20 Junky in the Paradise
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見習い医師 スティーブン は 長老の孫 マーゴ に投票した。
墓荒らし へクター は 薬屋 サイラス に投票した。
長老の孫 マーゴ は 風来坊 ヴェラ に投票した。
風来坊 ヴェラ は 長老の孫 マーゴ に投票した。
さすらい人 ヤニク は 長老の孫 マーゴ に投票した。
さすらい人 ヤニク は 長老の孫 マーゴ に投票した。
長老の孫 マーゴ は村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
さすらい人 ヤニク が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、見習い医師 スティーブン、墓荒らし へクター、風来坊 ヴェラの3名。
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 00時頃
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─庭─
[びちゃびちゃと身体が縺れて 吸い込まれていた水分が芝を濡らす。]
〜あ、はははは!
ざん、ざんねん、 さんねんだ だあったねえええ!!
[目くらめっぽうにお互いの手を、あたるはずれる構わず相手にぶつける様は、まるで、餓鬼の喧嘩の様。]
り、陸、陸で、でも、 ば、ばけものは、 動け、動けるんだよ!
[不思議そうに謂うヤニクの声に>>122 まるで勝ち誇ったように歪んだ笑いを浮かべる。 >>125 顔を殴りつけた手には痺れるような衝撃があり]
(0) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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どら、ドラゴン退治の騎士のま、まねでも したか、しかたったの?
あ、あてがあたりが外れて、 ざ、ざんね──ぎぴぎゅ!
[転がりまわっている間に、鼻に向けて強烈な一発。]
〜〜〜〜っ〜!!!
[上乗りの姿勢で、上半身仰け反り、 抑えた鼻からは鼻血が垂れた。]
(1) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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こ…、のッ!!!
[狂喜と怒りを交互に顔に漲らせて、 服のポケットに、手を突っ込む。 そこにあったのは──ぎんいろのフォーク。]
し、ね 死ね 死ね 死ね えええ!!
[高く掲げたそれを、顔面目掛けて、振り下ろした。]
(2) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 00時半頃
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おとな……大人しく
大人しくし してなきゃ だ だめだよ じゃ、邪魔しないでよッ!
[ずぶ、と肉に割れた刃先が埋まる。 "食べ物"が悲鳴を上げた気がした。 噴出した赤が、顔に頬に掛かる。]
ひ、ひとの、人のもの 横から盗ってい、いこうとす するから、
て、天罰だ、てて天罰がくだ、くだるんだ。
["天使様"と酩酊した女王に呼ばれた男は、 赤いミートプディングに、何度も穴を掘る。]
(3) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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[人の顔のかたちをした食べ物にフォークを突き立てると ぷつん。と埋まっていたゼラチンが潰れ
悲鳴が煩くて喉を裂く。]
これ、これは こここれは、
罰な、なんだよ
[ぶし。と繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し、 地面も赤い土も、どこに当たろうと構わずに穴だらけにする。
めちゃくちゃに殴ってきていたその手が力を失うまで。]
(4) 2010/07/13(Tue) 00時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 01時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 01時頃
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─大広間─
[水差しの水をぶちまけて。二人が一瞬止まったのに、満足げに鼻を鳴らす。]
あのなーお前ら。ヤんのはいいけどガラスなんて…… ……え?
[ヴェラが振り向く。その喉の赤を、マーゴの背を染める赤を、認識して言葉が途切れる。 ぐわん、と耳鳴り。視界が歪む。]
お、おい……? お前ら、なにやって……。
[ヴェラの腕が上がり、こちらに伸ばされる。彼の喉から、ぷしゅ、と血が流れる。]
ひ。
[思わず一歩後ろに下がってよけたが、胸元に触れた手はぞっとするほど冷たかった。 ヴェラが歩く。一歩ごとに血が滴り落ちる。マーゴが咳込んで、崩れ落ちて。そして。]
(5) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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[刺して、引掻き、 抉って、裂き 貫いて、]
は…
はー…
はー……
[──ぐじゃぐじゃになったそれを、 眼鏡を置き忘れた素通しの黒い眼が見下ろす。]
(6) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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や…やっと、
い、──いい子に、な、なったね。
か…、かえろう?
[動かず、濡れて重い身体を引き摺り── 灯かりの燈る屋敷へ戻る。]
(7) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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おい、なんだよ、なんだよ、これ。
[壊れたおもちゃのように、同じ言葉を繰り返す。今まで見たこともない、スプラッタ映画のような光景に、足ががくがくと震える。]
医者、そうだ、スティーブン、どこだよ、おい。
[引きつった声で悪友を呼びながら後ずさるうち、がたりと腰がテーブルに触れる。振り返ればそこには、サイモンの宝箱。]
……っ!!
[一も二もなく錠剤をひっつかみ、口に放り込む。今はただ、一刻も早く、あの万能感が欲しかった。**]
(8) 2010/07/13(Tue) 01時頃
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[動く気配のないヤニクを引き摺り、 飛び出してきた窓に引き摺りあげようとするも その身体は、重く]
あ、あとでね。 ここで、ま、待ってて。
[考えた後で窓の下に寝かせて 窓から室内に戻る。]
(9) 2010/07/13(Tue) 01時半頃
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『これ』を、
ま、マーゴにみせ、見せたら、
き…、きっと、
ゆ、許して ──く、くれ、くれるよね?
