182 【身内】白粉花の村
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人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
サイモンが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、キリシマ、クシャミ、ディーン、ガーディ、デメテル、ネル、レティーシャ、朝顔、ローズマリー、セシル、オスカー、ヤニクの12名。
本日落ちる二人はこちらになります→朝顔[[who]]、ディーン[[who]]
吊り票をキリシマに委任してください
※落ちる方には後ほどキリシマが何らかの形でご報告に参ります
(#0) 2014/06/27(Fri) 09時頃
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ちょ、っと、
[抱えられて引きずられる。こんなぼやけた思考だけど流石に抵抗の意志くらいは少なからずある。不満げな声を漏らして、無事な方の腕で押し退けようとしたけど、結局ろくな動きも出来ないでずるずる床の上を足が滑っただけだ。
一瞬視線を落とした座らされたベッドのシーツもいつもみたいにただ真っ白なだけじゃなくて、奇妙な色をした染みが見えた。気持ち悪いなあ。 顔があげられるとすぐにそれは見えなくなったけど、どっちにしたって今度は壁の間際にまた違う物が見えるのだから辟易してくる。
本当に夢の中に行けたら、どれだけ良かっただろう。]
やだ。飲みたくない。
[考えが単調になってて最早これじゃただの駄々だ。 この症状が顕著になったのはたぶん、たしか、此処へ来た頃だったはずだから、目の前の兄が自分の様子を奇妙に思うのも当然ではあるんだろう。 今でも頻発するわけでもない。だから余計に薬なんて飲みたくない。]
(0) 2014/06/27(Fri) 09時頃
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……、…そのうちって、いつだよ、
[会いたいとそう零した祖母の元へは、このままいけばあと数か月で迎えるんじゃないかな。だからこそ、今会いたいとそう願った。それがどういう意図をもって口にされたのか、相手に伝わったかは定かではないけど。
耳に届く励ましは励ましには到底聞こえなくて、動きの鈍った脳味噌の中で怒りや苛立ちに似たものがぐるぐると巡る。 責めるような口調の問いを静かに投げた後。はあ、と大仰な溜息を零した。怒るほどの気力がない。]
いいよ別に。 ―――…もう疲れた。
[相変わらず右手の痛みは主張を続けてはいたけど、徐々に麻痺してきてるような気さえする。 一度零した溜息が気を弛ませたのか、つい本音が漏れた。]
(1) 2014/06/27(Fri) 09時頃
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[>>2:235朝顔が風船を膨らませる様子には、代わってやろうかと、少しだけハラハラしたけれど。 でもそこまで子どもじゃないだろうと、思い直して、薄水色に色を変える風船を眺めた]
僕は怪我してないけど、また傷付けたんだ。 …、ごめんなさいしないとな。
[今日した喧嘩のあれこれを思い返して、また溜息をついて。 宙へ浮かんで落ちる水色を暫く見て、それからまたいそいそと茶色の鶴を折り進めた。朝顔の言葉に、そうだね、って返事を付け足して。 こんな小さい子でも、ごめんなさいは言えるのにな]
そうだな… 今何してるとか、それだけ。 心配だろ?
[合わせられる目には、心を繋げられている様な、そんな錯覚さえ覚えて。彼女は時々僕と似ている。
鶴を折るのは忘れられて、その笑みを切なげに眺めて]
(2) 2014/06/27(Fri) 10時頃
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はあ? クソ、手間のかかる奴だ……。
[ベッドへ連れて行け>>1:199という言葉に、酔いの為にふらりと立ち上がる。そうしてぶつくさ言いながらも手を伸ばして、彼の手を取った ぐい、と。その手を引いて、どうにか立ち上がらせて、肩を貸しながらふらふらと歩き出す。目と鼻の先の筈なのに、随分遠く感じられた。 ……酒でぐでりとした体は先程よりも幾らか重い。クソ、どうして今日はこう厄日なんだ]
ほら、着いたぞ。
[よろりと蹈鞴を踏みつつ、ベッドの前まで着けば彼の方を向く。 そのまま落としても良いのだが、吐かれたら面倒だ。さっさと寝ろ、と促して、彼がベッドへ寝るのを待つだろう]
(3) 2014/06/27(Fri) 10時頃
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[子供じみた返答>>0>>1からは、処方した薬が全く役立っていないことがすぐに理解って、ため息をひとつ。 誤魔化すでもなく素直に否定する辺り、そんなところまで自分と似ているのか、それとも単純に、思考能力が低下しているのか。
けれどそこからも、おそらく今、彼から出る言葉に嘘はないだろうと推測できる。 だからこそ続く言葉に、眉間の皺はどんどんと深くなった。]
……疲れた、?
[何を言っても嫌だ嫌だの一点張りで、これではまるで埒が明かない。 薬を拒否するのも、もう逢えない祖母の名前をわざわざ引っ張ってくるのも、極めつけのその言葉も。 力無い否定の一つ一つが、腹立たしくて堪らない。]
(4) 2014/06/27(Fri) 10時頃
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……こっちだって、おまえの為に手を尽くしてるんだよ。
[小さく吐き出したその言葉は、弟にとっては鬱陶しいエゴでしかない。 そんな勝手な主張が通る訳がないとは、理解っている、けれど。]
(……疲れた、なんて。 15のガキが言うような言葉じゃないだろうが)
[そうして、そんなガキを相手にした時、先の回診への工作といい、自分の思考はどうしても抑えが効かなくなる。 表情を変えない顔を睨み付けて。 その下、不健康な首に手を伸ばして、――ひたりと指を沿わせた。]
……、それなら。 僕がおまえを殺してやろうか。
[冷静になったのならば実行なんて、できるはずがないけれど。 下らない諦念ばかり吐き出すその喉を、いっそへし折ってしまえたら良い、そんな感情が。 その瞬間、その一瞬だけは、確かに浮かんで広がった。]
(5) 2014/06/27(Fri) 10時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/06/27(Fri) 10時半頃
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[文句を言いつつも運んでくれる彼(>>3)に対してクスリと笑ったが聞こえただろうか。
ベッドの前まで来るとお礼を言って座るつもりだったが少し困らせてみたい、という悪戯心が湧き上がってしまった。それはすぐに実行へと移され、首にかけている腕に力を入れるとベッドの方へと投げた]
どーん!ニッハハハハ
[完全に酔っ払いのテンションであり、ディーンにぶつからないように腕を支えとしてなんとか体制を保っている状況だが傍から見たらクシャミがディーンを押し倒して居るようにも見えるだろう]
ディンさん甘いよねぇ、口では文句ばっかり言うくせに何だかんだで優しいんだか……ら…おえ……
[無茶な運動をしたからか、吐き気を催したように見えたがすぐに何でもないようにニハハと笑った]
うぇー、運んでくれてありがとうござ…い……えふっ
[虚ろに礼を言うとそのまま頭を下げ、腕に力を抜いてディーンにもたれかかるように寝てしまった。勿論誰にでも横にずらせばどかせるくらいであり、それはいくら力の無いディーンでも可能だろう]
(6) 2014/06/27(Fri) 11時頃
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[疲れた。疲れたよ。 疑問めいて反芻されたその言葉>>4を、訂正する気なんてない。
朝も昼も夜も。途切れる事のない時間にもう充分耐えてきた。 絶望や苛立ちを感じた刻限も、今じゃもう羨望に変わってる。
目の前の相手からは隠す気もないのか、表情からも、声色からも、苛立ちが直接伝わってくる。 だから何だって言うんだ。怒りたいのは俺だよ。 兄に対面するとガキの我儘に違いない自分勝手な思考に陥るのはいつものことだけど。向けられる言葉ひとつひとつに、それがどんどん増していく。]
(7) 2014/06/27(Fri) 11時半頃
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…な、に言ってんだよふざけんなッ! 今更気にしてるフリなんてしてんじゃねぇよ!!
[おまえの為に、そんな言葉>>5を耳にするといい加減冷静でもいられなくなる。 アンタがこんなわけのわからない病をもった患者だらけの所に、好きこのんで足を運んだわけじゃない事を、僕が知らないとでも思ってるのか。
うまく纏まらない思考はひとつの感情に傾くと、もう歯止めなんて効かないから。苛立ちに任せて怒鳴り声と共に相手の胸倉を掴んだ。 普段滅多に大声なんてあげないからそれだけで僅かに呼気が乱れたけど。ふと伸ばされた指先が首元に触れて、予想もしなかった問い掛けにぴたりと動きを止めた。 怪訝とも驚きとも取れる表情を浮かべて、眼前の兄を見る。]
…、
――――…殺してくれるの?
[何を思ってその手を伸ばしたのか、そもそも只の戯れの一種に過ぎないのか。よく分からないけれど。 一瞬だけ泣きそうに顔を歪めて、相手の襟元を掴んでいた腕を力なくぱたりと落とした。]
(8) 2014/06/27(Fri) 11時半頃
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[耳元で笑われたのには気付いたが、いい加減反応するのも疲れてしまった。 どうせ何を言った所で面白いだの何だの言われるだけだ。児戯の様な関わりは存外心地好く感じていたけれど、やはりただからかわれるだけというのは気に食わない]
は!? なに……っ、
[ばふりとベッドに投げつけられて、先程打ったばかりの背中を再び衝撃が襲う。布団があるから痛みは無いものの、衝撃はそれなりのもので。苛立ち混じりに抗議しようとすれば、目の前に彼の顔が見えた。 ……何だこいつ、まさかそういう趣味があるのか?等と。一瞬そんな事を考えはしたけれど。先の態度を見ればこれが戯れだという事は明白だ]
ちょ、お前! い、今吐いたら絶対に許さないからな…!
[嘔吐を堪える様な所作に思わず狼狽して、からかう様な言葉は耳に入らない。入っていた所で、返す言葉も無かっただろう]
(9) 2014/06/27(Fri) 12時頃
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……何だよ、まさか寝るのか!? せめてそういうのはどいてからにしろよな……!
[凭れ掛かってくる体をどうにか受け止めながら、一つため息を吐く。どうしようも無い奴だ、こいつは。
その体を引き離そうと手を出して、すぐ横にある彼の顔が目に入ればそれを止めた。 そうして徐に彼の前髪を掻き揚げて、その下にある瞼を晒す。閉じられたままのそれに一度そっと触れてから……その手で思い切り彼の額を引っ叩いた]
おい、起きろ馬鹿。
[これで彼が起きてくれれば、その瞳を見る事が出来るのだろうけれど。さて、どうだろうか]
(10) 2014/06/27(Fri) 12時頃
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んに…
[額に衝撃が走ったと同時に思い瞼をゆっくりと上げる。その視界はいつものようにくすんでは居たがクリアに見えた。それが不自然で違和感を覚えたが寝起きのクシャミには理解するのに数秒かかった]
んな…ななな……せ、セクハラだぁ!!!!
[青い瞳に下がった目尻、人を観察するには妥当であろう大きな目は髪先が目に入っていたのだろうか。 見られた事に対して驚愕と恥ずかしさで頬を赤く染めるが、そこに構っている暇は無さそうだった]
…な、なんで。何してんの、何、何した……えっと
[言葉が上手く決まらず、あわあわとするがディーンの反応はどうだっただろうか]
(11) 2014/06/27(Fri) 12時半頃
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[名前を呼ばれる声>>1:232が耳に届けば儚げに向けられた挨拶に振り返る。その手に咲き誇る紫陽花は、少女を幻想的に彩っていた。]
――レティーシャ。
「目前の少女の名前を呼ぶ。自分にない、清楚さ 優しさ 強さを持ち合わせた少女。それらを誇張するかの様に揺れる薄紫の花を見つめ、密かに歯の裏に舌を擦る]
あらあら〜?どうしたの?こんな所で。 …それ、綺麗ね? 誰かに、貰ったの?
[隅に置けないんだから、と悪戯な笑みで目配せする。 最も、この少女に浮いた話があるとは思えないのだけれど。
いや、思いたくないだけか… 嫉妬深い自分を恥じ、その顔に視線を送るが目は合わせられず。]
(12) 2014/06/27(Fri) 13時頃
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ーーんと、大人の彼からプレゼントされたというか、なんというか……。
[ごにょごにょと言い訳すると困ったように笑みを浮かべて。これなら一応内緒にしているし、マリーに対しても嘘を吐いているわけではないし…なんて頭の中で考える。]
マリーさんこそ、何かいいことあった? なんだか、雰囲気が違う感じがするよーっ!
[話題を逸らすように続ければ、彼女のように悪戯な笑みを浮かべて首を傾げた。]
あ。もしかして、好きな人とデートの後だった、とか?
[普通の女の子同士なら普通のこんな問いも、病人同士で病院の中となれば夢のような話かな、なんて言い終わった後に思う。 ーーもし、そうだとしたら意地の悪い質問をしてしまった、と心の中で反省すると、彼女の返答を待って。]
(13) 2014/06/27(Fri) 13時半頃
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まあ!年上の人だなんて! …なんだかいけない香りねっ♪
[幼い姿をした彼女を暗に見下すように返答した。 その胸に揺れる紫陽花は、恐らく自分には似合わないだろう。 それを考えると、また口の中に血の味が広がる]
え?うふふ…わかっちゃう? ちょっと、ね…?
[白衣を摘まんでいた指をこしこし とすり合わせ、潤んだ熱っぽい瞳を向けては、にやける。 処置実での一件は、デートと呼ぶにはあまりに白衣の彼に失礼なのだけれど。]
(14) 2014/06/27(Fri) 13時半頃
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それよりレティちゃん ちょっと、秘密の共有と洒落こまない?
[彼女は片手の人差し指を口元に建て、悪戯に片目を閉じて笑みを浮かべながら もう片方の手で小さな輪っかを作り、空中で くい、と傾ける。]
オトナの味、興味ない? いいお酒、あるわよ?
(15) 2014/06/27(Fri) 13時半頃
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なんだ。私と何も変わらないじゃないか。
[晒された彼の瞳に、一つ、詰まらなそうに呟く。 そこにあったのは何の変哲も無い二つの瞳だった。モノクロに見える、というから、少し期待していたのだが。
青い大きな瞳に自分が映っている事に、常ならば耐えられないのだろうけれど。酔っているからそんな事は気にならないし、むしろ狼狽を始めた彼が妙に面白くて、喉の奥で笑った。 朱に染まる頬をそっと撫でて、目を細める。表情が変えられれば良いのだけれど、それは出来ないから、精一杯切なげな声で言葉を紡ぐ事にした]
――何? 酷いな、忘れてしまったのか?
