94 眠る村
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お爺ちゃんは、ハナがいなくなった今 誰を守りたいのかしらァ?
[能力とか関係なく、と意味を込め]
わたしは、真実を知っていても 嘘をついてでも守りたいものがあるの。
(19) 2012/06/18(Mon) 00時半頃
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私を、 殺すの……?
みんなで、 私のこと、
[目は中空を捉え、何も見ていない。 ぐるぐると、映像と言葉が娘を支配する。]
殺す、のね……
[最後は語尾のあがらない、声。 身を抱き、がたがたと震え、涙が浮かぶ。]
(20) 2012/06/18(Mon) 00時半頃
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『……、みんな僕のこと、『いらない子』だって言うから。』
[幼い少年の声>>3:93 自分もずっと、要らない者だと扱われてきた。 だから、そうなのだと思ってきた。
父は別の女性と子をもうけ、母は自分を置いて失踪した。 藪睨みの悪相は自然と疎まれたから、親しいものとて特になく。
───覚えのある孤独は、少年の面影にいつしか重なる]
(+8) 2012/06/18(Mon) 00時半頃
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…何してんのサ?
[幼い少年へと、藪睨みを眇めて問いかけた。 逃げ出したことを咎めるでなく足を止めて、少しの間、傍にいた。 膝を抱えた少年が、気温のせいではなしに酷く寒そうに見えたから、 上着を肩に着せ掛けた。
拗ねたようにそっぽを向いた少年が、ぽつと本音を零した]
( ……ああ。)
[学者の言葉が、分かった気がした。 何故この少年が気にかかるのかも───分かった気がした]
(+9) 2012/06/18(Mon) 00時半頃
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捨てちまうと思うかい? いいや、あたしには分かるね。きっと探しに来るさ。
フフン。 それも分からないうちは、まだまだ子どもさ。
[むくれた少年を置いて、広場を立ち去ったあの日。 程なく少年を探していた学者を捕まえ、彼の居場所を伝えておく。 綺麗に畳まれた上着が返されたのは、後日のこと。
…少年の孤独がいつか、癒されてあれと心に祈った]
[ ───遠い日の思い出が、よぎる ]
(+10) 2012/06/18(Mon) 00時半頃
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[ハナが青い炎につつまれるのを見た。
豹変した彼女を従兄弟は人間だといった。 それでも、その豹変振りは、まるで人ではないかのようにも見えた]
――どういう、ことなの……
[従兄弟が見つけた、化け物は。 クラリッサの皮をかぶっている、と。 あの、怯えていた娘を思い。 炎に裹まれた少女の灰を見やり]
……
[わからない、というように吐息を零した]
(+11) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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クリストファーは、遠い日の物思いを振り払うように頭を振り───、
2012/06/18(Mon) 01時頃
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だから、ブローリン。 あんたが謝るこたないンだが、まあ。
[現実の風景>>3:70に戻った小男は、苦笑に似た形に唇の端を歪める。 小猿を通じて憎まれ口を叩きあい、 どこか少し親しかった男の痛みは、痛いほどに感じるから]
(+12) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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……謝られるなら、見守ることくらいはしてもいいサ。 どの道、このままじゃ、あたしだって暇なんだ。
…、なあ?
