233 逢魔時の喫茶店
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[さて、そんなアイスコーヒーが美味いかどうかは、個人の感想。 もしかしたら、店主より店員が淹れた方が、この店の珈琲は美味しかったかもしれない。
手間をかけて作る物の、その理由は美味しいからとかそういう訳でも無く、何杯分か作り置きをしても繁盛しないから全然掃けない!と言う、ただそれだけの理由。 作って痛んでしまっても困るし、閉店間際に頑張って消費するのも面倒くさい。
ブランデーを何処からともなく取り出しパウンドケーキに多めに塗ると、飴を舐め終わり寂しくなった口に放り込んだ。 仕事中とか、ほんと関係無い。**]
(46) 2015/08/01(Sat) 03時半頃
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[隠れ家か。]
……ほんと、そんな感じっすね。
[気さくに話しかけてくるマスターは 人好きのする感じ。ごっつめだけど 案外コーヒー淹れるの上手かったりするのか。]
……。
[待つ間、店を見回してみるけど、 本当に俺以外は居な―――
いや、いた。こどもだ。>>6 マスターの子……違うか、全然似てない。 きらきらの金髪は大学で憧れを集めるヤツを想起させる。眉間に皺がよった。]
(47) 2015/08/01(Sat) 08時頃
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む
[俺の葛藤なんざ知らぬ子供は こっちを見てくると、舌を出した。]
なんだよ
[毒づいて、そっぽを向く。 子供に噛み付くとかおとなげないし。 カウンターの向こうでは、マスターがちゃんとコーヒー豆から淹れてる。なんだ、案外ちゃんとしてるんじゃないか。]
……ども。
[さっきの店員が持ってくる。 やっぱなんか音がしなかった。 忍び寄る、って感じ。]
(48) 2015/08/01(Sat) 08時半頃
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[店員をなんとなくちらりと見てから、 ガムシロップは全投入、 コーヒーはブラック派閥のヤツに喚かれたことがあるがまあこんなもんだろう。]
……あれ。 俺、これ 頼んでないけど
[>>45 ついてきたのはパウンドケーキ。 おまけか、それともあんまりにも客が来ないからとりあえず出したのか。]
……変な店。
[つい、思ったことが口に出た。 まあ、もらえるものは貰っておく。]
(49) 2015/08/01(Sat) 08時半頃
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[ガムシロップたっぷりのコーヒーは 飴玉を舐めてるみたいな味がする。]
…… あ
[>>46 なんか食ってる。]
……自由っすね。
[流石にちょっと、噴く。
本当に変な店だ。 でも、悪くないかもしれない。 カウンターの隅っこで、俺はもうちょっとのんびりすることに決めた**]
(50) 2015/08/01(Sat) 08時半頃
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連れてきたとして、だーれが面倒見んだよ
[扉が開くと同時に尻目に店長に投げていた返事は 看板娘>>42に対してのもの。 蛇は面倒見は悪くないが、さすがに子育ては厳しそうだ]
隠れ家っつーか、それこそ、秘密基地?
[店長の淹れたコーヒー>>45を音もなく配膳>>48 人間の視線>>49に、首を傾げながらにへっと笑う。 蛇も甘党なので、ガムシロップ投入は仲間である]
あ、マスター、何そのケーキサービス 俺も欲しい
[客の手元にはサービスのパウンドケーキ。 ブランデーが香る>>46店長へと、ちょーだい、と手を伸ばした。 蛇は雑食なのだ]
(51) 2015/08/01(Sat) 11時半頃
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堅苦しいのも、きついしな。 こんぐらいのが、良いんじゃね?
