118 津 村
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少
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全
チアキに1人が投票した。
ゴロウに1人が投票した。
フランクに1人が投票した。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
アカリが無残な姿で発見された。
村人達は自らの過ちに気付いた。
人狼達は最後の食事を済ませると、新たな犠牲者を求めて無人の村を立ち去っていった。
マドカは、ねむいあかん**
みう 2013/04/15(Mon) 01時半頃
フランクは、黄色と黒は勇気のしるし 24時間たたかえますかー♪**
seto 2013/04/15(Mon) 02時頃
ゴロウは、フランクに栄養ドリンクを差し出した。**
gekonra 2013/04/15(Mon) 02時頃
フランクは、ゴロウにケロリンメイト(ポテト味)を促し続けた。味によってパッケ変わるよ。ノーマルは緑。たぶんポテト黄色**
seto 2013/04/15(Mon) 02時頃
ゴロウは、なにそれかわいい・・・・・・!! 蛙色ばっかりにしていこう
gekonra 2013/04/15(Mon) 02時頃
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ガッシャーーーーーーーーン
[それは突然だった。 俺は行ってきますと言ってドアを開け、 母さんの行ってらっしゃいを背中で聞いて、 そのまま玄関の植木鉢の群れに突っ込んだ。どうやら、景気よく気を失ったらしい。
怪我自体は大したことがなかった。受け身なしで倒れこんだので、倒れた左側の肩から腕を軽く打ったぐらいで済んだ。植木鉢たちはもはや致命傷だったみたいだけど。 で、じゃあ何が大したことだったのかというと、熱だ。 俺は気づかず高熱を出していて、それが原因で気を失ったらしい。
倒れこんでしばらく起き上がれなく、人生で始めて救急車に乗せられた。母さんは怪我や脳しんとうや他のいろんなことを心配していたみたいだけど、病院について怪我の治療やらCTスキャンやらなんやらしてもらって、結果インフルエンザだと診断された。少し寝かされて点滴を打ってもらったあたりでだんだん意識がはっきりしてきた。
(0) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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[最初はここどこだろ、という感じで、まだフワフワしたような感覚だった。あの、"雲の上にいるような……"というよくある例えの感じ。寝ていることも自覚できない。 それから、俺どうしたんだっけ、なんでこんなんなったんだっけ、と振り返りはじめ、そこから徐々に視界がクリアになっていく。そして、最終的にぞわわっと身震いした。大事なものを落としたかもって気づいたときに背筋に通る、あのひやりとした感覚。]
母さん、おれ学祭に間に合うかな?
[横に居た母さんが、首を振る。
『さっき、クラスの先生から一斉にメールがあって、学級閉鎖だって。学祭、中止みたい。』
残念だけど、と母さんが付け足して言った。俺はまだ自体が飲み込めなくて、]
そう。
[そういって、また目を閉じた。]
(1) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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― 自室 ―
はっ はっ はぁ、 は…… んっ……
[なんで寝ているだけなのにこんなに息が上がるんだろう。 体の中が燃えるように熱いのに、そのまた奥は凍えるようだ。室温はもはやわからない。 布団の中はあたたかい気がするけど、いったい何に反応しているのか体の震えが止まらない。 多分これが病気っていうことなんだろう。体のいろんなところが不具合を起こしている。
あれから俺は家にうつされ、自分のベッドで見えない菌と戦っていた。熱にうなされて、睡眠と覚醒の間の中途半端なところを行ったり来たり留まったりしている。
そういえば昔から体は丈夫じゃなかったなと思いだした。 食べても太らないしそもそもあまり食べられなかった。 少しのことで体調を崩して、少しのことで食べたものを戻していた。 母さんは一人っ子の俺のために栄養とか食事バランスとかそういうのを勉強しはじめて、今や料理研究家となってしまったぐらいだ。
それでも俺は今こうして体を壊してしまっている。]
(2) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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うー……
[一人しかいないのに、いや一人だからかもしれないけど、つい呻いてしまう。うう、とか、あぁーとか。 あー、この、ばかやろー。とか。ちくしょー。とか。]
あーーーーー。
[鼻声が響く。 ゾンビのように喚いてると、気が楽にはなるんだけど、そのかわり気持ちが内面に向いてしまう。 考えるのことは学祭のこと。
ではなくて、アカリのこと。]
(3) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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[最初、母さんに【学級閉鎖】と云われるまで、アカリを一人で学校に残してきてしまったと思って背筋がぞっとしたのだ。もちろん他のクラスメイトだって居る。でも、幼馴染も休んでしまって、正直アカリは心細かったろう。責任感が強いから、きっと一人でいろいろとやってしまうだろう。そして本当にやりたい部活ができなくて辛い思い出になるんじゃないだろうかって。 俺は幽霊部員だし。その分俺がクラスのことやったらいいんだ。
でも、【学級閉鎖】となって【学祭が中止】になるということは、アカリは部活どころか何もできなくなる。]
ぐじゅっ… んぁ゛・・・