[赤を見るたびにあんなに喜んでいてくれたのだから
きっと。きっと。ちょっと怒っても、
素敵なものを見せたら、機嫌を直してくれると]
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─大広間─
[広間に戻れば、赤が散り水がそこら中の床に撒かれた "さっきまで"と変わらない状態がそこにある。
窓枠に重い身体で乗ったところで、 悪友が自分の名前を呼んでいるように聞こえて]
ど…どうしたの、へクター。
[ヤニクの身体から零れた真っ赤なジュースや、 ひき肉で服を汚した、 白と赤のまだら男は、目を瞬いた。]
(10) 2010/07/13(Tue) 01時半頃
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[窓の外から聞こえるのは、がつ、がち、と固いもの同士がぶつかる音と男の興奮した声色。それらを子守歌に一度意識を手放した。
目覚めは案外早いもの。瞼を押し上げると目の前にあるのはさほど大きくもない血溜まり。外気に触れて冷えたそれは、体内に在った時とは違い流れる気配もない。
ゆっくり、身を起こしその血を舐めた。] まっず……。 血には催吐性があって…あとはなんだっけ。 授業なんて覚えてねぇや。
[更に身を起こそうとしたら強烈な目眩が生じたので諦めた。 血溜まりも目眩も、そしてじくじく熱を発する首筋も。何故こうなっているかも分からないまま、もう一度寝転がる。]
(11) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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[顔に影がかかり、見上げて窓枠に乗る人を認識した。まだはっきりしない目では、誰がそこにいるのかは理解出来なかったがその斑模様は網膜に映すことが出来た。]
…なあ、誰だかわかんねえけど。 薬と包帯持ってね?鎮痛剤とか、増血剤とか。怪我に効きそうなやつ。 あとなんでこんなに血だらけなのか教えてくれたら嬉しい。
[そこまで喋ったら視界が暗くなって]
(12) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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風来坊 ヴェラは、狭まる視界に抵抗せずに瞼を下ろす。眠気が襲うが、耐えるように噛みしめた。
2010/07/13(Tue) 02時頃
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[どたりと床に下りて、きょろきょろと周りを見回す。]
マ、マーゴ。
[名前を呼んで姿を探す。 破れた白衣を赤く染めて、 火は壁紙を燃やし]
ね、ねえ…
ぷ、プレゼントが、あ、あるんだよ。 ま、マーゴ……
[媚を売るように笑い呼ばわって 褒めてもらいたがるような姿は歪な児童の様]
(13) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 02時頃
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マー、ゴ?
[うろうろと上を探していた目線は、 崩れおれているその姿に気づくに遅れる。]
ど、…どうし…、
[焼けた肌を晒し安い宝石のような硝子を埋めた肌 かけより膝を突き、恐る恐る顔を覗こうとして]
つ、つか、疲れちゃっ、た? ね、寝ちゃった? ま、マーゴ。ね、ねえ、起きて。
[最初は触れるも躊躇うようだった手が、失血した身体を揺する。流れ出していく赤は止まらない。]
(14) 2010/07/13(Tue) 02時頃
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[流れている赤を止める心算は、男にはない。
赤い色は綺麗だと、彼女が言ったから。
好きなものを奪って、また怒られるのが怖い。]
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[ぐったりとした身体を抱き起こして、 きょろきょろとあたりを見回す。 足元の赤を見下ろして手に溜めて]
マーゴ。
の、飲む? な、何か。 ねえ。
[赤い色をした液体を口許に運び、 喉に、流し込む。相手の呼吸を考えない行為であれど ──拒否が聞こえないことに、安堵の表情。]
(15) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[あたりには、転がっているチェスの駒。 可愛くてちいさい。 彼女がくちづけたポーンの駒を摘み]
おな、お腹減った……よ、よね。 ご、ごめんね。
き…気がきかなくて、 [薄く開いた、唇にゆっくりと押し込む。]
(16) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[重ねるのは、唇の合間に飲み込ませた自分のそれか]
ず、ずいぶん、たくさん
あ、赤い、赤も、み、みせられた?