[にへっと笑いながら、人間の言葉>>50を拾う。 店長に負けず劣らず、馴れ馴れしい]
君は、このあたりの人? 暑いのに、よくこんな辺鄙な所まで来たなあ
[物好きなもんだ、と笑うと、長い舌が覗いた**]
(52) 2015/08/01(Sat) 11時半頃
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−古いアパートメントの一室−
[起床の刻を告げる時計に胡乱な視線を送る。 眠りについてから、 短針はふたつほどしか移動していない。]
んー……? あ−−…
[昨日は"閉店"するまで働いていた。 開店までは、まだ十分余裕がある。
本来の起床予定時間にセットし直すと 再びベッドに沈み込む。
外壁を覆う蔦のような、奇妙な縁が絡まり 重なって働き始めた職場について。
お世辞にもやりがい溢れる仕事とは 言えないが、今のところ無遅刻無欠勤だ。]**
(53) 2015/08/01(Sat) 12時半頃
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[夢を見ていた。]
『マンマ、あのひと………』
[昼間の悪夢と夜の悪夢は、ジャンルが違う。 思いがけずとびきりえぐい夢に巡り合えることもある。 だから、おれは昼夜問わず、]
『あのおっさん、また寝てる!』
[ずんぐりむっくりと称するのが正しい 黒一色の、太った身体が、夢で振り返った。
……… 拙い。 非常に拙い。
おれは目を、覚ました。]
(54) 2015/08/01(Sat) 13時半頃
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――― 公園 ―――
[噴水がきらきらと太陽を反射する、水を吐き出している。 目を開けば、視界には きんきらと輝く金色の髪だとか、赤毛だとかの、子供。
――― 手には、そこら辺で拾ったと思しき枝。]
おい。
[晴れない眠気に任せて、不機嫌な声が漏れた。 悪戯のばれた子供たちは蜘蛛の子散らしたように 四方八方走り去る。まったく、追い掛ける気力も無い。]
(55) 2015/08/01(Sat) 13時半頃
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[溜息を吐いて、改めて自分の手元に目を落とす。
五指、ぐうも出来る、ぱあも出来る、問題ない。 夢のなかではひとのかたちを取れないものだから 目が覚めた時に、獏の、ずんぐりむっくりの身体で 公園のベンチで寝ているなどという事態を避けたい おれとしては、確認せざるを得ない一点だ。
記憶がある限り、夢と現実が入れ替わったことは、ない。]
ふあ、 ……ああ、はらあ減ったねえ。
[悪夢に有り付けなかったのだから、当然だ。 空いた腹を指で撫で、溜め息と欠伸が同時に出た。]
(56) 2015/08/01(Sat) 13時半頃
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[腹は満たせないが舌を満たすなら あの喫茶店の、何とも言い難い濃いコーヒーが良い。
おれはグルメなのだ。
実際のところ舌が馬鹿になっているかはさておき 甘い夢、きれいな夢が舌に合わないおれとしては あの喫茶店のコーヒーは、中々舌に合う。 閑古鳥の鳴く、昼間にも時折顔を出す程度には。]
ふあああぁ …… ッとお。
[寝転んでいたベンチから身体を起こすと 今日一番とびきりの欠伸が漏れた**]
(57) 2015/08/01(Sat) 14時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/08/01(Sat) 14時頃
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― とある道 ―
[現地に相応しくない深紺の着物を身に纏う東洋人 欧州の老若男女の意識を掴むに十分な要素等か]
No stop No stop !
[しかしとうの本人は無自覚 破廉恥な格好の巨乳女軍団に囲まれ 強い陽射しの下でも発汗に悩まされぬ男は 初めて現状が不愉快と眉を寄せる
ノーストップが「止めないで」と意味を持つと知らぬ侭 麻の裏地に翼を畳んだ背へと伸びる女の手に]
(58) 2015/08/01(Sat) 14時半頃
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…………、凍らすぞ。
[零度声の稚拙な英文は、脅し文句として効果は為すか 途端、若者等が距離を取ったことを良しと判断 スーツケースをガラガラ引き
昼間でも酒を出してくれれば良いのにと とある喫茶店へ愚痴を撒いて 足を運ぶ**]
(59) 2015/08/01(Sat) 14時半頃
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―喫茶店―
隠れ家って、ガキじゃないんすから
[ 店員は随分茶目っ気があるらしい。>>51 ストローを噛み噛み、眺めやる。 ケーキ強請ってる。 商品じゃないのかよそれ。]
職権濫用……
[客の前で食うのか、マジで自由だ。]
……変な店
[ ほんとにな。]
(60) 2015/08/01(Sat) 14時半頃
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―喫茶店― [ストローがぎざぎざになってきた。 店員に話しかけられて、二度、三度瞬いて唸る ]
まあ、はい。 なんか、猫がいたんで、つい。
[ そういやあの猫どうしたんだか。 まあ猫だし、気ままにどっか行ったろう。 ]
――、?