[手探りでベッドわきのティッシュを掴み、鼻水をかむ。水っぽいのが際限なく出てくる。もう一度。かんだティッシュはベッド脇に母さんが寄せてくれたゴミ箱の中へ。 鼻を噛むたびに深い溜息がでて、その分息を吸い込まなくてはいけなくて、しんどい。からだじゅう、汗をじんわりとかいてる。]
アッカリンの浴衣、見たかったなぁ……
(4) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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『佐々木って、わかってて言うから好きよ。』
[あのトゲトゲした言い方でもかまわない。冗談でもその言葉を引き出せてよかった。>>5:49 この準備期間、芸人が風邪で休んでから、俺の心は邪な方にしか行かなかった。今しかないと思った。芸人がいない今のうちに。振りきれるなら今しかないって。]
うぇ……
[汗をかいた背中が気持ち悪くて寝返ろうとしたが、予想外に節々が痛くて、途中でやめてしまった。思ったより、結構重症らしい。
加湿器のシュウシュウという音が部屋に響いている。 結局だれも振りきれなかった。学級閉鎖が終わればいつもの日常が戻ってくる。 そうしたら芸人とアカリが一緒に帰る後ろ姿をまた見るんだろう。 学祭でアカリと喫茶店をやったりする未来のかわりに。
それを思い出ったら、どんどん目頭が熱くなってきて、鼻の奥がツゥンと痛くなってきて。 おれはティッシュをまた引きずり出して、鼻水やなんやらをかんだ。**]
(5) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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リッキィは、うとうと**
dia 2013/04/17(Wed) 01時半頃
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―津村市総合病院
[ラフなデニムのズボン、ジャンパーを着込み、 マスクをしながら椅子にもたれ掛かる。 長ぇ……
総合病院だけあって午前受診の患者の来客が多い。 周りを見渡し、老人が多いわけでもなかった。 富良野と同じようにマスクをし、咳き込む姿が混じっている。]
(6) seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
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[身体全体が重いと言うより、だるい。鼻水つらい。 喉が痛い。ガラガラだ。乾く。…何も飲む気にもならない。
行先は学校ではなく、病院。 寝て治るわけがないと爺さんに一喝され、家を閉め出された。
市販薬効か無ぇんだよな。全然。 あー病院行きたく無ぇなあ。学校より行きたく無ぇ。 なーんか注射されたりするんでしょ? あんま行かないから忘れたけど、注射嫌いなんだよなあ…。
診察券を渡し風邪の症状だと伝えると、看護師から ”ではこれで、熱を測ってください”と言われ、受け取った。
…体温計。熱は見事に高熱判定。
あー…やっぱり。 診察、待たされる時間長そうだな……。]
(7) seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
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―鑑賞席
[吹奏楽を部員と一緒にパート練習している光景が見えた。 同じ章の部分を、何度も。何度も。何度も。何度も。 盛り上がる前の章。第1章冒頭。
そこから次の章に進まない。 場面展開がない。
音は足りている。指揮者もいる。 自分のパートに入らない。俺は場面を傍観していた。]
…の…さん、良…野…さん
(8) seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
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[肩を叩かれ、呼びかけられた。男の手だ。…同年齢? 彼は一言、”呼んでいる”と言い、看護師に顔を向けた。
その彼の横で座っていた金髪のおかっぱ。 赤い眼鏡の小柄な女と目が合い、強張った表情で驚いていた。]
あ¨ー… すまん。俺か…。悪ィ。
[寝汗を掻いていた。俺はマスク越しに、低く涸れた声で礼を言った。 この男はどこかで見た覚えがあるようで、ないようで。あー…だめだ。よく覚えていない。]
おたくらも体調悪そうだけど…やっぱ流行ってんのかねぇ…。 ありがとな…。…んじゃ…お先に。…っごほ、げほ…ッ
[咳き込みながら診察室に向かう。 診断結果、診察のみで注射無し。薬4日分。休み。]
(9) seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
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フランクは、も、うとうと**
seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
フランクは、リッキィといっしょにうとうと**
seto 2013/04/17(Wed) 03時頃
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― 津村市総合病院 ―
[解熱剤。 朝目覚めると、下着がびっしょりと濡れていた。 消炎剤。 少し動くと、咳が止まらなくなる。二階から、一階のトイレに行くだけでも一苦労だ。 去痰剤。 うすみどりいろ。 鎮痛剤。 頭に心臓がもう一つできたみたい。 感冒薬。 はっきりと、風邪です、と意識させられてしまう]
[会計に呼ばれるまでの間、薬の袋を眺めていた。 何か考えるのもしんどいので早く家に帰りたい。 喉が渇いたので売店で購入したペットボトルを一口。 冷たさがうまい]
(10) sizu 2013/04/18(Thu) 00時頃
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[ふと耳に入る、聞き覚えのある声(>>8) 五郎さん?五郎さんが病院に?骨? そして、その横には……りっちゃん!!!!!!? りっちゃんなんで病院に!?五郎さんの付き添い!?]