ね、ねえ。
ねえ。
わ、わざと、じゃ、じゃ、ないんだよ。
ほ、ほんとうだよ。
こ…壊れるのはい、いや、だ、だし
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ちゃ、ちゃんと── て、天国に、 つ…、連れてってあげるか、からね。
だ、大丈夫。
[抱きしめて、黒い髪を撫ぜて 拒絶のない柔らかい白い身体を味わう。]
きみより、先に、 ぼ…僕は、し、死んだり、しないから。
[かち。と床にやる手には硝子。]
(17) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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『だから』
だから、だから、だから、
ねえ、僕を──
僕を、あ…いして。贈り物、たくさん贈ったよね。
僕のものになって。好きだって言ったじゃないか。
僕だけのマーゴになってよ。だって上手いって褒めてくれた。
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[髪を撫ぜて繰り返し、耳元で囁く。 やわらかい身体には力がない。
相手を見れないまま、一方的な快感を求める様子は それはまるで、一人遊びのオナニーショウの様。
喉元にチョーカーを贈るように 濡れた硝子を、深く埋めた。]
あ、あのね。
だ、大好きだ、だから。
う……、受け取ってほ、欲しいんだ。
[あ。と思い出したように、懐から取り出すのは 布製の箱。二つ揃いの指輪。身体を支える手が離れて 床に身体が倒れて、骨と床が当たる硬い音がして]
(18) 2010/07/13(Tue) 03時頃
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[拒絶されずされるが侭の身体。
怒りだすことはない。
自分を不要と、そんな事を謂うこともない。]
ね。で、でも。
さっき、い、いいこと、思いついたんだ。
殺しちゃえば、
もう、ぼ、僕の、もの、だよね?
先に、僕が、し、死ぬこともないしさ。
だから。
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だから。
これで、ぼ、僕の……だよ。
[受け取られなかった指輪。 ずっと持ち続けられていた指輪。 その小さい方を左手の薬指に押し込んで]
───あ、あいしてる。
[傷だらけの指に嵌められた指輪を見て ─── 男は、嬉しそうに*笑った*。]
(19) 2010/07/13(Tue) 03時半頃
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だ、大丈夫。
地獄に、落ちたりはし、しないよ。
き、きみは。
マーゴはきれいで、
マーゴは魅力的で、
マーゴはやわらかくて
マーゴは、
──… やさしい、僕の天使だ、だから。
『だから』
「だから」
─── あいしてる。
[繰り返す先にその人がいるのかすら、男は*見てはいない*。]
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ふ、
… …あ は 。
[含み笑う。髪を梳き撫ぜる手は、丁寧に、 ──人形を扱うよう。くつくつと肩が震える。]
ふ ふふ。
[気分が高揚して、寒さも熱さにとり変わる。 腕をぐいと引けば踊りにでも誘うよう。]
(20) 2010/07/13(Tue) 23時頃
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…… そんなところに這い蹲って、 どうしたの、ヴェラ。
[ひどく満足げな、薄笑いを浮かべながら。 今、ようやくそれ以外を見た、と、そんな調子で、 >>12 声を発する影に首を傾げる。]
ああ……、薬なら。 あっちに、たくさんあるじゃない。
[あっち。と指し示すのは、 治療薬ではない薬が詰まった飴色の箱。]
(21) 2010/07/13(Tue) 23時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/13(Tue) 23時半頃
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[部屋の中で行われる、動かなくなった人への愛撫を 眠たげに眼を細めて眺めていた。細かい所作までは見えずとも スティーブンがマーゴにプロポーズするような仕草や髪を梳く動作は見て取れた。それに対するマーゴの拒否がないことを若干不思議に思いつつ、けれどただ見ていた。
楽しそうな笑い声を耳にいれ、 そういえばヘクターはどこに行ったのかと僅か顔をもたげる。 そこに掛かって来た声の方を見てみると、満ち足りた笑みを浮かべた、火傷で肌が赤らんだスティーブンを認識した。]
……ん。あっちね、了解。 なんか幸せそうだな、傷だらけなのに。
[別段返答は求めない素振りでよろよろと身を起こす。頬に張り付いた血が、粘りつきながら下方へ移動する。左手で首を抑えながら箱の方へ移動した]
(22) 2010/07/14(Wed) 00時頃
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["マーゴ"へ、にこにこと笑いかけて、 ヴェラの動きが辛そうでも手助けはしない。]
… ヴェラは、幸せじゃあないの?
[きょとんとして首を傾いで、 眼鏡を置き忘れた素通しの目を眇める。 相手がよくは見えない。]
ああ……かえったら、 眼鏡、新しくしなきゃ。
(23) 2010/07/14(Wed) 00時頃
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んー……………。 [たっぷり5秒、間が空いて]
幸せなんじゃねーの、多分。 頭がぼーっとする、ぐらいの不調はよくあるし… パーティーだし。
[ああ。と思いだしたような声をあげて]
そういやあ、他の奴はどこにいるんだ? パーティーなのに帰ったとか?
