れていた]
(143) 2014/11/16(Sun) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/16(Sun) 02時頃
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―湯所―
[あけた扉を閉めて 湯へ近づいていく
ちゃぷんと湯で顔を洗う。 暖かさにじんわりと思考が戻り ついでだからと、
誰もいない事を確認して トレイルは服を脱いだ]
(144) 2014/11/16(Sun) 02時頃
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―― 三階個室 ――
[纏う衣服に絡むはフランシスの指先。 頬を撫でる手は楽器を調律する繊細なもの。 何かわからぬまま、錯覚しそうな眩暈を感じる。]
――…、
[良かったと綴られる言葉に フランシスが何を重ねるかは知れず途惑いが過る。 彼の双眸に滲む味に堪えるように柳眉を寄せた。]
謝らなくていいって。 昔の夢、か。 つらいなら忘れちまえ。
[低く抑えた声音で囁き、抱きとめた腕にゆると力を込めて 己の胸元へと引き寄せる。]
(145) 2014/11/16(Sun) 02時頃
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おっさん、疲れてるんだって。 だからそんな変なこと考えたりとかするんだよ。 今まで大丈夫だったしさ。
でも、俺さ。 バーナバスがいるから大丈夫だって思うし。
[そう小さく呟いてから、目を逸らした。 なんだか恥ずかしくなって話を切り上げる。]
もう、良いだろ。 俺、もう寝るし! おっさんも早く寝ろよな。
[保護者の覚悟>>126も知らないままに、背を向けさっさと寝台に潜り込んだ。]
(146) 2014/11/16(Sun) 02時頃
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は?何?なんで一緒に寝るんだよ。 もー、一人で寝ろって。 いい歳なんだからさ!
[昔のように一緒に寝ようとするバーナバスに驚く>>127。 暫くそんなことは無かったし、もうないと思っていた。 急なことに戸惑い、恥ずかしさがこみ上げてくる。 でも。]
……ったく。 しょうがねーなぁ。
[文句を言いながら、寝台から追い出すことはしない。 抱きしめられれば、そっと抱きしめ返して。
口元は笑みを形作りながら、目を瞑った。**]
(147) 2014/11/16(Sun) 02時頃
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