44 【game〜ドコカノ町】
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……私に解る事実は、 あの人が二通りの名前を持ち、 二通りの振舞いをしていた事、だけです。
[声だけの繋がり。パーティチャットに現れていたのは。]
私が知るのは、『もう一人』の方のみ。 ……ただ、『ヤニク』様は、その『もう一人』にとって、 ままならぬ存在でもあったようです。
[それはつまり、]
ヨーランダ様と共にいた『ヤニク』様は、事実そこに在る。 ……そう言う事だと思います。
(+140) 2011/02/24(Thu) 18時頃
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[内側が軋む。――今はまだ、抑える。 双眸の色は揺らぐが、今はまだ、青い]
三琴井 志乃。 ――ですがこれは、ヨーランダ様の仰る『誰』でなく、 『ゲーム』の名前なのでしょう。
[奪われる事は恐ろしい。 命、あるいはこころ、記憶、自分自身]
そうですね、それは恐ろしい事だと、私も思います。
苦しかったのは、……漠然としていて上手くは言えませんが、 『リアル』のあるなしの溝のようなもの、でしょうか。
(+142) 2011/02/24(Thu) 18時頃
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……それは口から出任せです。
[小さく首を振り。 『本当の説明』は、身の内で白手に握り潰された]
『あの人』、たいていふざけてばかりで優しいも何も。
[それも酷い話だったかも知れない。]
(+143) 2011/02/24(Thu) 18時頃
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[差し出された、淡い緑の飴。 『尋問じゃない』なんて言われて思わず笑ってしまったが、 それは少し儚い]
お気遣い、ありがとうございます。
(+144) 2011/02/24(Thu) 18時半頃
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それは、……申し訳ありません。
[『誰か』が私を。 ――続きが出て来ない。首を振った。 それでも、肩を撫でる手は優しい。]
普段は『リアル』の記憶がない……そうなのですか。 所謂、『なりきり』と言うものでしょうか?
[パーティチャットで聞いた言葉が役に立った]
ならば、ヨーランダ様にも――
『自分にはリアルがないかも知れない』と言う恐怖が、 お解りになるでしょうか。
(+146) 2011/02/24(Thu) 18時半頃
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[覚えていない、だとか、そんな半端な状態でなく。 『そもそも存在しない』可能性。
ヨーランダが見付け救おうとしている彼女自身の『魂』が、 存在しない可能性への恐怖だった]
(+147) 2011/02/24(Thu) 18時半頃
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[ヨーランダの語り掛ける言葉をじっと聞いていた。 ああ、彼女はちゃんと『リアル』と繋がっている。 その事が羨ましくもあり、 それ以上に安堵めいたものを得るのは何故だろう。
懐の、瑠璃の短刀を見た]
……――これが大事なものだと言う事は、確かに解ります。
[レアモノだからなのか、『リアル』に起因する理由なのか。]
(+150) 2011/02/24(Thu) 19時頃
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[無性にやりたくなる事。大切な。願い? 考える。眉を寄せた。 解っているのは、自分が消えたくない事位だ。 でもそれは、ヨーランダの問いとは違う。
消えたくない、ここにいたい理由は]
んー……
[悩みだした。]
(+151) 2011/02/24(Thu) 19時頃
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大丈夫……そう、でしょうか。 いつか、私も『リアル』を思い出すのでしょうか。
[『ゲーム』はいつか、終わる。そうなったら――]
……ありがとうございます。少し落ち着きました。
[背を撫でる手に答えてにこりとする。 終わりが来る、その前に]
今したい事なら、一つございます。
……1901とは、どちらに行けば良いのでしょう?
(+153) 2011/02/24(Thu) 19時半頃
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いきましょうか。
[頷いて。 エレベータに近付くと、ボタンを押した。 ぱり、と小さく、壁に走るノイズを目の端に捉える]
『貴方』は、『ヨーランダ』様がお好きですか?