[次はコンタクトにすれば。と軽く返す]
(24) 2010/07/14(Wed) 00時頃
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……ちょいどいて。 [箱の前に見える影に軽く声をかけて、中を覗き込む。 かつて見た時のような目を突き刺す煌めきは今は見えなく、ただ原色や蛍光色の毒々しさを発しつづける錠剤や液体がある。]
どれが、いいのか、わかんねーよ。 サイモンめ。救急箱ぐらい整理整頓させとけって。
[包帯もないし。とブツクサ言いながら箱の中身を掻きまわす。 しょうがなく手に取ったのは、市販の風邪薬のように見えた錠剤。口に入れて噛み砕いてから飲み込んだ。
テーブルの上によじ登り、寝転がる。]
あー……しんど。
(25) 2010/07/14(Wed) 00時頃
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[首を傾げる様子を眺めて、 腕の中を見下ろして 笑いかけて]
そっかあ。うん。 いいね。 いいね。
[ヴェラの返事に安心でもしたように、にこにこと笑う。 動かないマーゴの髪を繰り返し撫ぜて]
ああ。みんなは、……かえったよ。
寝てるのもいるけど。
ええ。 コンタクト怖いじゃあない。 目の中になんかいれるなんて。
(26) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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[死んだことを認識していても]
[殺したことを認識していても]
[現実感の遠い酩酊はまだ続く]
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アハハ。
サイモン、あんまり整頓得意じゃなかったから。
[笑い声を立てる。]
た、楽しいね。
パーティ。
こんなに清々しい気分は、 ひ、久しぶりだ。
(27) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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もっと、
ずっと、
この楽しいパーティが、続けば、い、いいのに。
[そういって座ったまま、周りを見回す。 騒ぐだけ騒いだ後の周囲は爽快なまでに散らかって]
ね?
[流れているメロディは歪んで圧をもって 耳と脳を押さえつける。それすらも心地よく]
(28) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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[テーブルの上から、マーゴに微笑みかける男に声をかける。]
お前が幸せなのはわかったけどさ、マーゴは? いつもにしちゃあ随分大人しくしてんじゃん。
[女と組み合った事など記憶の彼方、女が動かないことだけを疑問に思い問いかける]
……帰ったぁ? なんだよ、つれない奴ばっか。 [それとも時間がまずいのかと、時計を探して目を動かすが目当てのものはみつからず。]
医者が怖がるって言うのもなんか新しい。 なぁ? [そう言って視線をもう一人の男に移す。 ぐり、と動かせば薬が効いてきて、視界が何倍にも揺れる。幸福な心地良いぬるま湯に浸かり、息を吐いた]
(29) 2010/07/14(Wed) 00時半頃
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[テーブルクロスを捲りあげて首筋に当てる。随分遅い止血のつもり。 そうしている間にも薬は巡り、高揚感が体の隅々まで行き渡る]
おう、続けばいいなぁ。 [そう答える声は上の空。眼前に広がり始めた宇宙に心を奪われる。散らばるガラス片の輝きは星屑となって床を這いだす。]
ああ、でも人が少なくなってきたらお開きかもな。 サイモンが何か合図だして終わるんだろ。
(30) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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し、幸せだよ。ま、マーゴも。 き…決まってる。
[床すわりで手を繋いでみたりはしても、 黒髪の娘の目は、男を見ない。]
…たぶん。
[だからか。むくれて言い返す声には少し不安が混じる。 周りを見回せば、蹴り壊されたっきり、 ずっと、止まったままの時計。]
(31) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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え。
[お開き。とその言葉に眉を下げた。 寂しがるような顔。]
………。でも、今、サイモン、いないから。
[周りを見回さずにやけにはっきりした口調で言う。 黒い目は、壊れた時計を映して]
時間──とめちゃえば、
ずっと、このまま、パーティの時間だよ。
[狂ったアリスのお茶会みたいに騒々しくばからしく、 ずっとみんなで騒いで、楽しいパーティ。]
(32) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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ああ。
そっか。
時間を
……とめちゃえばいいんだ。
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[意地になったような物言いに聞こえて、体を起こしてそちらに向き直る。マーゴはスティーブンに寄りかかっているように見えた。その様子に小さく歓声をあげる。]
おー。なんか知らない間に大分丸くなったな。 で?告白の言葉はなんていったんだ?マーゴの返事は?
[幾分か物珍し気に問いかける。けれど、ピクリともしないマーゴに眉をよせて。] マーゴ拗ねてんの?
あ、サイモンいねえんだ。あいつ、寝てんのかな。 [テーブル脇から足を下ろし、マーゴの方へ一歩進む。]
でもお前ら付き合ってんなら、いいじゃん。パーティー終わっても。 [終わって欲しくない、を二人きりの恋人の世界と関連して考えて。]
俺、明日解剖実習あるから帰るしさ。
(33) 2010/07/14(Wed) 01時頃
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ま、マーゴは、…もともと、 や、やさしいよ。
拗ねるなんて、そ、…そんなことな、ないよ。
[眉根を寄せて、抱いている身体を、 ヴェラからあわてて隠すようにする。 ばたばたと白衣を脱いで、肌にかぶせ]
サ、サイモンなら。
…あ、あっちで、ホリーとでも、 い、一緒にいるんじゃあない?
[あっち。がどこなのかは言わずに]
(34) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[続く言葉には 自分の薬指の指輪を見下ろし へらりと笑う。ここにいる限りは、きっと幸せ。]
…… ヴェラは、かえりたいの?