[重なったままだった体に、足を絡ませて]
……あんなに善くしてくれたのに、
[実際は必死に笑いを堪えているが、表情には出ないから相手からは分からないだろう。 ちょっと見れば着衣に乱れが無い事等バレバレだ。けれど、慌てふためく彼にそれが理解出来るだろうか。 出来れば気付かないでいて欲しい。もう少しからかってやりたいから。
目の前にある彼の顔を、髪を掻き上げるようにして両手に収める。そして顔を近付けて、その耳元にふっと息を吹きかけた]
(16) 2014/06/27(Fri) 13時半頃
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えへへ、わたしの目は誤魔化せないんだぞーっ!
[人差し指と親指でマルを作って右目に当てながら、なんでもお見通しだよー、なんて続けて。
彼女からの誘いには縦に頷きながら、喜んで、と答えた。『秘密の共有』とは飲酒のことか、それとも別の何かのことかは分からなかったけれど。]
丁度、葡萄酒がなくなってたんだよね。
[なんて無難な話題を選んで述べれば、明らかに子供扱いをする彼女の態度に複雑な感情を抱いて。それを抑えるように片手で胸を押さえ付けた。]
(17) 2014/06/27(Fri) 14時頃
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[突然迫ってくるディーン(>>16)に逃げようとするが、逃げ切る事が出来ずベッドの上で暴れる形となった。とっくに酔いは覚めていて記憶は多少残っているがそれを吟味している暇などなかった]
ひぇあ!?ちょ…ちょちょ……待って!待て!うぇいと!!
[まるで犬でも躾けるように、と言えば失礼だが両手を突き出してディーンを遠ざける事で状況を整理しようとしていた。勿論目についての感想も聞いては居たが、反応など出来る状況ではなかっただろう]
は…はぁー!?待って覚えてない…っていうかお酒飲まされて倒れて……ん?ディンさん……あっ
[暫くブツブツと自問自答を繰り返すうちに小刻みに肩が揺れている彼を見て一連の流れを察した。勿論からかわれて居ることもだが、全てを理解した上で彼を殴るべきか否かを考える事に徹した]
(18) 2014/06/27(Fri) 14時頃
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―院長室―
[あれから暫く紫陽花を見ていたが、結局何をするでもなく院長室へと戻る事になった。 自分の言葉は彼女に届いたのか、それすら分からなかったが。信用すると、ひたりと合わせられた瞳を思い出せば、少しだけ救われた気分になる。……救わなければいけないのは、自分の方だというのに]
[椅子に座って息を吐く。そうして習慣めいた動作でパソコンを起動させた。 何か続報は無いかとメール画面を起動させてみれば、一通のメールが届いている事に気付く。 もしかして、彼に何かあったのか。焦りと共にそれを開いて……そこに書いてある文章に体が固まった。 何かあったか、だなんて。全くの逆だ。”それ”は彼のデータから新しい薬が出来たという報告だったのだから]
――は、
[深く、息を吐き出して。安堵と共に椅子に深く体を預ける。 そこに書いてあったのは『朝顔』と『ディーン』という名前で。先に約束した彼女ではないものの、それは確かに喜びの報だった。
……また、救う事が出来るのだ。 小さな彼女とした約束を、果たす日がいつくるかは分からないけれど。これでまた希望を持ってくれるのではないか。そんな事を考えた]
(19) 2014/06/27(Fri) 14時頃
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[二通の手紙に封をして、院長室を後にする。 手紙の中身は、病の治療法と、転院先の病院についての軽い説明だった。 それをこっそりと、彼女と彼の部屋の扉の下から通して。果たして彼女らは、いつこの手紙に気付くだろうか]
(20) 2014/06/27(Fri) 14時頃
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[お見通し。指で作られた眼鏡>>17に、心の底まで見通された気がして、また一つ舌を削る。この少女は外見に見合わない節がたまに見受けられる。自分の左手に隠された秘密を見られての錯覚かもしれないが。]
あら、葡萄酒なんて。可愛い趣味してるのね。 うふ、もっといいお酒 あるわよ?
[彼女はそう言って、自分の部屋での宴を勧める。 その胸に抱いた花はどうするのだろうか。もし彼女の部屋に分け活けられたら、見る度に胸がざわつくだろう。かといって、全て持ち帰られても、その純情さにまた嫉妬するのだろう。汚い自身を自覚したが、それは仕方の無い事で。]
(21) 2014/06/27(Fri) 14時半頃
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可愛い、かな?
[えへへ、照れるなーなんて頬を染めてもじもじすると真っ直ぐに彼女を見据える。彼女の言葉から自らに対する負の感情を感じ取ると息を吐いて。]
ーーそれならお邪魔していーい?
[彼女に問うと、手ぶらで部屋にお邪魔すると悪いかな、なんて考えて手に持った紫陽花の半分を手渡す。]
ーーあげる! この紫陽花は御守りなの、病気に負けないようにって。
[先刻キリシマと話した花言葉を思い出しながら彼女に伝えれば無邪気ににんまり笑って見せる。ーー彼女は欲しい物を全て持っている、それならば少しくらいわたしに劣等感を抱いてくれてもいいのではないか。少しだけなら許されるはず、レティーシャは密やかにそう思った。]
(22) 2014/06/27(Fri) 14時半頃
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…っ!
[差し出された薄紫の花>>22に、久方ぶりにその眉を潜める。 満面の笑みで渡されたそれは、好意か悪意か。 彼女の知るこの少女は、他人の心の痛みを理解出来て、その為に尽くせる印象だったのだが。いや、だからこその傷の掘り返しもあり得るか。]
…あらぁ、いいの? 素敵なカレから貰ったんじゃないの?
うふふ…秘密の、共有、ね♪ 半分こだなんて…素敵だと思わない?
[病気に負けない様に。彼女にしてみれば病が治った所でまた自分を傷つけるだけなのだ。 そのすれ違った気遣いに、奥歯を密かに鳴らす]
(23) 2014/06/27(Fri) 15時頃
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[ドア付近で微かに物音がすれば、自然に振り返ってそれを見る。 散った折紙と風船の離れた向こう側に、扉下から垣間見える白い紙。
立ち上がってそれを拾い上げまじまじと見てから]
朝顔。何か来てる。
[もしかしたら少女は何か話していたかも知れないが、それを遮る様に手紙を差し出す。 失礼だとは思うけれど、院長の名を見れば、重大な手紙だと考えて]
(24) 2014/06/27(Fri) 15時頃
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私は犬か何かか……。
[お前こそ猫のくせに。そんな呆れが浮かんだが、相手の狼狽故だと思えばそれすら面白い。
遠ざけようと手を出されれば、別に抵抗もせずに自分も彼の顔から手を引いただろう。 男の顔を覗き込む趣味は無い。好奇心さえ満たせれば、彼の顔に用は無かった]
おい童貞野郎。 いつまで乗っかっているつもりだ。退け。
[相手が此方の意図に気付いたと分かれば、上にあるままの体を蹴って退かそうとする。好い加減この体制も飽きてきた。 それに彼の自室とはいえ、いつ誰が来るのかも分からないのだし、あまり良い体制とはいえない。――誰かに誤解でもされたら面倒だ。(もう既に一人には誤解されているかもしれないけれど、ディーンは知る由も無い)
もう酔いは覚めた様だし、多少手荒にしても吐いたりしないだろう。遠慮無く思い切り蹴ったのだが、果たして彼にはちゃんと当たっただろうか。 まあ、この距離だから、避けられるという事は無いだろうけれど]
(25) 2014/06/27(Fri) 15時頃
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[彼女の表情の変化に気付けば、目を細めて。その時胸に秘めた感情は後悔や罪悪感の類か、それとも歓喜のようなもの、どちらであっただろうか。]
きっと、年上の彼もこの花をもらった人の生きる希望や心の支えになれば喜ぶと思うよ。
[ただ、この花をあげたことは内緒にしてね、と人差し指を唇にそっと当てながら続けた。秘密の共有、彼女が何故それに拘るのか、と疑問に思う。]
この花をあげられたのがマリーでよかった。 ーーだって、マリーはわたしの憧れだもの。
[彼女の答えに笑みを浮かべて答えると、さり気なく本音を呟いて目を伏せた。此方は素直に彼女に憧れているのだが、相手には悪意と見られただろうか。ーーそれならそれで、傷付かないけれど。]
(26) 2014/06/27(Fri) 15時半頃
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[ため息ついてる様子のオスカー>>2を、心配そうに見上げる。 喧嘩した後は、元気でないよね。なんて思いながら。]
(おにーちゃんのせのかたかさが、ちゃんとわかれば、なでなでできるのに。)
[それがとても残念で、もう一回ポンと風船を放る。]
うん。しんぱい。 あさがおも、ゆうちゃんには『なにしてるー?』ってきく。 あとね『えんそくどこいった?』と『おやつなにたべた』もかな。
[ラウンジでお菓子を食べてから、そんにたっていないはずなのに、お腹が小さな音を立てた。]
ふたごのおにーちゃんもたべる?
[ごそごそとチョコレートを取り出して、差し出す。 彼の切なそうな笑みなんて気づけずに。]
(27) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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え?なんだろ? サンタさんきたの?
[チョコレートの包みを破ることに夢中で、手紙の存在>>20になんて気がつかなかった。
気がついたところで、20までの数字を数えるのがやっとな朝顔には、中の文字は読めないのだが。]
んーと、なんだろ?
[差し出された封筒>>24をびりびりと封筒を破り、中の紙を顔の上に翳す。 ひっくり返して見たり、逆さにしたり。 いろいろ試したけれど、朝顔によめるようには書いてなくて。]
ふたごのおにーちゃん、これむずかしいの。 よんでほしーな。
[困ったように首傾げ、瞬き数度。 両手で手紙を渡そうと]
(28) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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…憧れだなんて、そんな。 私は唯の…
[…汚れた女 そう言いかけて口をつぐむ。話した所で、年端も行かないこの少女に理解出来るとは思えないし、無闇に夢を壊すこともないだろう]
それにしても綺麗なお花ね? ありがと。
[意地でも言うつもりだった礼を告げる。きっとこの花を少女に授けた者は純粋な好意からそうしたのだろう。そう考えると、この花自体に罪は無いし「憧れ」と言われた嬉しさからか。最も、自分が失ってしまった物を沢山持っている事に羨みを抱いているのだが]
ほらほら、ボサッとしてても始まらないわ。 行きましょ?
[彼女は自室のドアを開き、中に入る様に促す。 会話をしながら歩いていれば、目的地までの時間は早く感じられた]
(29) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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[突然腹に来た衝撃(>>25)に肺の空気を少し出すが体制が体制であったため大きなダメージには至らなかった]
んなっ…!?は、はー!? うるさいよ、荒チン野郎!ばーかばーか!セクハラ親父!ホモ!ホモ野郎!
[蹴られた時に言った言葉はしかと耳に届いており、何か言い返そうとしても大した知識の無いクシャミにはこれが精一杯であった。健常であった時学校の友達が言っていたなぁ、くらいの認識であり意味などよくわかって居なかったが]
いーさいーさ、ディンさんの事みんなにホモだったって言うからね!
[両手人差し指を口に入れ、左右に引っ張り「いー!!」と挑発するが、ディーンはどういう反応をとっただろうか。クシャミの言いふらしには2人ほど(藍色の青年と医者の弟だが)信じてくれそうな人が居るがそれはクシャミが知る所ではなかった]
(30) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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[>>27朝顔の姉の話には手紙を差し出しながら、そうだよな、と相槌を打つ]
いいよ、
[朝顔がその手紙を読めなそう、ということは大体予想していたからチョコレートの包みは一つ受け取って破り、口に放り込んでから>>28朝顔の伸びる両手から手紙を受け取り。 自分に読めるか、不安ではあるけれど]
…。
[治療、薬の開発、転院…、学の無いオスカーでも幾つか読み取れて。それは病気が治せるんだと、知ることができた]
朝顔…病気が治るぞ!
[つい迫る様に大声を上げたけれど。 病気が治れば彼女の頭を撫でてやることが出来るだろうか]
(31) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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[促されれば、お邪魔しますと行儀良く言いながら彼女の部屋に入る。彼女が言葉の途中で口を噤んだことを気にするも深く追求することはせずに。 相手が未だに自らを子供扱いにしていると思えば、それなら少女を演じておけばいいだろうと考えた。]
マリー、さん。 なんで……わたしを誘ったの?
[思わず相手を呼び捨てにしそうになって慌てて言葉を付け足す。先程少女を演じよう、と決めたのに。頭をぶんぶんと振って気持ちを切り替えると、彼女に疑問を投げ掛ければその答えを静かに待った。]
(32) 2014/06/27(Fri) 16時頃
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[チョコレートでベタベタの指を浴衣の袖で拭いながら、手紙を読むオスカーを期待の眼差しで見つめる。
手紙なんてもらったことがないけども、姉の夕顔が幼稚園で習ったのかな。なんて期待も少しはあって]
ふぇ?
[いつにない大声>>31びっくりしておもわずチョコレートを落としそうになってしまう。
けれども、言われた言葉の内容が理解できれば]
あさがおのおめめ、なおるの?
[ぱちぱちと瞬き数度繰り返し、話の続きを早く聞こうと残ったチョコを口の中に放り込む。]
〜〜〜っ?!?
[あんまり急いでいたものだから、銀紙付きで口に入れたそれは、口の中で花火が弾けたようで
衝撃を紛らわそうとぱしぱしと、床の絨毯を手のひらで叩いた]
(33) 2014/06/27(Fri) 16時半頃
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[>>33朝顔の驚いた様子には戸惑って少し申し訳なく思ったけれど。 続く言葉には自分の事の様に、湧き上がる嬉しさを堪えながら]
治るよ、 もう大きいものに怯えなくていいんだ。 よかったな…
[余韻が残ってもう一回だけ、よかった、と繰り返して]
!?
[目を離した隙に、銀紙を口に含んで慌て出した朝顔に、オスカーは現状が理解出来ず驚いて。
もごもごとしている様子だったから、吐き出すよう促して、自分の手のひらを皿の様にして差し出した。…心配だ]
(34) 2014/06/27(Fri) 17時頃
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ほ……っ!?
[何を言い出すんだこいつは。そもそも押し倒してきたのはそちらだろう! 余程そう言おうかと思ったが、予想外過ぎる罵りに言葉を無くして。そりゃあ最近はご無沙汰だが、入院するまではそれなりに女性と交際していた過去はある。間違っても自分は同性愛者ではない。 ……そもそもこいつ、意味分かって言ってんのか?]
やめろ! そんな事をしてお前に何の特がある!
[目の前の男が此方を挑発しているのは分かるが、それ以上に大切な事があった。 狭い病院だ。変な噂が流れようものなら瞬く間に広がるに違いない。短い余生を何故そんな汚名を着て生きなければならないのだ!]
……そんな噂を流すならお前が恋人だと言ってやる。 このジャージを着て歩けば幾らか信憑性は増すだろう?
