237 【リアル人狼RP村】蜉蝣の村【半身内】
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[そうして耳に響いた鋭い音>>19。 ゆるゆると顔を上げれば、先の乱入者と――それから此処まで引きずってきた"彼女"が、その上げられた手のひらが、目に入っただろうか。
無理やりに腕を引いた時の、嫌に弱々しい声>>11は最早見る影もない。 こんな時でもすらすらと言葉の出る彼女を、グレッグを抱えたまま、しばらく呆然と見遣って。 それから笑いだか、呆れだか。どちらともつかない表情に、顔を歪めた。]
……お願いします、
[彼女の言葉で、広場には数名が踏み込んだだろうか。
抱えたままのグレッグと、それから血の海に沈むレティーシャとを。 あの放送の主と同じ場所の人間だと思えば、些か躊躇われはしたけれど――それでも託して、ゆっくりと立ち上がった。]
(22) g_r_shinosaki 2015/08/30(Sun) 23時頃
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[そうしてネルへと、数歩近付く。 代わりとばかりに向けられた憤りの塊へなのか、それとも道中の会話へか。]
――……、 ありがとう、…ございます。
[掛ける声は結局、当たり障りのない――言葉だけを取れば、社交辞令めいた単調なもの。
それでも向けた表情は、ずっと溜め込み続けた感情を隠すこともできずに、何とも酷い物だっただろうけれど。
それだけ言葉を告げれば。 他の職員が踏み込む前にと、廊下の奥へ足を向けようと。*]
(23) g_r_shinosaki 2015/08/30(Sun) 23時頃
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[一発入れたくらいで無様に倒れるもんだから、まったく。 きっと幾ら甚振っても『申し訳ございません』しか言わないのだろう。壊れたラジオでももっと気の利いたことを言うだろうに、と蔑んだ目で見下ろす。
弱いものイジメの趣味はない。 こんなお人形を殴ったって、面白くないのだし。…なにも還ってこないのだし。 無駄なことはしない。]
…なんです? ボクの顔になにか?
[興ざめだ。男に背を向ける。と、意識を落としてしまったらしい彼>>17を支える彼>>22と目があって。その呆然とした顔、そして落とされた謝礼に、『首をこてりと傾げて』みせ。]
(24) ainsel00 2015/08/30(Sun) 23時半頃
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お礼をされることはしてないですよ。 それより、その顔をどうにかしたらどうです? 周りに心配させる気ですか、 [ゆ う と う せ い ? そ口の動きだけのそれは彼に伝わったか。
嫌味混じりだが、先の男には返さなかった定型文。本当はこんな無意味なやり取り、返事をする気などなかったのだけれど。返す気になった理由は簡単。]
(25) ainsel00 2015/08/30(Sun) 23時半頃
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――――、ま、
…私は今の顔の方が安心できるけどね。 よっぽど、『生きてる』顔をしているわ。
(26) ainsel00 2015/08/30(Sun) 23時半頃
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[皮肉なことだけれど、とは口に出さず。廊下の奥へと足を進める彼>>23を見送る。 何処へ行く、とは問わない。これでも無駄に歳を重ねているから、彼の背中が何を語っているかぐらい、分かるつもり。
自分は、さっさとここから出て、報道陣の生贄にでもなってやろうか。きっと今日しか『お話』できないのだし。]*
(27) ainsel00 2015/08/30(Sun) 23時半頃
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―自宅へ―
『なんて可哀想に…!』
[帰宅するな否や、空詩に抱きつくのは母親だった。彼女の中で、彼女が“唯一『愛する』対象”が変わったということは、それを経験してきた空詩にとって明らかだった。 姉が摂食障害となり、母はその全身全霊の愛の矛先を、自分から姉へと変えた(>>3:14)。それと同じで、ただ方向が真逆なだけことが、この場で起こっていた。]
…母さん、やめて。
[努めて冷静な声でその腕を振り払う。思えば、母に反抗したのは初めてか。狐に摘ままれたように立ち尽くす母の後ろには、やせ細った姉が、眉間に皺を寄せて立っていた。]
姉さん、行こう。
[姉の手首を取り、玄関へと逆戻りしようと足を向ける。姉は、甲高い声で『行くってどこ!?』と喚く。]
(28) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 23時半頃
