229 流水花争奪鳥競争村
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似合わない。
[はっきりと言って、それからエフの正面に立つ。 背後には近衛が二人。首を後ろに向けて、]
行って。 …もうエフがいるからいいでしょ?
[近衛に、勝手に今から次の試験の開始を通達する。 はっ、と短い返事と共に近衛は神殿の方へと戻っていった。]
(28) wallace 2015/07/09(Thu) 00時頃
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[じゃあ、と花屋の娘に礼をして、 立ち去ろうかという段だった。]
…? ん、ん?
[大通りの向こうで、見慣れた恰好をした奴らを引き連れた、今しがた浮かべていた姿が見えた気がした。]
(29) miseki 2015/07/09(Thu) 00時頃
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[思う間にも、その三人との距離は近づき、]
…
[顔を合わせて真っ先に、噴出された。]
(30) miseki 2015/07/09(Thu) 00時頃
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うるせえ
[似合わない。すっぱり言われた台詞に反論はできない。そりゃあ、花が似合うような顔をしてない自覚はある。]
お前さんに似合えばいいんだ、 こういうのは。
[花束を見下ろして、ほら。と差し出す。]
(31) miseki 2015/07/09(Thu) 00時頃
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部屋に飾ってもらえりゃ、 と思ったんだが。
……、 思ったより早かったな。 探させたか?
[衛兵が一礼をして去っていく。]
(32) miseki 2015/07/09(Thu) 00時頃
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これって…ダイアモンド・リリーじゃない。 誰かに聞いたの?
[フランクと花の話をしたかは覚えてないけど、 薄紫色をしたそれを受け取って 視線を落とせば、ふ、と笑む顔が添えられる。]
ありがと。
…、… ああ。 うん、まあ、そんなとこ。
―――、ほら!さっさと全員終わらせたいじゃない?
(33) wallace 2015/07/09(Thu) 00時頃
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ああ。リッサに聞いた。 こういうのは、好きなののがいいだろ
[そう彼女の侍女の名前をあげて、 笑む顔に表情を緩める。]
俺と──、あと、そこの花屋からな。
[親指で示すと、店先にいた花屋の看板娘が「い、いつもありがとうございます!!」と、緊張気味にぴょこりお辞儀をした。]
(34) miseki 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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…
あんまりさっさ終わるのも、… … 緊張はするな。
[さっさと。と言われて、吸った息を塊にして吐く。制限つき。それとはじめに了承してはいても、それが──痛むように思ってしまうのとは、別の話だ。]
…まあ。……それなら、今から行くか。 連れてきたいとこがある。
(35) miseki 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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少し遠回りするが、 あそこまで。
[示してみせるのは、──時計塔の文字盤を。]
(36) miseki 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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なるほどねぇ。 [リッサか。納得の相手だった。 花屋から、と聞けば視線をそちらへ向ける。 >>34元気な声に、淡い笑みを返して花を抱いたまま頭を下げる。]
どうもありがとう。
[巫女、完璧です。]
(37) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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うん。
[薄紫の花を抱えたまま、エフの横に並ぶ。 目的地を示されれば、ぱく、と無意識のうちに口が開く。]
え、行けるんだ、あそこ。
(38) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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けどちょっと遠いね。 歩きながら少し話そうよ。
[サンダルで、ぺたぺたと歩きながら、 白いダイアモンド・リリーではなくて、 毒の色を薄くしたみたいな、薄紫の方が好きだった。]
(39) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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アマルテアは、ぺたぺたと最初は無言で歩いていたけれど、
wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
アマルテアは、暫くして突然、口を開いて―――
wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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彼氏と別れた日に、 雨が降ると自分のせいかなって思ってた。
(40) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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濁流に飲まれて死んだ人は、 私が殺したんじゃないかって思える。
滝に遊びで飛び込んで死んじゃった子供の名前を 未だに忘れられない。
(41) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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汚染された水の中に入って、 浄化された水をみるたびに、 私が穢れを吸い込んだんだって思えていた。
(42) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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[自分と、勝手に花を重ねていたのだと気付いたのは遅れてから。 最初は単純に綺麗だなと思っていたのに。
心もきっと、影響を受けたんだと思った。]
(43) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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アマルテアは、一瞬だけ、手に持った花束に視線を落した。
wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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―――… 汚いものを、全部私が背負っているんだって ―――… そうすれば、世界は…平和になるんだって
ずっと思いながら生きてきてきた って言ったら……どう思う?