[先程彼の引っ張りだしたジャージを示して、一蓮托生だと教えてやる。 借りたばかりのジャージを取り返されたりしたら堪らないから、勿論、奪われない様に注意しながら]
(35) 2014/06/27(Fri) 17時頃
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さて、どうしよっかなあ
[デメテルを見送った後、行く当てもないことに気付いて、ひとり呟く。彼女のおかげで、今は随分と心が晴れている。マイナスな思考さえ抑えれば、自分は常人と変わらないのだ。 ーーそれだけに、告げられた余命が、信じられないのだけれど。どこも痛くないのに。弱ってもいないのに。この命があと数週間のものだなんて、信じられるはずもないだろう。……あの忌々しい花が、自分の命を吸い取っていると言うのだろうか。]
………いやいやいやいや!
[頭をぶんぶんと振って、変な方向に持っていく思考を振り払う。折角デメテルから元気をもらったのだし。そもそも自分にネガティブなんて、似合わない。 両手で頬を思い切り叩いて、気合を入れて。 お決まりの下手くそな鼻歌を奏で始めれば、気分はまた上を向くだろう。
結局どこへ向かうかは、決まらなかったけれど。まだ部屋に戻る気にはなれないし、適当にぶらぶらするとしよう。]
(36) 2014/06/27(Fri) 17時半頃
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ささ、入って入って♪ [遠慮がちに部屋に入る>>32少女に続いて部屋に入る。 ぱたん と閉まるドアは外界とこの世界を遮断し、ここは二人きりの空間だと言うことを知らせた。]
なんで?なんで…なんでかしらね? 酒飲み仲間を見つけたのが、嬉しかったかしらね?
さ、座って頂戴。
[曖昧な返事をした彼女は部屋の隅の小箱を探り、琥珀色した瓶を取り出す。 グラスを二つ用意して、簡素なテーブルに置けばそれは粗末なバーの完成である]
…アイスペールも、ピックもないけどね。 [一つ余分に用意されたグラスに、先程の紫陽花を挿す。 琥珀色の飲み物と、薄紫の花弁。この細やかな宴の唯一の彩だ]
さ、どうぞ?
[とくとく と注がれた飲み物はぷぅん と大人の香りを放ち。 二つ分用意すると彼女はそれを持ち上げて、グラス同士を重ねる挨拶を求めた]
(37) 2014/06/27(Fri) 18時頃
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[自分に対して似たような脅しを使ってくるディーン(>>35)を見て一瞬たじろぐ。もしもそんな事されてレティーシャの耳にでも入ったらそれこそ生きる意味を失ってしまう]
ず、ズルいぞ!
[もはやズルいと言う反論しか出て来ず、暫くばーかばーかと罵っては居たがそれも不毛だという結論に達してすぐ大人しくなった]
……そんな事になったらディンさんを殺して僕も死んでやる
[希望が無くなるなら、と苦肉の策だった。勿論死にたくは無いが、いつ死ぬかわからない状況故に大きな誤解は解けずに死ぬ可能性もある。そんな事は断じて避けたかった 訴えかける声は悔しさと屈辱で涙声になっていたが、それをディーンに悟られただろうか]
(38) 2014/06/27(Fri) 18時頃
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[手のひらで作ったお皿>>34
その意図がわからずに、しばらく目を白黒させていたが。 そこに吐き出せということなのだと理解すると、尚更いっそうあわてて。
"ぺっ"
浴衣の袂を口元に近づけ、ハンカチの代わりにそこに吐き出す。 汚いことして、嫌われちゃうのはイヤだったから。]
ぎんがみたべちゃったの。 くちのなか、キーンてなってびっくりしたの。]
(39) 2014/06/27(Fri) 18時半頃
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[うまく説明できるほど、言葉をたくさんは知らないから。 どうしてもたどたどしくなってしまう。
病気が治ることが嬉しくて、慌ててしまったのだ。と伝わればいいけれど。 これではただの食いしん坊のようで。]
おおきくみえたり。ころんだり。 そゆの、もうなくなるんだよね?
[この病院で一番仲のいい友達だけれども、だからこそ。 彼を怖がってしまうことが嫌だった。 それによって傷つけたり、嫌われたりしてしまうんじゃないか。そう思えば、抱きつくことも躊躇われて。]
なおったらね、あさがお。 ふたごのおにーちゃんにだっこしてもらいたいな。 あと、みんなでえんそくいきたい。
[二組の双子。 年齢は離れているけれど、一緒に出かけることができたら、どんなにか楽しいだろうと目を細めていたが]
(40) 2014/06/27(Fri) 18時半頃
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[>>39何事かと思っていたけれど、銀紙か…詰まったり飲み込んだりでなくて、良かった。 ほっと息を吐いて朝顔へ寄せていた手をゆるりと下ろし]
そうか…
[…着物が汚れてしまったのは残念だけれど。既にチョコレートでベタついた部分が数箇所だから、今更気にしても仕方ないだろうが]
[>>40朝顔からの質問には、どうしても自分を重ねてしまう。ああ、そりゃ怖いよな、って感傷めいて。]
ないよ。普通に戻れるんだ。
(41) 2014/06/27(Fri) 19時頃
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[少し時間を置いたら、言いそびれたことがあったのに気付いて。
息を吸って、少女へ伝えようと。 幼い少女に、しっかりと伝わるようにゆっくりと説明する]
…、朝顔、お前、違う病院へ行くんだ。 この手紙に書いてる。
こことは違う所で病気を治すんだ。 だから、こことはさよならだ。
[言う方も楽では無い。 これで伝わるだろうか、幼い少女に。]
治ったら会いに行く。 ホリーも連れて行く。 お前のねぇちゃんも一緒に遠足だな?
[約束、と言って包帯の巻かれた右手の小指を振って見せた]
(42) 2014/06/27(Fri) 19時頃
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……お前、本当に馬鹿だろう。 何が悲しくてお前と心中せにゃならんのだ。
[涙声で呆れた事を訴えてくる彼に、はあ、と。一つため息を吐く。 どうしてそっちに思考が飛ぶのか理解が出来ない。ただ噂を流すのを止めると、一言言えばいいだけなのに]
お互い噂を流さなければそれで丸く済むんだよ。
[仕方なしにそう教えてやって、ふと時計を見る。気付けば随分時間が経ってしまっていた。
開いてしまった傷口も、放っておくわけにはいかない。 また”彼”に厄介にならないといけないと思うと、少し気が重いが。まあ、痛み止めを貰うついでと考えれば良いだろう]
……長居し過ぎたな。そろそろ帰る。 今度は私が差し入れしてやるよ。
[お前に酒は絶対にやらんがな。そう付け加えて立ち上がる。 半ば無意識に次への約束を取り付けたのは、多少なりとも彼に心を許したからだろうか。 菓子が好きな様だから、それを持ってきてやろう。ぼんやりとそんな事を考えた。……まさか、もう此処でこんな風に戯れる事が出来ないとは、思ってもいなかったから]
(43) 2014/06/27(Fri) 19時頃
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ニハハ、その考えは無いかな
[いつもの様に笑えるくらいまで回復すると、噂は作るもの!とキメ顔で言った]
うに、もう帰るのかにゃー?ニハハハハ、また遊ぼーね! お土産楽しみにしてるよ
[彼を玄関まで送るとニヘラと笑って手を振って見送った。こんなおふざけをしたのはいつ振りだろうか、そんな事を考えていた。最初は仏頂面の気難しい人だったが、案外話しやすいかもしれない。またすれ違う機会でもあればウザ絡みでもしようかなと思ったが、もしそんな事があったら彼はどう反応するだろうか そう思考を巡らせてる時だけ己の寿命から逃げる事が出来ていた]
(44) 2014/06/27(Fri) 19時頃
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ーーこれ、ウイスキーだよね。 わたしはストレートで飲みたいから、アイスペールは要らないよぅ。
[あくまで子供のように返事をすれば、マリーさんもそういう飲み方をするからアイスペールもピックもないんじゃないかなぁ、なんて勝手に推理をすれば楽しそうに彼女の掲げるグラスに自らのグラスを重ねて。
彼女を一瞥して、いただきます、と呟いてグラスに口を付けて。ひとくち、ふたくちと体内にウイスキーを流し込めば恍惚とした表情を浮かべた。暫くしてその様子は十代の少女のように見えないのではないか、と考えれば慌てて少女のような笑みを作って見せたことに彼女は気付いただろうか。]
美味しいね、
[グラスを振りながら呟けば、どんな話をして誤魔化そうか、と思考を巡らせた。]
(45) 2014/06/27(Fri) 19時頃
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[胸倉を掴まれた>>8ところで、妙なところが子供らしい弟の手が早いのはいつもの事で。ここに来てからどうだったかは、知らないけれど。 だからそんな事よりも、叫ばれた言葉の方が、よほど痛い。
喉に当てた手のひらの下で、ゆっくりと喉仏が動くのを感じる。 ――こんな弟の声は、きっと初めて聞いた。 ようやく年相応に歪んだ表情を見ながら、白衣を掴んでいた腕が落ちるのを、視界の端で認める。]
………、っ、
[衝動に任せて伸ばしたその手に、力を入れられるとは思えなかったけれど。 初めて聞いた、弟からの懇願の声に、ぐ、と喉を鳴らした。]
なにも、兄らしいこと。 してやれなかったから。
[落とした言葉はエゴの塊でしかない。 此処への転勤が不本意だったのは事実で、それでもそれなら、今からでも弟に何かしてやろうと、そう思っていたのも事実で。]
(46) 2014/06/27(Fri) 19時半頃
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……おまえの望むことは、してやりたいよ。
[空いた手で弟の肩を押しながら、ベッドの上に膝をついて乗り上げる。 自分よりひとまわり小さい身体に馬乗りになりながら、先の頼りない声に後押しされるように、両手を首へとあてがって。]
…………、
[そんなつもりは、はなから無かったはずなのだけれど。 目を伏せて、開きかけた唇を噛んで留めて。 そのまま、ゆっくりとそこに体重を沈めた。]
(47) 2014/06/27(Fri) 19時半頃
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―2F廊下―
[売店を出てから、購買に行って切らしていたメモ用紙を買い、そのままブラブラするのも飽きてきたのか自室へと足を向けていた。いつも愛用していたメモ用紙が品切れだったので他のメモ用紙を買わねばならなかったのがかなり不服だが、ここで買わねば今度はカルテをメモ用紙代わりにしかねないと渋々ながらに購入したのだ]
……あ、折り紙を買うのを忘れていました。 まぁ…いいか。メモは買いましたし。
[嗚呼、しかし未だにカルテを書き直す気にはなれやしない。結局気晴らしの一つも出来ておらず、口元には笑みを浮かべているものの、眉間には小さな皺が刻まれている。 鶴の折り方も思い出せませんし、と溜息をつき、ふと知人である鶴を教えてくれた異人と似た服を着た少女の事を思い出す]
(もしかしたら…知っていますかね、鶴。見かけたら聞いてみますか)
[彼女の退院が近付いている事など知らぬ医者は、いつか会うた時の為に頭の片隅に少女の事を引っ掛けておく。 同じく退院の目処の立った、先日話した青年の病の事も、勿論知りはしない。 不真面目な医者は、明日もまた同じような日が続くのだと疑いもせずに、ゆっくりと自室への廊下を歩いて行った]
(48) 2014/06/27(Fri) 20時頃
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[クシャミの見送りに軽く手を振って。彼から借りた服に着替える為に自室へ戻った。 着ていた病衣は洗濯槽に放り込む。そこでようやく昼間借りたトレーナーを、ヤニクの部屋に置いてきた事を思い出す。(持ち主の事を考えれば、どうでも良いと切り捨てられる事であったけれど) まあ、どちらにしろどうせ再びの治療と痛み止めを頼むのだから、その時に回収すれば良い事だ。
クシャミのジャージを着て、彼を真似てフードを被る。猫耳があれば、彼と間違えられたりもするだろうか、と。そんな事を考えながら]
ーー何だこれ。
[扉を開けて、再び外に出ようとした所で、見慣れない便箋が目に入った。 ディーンの名前が書いてある事から、これが偶々此処にあったわけでは無いと悟る。裏返してみれば、キリシマのサインが入っている事に気付いた。
……院長から直々に手紙だなんて、初めての事だ。 緊張に強張る手でどうにかそれを開いて、中身を読み始める]
(49) 2014/06/27(Fri) 20時頃
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なお、る……?
[震える声でそう呟いて、再び一から読み直した。けれど、何度読んでもそれは、この病の治癒を示していて]
そんな……、ほんとうに……?
[震えるのは声と体ばかりで。ぴくりともしない顔に手を当てて、もうこの病と付き合わなくても良いのだと考えれば、静かにその頬を涙が伝った。
けれど其処が外だと気付けば慌ててそれを拭う。こんな場所で泣いて、誰かに見付かったらどうするんだ。いくら表情が変わらないとはいえ、涙を見られれば一発で泣いているとバレてしまう。 そう考えれば、もう一度部屋に足を向けた。……誰にも見られていないと良いけれど]
(50) 2014/06/27(Fri) 20時頃
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[言い聞かせるようなゆっくりとした説明>>42その、一言一言に頷き話を聞く。
色んなことがわかる年齢ではないけれど。 わかるように説明してくれているのは感じるから。]
ちがうびょーいんにいくの? おにーちゃんは……?
[こことはさよなら。 そのことはわかるけれど、それよりか目の前の友達のことが気になって。
"一緒にきてくれるの?"そう尋ねようかと口を開くも。]
(51) 2014/06/27(Fri) 20時半頃
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あいにきてくれるの?
[ぽつり、繰り返した言葉。 それはオスカーとの別れを示していて、離れるのは嫌だな。とジワリ涙が浮かんでくる。
喜ばなくちゃいけないのに。]
うん。やくそく。 たくさんおべんともって、おかしももって、えんそくしよね。
[浮かんだ涙を誤魔化すように、弾んだ声をあげる。
包帯の巻かれた右手の小指、痛くないかな。なんて心配に思いながらも、痛まないように出来るだけそっと、指を絡ませる。
『ゆびきりげんまん』]
(52) 2014/06/27(Fri) 20時半頃
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そうだね。
[相手の言葉>>46に力なく肯定を返した。 否定する気なんて一切ない、だって実際そう思ってた。 兄がそれを自覚しているだろうことも、本当は頭の端っこではなんとなく分かっていたことではある。
それでも今頃そんな事言うのかよって。 なんだかおかしくて笑える。 小さく吐息のみ零したようなもので、皮肉めいてすらいたかもしれないけど。
肩を押されてベッドに背がつくと、見上げることになった天井がただ白さを広げている事だけに漸く気付いた。妙な染みも塊もチラつく影ももう見えない。 正常さを取り戻した視界にも、首元から離されなかった掌にも、どうしようもない安堵感を覚えた。]
―――…っは、ぁ゛…、…ッ、
[喉元を押し潰すように集中してかけられる体重にすぐに息が詰まる。 流れただけで戻れなくなった血流が脳味噌を圧迫するようで意識がちかちかと白ばんで明滅する。 酸素を取り込めなくなった唇が弛緩して微かな呻き声のみ漏れた。]
(53) 2014/06/27(Fri) 21時頃
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[ゆびきりで絡ませた指、目の高さまで持ち上げて見つめる。
『約束』がここに残っているみたいで、寂しいけど嬉しいな。なんて思いながら。]
う?おうた?