[言葉の後半、呼びかけは、増えたとみえる気配へと向けられた]
(+13) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[吐き気を催したらしき彼女に、思わず手を伸ばしてしまった。 が、その手は肩から少し離れた位置、宙で止まる]
…――ラディを殺したんだろ。 これからも、人を殺すんだろ。
それが、人狼――さァ。
[口端を歪め、掠れた声で紡いだ。]
(21) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[クリストファーの声>>+13に、ゆるりと頷く。 彼の姿が見えることへ、疑問は浮かばない]
それぐらいしか、できないもの……
[何の役にも立たなかった。 悲しませることにしか成らなかった。
なら、最後まで、見続けるぐらいは、したい]
(+14) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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っ
[くらりとまた急に眠くなってくる] [こんな時に眠るなんて、と思うが]
…ケ ヴィン、…
[手を伸ばし微睡の中、名を*呼んだ*]
(22) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[豹変したかにみえる少女。 けれどもそれは、小男には分かっていたこと。 彼女が藪睨みの男を人狼と指したときから、 少女は正常とは思われなかった]
…ま、あんな風になるとは予想外だったけど。 なあに。別にこの村が、優しかったことなんざ一度もないサ。
[だからどうしたとばかり、少女>>3:116へと言い返す。 平坦な口調の謝罪にも、小男の表情は動かない]
(+15) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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どっちが本物かは聞いてみたいけどねえ? 知恵遅れのふりが演技なのだか、 それとも何かに取って変わられちまったのだか。
───…何を燃やさせたのだか。
[異母弟が日記を暖炉にくべる>>8 すべては燃え尽き、彼女と同じ灰になる]
(+16) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[浮かんだ涙がぽろぽろと零れたのは、 ブローリンに浴びせられた、 人狼、という言葉。]
……、こないで
[ふらり、立ち上がって、後ずさり。]
しにたく、ない ころしたく、ない
[それが、人狼――噛み締めた唇が、 ブチ、と音を立てて血がにじむ]
じゃあ、 じゃあ 一体、 どうしたらいいのよおおおおおおおおおおおおお!!
[心が壊れてゆく―― 人狼の、望む通りに。 想いの行き場を失い、発狂したように叫べば*宿の外*]
(23) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[確かに願っていた。それは思い出せる。だが老人には解らない。]
ローズよ。それは人狼の願いじゃよ。 ハナを…ハナを持って逝ってしもうたんじゃよ。
[また老人は泣こうとする。 しかしローズマリーの問いかけに、それも叶わない。]
真実。嘘……。 ほうか。ほうか。
[老人はにこりとほほえむ。]
儂はおまえを守りたいんじゃよ。…言うたじゃろう?
[霧の力に包まれ始めるローズマリーに告げつつ、老人もまた眠りに落ちた。**]
(24) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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…どうもこうも…
…――殺して、やるよォ…――
[低い声で言葉を紡ぐ男の口許は酷く歪む。 彼女だって被害者で、その自我が残っているのなら――呟いて。 襲い来る睡魔に身をゆだね、長椅子へと倒れ込んだ**]
(25) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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クリストファーは、ラディスラヴァを見返して頷き、
2012/06/18(Mon) 01時頃
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確かに。それくらいしか出来ないさ、ね。 …働けとは言っちゃおいたが、
───…さすがに何も思わないわけでもないしネ。
[待ってろと言った>>2:175 そう言っただろうと、憤って机を殴った不器用な男>>3:23]
あたしが人狼じゃないと、 あれほど信じてくれた男が、まあ……
…あれだけ必死にやっているんだし、
[がり。と、頭をかく。 そうしてブローリンの告発を、 絵芝居の向こうの出来事のように男は眺める]
(+17) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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[従兄弟がクラリッサを問い詰めるのを聞く。
眠りに落ちる直前の哀しい言葉に、ひとつ吐息を零し]
――
[誰かの死を願うのも。 能動的に手を汚すのもきっと代わらない。
それでも――彼の手は綺麗であって欲しいとも、思った]
(+18) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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残された方も辛いだろうが、
…───残してきちまった方も、きついだろ?
[己のことを言わず、ただ娘へと案じるかの言葉を向ける]
なら、見守り仲間くらいにはなってもいいサ。 話し相手ってな、茶の大事な友だからねえ。
[もう紅茶を扱わない男は、息を漏らすように笑った]
(+19) 2012/06/18(Mon) 01時頃
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―― そう、ね…… 信じて、がんばってくれているのだもの。
見守るぐらいはしていたい、わ。
[クリストファー>>+17にゆるりと頷き]
死んだら楽になる、なんて…… 嘘だったのだと……しったわ。
[紅茶をいつも買いにいっていた相手へと視線を向け]
一人じゃなくてよかった…… 話し相手がいないのは、きっと、とても、つらいことだわ……
(+20) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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クラリッサが人狼、───か。
……馬鹿。 堂々と言うなって言ってたのは、あんただろ。 狙われるンだろ?