[あー幻覚かぁ、そろそろお迎えが来ちゃうかー]
[小さく体を丸めて、マスクを付け、緊急時用の眼鏡も装着。帽子を目深に。 それらを手早く済ませて、*あとは会計に呼ばれないことを祈る*]
(11) sizu 2013/04/18(Thu) 00時頃
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――関町家――
ごちそー、さま。
[寝不足がたたったせいなのか、身体がぼんやりと重くて、夕食はあまり喉を通らない。 いつも食べるより少ないのに、それでもどうにか飲み込んで、箸を置いた。 もういいの、と呼びかける声を背中に、部屋に戻る。 着替えもそこそこに、ベッドに沈み込んだ。]
(12) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[目覚めたのは、目覚ましが鳴るより少し前。 じっとりと嫌な汗が滲んでいて、息を深く吐く。]
……っ、
[そうして肺が収縮するのに呼び起こされたように、胸元が悲鳴を上げた。 起き上がり、部屋を出て、寝起きの生理現象でない理由で、トイレのドアを開けた。]
(13) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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げ、ほッ、――ぅぇ、は、ぁ……っ、ぇふ、げほっ!
[冷たい床に蹲って、何度もえづき、咳く。 涙にぼやける視界に、ほとんど消化されずに外に出てきた昨日の夕食が映った。]
ぁ、はぁ……は、
[荒い息の隙間から喘ぎを抑えられない。 背中を丸めて咳いた身体が熱い。流水音を遠く聞きながら、狭い個室の壁に背を預けたままでいる。]
(14) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[どれだけか、そうしていて。 落ち着いてきた吐息と熱さに、立ち上がる。 洗面所で口を濯ぐ。吐き出した水にも、まだ固形物が混ざっていた。
さっきまで熱いと思っていた身体が、火照りが引いたとたんに寒さを覚えだしていて。 朝から吐いておいて何もない、だなんて甘いことがまかり通る現実でないのを知っているが、おそらく確信に近いだろう予感にふらりと居間に向かう。 家の体温計の場所くらい、把握している。ペン立てに無造作に立てられているそれを手にとって、電源を入れれば高い電子音が短く鳴いた。]
(15) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[熱っぽいと言える温度ではないことを悲しむべきか、先に感じた火照りからすれば想像ほどは高くなかったのを喜ぶべきか、判断する頭はない。 思考を放棄して体温計をソファに投げる。それを拾った母親の、表示を見た時の表情がはっきり曇ったのだけはわかった。 電話機の元へ向かうのを、視線だけで追う。]
(16) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[はい、そうですか、分かりました、ありがとうございます。 事務的な単語だけがいくつも母親の口をついて出て、最後に失礼しますで電話は終わった。 こちらに戻ってきた母親は、どう言うか迷うように口元に手を当ててから、ゆっくり話しはじめる。]
『学校ね、お休みにしたけれど。その……風邪がね、随分流行っていて。お休みが多すぎるので、学級閉鎖、なのですって。だから欠席扱いにはなりませんって。』
――学園祭、は。
[重だるい口を動かして気がかりを聞く。母親は、もっと話しにくそうに唇を湿す。]
『中止、らしいわ。今のところは』
(17) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[それを聞いてから以降のことは、頭が呆けすぎていてあやふやだ。 どうにか部屋に戻って、きちんとパジャマを着なおして、ベッドにまた戻って、それから熱に浮かされた感情の昂ぶりのままにひたすら泣いた。 何がそんなに嫌だったのだっけ。 何がそんなに悲しかったのだっけ。 自分でもわからなくなるくらいにあとから溢れてきて、枕が濡れた。
レシピも考えたのに。内装だって、名取に手伝ってもらってて。 部活だって、部誌の表紙、あんなにいいものを描いてもらったのに。倒れてしまったのだって聞いて、いい部誌を作るって約束したのに。 先輩の原稿もまだ読んでいなくて、自分の原稿すらまとめ切れていなくて、何もできないまま、自分がだめになって、学園祭もだめになって、]
(18) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[悔し涙に濡れながら、泣き疲れてそのまま眠った。]
(19) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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――昼ごろ――
[目覚めは良くなかった。 泣いて寝たせいか風邪のせいか、鼻はすっかり詰まってしまって、呼吸も浅くて苦しいし、身体も頭もぼやけたままだし、目が痛い。 いつの間にか枕元に置かれていた体温計を有難く脇に差し入れて、計測を待つ。 こんなことなら芸人や先輩のお見舞いに行けばよかったかもしれない。 亀田はどうだろう。メイド服でも着てお見舞いに行ったら元気になっただろうか。 みんな、少し遅い。]
(20) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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[デジタル数字は37.4℃を示している。 まともな食事も薬も摂らず寝ていただけなのだから劇的に下がるわけもない。 それでも食欲は欠片もなくて、片手で携帯電話を探る。]