[小指から視線を離し、オスカーの方を向く。 笑いかけようとしたその時、だれかの鼻歌>>36が聞こえた。]
なんだろーね?おもしろいね?
(54) 2014/06/27(Fri) 21時半頃
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[ぽつり何の歌なんだろう。と首を傾げて聞いてみて、 ついでに適当な歌詞をつけて歌ってみる。]
こんぺいとうのほし ぎんいろのふね ゼリーのうみを すすんでく
きんぎょがいっぴき きんぎょばち おそらをみあげて パシャリとはねる
わたがしのくも さかなにみえて あいたい あいたい なきながら なんどもなんど とびはねる
いつかおそらにとどくやら
[鼻歌の主には聞こえただろうか?]
(55) 2014/06/27(Fri) 21時半頃
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[>>51自分との別れを心配するのか、そう驚きもあったけれど。返事は返すことが出来ずに。
浮かぶ涙から想像出来るものは何だろうか、喜んでくれてるといいし、別れを惜しんでくれるのも、それはそれで良いと思えた]
うん。 外に出て、鬼ごっこもしよう。 暗くなるまで遊ぼう。
[かつて自身が憧れていた夢。僕が幼少の頃にはそんな余裕無かったから、夕暮れまで駆け回る幼児の情景を思い描けば釣られて目を潤ませて。
そっと絡ませられた小指を、ちょっとだけ傾けて『ゆびきりげんまん』]
(56) 2014/06/27(Fri) 22時頃
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…歌?
[>>54朝顔が言うと>>36の下手な鼻歌が微かに聞こえる。ああ、近くの部屋に住む作家だか何だかの歌か。今日も歌った]
これ知ってる。すっごい下手。 …面白いよな。
[下手は率直な感想だけれど。…嫌いじゃない。 朝顔が歌い出す歌詞に重ねて、ふんふんと鼻歌を奏でて(というもの音程はズレズレ)。
途中で鼻歌をフェードアウトさせてからは一言、ポツリと]
朝顔、お前はここで最後に何をしたい?
(57) 2014/06/27(Fri) 22時頃
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双子 朝顔は、メモを貼った。
2014/06/27(Fri) 22時頃
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[調子外れの鼻歌に、適当な歌詞。 まるでパッチワークのようにちぐはぐなそれを、しばらく楽しんでいたが。
かけられた問い>>57に、一度口を噤み。]
あさがおね。なかにわにいきたい。
[意を決したように『願い』を口にする。]
なかにわに、あさがおのタネうめたいの。
[自分と同じ名前の植物、その種を埋めたい。 そうすれば、たとえ自分がここからいなくなっても、花だけは残ってくれるから。
真剣な眼差しをオスカーに向けた]
(58) 2014/06/27(Fri) 22時頃
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[>>58少女の切実な願い。 そんなことで良いのだろうか。…真剣な眼差しを見れば決して小さい事ではないと、そう思ったけれど]
いいな。 季節も丁度良い、もう夏だ。
種はあるか?
[もし無いと答えられても、中庭には紫陽花やら花々が手入れされている。この施設の職員に聞けば種の一つや二つ手に入るだろう。
ともかく、オスカーは立ち上がり地べたに着けていた服を幾らか叩いて朝顔の言葉を待つ]
(59) 2014/06/27(Fri) 22時半頃
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オスカーは、ディーン/* 退院おめでとー(メタ)
2014/06/27(Fri) 22時半頃
オスカーは、朝顔に話の続きを促した。
2014/06/27(Fri) 22時半頃
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まったくもう…。面白いけど変な人だなぁ
[部屋を出て行ったディーンを見送るとクシャミは部屋の片付けに入った。誰がやったんだよ、とブツブツと呟いていたが大半は自分のせいであり、それが記憶に残っているため結局はただの愚痴になるのだが]
…あんなの、レティに見せられないよなぁ。顔向け出来ない……
[一人で自戒に入るとベッドに倒れ込んだ。そのまま意識が飛ぶのにはそう時間はかからなかっただろう]
(60) 2014/06/27(Fri) 23時半頃
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たね、あるよー。 だいじにもってきたの。
[ゴソゴソと浴衣を探り、小さな巾着を取り出す。『朝顔』と名前がかかれた巾着を振れば小さな音。]
きょねんね、ようちえんでそだてたの。 ここでさいたらうれしいなー。
[巾着を開いて中を確認し、にこり笑う。 奇病にかかる前、友達や姉と過ごした日々のことを思い起こせば、夢見るような口調になり。]
うん。いこー。
[オスカーに続いて立ち上がる。 浴衣の膝に乗っていた折り鶴が、パサリと音を立てて床に落ちる。]
あのね、なかにわまで おててつないでほしいな。
[折り鶴を拾い上げ、小さな声で問いかけた。]
(61) 2014/06/27(Fri) 23時半頃
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[ようやく泣き止んだ頃にはどれくらい経っていただろうか。 乱暴に顔を拭ったのは右手で、ずきりと傷口が痛む。今更傷の存在を再確認して、この傷の無意味さに気付けば胸中に苦笑が浮かんだ]
[手紙を持ったまま、ふらりと外に歩み出る。一瞬先程の青年に自慢しに行こうか……そんな意地悪い事を考えもしたが、一つ頭を振ればその考えを意識の外に追いやる。 気に食わない所も多いが、彼には多少の友情の様な感情を覚えてもいたから。だから、先の今で彼の傷口を抉る真似をすべきではないと、そう思った。
他の患者達に対する仄暗い優越感はあるものの、それでも、それを表に出したいとも思わない。自分は、誰にも会わずに此処から出て行こう。誰にも、何も告げずに]
……あ、
[顔を上げた先に、意地の悪い医者>>48の姿が見えれば、思わず声が洩れた。 随分と良いタイミングで会ってしまった。手紙をジャージのポケットに入れて、ゆっくりと近付く。少し俯きがちにして、赤くなった目元は目立たたない様に]
――先生。 ヤニク先生。
[自室へ戻ろうとしているであろう彼に声をかけて。もし時間が空いているのなら、掌の治療と鎮痛剤を分けてもらおうと足を進めた]
(62) 2014/06/27(Fri) 23時半頃
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[弟からここまで素直な肯定>>53をされる事も、なかなかない。 何かを求められるのも、肯定されるのも。もっと別のタイミングであればと、そう望むべきだったのかも知れないのだけれど。
それでも弟からのその"言葉"に、意味を飲み込むよりも先に、確かに満たされたような心地を覚えたのは間違いない。]
……ガーディ、
[不健康な身体にのし掛かりながら確かめるように、ぽつりと名前を呼ぶ。 耳に届いた嘲笑うような吐息にどんな意味があったかなんて、考えている余裕はない。 瞳はきつく閉じたままだったから、弟の安堵したような表情にも気付けなかっただろう。]
……っ、ふ、
[抵抗ひとつされないまま、得体の知れない昂揚に飲まれたまま、短く息を吐いた。 圧迫された血管がどくりどくりと脈打つのが、力を込めた手から伝わってくる。
眠りにつけない弟は、意識を失うこともできないのだろうかと思い至って。 頸動脈よりも先に、気道を抑える力を強めた。]
(63) 2014/06/28(Sat) 00時頃
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…あ、……ッ!
[けれどそこで耳に届いた小さな呻き声に、はっと瞳を見開く。 酸欠で赤みを失った顔と、その喉に絡みついた自らの手と。眼下に広がる光景に、ひゅ、と、息を飲んだ。 意識を遮断して、ただ淡々とこなそうとしていたその行為の相手が、――血を分けた弟だと。そこでしっかりと認識する。]
……くそ、…、待てよ、
[ふ、と。 体重を掛けていた腕から力が抜けて。 ひたりと首筋に張り付いた手を剥がそうとすれば、触れる場所を無くした掌は小さく震えた。]
……悪い。 悪い、…ごめん。
[行き場を無くした腕は、今度は弟を避けてベッドへと付いて。 顔も合わせられないまま落とす謝罪は、一体何にかかる謝罪なのか。自分でも理解らないけれど。 ここまで来ても、一番に優先されるのが自分自身であることは、変わりない。]
(64) 2014/06/28(Sat) 00時頃
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[取り出された小さな巾着。オスカーには馴染みの無いもので音を立てるそれを物珍しげに眺め。
幼稚園と嬉しそうに笑う朝顔に目を細めた。幼稚園が何をする場所かは分かりかねるが…。 多くの子どもが楽しそうに通う場所だとは知っていた。朝顔もまたその記憶に浸ってるのだろうと、想像して。]
いいよ
[>>61問いかけた朝顔の手をそっと取り、扉を開いて外へ。階段も通ることはないし苦労せずに中庭には辿り着けそうだ。
しばらくゆっくりと歩き続けたなら、中庭へはそう時間もかからず到着するだろう]
(65) 2014/06/28(Sat) 00時頃
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ーカチン
[小気味いい音を立てて、グラスとグラスが衝突する。 くい。と喉に流し込むと、ふわり とした香りが鼻を突き抜ける。 喉を焼く様なあの感覚はどうやら痛覚らしく、患ってからと言うもの味わえていないのが残念である]
ふふ、美味しそうに飲むのね。 ストレートだなんて、解ってるじゃないの?
[それを飲み込む少女の表情は何とも幸せそうだ。 まるでチョコレートを口にした瞬間の乙女のような そんな可愛げのある顔つきであった。 両の掌でグラスを持つ仕草はさぞあどけなく、その小さな身で味わっている物のおおよそ半分がアルコールで出来ている事を考えると、くすりと笑みを零さずには居られなかった]
うふふ、レティーシャ…貴方 面白い子ね。 私もそんな風に微笑んでみたいものだわ
[「似ている」以前そう比喩した時に少女は「ハッキリ言う人」と、そう言われた。 この少女について感じている違和感ー確かめるなら、今だろう。]
ーそれは素顔 それとも作り笑い どっち?
(66) 2014/06/28(Sat) 00時半頃
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…おや、どうしました。
[自室の前、廊下の向こうから呼び止める声>>62に顔を其方へと向ける。何処か俯きがちな彼に微かに首を傾げ、目をぱちりと瞬かせ。 態々呼び止めると言う事はやはり傷が痛むのだろうか…もしかしたら傷でも開いたのだろうか?そうして俯いているのもその為かと、包帯の巻かれた手に視線を移す]
………、見事に開いてますね。
[唐突にグイとその手を掴み、有無を言わせず掌を上へと向けさせる。ジワリと血の滲んだそれを見ると、呆れたように肩を竦めて軽く首を振った。 この短時間でまさか。少しは気を付けようとは思わないのだろうか、なんて非難の視線を向けつつ、態とらしく溜息をひとつ。 俯きがちな為か、長いその前髪に遮られ赤まった目元には気付かないまま、責めるように傷の辺りを軽く指で押してやる]
まず包帯を変えましょうか。話があるなら、処置しながら聞きますよ。 あぁ、痛み止めはいりますか?
[ぱ、と手を離すとにこりと笑い、顎の包帯を見やる。流石にそこの傷まで開いてはいないだろうが…一応確認しておいた方が良いかもしれない。 自室の前から先程招いた処置室の扉の前まで移動し、扉を開けて視線で中へと入るように促した
(67) 2014/06/28(Sat) 00時半頃
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……づっ、
[開いた傷口付近を押されて、思わず声が洩れる。とはいえ好きで傷口を開いたわけでは無いし、悪いのは全てあの猫耳野郎だ。何故自分が責められなければいけないのか。そんな非難めいた事を考えれば、顔を隠すのも忘れて彼を睨み付ける]
話は……別に無いですけれど。薬は下さい。
[離された手と、胡散臭い笑みを見れば、思わずため息を吐き出す。つくづく意地の悪い人だ。そう歳は違わないくせに、何故こうも頭が上がらないのだろう。
話があるなら、という言葉には先の手紙を思い出して、思わずポケットに左手が伸びる。勿論これを伝えるつもりは無いから、取り出しはしなかった]
何度もすみませんね。
[これが最後ですから、とは。続けられずに。曖昧に誤魔化した語尾は不審だったかもしれないが、それを無視して、促されるがままに処置室へ入る。 そうしてから自分で手に巻いた包帯を取って、彼の処置を待った。ボロを出さないうちに、さっさと治療を受けてこの部屋を出よう……そんな風に考えながら]
(68) 2014/06/28(Sat) 01時頃
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[細めた双眸に映り込むのは白さを取り戻した天井と、瞳を閉じる兄の姿>>63。何かに耐えるようにも見えるし、逃れるようにも見える。 そうまでしながら抑え付ける指の力が抜けないのは、稀に告げた願い事を聞いてくれる為なのか。何か別の感情に動かされての事なのか。
なんでもいいか。そんな事は。
朦朧と意識が遠退きかけるこの感覚は、抗わざるを得ない強い眠気に耐えさせられる時と少しだけ似ている。 肺が酸素を求めて、溜まった唾液が嚥下を求めて、喉が上下しようとするけどそれごと押留められて余計に気管が圧迫された。
あとどれくらい掛かるだろうか。 目の前の苦しみと酸素の廻らないことで途絶えがちな思考の片隅でそんな事を考えた時。漏らされた小さな声と共に、首を締付ける力が緩んでいくのを感じた。]
(69) 2014/06/28(Sat) 01時頃
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…ッ、…は、……っ、
[吸えていなかった空気が一気に流れ込む。ほんの少しの間だけご無沙汰していただけなのに、呼吸の仕方を一瞬忘れたみたいにそれをうまく呑み込み切れなくて思い切り噎せこんだ。 上体を捩って顔を伏せながらゲホゲホと止まらない咳に背を揺らす。 滞留していた血液があちこちに巡り出して、散々に傷つけた右手が馬鹿みたいに痛む。 じわりと視界を霞ませる生理的な涙が煩わしい。]
…あ、やまる、なら、
[やめないでよ。 落ち着かない乱れた呼吸の合間に非難めいた声を返す。 向けられた謝罪>>64が何に対してのものなのかは分からないけど。 アンタが分からないものを俺がわかるわけもない。]
(70) 2014/06/28(Sat) 01時頃
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クシャミは、オスカーに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時頃
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[その口から低く漏れた呻きに、顔には出さずに胸中でそっとほくそ笑む。ようやく上げられた顔、そして仄かに赤く染まった目元に小さく眉を上げつつも、特に言及する事は無く。此方を鋭く睨む目を笑って受け流しながら、曖昧な語尾にほんの僅かに目を細めはしたけれど]
そうですか、ならさっさと終わらせますよ。
[話は無いという素っ気ない返答に、はつまらなさそうに唇を尖らせてみせながら。 背を向けて、ポケットに伸びた相手の手を掠めるように視界の端に捉え、続いて処置室へと足を踏み入れ扉を閉める。 カチリ。小さな音を立てて扉が閉まると、丸椅子へと腰を降ろし、自らの手で包帯の外された――見事に開いた傷に眉を僅かに顰めてみせた]
(71) 2014/06/28(Sat) 01時半頃
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…はぁ。それにしても。 大人しそうに見えて、結構暴れん坊なんですかね…君は。
[ピンセットで摘まんだ消毒綿を傷口に当て、処置を進めながらポツリとそんな一言を。呆れたような表情のまま手早く薬を塗り、新しい包帯を巻いてぺしり。戒めとでも言うように手を叩くと、傍らの机に頬杖をつき、相も変わらず無表情な相手の顔を見つめ――まだ少しだけ晴れている彼の目元に、今度こそ愉快そうに目を細める]
……で、暴れた後は泣いていたんですか。
[からかうようにクスリと笑うと、頬杖を付いたまま逆の手を相手の顎へと伸ばした。 手を振り払われでもしなければ、顎の傷を確かめるためにその顎を持ち上げようとするだろう]
(72) 2014/06/28(Sat) 01時半頃
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ヤニクは、ディーンに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
ヤニクは、クシャミに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
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[何時ものように鼻歌を楽しげにうたいながら廊下を進んでいると。自らの鼻歌に合わせて、どこからか歌声が聞こえてきた。 この鼻歌は、自分のオリジナル(適当)であるから、歌詞などないはずだけれど。 可愛らしい少女の声でとても楽しそうに。それでもどこか寂しそうに聞こえて、首を捻った。
ーーそれにしても。]
(……あの鼻歌は、僕より酷い。)
[下手くそ下手くそと、周りによく言われるから、自分の音痴は自覚しているけれど。僕、あんなに酷くない。絶対。
へったくそだなあ、なんてぼやいて、またふんふんと自らも鼻歌を始めた。 遠ざかる歌声を淋しく思いながら、廊下を進む。声の主達には、いつか会ってみたいなあ、なんて考えながら。]
(73) 2014/06/28(Sat) 01時半頃
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ヤニクは、ガーディに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
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お酒に余計なものを入れるなんて、不粋だよね?