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…病院。
[短く告げる。頬のこけた姉の顔は、一瞬青くなったと思えば、すぐに真っ赤に染まって、甲高い声が一段と高く、早口で発せられていく。]
『くぅ君は、あたしをビョーインに閉じ込めるのねッ!!酷いわ。 あたしがビョーキになったのは、あんたのせいなのに!!!』
…そう、だよ…… だから、姉さんには…治ってほしい。
『…ねえ?くぅ君。あたし、くぅ君のこと愛しているわ。 くぅ君だけを愛しているの。だから、一緒に居ましょう? あたし、くぅ君と離れたら…… 死んでやるからあァッ!!!!』
(29) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
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[あの事件が終わってから、病院でずっと考えていた。俺は、“俺たち”は、このままじゃ、ダメだ…。 一段と大きな声で叫ぶ姉に向かい、すぅっと深く息を吸い、低い声で静かに告げる。]
姉さん…。姉さんは、 “本当に死のうとする人”じゃないよ。 そんなに死にたいんなら
………俺が、ころしてやるよ。
(30) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
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[それから姉は道中、ずっとブツブツと何かを呟いていた。 時にはまるで呪詛を唱えるように、時には結婚直前で浮かれる新婦の愛の囁きように。 彼女はすっかりしおらしくなっていて、暴れるようなことはなかった。それでも道行く人々は、彼女を見て驚いたように視線を逸らす人、指を指して保護者に何かを尋ねる子どもばかり。 案の定姉さんは、少なくとも“体重が戻るまで”入院をすることとなった。 姉さんは奇声を上げて拒んだが、病院スタッフに抑えられると、すぐに奥の部屋へと連れて行かれた。 再び病院を出ては、玄関前で空を見上げる。]
俺、これから… どうやって生きてくんッスかね…
[やはり、太陽は眩しくて。 気づかない内に、涙が一筋流れていたようだった。]
(31) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
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―個室にて―
[喧騒から離れて廊下を進めば、幾度か通った、自分の物でない個室へと。 変わらぬままベッドの上で眠る彼の姿に、ぐ、と喉を詰めてから、室内へと踏み入った。
シーツの上に腰掛けて、置いたままの煙草をもう一本。 何とも混ざり合う事のない紫煙を、彼に掛からぬようにと吹き捨てては、扇いで流す。]
……終わりましたよ。 グレッグも、ネルさんも、…俺も。 ちゃんと――生きてます。
[彼がもしも、あの時望んだならば。 "今とは違う"結末へ導く事も、簡単だったに違いない。 ――それでも自分は、未だ生きている。
肩越しに見遣った彼は、どんな表情をしていただろうか――なんて、愚問に過ぎなかったか。 ひたりとも動かぬ目蓋へ、そっと微笑んで。]
(32) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 00時頃
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………っ、
[それから直ぐに、崩した。
開かぬ扉が開いた時だって――彼の喉に手を掛けて、その温度が消え失せるのを見届けた時だって。決して泣いたりしなかったのに。
堰を切ったように溢れる涙を押し殺すように唇を噛めば、廊下に声が漏れる事もなかっただろう。 ――聞かれるとすれば、彼だけに。]
…ようすけさ、……、
[嗚呼これではまるで子供じゃあないかと、冷静ぶって思わないこともない。 これならば、まるで子供にそうするように伸ばされた腕に、手に。不満なんて返せやしない。
それでももう、それすら与えられる事もないのだから。 ならば最後くらいは、良いじゃないか、と。]
(33) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 00時頃
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[――――、 いつか彼が開いて、そして自分が閉じた襟口から顔を上げた頃には、それは酷い顔になっていたかも、しれないけれど。 それでも彼女にすら>>26、皮肉めいた言葉回しであったとは云え、"許して"貰えたのだから――今更気にかけることもなかったか。
未練がましく手を掛けたジャケットから、ころりと落ちたオイルライターへと。弛んだ視線を滑らせて。 見覚えのあるその形に、ゆっくり数度、目を瞬いた。]
――――……、これ、