……メール。
[母親から伝言代わりにメールが来ている。 欲しいものがあればメールでもいいから伝えろ、とか、冷蔵庫にヨーグルトがあるとか、そういう病人向け指示が並んでいる。 ひと通り目を通してから、新規作成を選んだ。]
(21) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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―――――――――――――――― From: illumina_town@easyweb.ne.jp To: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp ―――――――――――――――― どうしてる? END ――――――――――――――――
[学園祭、さぞ悔しいだろうクラスメイトに向けて打ったメールは、たった6文字。 まさかその相手まで、インフルエンザウイルスに負けているとは、つゆも知らずに。 返事を長く待つでもなく、また浅い眠りに身を預けた*]
(22) mmsk 2013/04/18(Thu) 00時半頃
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― 学校閉鎖前:部活 ―
[名取の所属している部活では、当然、走ることが必要であった。 名取は幾度となく眩暈を感じ、これではならぬと、気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。 なんとか立ち上がりたい所だ。まずは視界を整えてから……と、しゃがみ込んでいる内に、先輩の誰かが「大丈夫か?」とか「こけた?」と声をかけてきてくれている。]
うす。
[ぜいぜいと肩で息をしながらも、即答する。 声で判別できるだけの余裕が足りない。 誰に対して返事をしているのかは不明だった。
無理をしてもろくな事がないと名取は思っているが、無理と我慢は別物であるとも、また考えていた。 これは、断固として、我慢である。 名取は立ち上がり、洟をふいた。 むずむずして、くしゃみをした。]
(23) gekonra 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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[グラウンドのベンチに座って一休みをしてから、「うぇーい!お茶」を、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、気付けば体が軽くなったような気がしていた。
……やれる。いける! 別段、肉体の疲労恢復と共に、わずかながら希望が生まれたわけではない。
高熱による謎のハイテンションであった! 今ならなんでも出来る気がしていた! この元気の良い緑茶飲料のパッケージが如し! 足元が覚束ないが、それは些細な事だ! 打って走る!先輩と交代できたら球を捕る! 今日はほぼ、最後の部活となる。 本日以降は部室の片付けと、打ち上げが部活の内容だ。 ならば、今日ばかりは楽しさに身を任せるべきである!]
(24) gekonra 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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[結果。球は零したし、防具にも感謝したし、たくさん転んだし、空振りもしたし、ろくな働きは出来なかった。 いつもの調子でプレイできなかった事を名取は残念に思う。 それでも今日部活に出られなければ、後悔をしたろう。
部活を終えて、皆汗まみれで、お疲れなどと声を交わした。 名取は些細な事すら可笑しくて、にこにことした。 部活の最後には、中には涙する者もあって、名取も大いに貰い泣きをした。
それらの名取らしからぬ表情は、高熱による謎のハイテンションに因るものであったが、泣きじゃくっていたのもあって、流れと雰囲気から、部員の誰もが名取に「お前今日おかしくね……?」と言ってやることは出来なかった。]
(25) gekonra 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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― なとり生花店 ―
[昨日、ふらふらの状態で、暗くなってから帰宅した後は、昏々と眠った。 家族はほぼ最後の部活である事を知っているから「疲れてるんだねえ」と、それ以上は皆触れないようにして、夕食もとらず寝続ける兄を放置した。 寝飽きるほど寝た翌朝、重い体を引き摺って、居間へ行き、まず母親の口から知ったのは、学級閉鎖の事。 名取は目を丸くした。 次いで、学園祭が中止になる事。]
……そうか……。
[皆がっかりするだろう。 関町や千彰、しまちゃんや妹はとくにだ。 名取は、気の毒に思った。]
(26) gekonra 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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― 自室 ―
[低い音がどこかで聞こえた気がする。 たぶんあれは、ケータイが震える音だったんだな、としばらくしてから気がついた。]
うぅ……さむ……
[のそのそと布団から出ると、温かいと思っていた部屋の空気が実際そうでもないということを身を持って知る。 ケータイどこやったっけそういえば。 そういえば倒れてから見てない。 たぶん、壁にかけてある制服の、右ポケット。
あった。
メールが数件。電池が死にかけている。ベッド脇の充電器に向かいながら、メールをチェック。クラスメイトから。父さんから。メルマガ。メルマガ。アカリンから。メルマガ。]
……あ?