[話題を考えている間に声を掛けられて、彼女に同意を求めるように答えれば、再びグラスを口元へ運び、傾けた。 口元に残るアルコールの香りに、嬉しそうに目を細めると、お酒は嫌いじゃないんだ、とグラスに目線を向けたまま続けた。]
ーー面白い子……? そんなこと、初めて言われたなぁ……。
[わたしからしたら、マリーさんのほうがよっぽど面白いけどな、と彼女に述べる。 彼女に不意に投げ掛けられた質問>>66に苦笑すれば、本当にハッキリ言う人だなぁ……と感想を呟く。なんて答えようか、と手を顎に当てて考える。]
んー……。分からない。 だってさ、笑う度にいちいち考えないもん。 笑う度に『今のは本当の笑いだった!』『今のは愛想笑いだった!』とか、考えていられないでしょ? それに、さ、人間誰しも愛想笑いくらいするし、完全にこっち!とは言えないと思うんだよね。 ーーだから、えーと……。
[そこまで言うと、マリーに向けて両手の手のひらを向けて50:50くらいだよ、と答えて笑みを浮かべる。ーーこれで、今の表情についてははぐらかして答えずに済むだろうか。]
(74) 2014/06/28(Sat) 01時半頃
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童話作家 ネルは、メモを貼った。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
ガーディは、ヤニクに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
ガーディは、セシルに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
ガーディは、ローズマリーに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 01時半頃
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(…何処で暴れて来たんだか)
[血の滲んだ傷を見つめ、心の中では盛大な溜息を。普通怪我を――しかもそこそこの怪我をしたのなら、傷が開かぬように気をつけくらいするだろうに。表面上は呆れた苦笑を浮かべながらも、その裏では嘲笑うかのように鼻を鳴らす]
(それにしても、何か隠していますね。人に隠し事を…しかもそんなバレバレの隠し事をされるのは好きでは無いのですけど)
[誤魔化された語尾に、無意識なのだろうがポケットに伸ばされた手に。見ればポケットには"何か"が入っているように盛り上がっているではないか。 隠すのならば、完璧に隠しなさい。そんな事を思いながら処置を進め、チラリとその動かぬ瞳を見やる。珍しく羽織っている白衣のポケットに入った鍵に軽く意識を向けながら、さて何を隠しているのだろうかと舌で軽く自分の唇をなぞった]
(75) 2014/06/28(Sat) 01時半頃
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[くるくると変わるその表情を、無意識の内に見詰めてしまう。 これまではただ羨望したり嫉妬したりするばかりだったが、もうこんな感情を抱かなくて済むようになるのだ。後、もう少しで。 それを考えると、何だかとても不思議な事の様に感じられた。それだけ長く、この病と付き合ってきてしまったという事だろう。
暴れん坊……とは。随分な物言いだ。こちとら既に20も半ばに差し掛かろうというのに。 文句を口にしようとして、傷口に当たる消毒綿に息を詰める。それでも声をあげるのはどうにか我慢したのに、戒めの様に叩かれればその我慢も無駄となった]
い、った……! ……もう少し優しく出来ないんですか、
[態とそうしているとは分かっていたけれど。抗議せずにはいられない。 ふと、目を細める彼に見入って。ああ、どうせまた禄でも無い事を考えているに違いない]
(76) 2014/06/28(Sat) 02時頃
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泣いて、なんか、
[予感は的中していた様で、からかう様に吐き出された言葉に、思いの外動揺する。しまったとばかりに今更左手で顔を覆って。けれどそれも無意味だと思えば、気不味そうに視線を逸らした。 結局否定も肯定も出来なかった。否、その反応こそが、肯定以外の何物でも無かっただろうが。
彼の視線が顎の傷に向けば、少しだけ安堵の息を吐いて。治療するならさっさとしてくれ。そう、投げやりとも言える感情が湧いて、されるがままになる]
……まだ、終わりませんか。
[観察する様な視線に耐え切れず、思わず言葉を落としてしまったけれど。それが失礼に当たるかどうかは、考える余裕は無かった。 呆れた様な笑みには、随分とプライドが傷付けられる。あいつが転んできさえしなければ、こんな辱めを受ける事も無かっただろうに。
隠し事をしている分そわそわと体が揺れて(正しく態度に出る質なのだ)、視線も彼に合わせる事は出来ない。もういっそ多少手荒でも良いから、早く終わってはくれないだろうか。 ……目の前の医師の思惑なぞ知りもせずに。呑気にもそんな風に考えていた]
(77) 2014/06/28(Sat) 02時頃
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な、にを、…しようとしてた。僕は。
[自らが手を離した事で激しく咳き込み始めた弟>>70を見下ろしながら、なかば呆然と呟く。 手のひらに残る感触が生々しくて、シーツと共にぐっと握り込んだ。 それでも急激に戻った呼吸に苦しむ彼を何とかしてやらなければと、震える手を揺れる顎に当てて、少しでも気道を拡げてやろうと引き上げる。]
……ごめん、無理。無理だ。 おまえ、を。…死なせたくない。
[やめるな、と。そんな事を言われたところで、一度我に返ってしまえばもう無理だった。 呼吸を落ち着けるよりも優先して告げられる言葉には、ただ首を振る。]
(78) 2014/06/28(Sat) 02時頃
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ごめ、ん。…、ごめん。 ……ごめん。
[――無抵抗の、しかも肉親の首を締め上げるなんて、冷静になって考えればあまりにもあまりな、自分の行為に。 ――殺してやるなどと豪語しておきながら、結局果たせなかった、彼への不義理に。 ――そうして振り回しておいて、結局はエゴを押し付けることしかできない、身勝手さに。
きっちり三度、謝罪の言葉を繰り返して、ぐしゃりと前髪をかき混ぜる。 …ああ、けれど違う。死なせたくない、などとは言ってはみたけれど。]
……違う。 僕が、耐えられない。
[自らの手で弟を殺すなんてことが。そもそも、誰かの命を奪うということが。弟を失うことが。自分の手を汚すことが。 どれが本心か、はたまた全てかは理解らないけれど。
潤んだ瞳から逃げるように、視線を彷徨わせながら、震えた声を落とす。 じわりと再び血の滲み始めた彼の手首が目に入って、それもすぐに視界から追い出した。]
(79) 2014/06/28(Sat) 02時頃
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あら、今からそれじゃ将来が楽しみね? 有名な酒飲みになったら、私が師匠でした って言ってくれるのかしら? [くす と口元に拳を当てて笑みを零す。逆の手に握られたグラスをくるくると手首で弄ぶと、ちゃぷ という音がして。その少女がさも幸せそうに飲み込むのに釣られて、そのグラスの端に触れるような接吻をしてこくり と飲み込む]
解らない、ね? 確かに、そんな人居ないわねぇ。…普通は。
[純粋に自分の感覚で言葉を選んでいるのだろう。その答えは曖昧で、でも歪みなくて。 息をするように愛想笑いをする生活を続けていた彼女は、その姿を見て昔の自分を思い出す]
…ま、先輩の老婆心よ。
[テーブルの上に目をやる。宴とは言い難い質素なその卓上に、彼女は聊かその無礼さを恥じた]
…ちょっと待って。 イイ物があった筈よ…
[取って置きの種実類盛り合わせが在ったはずだ。彼女はそれを取ろうと席を立とうとするも、その足元にある屑籠を派手に蹴飛ばす。 そこに散らばるは、昨晩のガーゼ。べったりとこびり付いた血は、最早固まって黒くなっていた]
(80) 2014/06/28(Sat) 02時半頃
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………、
"もう少し大人しく出来ないんですか"。 そうしたら優しくしてあげますよ。
[反省の色など欠片も見せず、相手の文句には此方も同じような言葉で返し。慌てたように手で顔を覆う様に、堪えきれずに小さく吹き出す。 "何を慌てているんです?"なんて言葉を視線に込めながら、ニヤニヤと口元を歪め、気まずそうに逸らされた視線を追いかけるように首を傾げて見せた]
終わりませんね。 ……君は本当に解りやすい。バレバレですよ、君の"隠し事"は。
[不自然に揺れる相手の体にクスクスと笑いながら、微かに非難するような視線を向ける。伸ばした手が振り払われないのを良い事に、顎を掴むと軽く上へと向かせ、その下の包帯に血が滲んでいない事を確認すると小さく肩を竦めて見せた。 そして訝しむように目を細めると、つつ、と人差し指で傷口の辺りを擽り口を開く]
(81) 2014/06/28(Sat) 02時半頃
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目も腫らして、そんなにあからさまに隠されたら気にもなりますよ。 ……そのポケット、何か大事な物でも入っているんですかね。
[逃げられぬよう、顎を掴む手に力を込めながら。あくまで表情は温和なままに、言葉を沈める相手のポケットを顎で指してみる。 力を込めた拍子に少し指が傷に触れただろうが、まぁそんな事は大した問題では無い]
(一度気になると、とことんまで気になってしまうんですよねぇ)
[その上今日は仕事詰めで、カルテの書き直しという面倒な事この上ない新しい仕事まで控えている始末。 ――要するに、八つ当たりですよ。 心の内ではあっさりとそれを認めながら、機嫌が悪い時にノコノコやって来る君が悪い、と責任転嫁も忘れない。 さて、果たして彼はその目の理由と隠されたポケットの中身を出してはくれるだろうか]
(82) 2014/06/28(Sat) 02時半頃
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[有名な酒飲みってなんだろう、と疑問には思ったが敢えて触れずに再びグラスを口に付ける。残り少ない酒を飲み込めば空のグラスをテーブルにそっと置いて。]
ーーもしかして、わたしのこと普通じゃないっていいたいの、かな?
[探るように彼女に問い、まぁ…確かに奇病患者って時点で普通じゃないんだろうけどね、と自虐的に言葉を続けた。
席を立つ彼女に、お構いなく、と言葉をかけると酔いを楽しむように目を閉じる。大きな物音で身体を跳ねさせながら目を見開くと床に倒れる彼女と血と思われるものが付着したガーゼ。
彼女に大した怪我がないことが分かると手を差しのばす。ふ、と彼女の左手に視線をやると太い腕輪を見つめる。]
じゃあ、今度はわたしの番ね?
ーーねぇ、なんで腕、切ってるの?
[自らの左手首を指差しながら言う。彼女がしたのと同じように相手の核心を突いていたのかなと少しは思ったが、無邪気に首を傾げて。彼女の周りに散らばるガーゼを拾いながら彼女の返答を待った。]
(83) 2014/06/28(Sat) 03時頃
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[笑われた事には咄嗟にカッとなったけれど。けれど反論する事も出来ず、そのまま口を閉じる。何を言っても負け惜しみになりそうだ。言い返されるのが眼に見えている。
ぎゅうと唇を噛み締めて、どうあっても口では勝てないのだろうと、その事実に歯噛みした。(恐らくそれ以外でも、ディーンが彼に勝てる要素はそう無いだろうが)]
かくしごと……。 そんな物、無いですから、
[苦し紛れに言葉を吐き出して。離してくれませんか、と。懇願する様に付け加える。 彼は医師だという意識があるから、その視線は他から向けられるものより幾らかマシだけれど、こう至近距離だと話は別だ。 軽く体が硬直して、呼吸も早くなった。表情は変わらずとも、医師である彼にはその変化は明白だろう]
(84) 2014/06/28(Sat) 03時頃
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……ッ!