[頂いても良いですか、と。 火のつかないホイールに指を滑らせながら、否定も肯定も返らぬと知りながらの狡い交渉。 いつか彼の指が重なったその場所へ、自らの指を重ねては、緩く――それから強く、握った。
伝えるべき言葉は、山程あったのかも知れない。 手に収めたライターが辿ってきた道程も。彼のこれまでも、――姓すらも。知りはしないのだから。 掛けられる言葉になんて、限りがある事も知っている。 そもそも、それが届きもしないことだって。
それでも。]
(34) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 00時頃
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………、もう一度。 呼んでくれたら良いのに。
[服の上からそっと肩を掴んでは、色の失せた冷たい唇に、今一度。いつかの繰り返しのように唇を重ねた。
自身が身を置いているのは紛れもない現実。 例えば、ろくに触れることもなかったお伽話のように。 御都合主義のハッピーエンドなんて、訪れる筈もない。
自分はもっと、物分りが良かった筈なのだけれど。 自身の温度を分け与えるように、叶わぬとは知りつつも、そこに温度が灯ることを願いながら、緩く食んでは。
やがてゆるりと、ひどく緩慢に身を起こして。]
…、また。
[どうしても、別れの言葉だけは告げられずに。 あの時と同じ。ただ生きる為にと、部屋を後に。 職員が訪れれば、薄く笑っては――彼の身体を託しただろうか。*]
(35) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 00時頃
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― 事件のあと:とある街の喫茶店 ―
[事件から数日たった今日。それでもまだ、テレビでも新聞でもラジオでも、そのニュースで持ちきりだった。 それもそうだろう、誰もが名前を聞いたことあるような大手の製薬会社の、前代未聞にして最低最悪の結末を遺した事件なのだから。
一大スキャンダル。
『優秀な』警察、『熱心な』マスコミによって事件は明らかにされつつあるらしい。 そして、事件の原因だとか解明だとか、心理的にどうだとか。『素晴らしい』評論家による『高尚な』論弁が世間を賑わす。]
ねぇ、でもそれって
[つまるところ、『他人の不幸は蜜の味』ってやつじゃないの?]
(36) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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[小さい声で呟いた声は誰にも聞こえない。ふ、とテレビに目をやれば、何度も聞いたニュースと見た姿。マスコミに囲まれてうつむく、なにも語らぬ彼女>>0。
そっとしておいてあげればいいのに、まったく『熱心』なことで。反吐が出る。]
「お、嬢ちゃんもこのニュース知ってんのか?」
[喫茶店のマスターに話しかけられて、頷く。 怖い事件ですね、そう告げれば彼は深くうなづいて。]
「そうだよなー。残された家族も辛いだろうし。 精神的にマイっちまった被害者もいるらしい って、いつだか新聞でみたな…。 ま、あんなこと″が目の前で起こればそりゃあ、なぁ…」
[『当たり障りなく』、へぇ、なんて返事をしたりして。滞りなく会話は進む。途中でココアのおかわりを貰って。ハムのサンドウィッチをひとつ、口に含んだ。]
(37) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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[そんなんでカウンターに居座り始めてから何れ位経ったか。店内のお客さんがかなり減ったから、結構長い時間いたらしい。
そんな自分にも嫌な顔ひとつせず。マスターは自分と話をしてくれる。 そして元から話し好きか噂好きか、気分を良くしたらしい彼は、声を潜めてこういった。]
「そういや、あの一時期テレビに出てた被害者の…
『ネル』っていったか?あの男もおかしくなっち まったって聞いたなぁ。 事件当日はあんなに受け答えしてたのに…やっぱり辛いんだろうな。」
(38) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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[そうなんですか?『ネル』さんって、事件の日に報道陣に囲まれてインタビュー受けてた人ですよね――?
『知っている』知識で彼に確認を取れば、よく知ってるな、えらいえらい!とばかりに満面の笑み。]
「そう、そいつ!本名が確か…『斎藤 来栖』とか いったか?なんか事件の次の日、警察が再度事情 聴取に行った時にな、そいつは自分の家でぐっす り寝てたらしいんだよ。
で、起こして話を聞こうとしたら、そいつ、なんて言ったと思う?