[確かにそれは、アカリからのメールだった。>>22]
(27) asaihaka 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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律は?
[と、母親に尋ねると、律の体調は回復していないらしい事を知らされる。昨日も三十八度の熱があったらしい。 心配から、眉根が寄った。 自分もだるいなどとは、言っていられぬ。あちこち痛むのも、単純に寝すぎである事と、昨日頑張り過ぎたせいだと決めつけた。]
医者いったほうがいいんじゃないのか。 おれ連れてくよ。
[父母には仕事があろうから、そのように買って出る。 その名取の声も、少しばかり掠れていた。 母親からは、あんたも風邪なんじゃないのかと言われて、首を傾げる。]
昨日、喉を使いすぎたんだと思う。部活で。
[言い訳ではなく、本気だ。 >>6:+3 前日妹の言ったものと殆ど同じ内容であったことは名取は知らない。 傾げた頭の中の脳みそまで片側に寄ったような頭の重さを感じながら、咳払いをし、居間を後にして、律を呼びに向かった。]
(28) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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― 津村市総合病院 ―
[傍らの妹に声をかけるため、まず、咳払いをする。]
混んでるな。
[病院に到着して、スリッパに履き替え、院内を見渡している。 名取には、縁遠い場所であるから、少し珍しそうにしながら、律と共に診察券を出しに向かった。 名取の目からは、律は風邪のせいでぼんやりしているように見えた。人にぶつかってしまいそうな気がして、名取は時折妹の腕をひいた。]
(29) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[診察までが、長そうだ。 診察室の前に居る人数は、なかなかのものである。 洟をすすって、律の手をひいて、空いている席についた。
診察室前の人々を、暇に任せて眺めてみると、老人ばかりというわけでもない。両親くらいの年齢のひと、先生くらいの年齢のひと、そして自分とあまり変わらないのではないかという位の若者が、近くに座っていた。
おや、と思う。 その若者が、見覚えのある顔だったからだ。>>8 なんだったかな、と記憶の糸を手繰ると、脳裏に浮かんできたのは、たばこだ。 便所だったか中庭だったか、はたまた、名取の所属する三年生ばかりの弱小運動部の部室棟及び部室棟脇が、顧問もほぼほぼ来ないため、こっそり喫煙スポットになっている(無論部員の三年生が使用中である)せいか、どこで遭遇したのかも思い出せない。
風邪をひいたのだろう。名取は気の毒に思った。 先輩は、マスクをして、眠ったようにしている。 さて、この先輩の名前は、なんであったろう。]
(30) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[田所さん。川尻さん。笹中さん。 誰かの名前をよばれるたび、一人がゆっくり立ち上がって、診察室へ入っていくのを、ひりひりする目で追った。 注意して聞いていないと、ぼんやりして聞き逃してしまいそうだ。]
律、寝ててもいいぞ。
[まだまだ長そうだと判断し、妹の様子を心配げに見てから、そう声をかけた。
背凭れに体重を預け、目を擦る。体のだるさに、溜息をついた。 富良野さん。次の名前が呼ばれている。 辺りを眺めていたが、誰も立ち上がらない。 富良野さーん。もう一度看護婦が呼んでいる。 名取は、あっと思った。]
(31) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[すぐに立ち上がった。その際椅子についた手が、火照って汗ばんでいるのが分かった。 近くにいたマスクをつけた若者の傍へ迷わず歩み寄り、]
富良野さん。
[と声をかけた。 看護婦が呼んだ名前をヒントに、漸く名前を思い出した。 起きない。一瞬間違ってたら可哀想だし恥ずかしいなとも考えながら、少し屈んで肩を叩いた。]
富良野さん。
[目蓋が持ち上がるのを確認して、更に声をかけた。]
呼んでいる。
[名取は、顔を看護婦の方へ向けた。]
(32) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[どうやら富良野は、理解してくれたらしく、掠れ声で謝っていた。咳き込みながら立ち上がった様子に安心するやら心配するやら。 律の隣へ戻り、腰をおろしかけた。 そこで、名取兄弟に視線をおいて、富良野が言ったことに、兄のほうは目を瞬いた。一度、富良野の顔を見上げてから、律と顔を見合わせる。
これを切欠に、名取の体調不良は、*ばれる事と相成る。*]
(33) gekonra 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[充電器をザックリと携帯に突き刺して、慌てて布団の中へ戻る。まだ自分のぬくもりが感じられるが、そんなことどうでもいい。]
どうしてる…って………
[『寝てる』か?『風邪ひいちゃった★』か? いつもの俺ならどう答える?っていうかなんでメール送ってきたんだ俺に。あぁ、芸人が風邪ひーてるからか……。 いろいろ、メールの理由に思考を巡らす。さっきまで学祭を、アカリのことを考えてあまつさえ少し泣いてしまったので、なんだか恥ずかしい。]