[手の力が強まると同時に、傷口に痛みが走る。多少手荒でも良いとは思ったけれど、それは治療に限っての話だ。こんな尋問めいた展開を望んでいたわけじゃあない]
……見たければ、見れば良いですよ。 大して面白いものでもない。
[誰にも言うつもり等無かったけれど、この状況から逃げ出す為なら背に腹は代えられない。 妙に絡んでくる相手を躱すべく、先程の手紙を彼に差し出した。……それはまるで屈服する様で。舌打ちたい衝動をどうにかやり過ごす。
その手紙はディーンにとってはこの上ない吉報であったけれど、彼にとってはとるに足らないものだろう。自分が此処から去った所で、彼が揺れるとも思えない。 ――ふと、昼間した”約束”を思い出す。彼はアレを覚えているだろうか。忘れていてくれれば、いいのだけれど]
(85) 2014/06/28(Sat) 03時頃
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ディーンは、レティーシャに話の続きを促した。
2014/06/28(Sat) 03時頃
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[呑み込めていなかった唾液も気管に流れ込んできてそれも吐き出しそうになったけど、震える片腕でそれを適当に拭った。
引き上げられた顔に浮かぶ苦しげな表情を見られるのが嫌で、余計に顔が歪んだけど。悔しい事に呼吸は幾らか和らいだから大人しく息を吐いた。 急に巡り出した血と酸素で頭がふらつく。]
―――…、
[死なせたくないって言われてもな。どちらにしたってあと残りが数か月、あるかないかの話だ。それが多少早まるだけじゃないか。
そう思うだけで結局荒ぐ呼吸に邪魔されて声になって出ては来なかったから、相手の謝罪>>78は独白じみたものになった。何度も繰り返される"ごめん"を、許してやる事もできなくて、ただ聞いてるだけになる。]
(86) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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…、なら、アンタが助けてくれるの。 俺を眠らせてくれるの? そんな気もなかったくせに…、
――――…俺にどうしろって言うんだよ。
[死なせたくない。怪我をするな。そんな今迄の言葉達がぐるぐると頭の中でまわる。ただ待てというのか。 此処にくるまでだってずっと眠れなかったのに。こんな奇病に医者として関わりだしたのだってただの偶然じゃないか。 こんなのただの八つ当たりの恨み言だ。分かってる。結局助けて欲しいのにそれが叶わないからいじけてるだけに過ぎない。自分の都合を押し付けてるだけなことには、もうとっくに気付いてる。
こんな情けない事、言いたくもなかったのに。
最後の問いは絞り出したみたいに掠れて完全に聞き取る事も出来ないかもしれない。瞳に膜を張るように溜まってた涙が目端から伝ったから顎をあげさせる手からは無理やりに逃れて俯いた。]
(87) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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[強打した箇所を擦り具合を確認する。出血はしていないか 骨は折れてないか 筋は違えてないか。痛覚の欠損した彼女には必要な行為だった。大事は無い。ただ、見える箇所に痣が出来たのを確認すると、不機嫌そうに前髪をかき上げその差し出された左手を掴んだ]
あらあら、恐縮ねぇ? 普通じゃないって言うのは、私の事なのだけれど… うふふ、私たち 似た者同士ですものねぇ? そう聞こえちゃった?
[彼女は ありがと。と言いながら、空のグラスにとくとく と瓶の中身を注ぎ直す。 少女が拾った薄気味の悪いガーゼをひょい と指で摘み、その手に納めると テーブルの上に活けられた紫陽花の上にひらひらと被せる。]
うふふ、恐らくは…貴方と同じ。 こういう事じゃ、ないかしら? ほら、綺麗だった紫陽花が、今はどう?
[世の中には綺麗か汚いだけではやっていけない部分もある。それはこの少女も理解しているだろう。 薄紫色にその卓上を彩っていた紫陽花が、被せられたガーゼによってその色彩を閉ざす。]
(88) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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……素直ですね、本当に。
[嗚呼。実に愉快だ。固まって変わる事のないその表情の代わりとでも言うように、此方の言葉に行動にコロコロと変わる彼の雰囲気にはどうも心が擽られる。顎に添えた手から伝わる歯を噛み締める音に目を細めながら、まるで懇願するように呟かれた言葉に、そして強張るその体に、えも言われぬ愉快が胸を満たした。 ――しかし直ぐに差し出された手紙を見ると、これ見よがしに溜息などついてみせて]
何だ、もう出してしまうとは。面白くないですね。 それにしても手紙ですか……、院長から?
[興味を失ったように顎から手を離すと、手紙を受け取ってつまらなさそうにそれを見つめる。しかし裏に書かれた院長のサインを見るなり、あからさまに眉を顰めて見せた。 断りもせずに手紙の中身を取り出せば、無言のままにさっと目を通す]
(89) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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…へぇ、吉報じゃないですか。 おめでとうございます。その目の原因は嬉し泣き、と言う所ですか。 ……しかしこんな事なら、あの時本当に皮を剥いでおいてやるべきでしたか。機会を失ってしまいました。
[チラリ。手にした手紙から視線を外し、笑みと共に末恐ろしい冗談を飛ばしながら、上目遣いで相手の顔を覗き見る。 この吉報にもやはり変わらぬその表情に肩を竦めるも、嗚呼そんなに目が腫れる程に泣いたのか、とクスリと笑みを零し――そして何故だか、その吉報をあまり面白く無いと思っている自分に気付いた]
しかし困りましたね。退院と言うことは…真っ先に君の"泣き顔"を見るのは難しい。 ……結構。楽しみにしていたんですけれど。
[最初は困ったような笑みを、しかし次第に不服そうな顔へとその表情を変えていき。 折角面白い遊びを見つけたと思った矢先にこれか。胸に浮かんだ軽い苛立ちを、何時ものように笑みの裏に隠す事もせずに。 それにしても、今日はどうやらあまり運がよろしく無いらしい。人の不幸は蜜の味だが、人の幸運を共に喜べる程に出来た人間では無い事は、誰よりも自分が良く知っている]
(90) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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…退院の前に、少しでも歪みませんかね。その顔。
[無理な事は分かり切ってはいたけれど。本気とも冗談とも取れぬ声音でそう呟くと、再度その顎へと手を伸ばし。今度は様子を見る事もせずに、先程よりも力を込めて片手で掴む]
(……やはり皮は剥いでおくべきでしたかね。そうしたらせめて――絶望くらいは見れたでしょうに)
[物騒な呟きは胸の内だけに。しかし何時ものようにその顔へと笑みを乗せ、それはそれは愉快そうにクスリと笑う。 顎の傷でも抉ってやれば、少しはその無意味な痛みに悔しがりでもするだろうか、なんて。 ――自分の八つ当たりに巻き込まれた彼の事を、ほんの僅かに哀れに思いはしたけれど]
(91) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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階段→自室
[あの後、足早に部屋に戻り、ばふ、とベッドに身体を埋める。 少しだけ上がった息をはぁっとつくが、すぐにそれも収まった。沢山の人に心配をさせて、それこそまた自分の寿命を縮めることはしてはならない、と。なんでだかそう思ったから。
ーでも。
デメテルは、天井に向けていた目線をちらりと壁のカレンダーにずらす。
"自分の寿命は、あのカレンダーをめくれないほどに短い"
残り数週間という長いようで時間を大切にしなければあっというまに過ぎてしまうその時を、自分は。どう生きようか、と。 …そんなに簡単に向き合える問題でも無かった。結果として、逃げた。わざと品のいい口調を崩して、 甘えて、迷惑をかけて(けちんぼせんせいはけちんぼだと思っているけれど。) そうして、"あおいとり"を求めて、 起こりもしない奇跡を夢見る少女のように振舞った。……否、求めているのはきっとフリなんかじゃない。 確かに求めているのだ、 "病気が治る"という奇跡を。
ーでも、だからと言って、]
(92) 2014/06/28(Sat) 05時頃
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…これで、いいのだろうか。
[掠れるような呟きは、伏せられた睫毛に奪われた視界と共にそっと暗闇に消え去る。 こうして甘えることは、嫌いではないけれど。かすかな痛みも分かち合えない、一方的な、そんな存在で良いのだろうか。]
(ーこの病気ならそれも認められる気はするけれど)
[それでも、違う。自分は、そうして生きても、きっと、"あおいとり" ー奇跡になんか、会えやしないのだ。 少ない日数を、どう足掻けば。 生きることを諦めずに生き抜くには、どうすれば。]
………、
[ぎゅ、と握られたシーツの皺に、どれだけの葛藤があるのだろうか]
(93) 2014/06/28(Sat) 05時頃
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[手をつないでもらって>>65廊下を歩く。
相変わらず全部大きく見えて、部屋から出た瞬間、繋いだ手にぎゅっと力を込める。 そのまま瞼を閉じて視覚を遮り、手の感触だけを頼りに歩いていたが。
一度立ち止まるとともに、扉を開ける音。
閉じた瞼に透ける光が赤くて。]
わぁー……
[ほっぺたに当たる暖かい風、葉擦れの音に歓声を上げる。]
(94) 2014/06/28(Sat) 06時頃
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[久振りに来た中庭は綺麗で、葉っぱの上にキラキラとお日様の欠片が降り注ぐのが見える。]
きれいだねー。
[膝くらいの丈に見えるライラックの木。 前に来た時には、身長を遥かに越す大きさだったのだから、本当はもっと大きいのだろう。
それに比べて、あまり大きくないはずの、鉢植えのブーゲンビリアは屋根のように、ピンク色の茂みを広げる。
大きさがちぐはぐでも、ここは怖くない。植物は動かないから、踏み潰されない。 それが嬉しくて、楽しくて。
ライラックの隣でくるりと回れば、動く度、釣られたように袖がフワリと宙に浮いて。]
ねっねっ。ちょうちょのはねみたい。おもしろい。
[飛べたらいいのに、なんて思いながら目が回るまで、そうやって遊ぶ。
だれかが訪れて、声をかけたなら流石に止まるとは思うけど]
(95) 2014/06/28(Sat) 06時頃
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双子 朝顔は、メモを貼った。
2014/06/28(Sat) 06時半頃
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おい、…無理して喋るな。
[しばらくの沈黙>>86の後、掛けられた言葉>>87に、行き場もなく彷徨わせていた視線を再び、弟へと戻す。 一言だけ掛けた気遣いの言葉の、なんと場違いなことか。 意識だけははっきりしているようなその様子を、疎ましいと思った。いっそ前後不覚にでもなってくれたら、この罪悪感も居た堪れなさも、もっと薄かっただろうに。]
……助けて、やりたいさ。 眠らせてもやりたい。 ずっと――そう思ってる。
[質問の形をしたその言葉達が、答えを必要としていないことは理解っている。 それでもそれぞれに、掠れた声で、回答にもならない回答を返して。]
死ぬな、よ。
[そうして震えた声で付け足された問いには、一つ覚えのようにそれしか返せない。 俯いた表情を追って、ついに零れた涙の雫を見て取れば、そろりと手を伸ばして触れる。 誰かの涙を拭ってやったことなんて、拭ってやろうと思ったことなんて、今まで一度もなかったけれど。]
(96) 2014/06/28(Sat) 09時頃
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[自分には不可能だったけれど、――もしも弟が、今日のようなことを自分で実行しようとしたら、と。 抵抗がなければその顔に触れて、弟の様子を見ながら、そんな可能性が思考を過ぎる。 あちらから逸らされた視線を咎めるように、気を引くように、もう一言。]
………もしも、 もしも駄目だったら、その時は。
――僕もいっしょに、殺してくれよ。
[初めて口に出したその願いは、先の言葉達よりもいくらか落ち着いた響きで、唇を離れる。
取りようによっては、自己犠牲だとか、責任感だとか、そんな誤解をされるかも知れないその言葉は、――ただ、自分の為だけの救済措置であったのだけれど。
深く深く息を吐き出しながら顔を伏せて、無理やり落ち着いたような気持ちになって。 相変わらず目を引く、手首の酷い傷跡。とりあえずはその手当てをしなければと、身を起こそうとする。]
(97) 2014/06/28(Sat) 09時頃
|
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ーー……。 [彼女の一連の動作を見れば呆れたように溜息を吐き、紫陽花の上のガーゼを摘まんだ。彼女のいう『似ている』には何だか納得出来なくて、指先でガーゼを弄びながら答える。]
すごく、人間らしいと思うよ。 ーーでも。
[ガーゼを屑篭に投げ入れ彼女を見つめると、同意はしたくないかなぁ、と続けて。]
元々はこんなに綺麗なお花なんだよ、 それを自分から穢すって……変な話だよね。 マリーさん、あなたは綺麗なのに……、
[どうして、と言いかけて口を噤む。それを聞いたところでどうにか出来る保証もなく、傷を抉るだけになれば罪悪感に苛まれるだろう。それはどうしても避けたかった。 グラスに新たに注がれた酒に口を付ける。]
ーーマリーさんってわたしのこと嫌いでしょ?
[嫌いとは違うのかな、好きになりたいけど、受け入れたくないって感じかな、と勝手な予想を並べて微笑んだ。互いに心の内を探り合う駆け引きは、まるでチェスを指すようで。張り詰める雰囲気とは裏腹に内心楽しくて仕方がなかった。]
(98) 2014/06/28(Sat) 13時頃
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[手紙を置いて院長室に返って来たところで、ポケットの中の携帯が震えた。
扉を閉めつつ誰からだろうと確認して、一瞬、それを取り落としそうになる。
――まさか本当に電話してくれるなんて。正直、あまり期待はしていなかったのだけれど]
はい、もしもし?
[喜びを隠しもせずに、弾んだ口調で電話に出た。
ああ、これじゃあお預けをくらっていた犬みたいじゃないか。そんな事を考えて、言い得て妙だと苦笑する]
……調子はどうだい?
[確か投薬の後の筈だ。白々しいと思いつつも問いを投げかけた]
|
やぁねぇ、私たち、お友達じゃない? [ふふ、と 何時も通り浮かべた笑みを振りつつ、空気に靡きひらり と屑篭に落ちるガーゼを目の端に留める。 自らのグラスを手に取れば、二杯目を楽しむ少女が持つグラス>>98に、チン と軽く当てて歓迎をアピールしながら。]
ねぇ、知ってる? 紫陽花には、毒があるの。 虫や獣に食べられない様に、ね?
綺麗な物ほど、裏があるものよ?
[そう言うと、彼女は再び露わになった薄紫の花弁を一枚摘み、指先で弄ぶ]
まるで、私たちみたい… なんて、意識が過剰かしらね?