[だからか。帰る。と言った言葉には、 ごく不思議そうに相手を見上げた。]
(35) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[首を傾げて、周りを見回す。ぐちゃぐちゃの色彩と どろどろの世界。火が遊び、床は汚れて 眠りこけて沈んでいる人間が何人もそこここに。]
… 合図………
[ぼんやりと天井を見上げる。 警察の鳴らすサイレンのような音が──遠く聞こえた気がして 眉を潜めた。]
(36) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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[優しい、との言葉にひくり、顔が引きつるのは何故か。 少し近づいただけで女の体は、燃えカスみたいな白衣の向こうとなった。訝しむ表情を浮かべて尚も歩み寄るが、サイモンとホリーが一緒と聞くと。]
ああ、ホリーをサイモンの所に送ったって言ってたもんな。 [誰か教えてくれたのか、思い出せないけれどそう答えた。]
うん、明日、人をヒラくんだ。 ……その為に入ったんだ、サボれないって。 [予習しとこうかな、と零す口元は歪んだ笑みを形作る。 手頃な物はないかと視線を巡らし始める。]
(37) 2010/07/14(Wed) 01時半頃
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合図? [首を傾げて耳を澄ませても、聞こえるのははぜる音と雑踏のざわめきのような混声。 しかしスティーブンの顔を見て]
そろそろ、なのかもな。帰り支度始めれば? マーゴと帰るのかわかんないけど。
[そう言って、マーゴの顔を覗きこもうとして― マーゴの姿が見つからない。スティーブンが抱えているのは、肉色の物体。]
(38) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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|
[細やかな表情の変化には眼鏡のない視力では気づけないけれど、 近づいてくることは特に嫌がる様子もない。]
うん。仲良く、してればいいけど。
[そう頷いて]
へえ……
解剖は、僕は、 そんなに好きじゃなかった、か、から。
何が好いの?
[単純な興味で聞いている世間話の風。 指で隠した白い腹をたどる。 想像のなかで、割り開きでもするみたいに。]
(39) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[無遠慮に覗き込まれると、むっとした顔をする。]
僕は、マーゴと行くところがあるか、から。
いいんだ。
[盗られないように、警戒するように、 マーゴを抱いている手に力を込める。]
(40) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[妄想に溢れた頭は思考する。]
か、彼女と、
て…天国に、いくんだ。
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[解剖のなんたるか、それはまだ答えられないけれど、何故好きなのかは答えられる。 指は床を這い、きらきら発色するガラスを掴んだ。それで指先をぷつり、させば怪我の大きさにも似合わぬ血の玉が浮かんでくる。]
……例えば。 ここ。 [とん、と指先で軽く着くのはスティーブンの胸元。]
鎖骨と左鎖骨下静脈。この下にいくと肋骨が心臓や肺を覆う。 [口で示す通りに指は動き、赤を引いていく。横に縦に、肉の下の骨を彩る。]
内臓がこの中に収まって、かつ機能美もそこにはついてくる。合理的なシステムがこの中に詰まってる。 …そう考えると興奮しない? どんなに外見が違っても、みんな同じの腹に抱えてんだよ。
[骨格は更に綺麗。 そう呟きながらも、ちらりと盗み見るのはスティーブンの抱える肉。手のなかでガラス片を転がしつつ、聞いてみる] それ、マーゴなの?ただの肉じゃね。 開いてみたい。
(41) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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風来坊 ヴェラは、スティーブンの、力の籠もる手をちらりと見る。
2010/07/14(Wed) 02時頃
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どこの健を切ったら、動かなくなるんだっけ。 [頭の中をひっくり返しても出て来そうもない答えを探すのに躍起になって、思わず口をついてでた]
(42) 2010/07/14(Wed) 02時頃
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[ヴェラの指が服に赤い玉で筋を引いていく。 知識としては頭の中にあり、 辿っていく手を見る目は、 医学書を読んでいるのと同じ目をして]
これは、ま、マーゴだから、 だ、だめだよ。
もう、ぼ、僕のだ、だから。
[けれど、希望には、身勝手な物言いで、 ヴェラを睨み付ける。]
あ、あっちの向こうに、 別のが、転がってるじゃ、じゃない。
[指差すのは窓の方。ヤニクを"置いた"あたりを指差す。]
(43) 2010/07/14(Wed) 02時半頃
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た、試すんなら──あとで、ちゃんと縫合してよ? う、動けないと困るし、痛いのも、やだ。
麻酔かけてね。
(44) 2010/07/14(Wed) 02時半頃
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見習い医師 スティーブンは、でもマーゴはだめだよ。と彼女が何も言わないのをいいことに、怒ったように言い募る。
2010/07/14(Wed) 02時半頃
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えー。どうしても駄目?
[再度、聞くけれど芳しくない反応が返ってきそうで 反応を待つでもなく立ち上がる]
あっちにも解剖用のがあんのね、しょうがないからあっちにしとく。
[あからさまに溜め息をついて残念がるが、続く許可をくだす声を聞くと苦笑した]
注文多いなぁ。俺縫合ムリだから、諦めなきゃ駄目か。 だいたい縫合は医者の仕事だと思う。
[そう言って示された方へ歩く**]
(45) 2010/07/14(Wed) 02時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/14(Wed) 02時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/14(Wed) 02時半頃
|
マーゴはだめ。
[言い切って、あきらめる様子に、 うんうん。と頷く。]
ぼろぼろにしちゃったから き、切るのも大変かもしれないけど──
縫う練習も、す、するんじゃないの?