[ 店員の口から覗く、赤い舌。 ]
……なんか、長いっすね。
(61) 2015/08/01(Sat) 15時頃
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君、初めましてだし? サービスサービス。
[そう、青年>>49にはにっこり笑って、]
ケーくんは初めてじゃないでしょー。
[しかし店員>>51には文句を言う。 しかし伸ばす手を無視することはせず、きちんと彼の分も切り分けて。客の青年にしたのと同じように、砂糖混じりのブランデーシロップを添えてやる。 本来シロップはケーキを焼いた際にかける物なのだが、こんな店主がきちんと手順を守る訳もなく。 はて、そう言った事に詳しい店員はこの時間帯は不在か、もしくはそもそも居なかったか。 専門外の事はいまいち適当にしがちな男は、昼間はどうにも役に立たない。
そして、]
(62) 2015/08/01(Sat) 17時頃
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――ありゃ、
[ケーキ、在庫切れ? 蛇への配給分は辛うじてあったものの、彼に渡した二切れの内、片方は端っこの耳の部分。 棚を覗いても冷蔵庫を覗いても、菓子の存在は欠片も無い。]
…もー、 ケーくんがつまみ食いするから、 ケーキ、無くなっちゃったじゃん。
[減りが早いのは主に自分のせいであるし、今まさに齧っていたのが動かぬ証拠であるのだが、そこは綺麗に棚に上げた。 クッキーの類もさっぱり無いし、夕方まではまだ時間がある。これからの時間、自分はいったい何をつまみ食いして過ごせば――…
…客に何を出せばいいのやら。]
(63) 2015/08/01(Sat) 17時頃
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[そして考える事、ほんの数秒。]
まー、…トレくんに頼めばいーよね。
[店員の一人であるトレイルの名前を口にして、取りだしたのは携帯電話。 それにぽちぽち短い文章を打ち込むと、]
(64) 2015/08/01(Sat) 17時頃
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[おはよー。昨日はお疲れさま。
突然で悪いんだけど、 出勤前に、パン屋さんかケーキ屋さんで何か好きな焼き菓子買ってきてくれない? 大きめで切り分けられるタイプだと嬉しいかな。 ほかに食べたいものあったら、それも一緒に買っていいよ。
領収書忘れずにね。 マスターより♥]
(65) 2015/08/01(Sat) 17時頃
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[ほい、送信。 彼はまだ自宅か外出中か、はたまた通勤中か。 そのどれかは知らないけれど、お使いのメッセージを送りつけると何事も無かったかのように業務に戻っただろう。 する事は、相変わらず無いが。**]
(66) 2015/08/01(Sat) 17時頃
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―路地裏―
[シンプルなデザインの、蓋もない銀の懐中時計。
先々月死んだ祖父の形見で時間を確認すれば、時計をズボンのポケットに突っ込む。繋がれた銀色の鎖だけを揺らして、ぶらぶらと歩く。
祖父は生前、この町に住んでいて、よくこの辺りを散歩していたらしい。馴染みの骨董屋だの雑貨屋だの、何を売っているのか怪しい店だの、色々集まっているのだ。
そういえば、蔦の絡まったレンガ造りの喫茶店があるとか聞いたことがあった。客があまりいなくて静かで良いと。 …もし行けば面白いものが見られるかも、などと言っていたような気もするが、さて何のことやら。
散歩がてら、そんな建物がないか探してみる気になったのは、ほんの気まぐれ**]
(67) 2015/08/01(Sat) 18時頃
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― 図書館 ―
『あれ?人少ないな』
[オンラインゲーム内。 ユニオンギルドのロビーウィンドウに、台詞が一つ。 すぐに、そういえば今日はオフ会の日>>33だと思い出したよう]
『あーそうかー。楽しんでっかなあいつら。 イベントもないし、今日は撤収するか』
[ぽつぽつと、全身禍々しい真っ黒装備で固めたキャラクターが呟いた。 ログインは町の図書館のwifiからだけど、PCは私物。 カウンターの影の利用客から見えない位置で画面を覗き込んでいるのは…オマキザルだった]
ッキィ。
[ごく器用にキーボードを押していた手で頭を描き、 ごく器用にマウスを尻尾で操ってログアウト。ちなみにボイスチャットに参加したことは一度もない]
(68) 2015/08/01(Sat) 18時半頃
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[退屈そうにするすると肩へよじ登って来ては欠伸をする猿へ目もくれず、 男は返却されたばかりの文庫本の山を一冊一冊確認して、戻す棚ごとに仕分けしていた。
お世辞にも都会とはいえない町、小さな図書館に電子管理化の波はまだ遠い]
…
(69) 2015/08/01(Sat) 18時半頃
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[手が止まった。 一冊の本の半ば、厚みのある紙が挟まっていて。 手に取ったそれは栞ではなく、可愛らしい手描きデコレーションの施されたカード]
……
[凝ったレタリングで記された文を、肩の猿が覗き込む。
小さな町に流布する、小さな噂のうちの一つ。 『悩み事や願いを書いたカードを図書館の本に挟んで返却すると、それが叶う』という── デジタル時代にそぐわない古色蒼然とした手法が却って受けるのか、こうしてささやかなおまじないを実行する住民は一定程度いた]
……
[これが悪魔へ契約を誘いかける現代の黒魔術であることを、彼らは知らない。 小さな成就には小さな代償、大きな成就には大きな代償。それを等価と評するかどうかはその人間の受け止め方次第だろう。
しかしともかく図書館にとってみれば、普段読書に縁遠いようなジュニアハイの女の子達も本を借りてくれる切欠になるのだから、悪いことはない]
(70) 2015/08/01(Sat) 19時頃
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[おまじないのカードを手に、 ポケットを何やらごそごそとあさる]
……
[ごそごそとあさる]
……メモ帳…忘れた
[ぽつりと呟くと同時、猿があーあと頭を抱えた。 どうやら、常連客であるあの夜の喫茶店に忘れ物。 僅かばかり俯いて思考すること数秒、立ち上がって周囲を片付ける。
図書館はまだ開館時間内だったが、この職員は早々に、ふつと姿を消した*]
(71) 2015/08/01(Sat) 19時頃
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