[ふふ と笑いながら彼女は告げる。 目の前の少女は穢れなき魅力がある。 「綺麗」と言われたこの身は汚れに塗れていて。 違う世界の生き物だーと唯羨むしかなかった]
(99) 2014/06/28(Sat) 14時頃
|
|
……
[暫しそのままぼうっとする。もしかしたら、少し微睡んでいたかもしれない。ベッドから身体を起こして、崩れた髪を整えながら窓に向かった。
シャー、と小気味の良い音を立ててカーテンを開ける。外に出るのが叶わなくとも、これ位は怒られないだろう、と。 そのまま窓も開ければ、へりに肘をついて中庭を眺めた。梅雨時の中でたまに晴れると、何だかとても嬉しくなり。 きらきらと輝く日差しに目を少し細めながら、ふと植物が多くある場所ではしゃぎ回る少女を眺めた>>95]
(…デメテルも、ああして外に出る事が出来るのなら)
[少し彼女を羨ましく思いながらも、彼女もまた何か深刻な病気に侵されているのかと思えば、羨ましいなどと軽々しく口にしてはならないと思った。 はあ、とため息をつく]
(100) 2014/06/28(Sat) 15時半頃
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――貴方を楽しませたいわけじゃあないですからね。
[ぼそりと拗ねた口調で言って、漸く手の離された顎を摩る。この人本当に医者かよ、そんな事を思っても、勿論口に出せるわけもなく。 渡した手紙を彼が読んでいる間は、どうにも落ち着かなくて。この後何を言われるのかと憂鬱になる。どうせ素直に「おめでとうございます」じゃあ終わらないんだろう]
折角治るってのに、嫌な冗談言わないで下さいよ。 おめでとう、だけで良いじゃあないですか。
[自傷の事を掘り返されて、心底嫌な声が洩れた。 覗き見てくる視線からは顔を逸らして、我慢しきれずに一つ、舌打ちをする。 ……それにしても、こんなに白々しい「おめでとう」は初めてだ]
……それ、覚えてたんですか。 忘れて下さって構わなかったんですけど――。
[何か嫌味を返してやろうと口を開いたのに、相手の苛立ちに気付けば、思わずその言葉も尻すぼみになる。患者が治るというのだから、素直に喜べばいいのではないか。喜ばれこそすれ、何故苛立ちをぶつけられなければいけないんだ?]
(101) 2014/06/28(Sat) 15時半頃
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[そりゃあディーンは患者としては面倒な部類に入るという自覚はある(それでも回診をしっかり受けようとする分、他よりはマシだろう)けれど、それで嫌われているなら、逆に此処から出て行く事を喜ぶだろうに。 ……じゃあ一体何故彼は苛立っているのか。疑問が湧くけれど、ディーンにその答えが分かる筈も無い]
はあ? 何を……いッ!
[歪まないか、と。その言葉に怪訝そうに返そうとして、再び掴まれた顎の痛みに体が揺れる。まるで医者と患者のやり取りに見えないその動きに、何を考えているんだと睨みつけた。どうせディーンが睨んだ所で意味は無いと分かっているけれど]
なん…なんですか、あんた。 ……一体何がしたいんだよ。
[既に相手を敬う余裕も無く、吐き出されたのは乱暴な口調で。その声音は酷く弱かっただろうが、それでも文句を言わずにはいられない。 今更いつも通りの笑みが戻った所で、それは逆にディーンの不安を煽った。これならまだ、相手の感情が分かる分不服そうな顔の方がまだ良い]
(102) 2014/06/28(Sat) 15時半頃
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ともだち……。
[彼女の言葉を復唱すると、なんて安っぽい言葉だろう、と目を閉じて。上辺だけの会話、繕った感情、その上で成り立つ友情なんてすぐ壊れるだけだ、と心の中で反論した。]
……表があれば、必ず裏があるよ。 綺麗であっても、汚くても。
[ましてや、わたしたちは奇病患者だもん、裏がない方が可笑しいと思うけどな、とやんわり言い返す。そんな話をしていれば何故彼女がそんなことを言うのかと細やかな興味が湧いてくる。…あまり踏み込んではいけないことだとは分かってはいるつもりだが。]
ねぇ。 身体が成長しなくなった、って言ったら信じる?
[唐突に話を切り出して、彼女の出方を待つ。彼女の心を探るのに自らの心を明かさないのはフェアではないと考えた。…とはいっても彼女が話を信じなければ意味がない。彼女が信じるのならこのまま話を進めるし、信じないのであれば冗談だと戯けて見せるだろう。]
(103) 2014/06/28(Sat) 15時半頃
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[>>94引けばたどたどしく歩く少女を振り向けば、その目を閉ざしていることに気付き。
危ないと感じたものの、彼女の見える風景を思えば開きかけた口はまた結ばれ、代わりに手を頼りにする少女に、より一層気遣うようにやんわりと手を引いて]
[扉を開いて、木々の間から点滅し覗く陽の光には鬱陶しそうに顔を伏せて背けた。 けれど、手を離れた朝顔が赤と紫の振袖をくるくるりと振って駆け回るなら、眩しさに耐えながらそれを眺めた]
ああ、飛んでるみたいだ
[どちらかというと、円を描く赤は丸く咲く花のように見えたけれど。本人が袖を羽に模しているならそれでも良いだろう。
それから日に慣れると辺りを見渡して、花の無い茶色の土を探す。 適当な花壇を見つけては腰を下ろして土に触れる、植えるのはここで良いだろうか]
(104) 2014/06/28(Sat) 16時半頃
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[頼りない掠れた声>>96を俯いたまま黙って耳にする。 勝手なことばっかり言いやがって。半ば条件反射めいてそんな悪態が頭の中をよぎったけど、なんでか口にする気は起きなかったし。常のように苛立ちにのまれる事もなかった。 テンポの崩れた呼吸は徐々に正常さを取り戻してくる。残ったのは無理な咳で喉に残る違和感。また数度ケホ、と咳をしてから大きく、長く、息を吐いた。
ついさっきまで、目をそらしてたくせに。泣いたのはすっかりばれてる。 触れる指先からもまた、逃げるみたいに顔を背けた。 少しの居心地の悪さを誤魔化す為に、のろりと腕をあげて首元を摩る。鬱血のあと特有の鈍い痛みに唇を引き結んだ。また痣が増える。]
(105) 2014/06/28(Sat) 17時頃
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[相手の思惑に知らずに乗せられたみたいに、首を擦る動きをとめて、のろりと顔を上げた。 何言ってんだコイツみたいな、やや怪訝めいた表情を向けたのは数瞬の事で、次の瞬間には何処か呆れたように双眸を細めて兄を見た。]
―――…、 自分は途中でやめたくせに僕にはやらせんのかよ。
ほんとアンタのそーゆーとこ、だいっきらい。
[全く頷く気になれない願いにほんの僅かに眉根を寄せる。 何のつもりかはいまいち理解できない。理解できる気もしない。 どうしてこうも思考にズレが生じるのか。毎度の事だけど。]
ねぇ。コレほっといたら死ぬかなあ。
[身を起こした相手がベッドから立ち上がるなら、軋んだ音につられるようにシーツに視線を落とす。右手の下につくられた赤い染みから引き剥がすように、ゆっくりと腕を擡げてぼやいた。
どうせその前に治療されるだろうし、今この瞬間においては、もうそれを待とうとも思わないけど。だからこそ現状に不釣合いともとれる冗談めいた口調でそう零した。意識して聞かなきゃただのいつもの眠たげな声なんだろうけど。 もう大分血は止まってきてる。]
(106) 2014/06/28(Sat) 17時頃
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表と、裏、ねぇ… 何事にも、付き物かしらねぇ?
[彼女は左手を目の前に掲げ、くる くると廻しながら、その腕輪に目をやる。 綺麗であり、穢い。そんな相対する要素が、全ての物に存在するのだ。それは理解していた。問題なのは、「どちらが表か」という先ほどの問答に戻ってしまうのだけれど]
…成長、しない病気?
[少女の突然の告白>>103に、彼女は珍しく目を丸くする。 成る程。時折考えていた違和感はそれか。となるとこの少女は如何程の年数、歳を重ねているのか。もしかしたら自分より歳上なのかも知れない その姿を穢れ無きまま維持出来る。そんな少女に一握りの羨みを感じる。それが非常に無礼な事だと解っていても]
ふぅん…そうなの…
[多少の沈黙。彼女は何を考えたのか。自分の奇病の事、目の前の少女の奇病の事。お互い「失ったもの」がある事。お互い偽りの自分を演じなければならなかった事。似た者同志だと、そう思ったのだろうか。自分もその姿を見せるべきだろうか。そして沈黙は破られる]
…レティーシャ。
…信じるわよ、勿論。
(107) 2014/06/28(Sat) 18時頃
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[――嗚呼、やってしまった。 耳に届いた舌打ち>>101に、頭に浮かんだのはそんな一言。この病院に来てからは、不真面目な部分は治らずとも、少なくとも"大人しく"はしていたというのに。 先の通り、自分はそう"出来た"人間ではない。患者を治癒する為ではなく、ただ自分の好奇心を満たす為に医者となった自分。同じ医者である父には――自分と違い、厳格で正義に満ちた父には、何度も"お前は医者になるべき人間ではない"と言われたものだ]
(……これは。近々"また"追い出されますかね)
[過去に居た病院でも、こうして患者相手に問題を起こしては追い出されて来た自分だ。後悔の言葉が浮かびはするものの、実際に後悔の念が浮かんでいるわけはなく。 ――まぁ、追い出されるならそれはそれで。 ここも同じように追い出されたとしても、また次の病院を探すだけだ、と。その問題を考える事は早々に諦め、自分勝手で理不尽な怒りをぶつけられている、可哀想な患者へと目を向ける]
(108) 2014/06/28(Sat) 18時頃
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…何が、ですか。 そうですね…白状しますよ、ただの八つ当たりです。
………、本音を言うとね、俺は君を退院させたくは無いんですよ。 表情を失った君が、他の何を持って感情を表現するかには…結構、興味があったんです。
[敬語の取れた相手の様子>>102に、パチリと目を瞬かせ。睨む目には目を細めて応えながら。 何故だろう、こうも面白くないのは。患者が治癒する時に特に何の感慨も持たないのは常の事だったが、胸にちりつくこの違和感は何だろう]
(……勿体無い。あんなにいい顔をしていたのに――表情には出ませんでしたけど)
[そこまで考えて、ようやく理解する。 嗚呼、成る程。この素直な彼が自傷した時に見せた、あの葛藤を。絶望の中にも希望と羨望を捨てきれず、無様に滑稽に足掻くその様を。 か細く漏れた声を聞いた時には、何とも心が踊ったものだ。医師の仮面を被り、心配そうな目を向けながらも、心の中では相手を見下し、嘲笑っていた自分は。 その様をもう見る事が出来ないのが、自分は――残念で仕方が無いのだと]
(109) 2014/06/28(Sat) 18時半頃
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………治らなければいいのに。
[おおよそ、そんな言葉が出たとは思えぬような、どこまでも人の良い笑みを浮かべながら。吐き出されたのは、自分にしては珍しい、紛れもない"本心"]
(……もう取り繕うのも面倒ですね。どうせバレる時はバレるんですし。 あぁでも、院長にバレるのは…それもそれで、少し面倒ですか)
[そんな諦めと共に、どす黒い感情のままにぶつけたその言葉は…果たして彼にはどう届いただろうか]
(110) 2014/06/28(Sat) 18時半頃
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…これは駄目なんだな。
[自分の手から逃げるように背けられた顔>>105に、ぽつりと呟きながら。けれど何を気にすることもない、ただ、当然だと思った。 受け入れられたのは理不尽な暴力だけで、相手の意識がある限り、自分の行動は大抵が拒絶される。もう慣れてしまったことだけれど。]
おまえが僕を嫌いなのは知ってる。 知ってるけど、――…、
……置いていかれるのは、嫌だ。
[身を起こしながら、疲れきった声音で、溜息とともに言葉を吐き出した。 弟が死んだとして、何もできずにいた自分ひとりが取り残されるのは、余りに惨めだと思う。 特定の誰かを好ましく思ったことなんて、今まで一度だってない。それは血を分けた弟に対してだって、そうだ。 けれどその血こそが、きっと自分の邪魔をする。 兄の立場に甘えて、好意でも親愛でもない、ただ執着めいた汚い衝動の捌け口にしているだけなのだと、まだ認めるつもりはないけれど。]
(111) 2014/06/28(Sat) 19時頃
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死なせないって言っただろ。
[持ち上げられた腕と一緒に呟かれた言葉>>106には、そこまでの切実さは感じ取れなかった。弟が意識していたかどうかは知らないけれど、その事に僅かながら安堵する。
一応は咎めておきながら、血塗れの腕を取って持ち上げて。 その惨状に思わず顔を顰めて、此処に来てからすっかり慣れてしまった処置を施しながら。 先に気にするように摩っていた首に目を遣って、残る自分の手の痕に顔を歪めた。あまり、直視はしたくなかったけれど。]
そっちも、包帯でも巻こうか。 …悪かったよ。
[邪推をされそうな――否、実際、邪推も何もないのだけれど――そんな痕を晒すのはあまり好ましくない。何より自分の醜態を、そのまま掲げて歩かれるようで。 次から次へと浮かび上がる謝罪を思わず漏らしながら、新しい包帯を手に取った。]
(112) 2014/06/28(Sat) 19時頃
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[彼女の答え>>107を耳にすると、やっと信じてくれた、とにんまり笑った。]
だから、ね。 表も裏も分からないんだよね。 器と中身ーーどちらが表なのか自分でも分からなくて。
[ようやく彼女の最初の質問に答えると、酔いで赤らんだ頬に手を添えて。彼女はこんな話しを聞かされて何を思うだろうか、と想像する。嫌悪感か、哀れみか、それとも……。]
成長する身体はもちろん、 可愛くて大人っぽい服が着られること、 世間や第三者から大人として見られること、 わたしからしたら、あなたは欲しいものをたくさん持っているんだけどなー。
[彼女からしてみたら他の人のほうが欲しいものを持っている、なんて思っているかもしれないけれど。]
(113) 2014/06/28(Sat) 19時頃
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[クルクルと独楽のように回り、遊んでいたが、やがて目が周りストンと尻餅を着く。 ぐるり、頭上を回転する青空と白い雲に目を輝かせる。]
やっほーーー。
[そのまま視線を動かせば、へりに肘をつき中庭を眺める女の子>>100ひらひらと手を振り挨拶する。]
ほんと?あさがおとんでるみたいだった? とべたら、むこうのびょーいんにいっても おにーちゃんにあいにいけるのにね。
[クルクル回っているうちに、ちょっと離れたところに来てしまった。 息を切らせながら、花壇の土をいじるオスカー>>104の所まで小走りで近づく。]
あさがおここにうえる? きれーにさくといいな。
[巾着を取り出し両手で包み込む。 『綺麗に咲きますように』と心の中でお祈りしてから、包みを開く。 真っ黒い種を4つ数えて取り出す。]
(114) 2014/06/28(Sat) 19時半頃
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――や、八つ当たり?