[不思議そうに首を傾げて]
ぼく、あれ、 上手く、繕えたことないけど。
(46) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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[歩いていく背中に、 何の気なしに手を振る。]
ねえ。
──本当に、かえるの?
[もう一度尋ねて]
(47) 2010/07/14(Wed) 03時頃
|
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…… へクターは、どうする?
[もうひとり、悪友にも、 この後を尋ねて──*首を傾けた*。]
(48) 2010/07/14(Wed) 03時頃
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こんな、……こわいところじゃあなくって
一緒に、天国に、行けたらいいのにね。
[そうして、黒い目は、壊れた、のっぽの時計を*眺める*]
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2010/07/14(Wed) 21時半頃
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[縫う練習も――そう聞かれて今度は即座に答えた。]
縫うの苦手。 あんなん上手くできるぐらいなら今まで何足の靴下が甦っていたことか。練習すること自体諦めてんぜ、縫合に関しては。
[縫えないなら、お前の治療は受けたくないなぁ……。 ぼそっと落とした言葉は背後の彼に聞かせる為ではなく、本心が思わず零れたから。「ぼろぼろにした」との言葉に軽く首を傾げたが、深く聞かなかった。 背中にかかる言葉に反応するが、振り返ることなく言葉を返した]
ん、帰る。 人も少なくなってるみたいだし。
(49) 2010/07/14(Wed) 22時頃
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[がりりとかみ砕いた錠剤はひどく苦い。カプセルが含まれていたのか、ゼラチンが溶けたのか、どろりと粘つく感触に、ひどい味。]
う、あ……。
[口元を押さえてしばし耐える。期待した多幸感は訪れずとも、少しずつ現実感は失われ。全てが夢の中のように。]
あー……スティーブン?
[目を閉じれば針金の化け物が襲ってくるから。目を無理矢理に開いて友人の声に応える。]
なに、お前、そんな、え?
[赤。それは花に見え、炎に見え、……返り血に見え。 恐怖とそれを否定する気持ちと幸福感と、男の心理はふらつく独楽のように落ち着かない。 それでも、マーゴを治療するかのようにスティーブンが近づいていけば、ほぅ、と安心したようにため息をついた。]
(50) 2010/07/14(Wed) 22時半頃
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[窓枠まで歩けば、床に散らばるガラス片を一瞥し、無造作に足で脇にやり空間をつくる。しゃらしゃらとガラス同士の触れ合う音はどこか涼しげ。 随分と吹き抜けのいい窓から身を乗り出して右左と見渡す]
……? 何もない、んじゃね。
[そう小声で呟いて、空を見上げる。綺麗な空。眩暈がして慌てて頭を下げると窓の下に赤い塊を見つけた。
みっけ。 そう口の形だけで囁いて笑む。見たところ、大分人に似せて作られてる肉らしい。顔までは見えないけれど、その恰好は五体満足のよう。 窓から外へと出て、肉の前にしゃがみ込む。 指でガラス片を遊ばせながら、なんとなく、顔を持ち上げてみた。]
(51) 2010/07/14(Wed) 22時半頃
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……っい
[髪を掴んで上を向かせた顔は、顔と呼ぶのはおかしな肉の塊だった。 息をのみ、口を抑えるが、漏れてしまった音は戻せない。 そのままの状態で数秒固まる。視線は抉られた赤から外せずに―目があったとしたら―見つめあった体勢で暫く動けなかった。
ようやく、張りつめていた息を吐く。浅い息をなんども繰り返し、不思議とこんな呼吸ばかりしてきた気分になる。]
ほんっとに、趣味悪ぃ。
(52) 2010/07/14(Wed) 22時半頃
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[ぼんやりと見える風景。マーゴに何かを飲ませているスティーブンと、横たわったままのヴェラと、ちらちらとこちらの隙をうかがう壁紙の影と、…… ……やけに鋭く光った、ガラスの破片。]
……え?
[鋭い破片がマーゴの喉に突き刺さる。(そんなはずはない、見間違いだ) マーゴはぐったりとしている。(馬鹿だな、スティーブンに甘えてるんだろ) 指輪が、マーゴの指にはめられて、そして(よかったじゃないか、二人が、二人が……?)]
あ……。
[震える足で立ち上がる。気づけば近くに誰かが居た。薬を取って立ち去る、それは一瞬だけ交差した影のよう、スティーブンは幸せそうに、目を閉じる、化け物が居る、きらきらと光るガラスはみんな彼女の手先だ、目を開ける、そこには、そこには。]
……なあ、スティーブン。
[帰るのかと言う問いに、返したのはまったく違う問い。]
そいつ……生きてるのか?