……アカリンも学級閉鎖んなったの、ショックなのかな…
[スマホの画面を指が踊る。ペタペタ、サラサラ。]
(34) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[メールを打っていたら鼻水が垂れてきた。ティッシュを2枚乱暴に取ってズビっとひとかみ。]
―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:(*´ェ`*) ―――――――――――――――― アカリ〜ン!元気?俺風邪引いちゃったよ〜(´xωx`)正確にはインフルなんだけど! 学祭やんないの残念だね〜まぁ来年あるしせっかくの休みだしゆっくりしてりゃ〜いいよね〜♪♪ アカリンの鬼嫁姿見たかったなぁww残念(*´艸`*)ププ!
・・・・・・・・■
…… あー……俺のバッカやろう…
[ここまで書いて。書いた文をすべて消す。]
(35) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:寝てた ―――――――――――――――― 学級閉鎖残念だなあ、楽しみだったんだけど。 アカリンは風邪引いたりしてない?引いてなくても大事にして。 END ――――――――――――――――
(36) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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チアキは、メールを送信した。
asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[携帯のバイブレーション。低く耳元で唸るそれが、浅い眠りから意識を引き起こした。 熱い身体をどうにか動かして腕を外に出して、携帯を手に取る。 メール受信:2件。ひとつは父親から。仕事場の昼休みに送ってきてたらしい、気づかなかった。 もうひとつは、今さっき受け取った、返信メール。]
ね、てた……
[ぼうっとする頭で、無意識のまま読んだメールは、一文字一文字口に出ていた。 がっきゅうへいさ、たのしみだった。 そういう返事が返ってくるんだろうと思って送ってた。だから、すとんと胸に落ちてくる。]
(37) mmsk 2013/04/18(Thu) 22時半頃
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かぜ、ひいたりしてない、
[誰もいない部屋に自分の熱に枯れた声だけがぽろぽろ落ちる。 学級閉鎖だ、風邪を心配されるのは当たり前で。 でも、このメールに今なんて返事をしていいか迷ってしまった。 素直に、引いてないって、言えればよかったのに。]
(38) mmsk 2013/04/18(Thu) 22時半頃
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―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:おこした? ―――――――――――――――― ごめん。 わたしも、わりとたのしみだったな。 そっちも、おだいじにね。 END ――――――――――――――――
[自分の体調には触れないままの、お大事に。 引いてなくても大事にして、と言われたから、そっちこそ、とばかり。 指を何度も動かすのが億劫で、変換キーは一度も触れられることのないまま、短いメールが電波に乗った。]
(39) mmsk 2013/04/18(Thu) 22時半頃
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[その振動音は間を開けずに鳴った。手に握っていたので高速でケータイのロックを外してメールを開く。 From『関町 あかり』。なんだか顔が赤いのは熱のせいだろう。 メールを開くと、いつもとは程遠い文章が表示された。顔文字絵文字が少ない、というか皆無なのはいつも通りだけど、漢字変換がひとつもないなんて。]
……アカリン、あんたウソがヘタクソね。
[ただ眠いだけだったらどうしよう。とちょっと思ったけど、眠かったらメールなんかしてこないヨネ?と強引に解決。 それに、たぶん、俺が「寝てる」とだけ送ったように。 「風邪を引いた」なんて言ったら、"そう、じゃあお大事に……"と返事がきて、このやりとりは終了するのがイヤだったんじゃないかって。]
……ぐじゅ…… んぁ……
[鼻をかみながら、またメールを打つ。メールのおかげかわからないけど、昨日よりは楽になっている気がする。]
(40) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時半頃
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あー、長くなっちまうなぁ…… 短く打とうみじかく……みじかく……
[相手は多分風邪っぴきなんだから。でもなんとなくメールを送ることはやめがたく。ただ使えるだけの気を使う。]