(39) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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『あなたたち誰ですか?警察? ボクは昨日はずっと家にいて… あれ、家でなにしてたっけ…?思い出せない…』
(40) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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「警察も困惑しちまってな。でも製薬会社の防犯カメラにはちゃんと『斎藤 来栖』が写ってるし、その日にそいつをみた奴もいねぇし…。 仕方ないから事件のことを話したらしいんだよ。でも奴はそんなこと知らないの一点張り。応募すらしてないんだそうだ。」
「きっと辛すぎて、忘れちまったんだろうな…。まったく、悲惨な事件だぜ…。」
[困惑した顔をして見せれば、マスターは悲痛そうな顔から一点、笑顔を見せ。お嬢ちゃんには難しい話だったか、とクッキーを皿に盛ってくれた。
テレビは次のニュースにやっと切り替わり。デジタル数字が日暮れの時刻を示す。
あぁ、そろそろ、行かなければ。]
(41) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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――――――あ!おかあさん、迎えに来てくれた! おにいちゃんといっしょだ!
[マスターは店の外を歩く親子を視線で確認したようで。そうか、良かったな!と満面の笑み。ここはいい店だ。ココアもサンドウィッチも美味しいし。なにより『情報が早くて口の軽い』マスターなんて、特に。]
はぁい! マスター、ごちそうさまでした!
[『元気よく』『無邪気』に挨拶をし。チリン、とベルを鳴らして街に飛び出す。そしてマスターが視認した親子の横を『通り過ぎた』。]
(42) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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[そして路地裏へと身を滑らせて。]
…ふぅん、その扱いなら大丈夫そうね。 ちょっと心配しちゃったわ。
あの子達、ちゃんと『生きてる』かしら…
[最後に見たのは、事件当日だから。その後のことは良く知らない。調べればすぐにわかるだろうけれど、今はまだそっとしておこう、なんて。気まぐれ。]
しばらくはお仕事頑張らないと… あんなキッタナイお金、使いたくないし。
[報奨金とやらで、目の前に積まれたお金は当初の数倍はあろうかというもの。それを文字通り蹴っ飛ばしてきたわけで。 今回の報酬をあてにしていた分、辛いと言えば辛いけれど。それでも自分は『生きている』から]
さぁて、次のカモを見つけないと―――。
[小さく呟いた言葉は風に乗って空へと消え。そしてその『少女』は路地裏の人ごみに紛れて姿を消した。]*
(43) ainsel00 2015/08/31(Mon) 00時半頃
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―回想・入院中―
会わせてください、生存者に。 それと、亡くなった…彼らの、 眠る場所を教えること。
[病室にやってきたのは、あの時非現実の終わりを告げた男性・三宅。謝罪だとか今後の賠償の話だとか。そんなことを申し訳なさそうに話し始める彼に、ただそれだけを告げた。 案の定、個人情報が何やらと慌てる三宅には、]
生存者の情報提供が難しいなら、 俺の居場所を彼らに教えるだけでも いいッス。
[と譲歩して。その後何も反応を示さずに、視線も合わせずに窓の外の空を見上げていれば、暫くして彼は、良い返答をくれただろうか。]
(44) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 01時頃
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[数少ない生存者であり、唯一の、“友だち”。
フィリップは、理央は。どうしているだろう。 生存者が生き残れたのは、間違いなく彼のおかげだ。彼がその手で、悪食となってしまったリーさんに、手を掛けたから… その心情を想えば、涙が止まらない。今すぐにでも、彼の手を取りたいのだ。あの時はいつもいつも、助けられてばかりだったのだから。恩返しをしたい。 それは…もしかしたらエゴなのかもしれないけれど。
それでも、会わなければ、きっと前に進めない気がするのだ。 ベッドの横の棚から、チョコレートの包みを取り出して、口に放る。]
ケリを、付けなくちゃッス、ね……理央。
[口内に広がる甘味にふぅ、と深く息を吐く。いつか必ず、彼と共に、犠牲者の墓を巡ることを決意して。 再び、窓の外の高い空を眺めた。]*