[声は震え、お守りのようにぎゅっと握りしめるのは、殺傷能力など皆無の注射器。]
(53) 2010/07/14(Wed) 22時半頃
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なんでこんな風にすんのかねー。 いくら解剖用っつっても、ねぇ。
[そうは言いつつ、まじまじと近くで、その抉られた面を眺める。]
ん……。なーんか、……。
[自らが感じる違和感に首を傾げつつ、観察は続けて。解剖用の肉のはずなのに服を着ていることに気付いて更に首をひねる。 どこかで見た服。そう言いながら、脱力しきった手に触ってみて。その褐色の肌に気付いた。]
え、まじで。
(54) 2010/07/14(Wed) 22時半頃
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[マーゴに被せた白い服は返り血に染まり赤く。 床に座ったまま、眼鏡のない、 暗い黒い眼が、問いにきょとりと瞬く。]
ううん。
[疑問ではなく、 否定に首を横に振る。]
────死んでるよ?
殺したんだもの。 当たり前じゃない。
[何を当然の事を、と。そんな調子で震えるへクターへ 暗い黒い穴のような目を向けて、首を傾けた。]
(55) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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約束してたのに……破ろうとするから、 どうしたらいいのかわからなくて
[へら、と笑う。]
でも、
やわらかいし 怒らないから
…… 最初からこうすれば良かったかなあ……
[しゃべってくれないのが残念だけど。と、 少し不満そうにしている男は、 いつもどおり過ぎて──正気に見えない。]
(56) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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[ヤニクだ。 留学生の、ああどこの学部だっけ、とりあえず余所からきたヤニクだ。
顔があるのが普通なのに、なにかで抉られたように顔面の肉を失って転がってるのは解剖用ではなく人だった。弾かれたように触れていた手を離す。震える手は自分のものなのに冷たくて、死人のように思えた。
落ち着かないと。 その言葉だけがぐるぐる回り、なんら解決策を提示しようとしてこない。人差し指の第二関節を食んで噛む。痛みは走るけれど現実からは逃げれない。 立ちあがって、窓の外から室内に叫ぶ、つもりだったけれど喉が傷んで声を張り上げられず、普通程度の音量になる。]
ちょ、 人が死んでる
(57) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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死ん、で……?
[自分で尋ねておきながら、答えの意味を数瞬理解できなかった。]
こ、ころし、た? なんで、だって、お、おまえ、マーゴが、すす、好きで。
[あまりの事態に言葉はつっかえ、それはまるで以前の友人のよう。
約束だとか、最初からこうすればよかっただとか。当たり前のように紡がれる言葉を脳が拒絶して……ふくれあがった恐怖は、薬によって視覚化される。]
ば、ばけもの、
[スティーブンの姿に、針金の化け物がダブって……矢も楯もたまらず、逃げ出した。
──ボーン、ボーン、ボーン、ボーン
打ち壊された時計が、狂ったように鳴り始める。それは最後の最後まで、パーティの崩壊に気づいていなかった男をあざ笑う鐘の音。]
(58) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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[室内の様子に息をのむ。]
死んでる?殺した?
[ヒュ、喉が鳴るけれど、その音は鐘の音にまみれて消える。 背を向けて逃げ出すヘクターを一瞥し、視線はスティーブンに戻る]
(59) 2010/07/14(Wed) 23時頃
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[さっきまで楽しそうに笑っていたのに、 悪友は、不意に──スティーブンにとっては、不意に。 青くなって逃げようとする]
好きだ、って、何回も言ったのに …… たたくんだよ。
[問いに頬を押さえて、マーゴを見下ろす顔は 頬の痛みを思い出すようにしかめられ]
……へクターもヤニクも、 何、幻覚…見てるの?
僕は最初から、僕なのに……
(60) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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──どこいくの?
[不満そうに顔をしかめて。 逃げる男を追いかけようと、マーゴから手を離して、 立ち上がればそこで、時計が鳴り響きだした。]
あれ。
(61) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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たす、け、
[恐怖に震える千鳥足で走るから、椅子やらテーブルやらにぶつかり、はね飛ばす。 壁も、天井も、ワインボトルも。全てが今のヘクターにとっては恐怖の対象。]
あ、サイラス!!
おい! 起きろよ、スティーブンがやばい!!
[そんな中で浮かび上がるように、見知った顔を見つけて駆け寄る。だが揺すり起こそうとしたその体は……すでに冷たい。]
そ、んな、嘘だろ……?
[彼の死因が薬物の過剰摂取によるものか、それとも誰かに殺されたのか……。そんなことは今のヘクターには判断できず。]
うわぁあああああ!!
[逃げ出した先は、元の大広間。]
(62) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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[ヴェラがぼそりとつぶやくのにも、 不思議そうに首をかしげる。 悲鳴が上がるのも、音楽の一部の様。]
さっきまで、
二人とも
同じことして
同じもの見てたのに。
[壊れた時計。燃えた壁、焼かれた肉。 壊れた身体。ぶちまけられた胃の中身。 そこら中に散らばっている赤い血液。]
(63) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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[薬で保っていた体調は、現実に帰れば失血により目の前が暗くなって思わず窓枠に手をついた。掴んでいたガラスが肉に刺さる。 時計の鳴き声もヘクターの叫び声も耳にうるさく、脳みそを揺らす。
目を凝らして見えるのは、走るヘクターと佇むスティーブン。 意味不明なものに対する不快感は体の底から上がってきて息苦しさに変わる。この場から逃げ出したい。そう思っても足が動かないのは血が足りないからだろうか。
この場から逃げられるのならば― 掌の肉に突き刺さるガラスを、今一度見つめた。 室内で呟くスティーブンに]
死んでる、とは思わなかったから。
[だから騒がなかったんだと、弁解するように返した]
(64) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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嘘だろ、なんでここなんだよ……。
[走った先は、逃げ出したはずの大広間で。自分が来た方向に走ってしまったということに気づけずに、嫌な汗がだらだらと流れる。]
ループ、してる……?