(+155) 2011/02/24(Thu) 20時頃
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ふふ、そうですか。
[ヨーランダの『リアル』は女性らしい。 それが解って少し笑う。
19階に着けば、辺りを見回し、 全ての部屋が1901号室になっている事を確かめた]
(+159) 2011/02/24(Thu) 20時頃
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―19階―
[ポプラの格好をした人影を見付けたら、一礼。 表情は今は落ち着いていた。
開けた部屋は一つだけ]
――……
[待つように佇む。]
(+167) 2011/02/24(Thu) 21時半頃
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[無限にある病室は、どれかが正解と言う訳ではないのだろう。 会いに来た、探しに来た。皆が。
ポプラに声を掛けられて振り向く]
……はい。構いませんよ。 私に答えられると良いのですが。
[胸元に手を遣る、懐剣の感触を確かめて押さえ付けた]
(+170) 2011/02/24(Thu) 21時半頃
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アシモフ様が同じ事を仰っていましたね。 ……違いますよ、私は。
[『志乃は異星人?』その問いに首を傾げて見せる。
胸の内でぐるりと何か蠢く感覚を殺して、 返す声は少し冗談めかした]
もし違わなかったら、どうします?
(+174) 2011/02/24(Thu) 22時半頃
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[うーんと唸るポプラに少し、申し訳なくなる。 エラーではないとしても、否としか答えられないのだ]
あ、いえ例えばの話です、そう怖がらずに。
……。 お願い、ですか……
[それで帰って行くなら話は早い訳で。
(ポプラ様はこう仰っていますよ。)
内に問うても、無音の笑みしか返って来なかった]
(+177) 2011/02/24(Thu) 22時半頃
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構いませんよ、謝らずとも。……でも、そうですね。
[脳裏に湧くのはイメージだ。 今の、怯えている以外は無防備なポプラを、 体から飛び出た白手が捕らえて縊るような。
随分と趣味の悪いものを見せる。 目を閉じて追いやった]
それだけ恐ろしいものなら、帰って頂く方が良さそうです。
[瞼を上げると、窓の青に目を向けた。]
(+181) 2011/02/24(Thu) 23時頃
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……セシル様の『リアル』は、ずっと独りで、 こんな、世界の外側みたいな場所にいるのでしょうか。
[窓に寄り、ガラスに手を添える。眼下に街が見えた]
……ここを出た先が、辛い場所でないと良いですね。
[ここがセシルの世界だとしたら、 それにも関わらずセシル自身が現れない理由を考える。]
(+186) 2011/02/24(Thu) 23時頃
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志乃は、窓に触る手に、きゅ、と力を込めた。
2011/02/24(Thu) 23時半頃
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……。
[窓の向こうに視線を定め、ポプラの方を振り向けない。 姿を見たら、中にいるものが襲ってしまいかねなかった]
ポプラ様も、外側に置かれていると思った事がありますか? ……私も、もしかしたらあるかも知れません。
(+192) 2011/02/24(Thu) 23時半頃
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戻りたいと思うのは、自然な事なのだろうと思いますよ?
[後ろで聞こえたナユタの声にはそう返す。]
セシル様も、理解を得るのを度外視していた節があります。
[例えば、『ここでしか生きられない』、そんな感覚を]
(+198) 2011/02/24(Thu) 23時半頃
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どんな人にも、有り得る。
[誰もがそれぞれ見ている世界で、上手にそこに居られない。 だとしたら]
この『ゲーム』、皆様に関わりの深い場所や、 自宅が繋ぎ合わされて舞台になっています。 ……何か不思議な感じがしますね。
(+204) 2011/02/25(Fri) 00時頃
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[ポプラの言葉に頷いた>>+212、その頃、 どこかで静かに開いたエレベータ>>@37。 知らず知らず、訳も解らずぴくりと反応する]
……
[動かないのは、まだ少し足りない、そんな気がしたから]
(+218) 2011/02/25(Fri) 01時頃
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