―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:ありがとー(*´∀`) ―――――――――――――――― 楽しみだったのかぁ、嬉しい。 ところで、学祭中止だけど、文芸部の文集はどうするの? もし本にしなくても、アカリンが書いたのがあれば読みたい。
END ――――――――――――――――
(41) asaihaka 2013/04/18(Thu) 23時頃
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チアキは、自然に件名に顔文字を入れてしまっていたことに送信してから気づいたが、後の祭りだった。
asaihaka 2013/04/18(Thu) 23時頃
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んん、
[睡眠は短く、うつらうつらと浅い。 携帯の震えを感じるけれど、次の返信をすぐにまた返すだけの気力はなかったから、少し待たせることになった。 50分後、どうにか動いた頭でメールを読み始め。]
部活……
[部活の話を見て、そういえば芸人はこれが新入生を得る大きなチャンスだったはずなのに、風邪を引いたことも中止も災難だったろう、とか、佐々木は何部だったっけ、とかゆるゆると考える。]
(42) mmsk 2013/04/18(Thu) 23時半頃
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―――――――――――――――― From: illumina_town@easyweb.ne.jp To: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp ―――――――――――――――― 部誌は、先輩に聞いてみないと、かな。 表紙もかいてもらったから、ちゃんとつくりたいけど。 一応書いてるけど、おまけみたいなものだから、期待しないで。 END ――――――――――――――――
[今度は、少し思考を巡らせたあとだから頭が冴えていた。 変換キーを経由するのも、それが間違っていないか考えることもどうにか出来て、ほとんど普段と変わらないはず。 一つ前のメールですでに嘘がつけていないなんてことには気づけないけれど。]
(43) mmsk 2013/04/18(Thu) 23時半頃
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[返事を待っていたらいつの間にか眠っていたようだ。 携帯がチカチカ光っているのを見て慌てて画面を見る。時間を確認し、結構時間が経ってしまったことに焦る。顔まで被っていたからか、布団の中はとても蒸してしていて気持ち悪い。ぶはぁ、という声とともに顔を出し、布団も動かして冷たい空気を入れると気持ちが良かった。それでも、熱が上がってる気がする。 ぼうっとしながら見るメール。 アカリから返ってきた文章はいつも通りの文章で。もしかしてさっき違う人からメールが来たんじゃないかってぐらい。]
……
[もう時間も時間だし、自分の体力も持たないなと思って、さっき言えなかったぶんのメールを作る。 返事が帰ってこなくても別に良い。後日何か言われたら、全部熱のせいにして、全部冗談だったと言おう。]
(44) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:部誌出るといいねー ―――――――――――――――― アカリンの文章は好きだ。 一回も言ったことないけど、1年の時に部誌読んで、いいなぁと思って、何回も読み返した。名前覚えて、顔も見に行ったよ。 2年になってクラスおなじになったとき、なんか嬉しかった。 だから期待しないでと言われても困る。
END ――――――――――――――――
(45) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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― 津村市総合病院→帰り道 ―
[北野さん。 なんて名前が、会計のほうで呼ばれていたのはどのタイミングであったろう。 その辺りの話は、あくまで名取律の友人の話であり、なにより名取五郎自身がぼんやりと上の空で居たため、さておく。
もし妹が兄の不調に気付いていたとして、もしも提案されても、医者にかかるのは、名取は丁重にお断りしたろう。 なぜなら、混んでいるからだ。 これ以上病院で待ちぼうけているのは、この上なく無駄である事のように思われた。 ついでにいえば、律を送り届けてからでないと気がかりである。 こんな所でまた何分も何時間も律を待たせるわけにもいかないし、一人で帰れというのも可哀想だ。 そういうわけで、名取兄妹は、用が済み次第、帰路につく形となるであろう。]
(46) gekonra 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[さて、朝や寝起きというのは、基本的に体温が幾分下がっているものである。 だから、朝は、だるいけれど、しんどいけれど、それでも妹と共にバスなど使って、病院へ連れていくことが出来ない程だとは、考えなかった。そも熱など計っていないが。
起きてから時間がたっていく毎に、体温は上昇を続けていく。 病院から出る頃には、足元だの頭だのをふらつかせるようになっていた。 バスに乗る。その頃には少しづつ、咳が出はじめて、口元を押さえて顔を顰める。]