[ならばマーゴも生き返っては居ないかと。ささやかな希望を込めて見やった先は、先ほどと変わらぬ地獄絵図。]
あ……。
[酒を飲んだ翌朝のように、ぽつり、ぽつりとよみがえる記憶。 自分が蹴り壊したのはなんだったか。殴ったのはなんだったか。炎の中には誰が居たのか。自分が抱きしめたとき、サイモンは、まさか。]
……なぁ、スティーブン。
[ぽつり、問うた。]
……殺したのは、マーゴだけだよな?
[願うように。確認する。]
(65) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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墓荒らし へクターは、風来坊 ヴェラの言葉を聞いて、すがるような視線を向けた。
2010/07/14(Wed) 23時半頃
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女王様を蹴ってたのも? 犬だったのも?
覚えてないの?
… … 虫はもう大丈夫?
[ふらふらとしているヴェラを見やり ただ、首を傾げて、 走り回るへクターをぼんやりと見ている。]
(66) 2010/07/14(Wed) 23時半頃
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[見回す、いや、見回したつもりはないけれど目に入る。 黒く焦げた少女の遺体、原形をとどめないぬいぐるみ、得体の知れないぐちゃぐちゃ、……目立つ赤。]
……おなじこと、って、なに。
[目を閉じるとすぐに襲いかかってこようとする何体もの化け物たち。どうにか耐えたくて薬を探す。先ほどの薬はまだ残っているというのに、摂取したての強烈な感覚が消えてしまえば、それはただ精神の不安定さを煽るだけの効き目しか持たない。]
(67) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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[殺したのは、殺人犯はスティーブン。 その認識は事実のように脳に刷り込まれてゆく。 震える手に握るガラスはぶれて、炎を反射してキラキラと輝く。
これで、殺せば、助かるのだろうか。殺されることは無いのだろうか。 スティーブンの言葉を思い出す。 帰って行った人たちはみんな死んでしまったのか。 誰がいたか思い出そうとしても頭は働かず、出てくる映像は― 誰かの首を絞める、自分の映像。 思わず頭を振る。]
違う、殺してないっ 俺は殺してないから、きっと。
[きっと周囲の人間には判らぬ言葉を吐き出して、 >>66聞こえてきたスティーブンに噛みつくように言葉を返す]
覚えてる、覚えてるけど 虫を潰そうとしたけどっ
(68) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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でも俺は人を殺してないよな?誰も殺してないよな?
[女の首を絞める映像が頭から離れない。立ち止まったヘクターにも同じような縋る視線を向けて]
(69) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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[疑問に猫背の男は、酔っ払いが記憶を手繰るように 指を、ひとつひとつ──ゆっくりと折りまげる。]
いち、にぃ……さん……、…
[そこまで数えて、途中でやめ、 床で"寝ている"ものを見まわす。]
… それじゃ、数が、あわないね。
[見下ろした手のひらは殴ったときにか、 赤くなっている。]
大丈夫、へクター? 顔色悪いよ?
(70) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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おなじことって、違う、俺は、そんな……
パーティだって言われたから来たんだ! みんなでクスリ決めて騒ぐ、いつものやつみたいな、邪魔の入らない場所で!!
[叫ぶ。めちゃくちゃに声を張り上げて。]
俺は違う、俺はなにも……っ!!
["殺してないよな"、と隣の男も同じことを問うているのが聞こえる。ああそうだと肯定しようとして。彼が自分が水をかけた相手……マーゴと共にいた相手だと、気がつく。]
……う、あ、ちがう、お前だって、マーゴを……!!
[誰も信じられないのではないかと、狂った頭は恐怖に駆られる。]
マーゴのこと、血まみれに……!!
(71) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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……そうだ。
俺がここに来たことなんて、誰も知らないんだ。
[ドラッグパーティに行くなんて、軽々しく人に話すことではない。 バンド仲間も今日のことは知らない。サイモンも、サイラスも、居なくなってしまった。]
……二人とも、居なくなれば……!!
[力の強そうなヴェラから? 狂気をはらんだ視線が二人を行き来する。]
(72) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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おなじこと?
[疑問に返り血のシャワーを浴びた男は、 床を見回して、壊れた時計を見て 背中から"折れた"ように見える身体を見て 首を傾げた。]
─── 覚えてないの?
[そこにいる二人に、黒い眼はたずねる。]
(73) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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おぼえて、ねーよ!!
[叫んだ声は、悲痛。]
(74) 2010/07/15(Thu) 00時頃
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