(44) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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最初、水道管理局なんて巫女の冒涜だと思った。 巫女の力が本当に確かなものとして証明できるなら、 あんな局ぶっ潰してやろうとすら思った。
[だいぶ声に本気の色は乗っていた。 けれど、ふ、と糸が切れたみたいに肩を落とし、]
(45) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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でも、…実際に、全ての大気も、 水も浄化なんて無理だもの。 エフが言う通りだわ。>>0:248 わかってる。
そんなの解ってるけど、… なんかむかつくじゃない。
悔しいじゃない!
[緩く下唇を噛むのは癖のひとつ。 辛い表情を隠さずのまま、 花束を掴む手に力を込める。]
(46) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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そして、
(47) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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そう思う自分が、 いちばん、きらい。 すごい きたない。
だから、 ……だれかと一緒になるなんて、 できないとおもった。
(48) wallace 2015/07/09(Thu) 00時半頃
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はじめに『壁』を、作ったのはわたし。 他の人と、私は、違うんだって。
綺麗すぎる人は怖い。 まっすぐな言葉も、こわい。 そのくせ…そういうものに憧れる。
(49) wallace 2015/07/09(Thu) 01時頃
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―――…だから、
私は誰かといたい。 誰かの傍にいたい。 そう思ったから、…今日があるの。
(50) wallace 2015/07/09(Thu) 01時頃
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[『アマルテアの一部だと思えば、
…好ましいと思う。』]
(51) wallace 2015/07/09(Thu) 01時頃
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[どうしてこんな時に。思い出してしまうんだろう。 これだから死んだ男はずるいんだ。]
……っ。
[じわ、と目頭が熱い。 勝手に自分で言いたい事を言って、 感情的になって、泣いて。 本当に自分勝手だと思う。
堪えきれず、ダイアモンド・リリーに顔を埋めた。]
(52) wallace 2015/07/09(Thu) 01時頃
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[当って。 砕けろ。と。 さっき貰ったばかりの言葉があるのに、 並んで歩いていた足がとうとう止まる。]
…でも、みんな 優しすぎて *こまる。*
(53) wallace 2015/07/09(Thu) 01時頃
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[紅茶を煎れる間>>1:174 サンドイッチを見る彼女を見て ふっと緩まる視線が]
………。
[きもいの単語ににっこり細まる>>1]
(54) sin 2015/07/09(Thu) 01時頃
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アマルテアは、僕の仕事知ってる?
[膝に頬杖を付きながら笑って尋ね]
神殿料理人。
前菜は僕が作ってます。
毎日。
(55) sin 2015/07/09(Thu) 01時頃
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好き嫌い、アレルギー、湯で加減の好みまで 完璧に把握してるからね? 中途半端に好きじゃないもの混ぜるわけないだろ。 [職人としてそのへんは譲れない。 溜め息に作り笑顔を解して小鍋に向かう]
(56) sin 2015/07/09(Thu) 01時頃
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[好きだから、背中を押したただそれだけ>>3]
…。
[ず、と紅茶を啜る] [彼女の様子を見れば、すぐに。判ってしまったから] [あきらめないと言った言葉はそっと仕舞った]
[しばらく、 唸ったり顔を埋めたりする様子は 視界の隅に入れるだけ]
(57) sin 2015/07/09(Thu) 01時頃
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