げふ げほ ……ずず
[耳鳴りがする。バスの揺れが気持ち悪い。 頭が痛い。顔があつい。でも眠ると、律と一緒に乗り過ごしそうだ。 律から顔を背けて、バスの椅子に頭をあずけたまま、ひたすら咳きこむ。 早く着かないかなと気が急くのは、本当に胸がむかむかしてしょうがなかったからだ。]
(47) gekonra 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[本当のことだった。 だからって、それで好きになったんじゃない。 アカリは真面目で、がんばりやで、責任感強くて、勉強できて、正しいことができて、悪いことをただすことができて、肌が綺麗で、髪がきれいで、つんけんしてるけどたまにやさしくて。それでいてああいう綺麗な文章がかけて。でもたぶん他にも知らないことがたくさんある。
からかって、イヤミを言われて、にらまれたりするだけで楽しかった。 友達になれただけで単純に嬉しかった。 学祭の準備、本当に楽しかった。
まだ、気持ちは伝えられない。 まだ、もう少し…… せめて、直接会って。 顔を見て言うんだ。だからそれまでは……
メールを送り終えて、そのまま意識がどこかに飛んでいく。 朝起きて、送ったメールを見て、ものすごく後悔するかもしれないけど、今はなんだか熱のせいか満ち足りた気分だった。**]
(48) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[バスが到着する。 律を連れ、青ざめたまま立ち上がった。 節々が痛む。 早足にバスを降りた。我慢だ。我慢。我慢。我慢。 咳き込みながらバスのステップを下り、律を振り返り]
先に帰ってろ。
[と言う。 律がなんで?という顔をしている気がする。]
いいから。
[と、つい厳しい口調でぴしゃりと言って、先に帰るようにせかす。 もう家は間近だ。一人でも大丈夫だろう。]
(49) gekonra 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[我慢。我慢我慢我慢。家までもつか? 一歩踏み出す。揺れが気持ち悪いし、足からふぅっと力が抜けるようだ。 息を大きく吸う。口を押さえる。 胸のむかつきが、一向に収まってくれない。 我慢、我慢我慢がま あ 無理だこれは。
名取五郎は諦めた。 我慢の許容を超え、名取は無理をしない事を選んだ。]
(50) gekonra 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[バイブレーション。またメールだ。 誰、なんて思わなくても、自ずとわかる。 開いたメールの文章は、とてもくすぐったいものだった。]
すき、か。
[本当に、おまけみたいだと思ってた。 先輩は熱意があって、面白いものを書いてる。 自分は部員として、それの添え物を書いてるんだと思ってた。 だから自分のものに、好きなんて言葉が返るなんて、思ってなくて。 この感情を今の体調のまま、言葉にするのはとても難しい。]
(51) mmsk 2013/04/19(Fri) 00時頃
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……っぷ、ふ…… ぉええ げぇほ げぇえほ、うぇえほ、げぇ、ぇほ、おえ
[本当にごめんなさいすみません、失礼します。 吐いた先は近所の空き地の隅である。 心の中で何度も謝りながら、わずかに食べた朝飯がすっかり茶色くほぐれたものと、胃液をぼたぼたと地面に吐いた。
近所のおばあさんにその様子を発見され、背中をさすって頂いたご恩を、名取は決して忘れないであろう。
無理をしていた事を叱られながら、*名取はしっかり悪化させてしまった風邪で、数日寝込むこととなった。*]
(52) gekonra 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[だから返事は、とても短い。]
―――――――――――――――― From: illumina_town@easyweb.ne.jp To: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp ―――――――――――――――― 教室でまた、いっぱい話そうよ。 END ――――――――――――――――
[千彰に送ったメールは、これきり。 後は返ってきても、何も書かなかった。メールのやり取りは会話みたいで楽しいけれど、起きているのも良くないのは、わかってる。 携帯をベッドの端に放り投げて、布団に沈んだ。 また話そう。それはまた話す意思があるということで。
好き、の意味が、向かう場所が、文章だけでないだなんて、気づくにはもっと時間が必要だけれど。 学級閉鎖が明けるまでにちゃんと治さなくちゃ、と心に秘めて休息に向かわせる、ほんの少しの楽しみ**]
(53) mmsk 2013/04/19(Fri) 00時頃
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置壱は、ごろちんさいごのさいごにごちそうさまでした(かぜてきないみで)**
chiz 2013/04/19(Fri) 00時頃
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