[人狼に。とは、いとこの前で音にしない。 代わりに男は、くしゃと僅かに顔を歪める]
(+21) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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ラディスラヴァ。 あんたのいとこは……不器用なやつだねえ?
[ため息落とす彼女>>+18に、軽口めいた苦笑を向けた]
(+22) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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[夜闇の向こうから這い寄る霧。 その気配と眠気から逃れるように走る男が、叫び声に顔を上げる]
――――!
[半ば朦朧とする意識が反応を遅らせ、 目指す宿から飛び出してきた影とぶつかった]
っ、クラリッサ…?
[ふわりと、せっけんのいい香りがした。 一瞬、目が合ったろうか。 次の言葉を紡ぐ前に、首筋に触れる冷たい霧の気配]
霧に、まかれる。
[伸ばした腕は僅かな間宙に留まれど、 彼女が立ち去るのが先か、男が腕を引っ込めるのが先か、 男は一人、開け放たれたまま灯りの漏れる宿へと駆け出す]
(26) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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は。
あたしゃ、あんたなんて死んでくれなくても、 一人でも良かったといや、良かったんだが、
…。けど、まあ。 ここにあんたを一人にしなくて良かったとは、思ってるサ。
───孤独ってな、ろくなもんじゃないからねえ!
(+23) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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ええ…… ほんとう、に、不器用だわ……
[クリストファーの苦笑にしみじみと頷く。 その不器用さも、生きているときは気にしたこともなかったけれど。
いまは、それが彼の命を縮めそうで、怖かった]
(+24) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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[駆け込んだ勢いのままに恋人の体を抱き上げれば、 かろうじて宿の一室へ運び込めるだろうか。 ベッドに彼女の体を投げ出すようにして、男の体も崩れ落ちた*]
(27) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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せっかくこうしているんだ。 本当は、紅茶のひとつもご馳走をしたいところだが、 …、あいにく切らしていてネ。
[死のためにとは言わない]
…あんまりそうやって辛そうにしていたら、 残された方も辛いだろうサ。
だからといって、…。 …楽しくもしてはやれないけど。
[人の心浮き立たせる術など、紅茶の他に知らない男は、 考えて困ったように口を閉ざした]
(+25) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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[素直じゃない紅茶屋の言葉に、くすり、と小さく笑みを零す]
そう、ね…… 私は、あなたが居てくれて、よかったわ……
[こくり、と頷き]
それは残念―― また、いつか、のみたい、わね。
[お茶を切らしているという言葉に小さく吐息を零す。 ――案じてくれていると感じられるのは素直に嬉しい]
……こうして、お話してくれるだけで、いいわ。 私だって、楽しい話題なんてむりだもの……
[こまったようなクリストファーにゆるりと首を振った]
(+26) 2012/06/18(Mon) 01時半頃
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そうかい。 それじゃ楽しい話の出来ないもの同士、 こうして見守っているとするか。
……、ま。 あたしもこうして、言葉交わせるのは──悪くない。 暇をつぶせるし、
( ───ここに居ても良いと思えるし、)
悪いね。 お詫びに手に入ったら、いいやつを振舞おう。 …──ブローリンが羨むような、最高の紅茶をサ。
[だから彼女のいとこはここに来ない。 そう、悪だくみとばかりに素直ではない願いを*告げた*]
(+27) 2012/06/18(Mon) 02時頃
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ふふ。 そう、ね。
見守っていましょう……
[クリストファーの同意を得られて小さく笑む]
それなら、よかったわ……
ふふ、愉しみ…… ブローリンには可愛そうだけれど、 二人で愉しみましょう。
[言葉にしない願いを受け止めて。 ゆるり、前髪の下で菫色が笑みを浮かべた**]
(+28) 2012/06/18(Mon) 02時頃
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