(45) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 01時頃
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―それから―
[世間を騒がせた"大スキャンダル"の、その後。
ひとり報道の矢面に立った"青年"の存在>>39に、幸か不幸か、成人に満たぬ年齢に。当然のごとく認められた"正当防衛"に。 それから親の根回しも、僅かなりとも功を奏したか。 これ程の事件に巻き込まれたにしては随分すんなりと、日常へと。戻れる事になったはず。
――勿論、"形式上は"の、話だけれど。
親からも、友人からも。腫れ物に触れるかのような扱いは変わりはしない。 それはそれは模範めいた、至極当然の反応。]
(46) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 01時半頃
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――だと、思ってた、…な。
[乾いた声で呟いては、取り出した赤いパッケージから一本。チャコールフィルターを掴んで抜き取る。 オイルを満たしたライターを擦れば、ぼやりと上がった炎に紙巻で触れた。
燻る煙はいつかの香り。 喉から肺へと染みる煙は、相変わらず。]
―――不味い。
[言葉に反して柔らかく眇めた瞳で、吐き出した紫煙を見送る。 青く澄んだ空へと、ゆらゆら上って消える煙に。 馬鹿みたいに良い天気だと、呆れとも感嘆ともつかぬ感想を。]
(47) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 01時半頃
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[手の内でそっと温めたライターをポケットへ落として。 代わりに一枚、小さな紙片を取り出した。
本人からの意思だと伝えられた病院名>>44。 其処に書かれた人物名は、初めて見るものだったけれど。それでも確かに、馴染んだ"彼"のものだった、はず。]
こぐれ、…くうた。 空詩……か。
[馴染まぬ名前の代わりとばかりに、思考に浮かぶ笑顔。 幾度も幾度も反芻しては、声に合わせて歩を進める。
結局のところ――"まともすぎる"世間なんて、何も役に立ちはしない。 これまで信じていた揺るぎない正しさは、随分と呆気なく、崩れ去って消えた。
それでも、――彼なら。 あの悪夢のような数時間を共に過ごした彼なら、きっと理解し合えると。きっと手を取り合えると。 甘えか確信か、確かにそう、"信じている"。
歪んだ視界で揺れる袖を掴んだ、あの時>>2:64と同じように。]
(48) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 01時半頃
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[見舞いの代わりに提げたコンビニの袋の中には、滑らかな黄色で満たされたプリンのカップ。 冷えたそれが温くなってしまう前に、辿り着かなければと。 子供っぽいと――彼には笑われは、するだろうか。
彼と共に並んで歩くのも、それから例えば今更、その年齢を聞いて狼狽するのも。 馴染まぬ苗字の刻まれた墓の前に、彼の口元で揺れていたものと同じ煙草に火を点けては、そっと翳して瞳を閉じるのも。
どれもこれも、"これから先"の話。 "彼ら"が失くして、"自分達"が手に入れた、未来の話。
どこからか耳を掠めたベルの音>>42を聞き流しながら。 そのままゆっくり、*踏み出した。*]
(49) g_r_shinosaki 2015/08/31(Mon) 01時半頃
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[事件後、その試験のことは数多くのメディアによって報道された。新聞、テレビ、ラジオ。死者の名前は実名報道され、遺族の元にはたくさんのマスコミが駆け付けたか。当然会社の責任問題も問われ、倒産するのも時間の問題だった。
恐らく、その報道で……生存者たちはあの時死んだ人間の名前を、本名を、知ることが出来ただろう。
その中で一人、指名手配され続ける人間がいた。
『青山 英理子』
その人物は、若くして研究チームのチーフに選ばれ……そして"あの薬"を持ち逃げしたらしい。どこに行ったのか、どこへ消えたのか、そしてどうしてこんな事を行ったのか。連日の報道の中では延々と語られ続ける。……しかし、それも興味が消えてしまえばいずれ止むのだろう。
そのテレビを楽しげに見つめる女の姿があった。
(#2) 2015/08/31(Mon) 02時頃
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