[何だそれ、あんまりじゃないか。あんまり過ぎて、笑ってしまいたくなる]
……残念だったな、私はあんたの玩具になるつもりは無い。 そういう役は、もっと相応しい奴が居るだろうよ。
[ざまあみろ、と。吐き出す様に言って、鼻を鳴らす。 瞬き細められた目を、いつまでも見ている事は出来ずに、すぐに視線は逸らしてしまったが。
逸らした視線の先、包帯の巻かれた自身の掌を見れば、思わずそれをぎゅうと握った。 先程までは、彼も確かに医師として接してきていた筈だ。 "医者としての彼"に抱いていた信頼の様な淡い感情は、既に無くなっていた。 彼に見せた弱い部分は、きっと……相手が彼だから見せたものだったのに。勝手に裏切られた様な気持ちに陥りながら、掌をいっそう握り込む。そこには未だ医師としての彼が居る様で、酷く忌々しく感じられたから]
(115) 2014/06/28(Sat) 20時頃
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……、
[吐き出された言葉に似つかわしくない表情に、ぞくりと背筋が震えた。嗚呼、人はこんなにも相反するものを両立させる事が出来るのか。 恐ろしい、と。心底そう思う。けれどその感情を素直に表に出せる程、プライドを捨ててはいない。だから精一杯の強がりで、しっかりと相手に視線を合わせた。
目の前の彼には、酷く馬鹿にされているのだと、見下されているのだと、今はもうよく分かっているから。だから、思い通りになんてなってやるものかという反発心が湧いてくる。 ……絶対に、屈してなんかやらない]
お前、本当に医者かよ。 ……ふん。顔だけは良いんだから、女でも口説いて生きてた方がお似合いなんじゃないか?
[言い負かされたくないと、その一心で挑発する様に言葉をぶつける。相手の反応なんて、思っている事なんて、考えもせずに。 思った事を素直に口に出して後悔した事は、今までも沢山あった筈なのだけれど]
(116) 2014/06/28(Sat) 20時頃
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へぇ。なら他に誰かオススメが居るなら教えてくれます?
[忌々しげに拳を握る彼>>115には、愉快に笑い揶揄るような問いを。 "そんなに強く握るとまた傷が開きますよ"、なんてまるで医者のような事まで言ってみせる。 此方の出した"本音"に、彼の瞳のその奥が微かに揺れたように見え、その心に傷を刻めたその事実に底知れぬ愉悦を感じながら]
(……"裏切られた"、とでも言いたげですね)
[今まで様々な人から、幾度となく向けられたその雰囲気に思わず嘲笑が漏れる。 嗚呼、何と滑稽な事だろう。表に見える表情から――君が焦がれてやまない"嘘の表情"から、此方の勝手な像を作り上げ、勝手に騙されていたのは君でしょうに]
お褒めに預かり光栄です。 生憎、女性よりも患者を口説く方が楽しいもので。 君だって、さっきまでは俺をそこそこに信用していたでしょう?
[相手の挑発>>116に一層笑みを強め。しかと視線を合わせて虚勢を張る様はむしろ愛おしくすらある。 腰を上げて彼の顎を掴むと、傍らの机に押し倒すように力を込めた。 その口を塞ぐように顎の傷へと指を食い込ませ、その口から痛みの呻きでも出るのであれば、この医者は舌舐めずりの一つもしたであろう]
(117) 2014/06/28(Sat) 21時頃
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…あぁ、そうだ。 折角他の人には無い病を持つ事が出来たんです。
[相も変わらず、温和な笑みを浮かべながら。 そうしてふと、まるで今思い付いたかのように目を見開くと掴んで居ない方の手を白衣のポケットへと伸ばす。そうして取り出した携帯用のナイフを、パチリ。刃を開かせると冷たいその刃の腹で、相手の滑らかな頬をそっと撫でた]
君が、外で表情を取り戻した時に…今までの苦難を決して忘れる事が無いように。 この病院で過ごした思い出を、その身に刻んで見るのも――良いんじゃないですか。
[出て行くのなら、せめてその身に決して消えぬ深い傷を。 笑う事が出来た時に、泣く事が出来た時に。その傷の引き攣れる痛みで、過去の全てを思い出せるように。
――君が刻んだその"無意味"な傷の上から、君がここで生きた証を刻んであげますよ。
そんな仄暗い呟きと共に、ナイフを掴む手にそっと力を込めた]
(118) 2014/06/28(Sat) 21時頃
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[>>114呼ぶ声が聞こえてそちらを向けば、頭上へ手を振るのが見えて。彼女の目に映る世界は何だろうかとは思いつつ、再び湿った土を掘る]
蝶々みたいだった。 そうしたら僕も嬉しいな… 窓開けて待ってる
[言った後に柄じゃないと後悔して苦笑いする。忘れてしまおうと朝顔を種を植えるよう促して、自身の身を少しだけ離して。そうすると朝顔が種を植えるのをジッと見守るだろう。
黒い小さな種、オスカーには朝顔の着物に描かれた薄紫の朝顔の花しか知り得なかったけれど。それと同じ様な花が開くのだろう。 もしかすると、回る少女のような赤い花かも知れないな、思い思いに想像して。
咲くだろうか。折角なら、その花はこの目に一目だけでも収めたいものだ]
(119) 2014/06/28(Sat) 21時頃
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[言葉の中から彼の強がりを悟りはしたけれど、それを追及することは出来なかった。
もし素直に弱音を吐かれたとして、自分にそれを慰める資格なんて無い。彼の苦痛は自分がもたらしているも同然なのだから]
……もう少し耐えておくれ。
そのうち――慣れるはずだから。
[それがいつになるか、自分にも分からないくせに。そんな風に上辺だけの言葉しか返すことは出来ない。
これまでは出来ていたのに、今は彼の傍らでそれを支えることすら出来ず、そんな自分が恨めしかった。
かといって、今此処にいる患者たちを見捨てるなんて、出来るわけがない]
ああ、また二人、そちらに行くよ。
貴方は話した事があったかな……。
朝顔くんと、ディーンくんと言うのだけど。
[彼の犠牲の上に成り立つ治癒だと、彼女らは知らない。それを伝えることは、患者たちの心を揺さぶってしまいそうで、簡単に出来ることではなかったから]
――ありがとう、カリュクス。
[小さな礼の言葉を彼に。もしかしたらもっと相応しい言葉は、いくらでもあったのかもしれないけれど。礼を言うだけなんて、自己満足かもしれないけれど。
……それでも、滑り落ちる言葉を堪えることは出来なかった]
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レティーシャはレティーシャ。 それで良いんじゃないかしら?
[裏表の判別が付かない、と思い悩む>>113少女に ふわり、とした笑顔で答える。 自分の中の二面性を理解しつつ、尚真っ直ぐで歪みのない性格。 それそのものがこの少女の核であり、そのもの自身なのだ。 汚れた世界を渡り歩いて来た自分とはまるで違うその澄み渡る純真な少女。]
あら、私はそんなレティーシャが好きよ?
[そう言うと先程の様に椅子を立ち、そのまま少女の隣に運ぶ。 そして再び腰掛けると、少女の頬に手を添えて、撫ぜる。]
だって、こんなに可愛らしいんだもの。 この姿を永遠に保てるなんて、なんだか嫉妬しちゃう。
[すべすべとした肌を確かめる様に、指を這わせる。 この少女にしてみれば不愉快な羨望だったかもしれないが]
(120) 2014/06/28(Sat) 21時半頃
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[数時間後、長い眠りから目を覚ますと大きく背伸びをしてフードを被り直し、その中で寝癖をなんとか直そうとする]
うにうに…。よく寝たにゃー
[自分に取って不都合な事は頭の隅に、とは思っていたがポケットに入っていた“それ”は隅に置いてあった記憶をど真ん中へと招待するチケットとなった]
あっちゃー、また盗っちゃったか…。これはディンさんの万年筆かな?
[手癖の悪さは自覚するほどだ。今回は恐らくディーンが常に持っていたであろう万年筆を盗ってしまったわけだが、前回自分がどれだけ大きな事をしたかを思い出すきっかけにはならなかったようだった]
ニハハ、まだちょっと眠いなぁ…。ハッカ…ハッカ飴……
[机の上に無造作に置かれた飴の中から一つ、手前にあった白い包み紙を開いて口に入れると爽やかな酸味が口に広がった]
〜〜!?
[鼻を通る刺激を予想して口に入れたクシャミにはこれが驚く他無く、慌てて捨てかけた包み紙の表面を見るとそこには小さく『レモン味』という文字と明らかに人を馬鹿にするために作られたのではないかというイラスト付きで書いてあったが、問題はそこではなかった]
れも…ん?
(121) 2014/06/28(Sat) 22時頃
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[今までは黄色がくすんだだけで済んでいて、少し黒い程度だった。が、今回はハッカの飴と間違えるくらいに“白かった”]
黒とかじゃなくて…白?
[机の上にあった飴を並べてみるとどれもモノクロであり、メロン、パイナップル、ネタ枠であろうブルーハワイさえも白と黒 だけで形成されていた]
は、ははは……。さすがに早くないかな…
[手のひらを片目に押し付けて考えてみるが、何も進展はなかった。眠気など遠に吹き飛び、己の病気を再認識させられる 『無色彩病』 症状が末期になると色がモノクロになってしまう。まるで病気が今まさに自分の寿命が尽きようとしてる事を目に見える形で示してくれたようだった]
…死ぬだなんて、あの人には言えないだろうなぁ
[成長しなくなったという少女。真っ先に思い出したのは彼女だった。笑う事で生きる希望が出来て、彼女が居るから生きようと思っていて、自分が彼女の希望になろうと考えていたのに]
…どうしてこうなるかなぁ
[起きたばかりのクシャミはベッドの片隅で体育座りをする事しか出来なかった]
(122) 2014/06/28(Sat) 22時頃
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……クソ、うるさい……うるさい! い、今更医者みたいな事言うんじゃない!
[質問に答える事はせず、続けられた言葉に激昂のままに言葉を叩きつける。 何処までも上から目線で、何処までも見下してくるその瞳が、態度が。忌々しくて堪らない。 こんな奴を少しでも信じていたなんて。そう思うと、勝手な事と知りつつも、その怒りを押し付ける事を堪える事は出来なかった]
褒められたと思ったのか、随分とおめでたい頭だな。
[睨みつけたまま、吐き捨てる様に言って]
……口説く? ハッ!お前、そういう――ッ、!?
[言葉の途中で机に押し付けられて、語尾に隠しきれない驚愕が表れる。 未だに彼が医師だとう意識が抜けきらないものだから、まさか危害を加えられるだなんて、思ってもいなかった。目を見開いて、信じられないという風に彼を見る。
傷口を抉られれば、唇を噛み締めても隠しきれない苦痛が洩れた。掌の傷も忘れ、顎に当てられた手を制止しようと右手を伸ばす。勿論、力なんてろくに入らなかったけれど]
(123) 2014/06/28(Sat) 22時頃
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……は、 なに、を。
[目の前に煌く銀色の刃物に、息が引き攣る。相手の言葉なんて耳に入らない。ただ自らを傷付ける為だけに引きぬかれたそれにしか、意識がいかなかった。 ――殺されるのか、と。半ば本気で考えて。けれどその考えをどうにか打ち消す。ただそうであってくれと、そう思っていただけだけれど]
い、いやだ、あ、頭おかしいんじゃないのかあんた、
[彼の意図がようやく分かって、思わず縋る様な視線を向けた。意味等無いという事も分かっている。けれど、他にどうすれば良いか分からなかった。 どうにか自由に出来る左手を、ナイフを握るその手の上に添えて。それを制止しようと、込められた力に抗う]
ッあ゛……ぐ、 クソ、や、やめろ……!
[肉を引き裂かれる感覚に悪態を吐く。傷口から流れ落ちる血液と、恐れと痛みに溢れた涙が机を汚した。
けれど自分が力で勝てるわけがないという事は、自分が一番よく分かっていた。だが、だからといって抵抗しないなんて選択肢があるわけも無くて。必死に彼の腕を、そのナイフを退かそうとするのだけれど、意味はあったかどうか]
(124) 2014/06/28(Sat) 22時頃
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[こんな分かりやすい拒絶の仕方、いつもの事だろうに。 わざわざ口に出された確認めいた言葉>>111。自分に何か返してほしいのか、何か思ってほしいのか、それともただ口にしただけなのか。 どれにしたって今更にも程がある。 目尻に残った水分を雑な動きで拭い取った。]
…、じゃあ今死んでよ。 そしたらすぐに追いかけてやるから。
[つられてこっちまで溜息が出る。 嫌だなんてそんな主張だけ押し付けられても、自分にだってどうしようもない。 嫌だと言った所でどうにもならない事があるのを充分な程学んだから。
溜息ついでに告げた言葉には戯れも、呆れも、怒りも、そうゆうのが全部少しずつごちゃ混ぜになった末にやけに淡々とした響きになった。 どうせ出来ないだろ。多分求められている事も、そういう事ではないだろうから。 それでもそこまでしてくれたんなら。惰性で続けた時間の区切りをつける程度の認識でしかないから、冗談にも本気にもしてやれるんだけど。 結局これも、突き詰めれば内包してるのは、自分の為に何かしてほしいなんていう、子供の甘えに過ぎない。]
(125) 2014/06/28(Sat) 22時半頃
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いい加減みとめてよ。 死ぬって言ったのはアンタ達医者でしょ。
[穴なんだか潰れたんだか抉れたんだか、自分でもよく分かんない事になってる右腕に処置がされていくのを眺めながら、幾らか憮然とした表情を浮かべてそう言う。
痛いとか何だとかは零して身動ぎ程度はするだろうけど、治療をされること自体にはもう抵抗しない。し、ついでだから。既に自分で包帯を巻いた後の手の甲も、こっちも痛いって指さすくらいはした。]
別にいい、これくらい。
ねえ。何に謝ってんの。 何が悪いと思ってるの?ほんとに悪いと思ってんの?
[頸筋に残るだろう鬱血の痕なんて、僕にとっては先程傷つけたばかりの右手や、今日までに自ら作った痣や傷跡と同じで何ら特別な意味をもたない。 それなら首に包帯なんて邪魔くさいだけ。 それより、今は、もうひとつ鬱陶しいものがある。
先程から何度繰り返されたか分からない謝罪にはそろそろ辟易させられる。]
(126) 2014/06/28(Sat) 22時半頃
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え、……マリーさん……?
[アルコールと隣で頬を撫でる彼女が醸す甘い香りで身体の力が抜けそうになり、身体を逸らす。それでも彼女の手が身体から離れることはなく、擽ったさから表情を歪める。]
こんな身体、何も良いことない……。
[肌が綺麗だったとしても、誰に見せるわけでもない。仮に見せるような、触れさせるような相手ができたとしても、その相手との時間のズレに苦しむことになるのに。 ーー彼女は何も分かっていない。じわり、と黒い感情が心に滲むのが自分でもよく分かった。]
成長するあなたには、分からない。絶対に。
[強い口調で言い放てば彼女の腕を掴み、動きを止めて。互いの病気を理解するなんて無理だったんだ、と俯いた。]
(127) 2014/06/28(Sat) 23時頃
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[花壇の前にしゃがみ込み、スコップなんてないから指先で穴を掘る。
小さな穴が4つ空いたなら、その中に順繰りに黒いタネを落として行く。]
これはゆうちゃんの、こっちはあさがおの。 こっちはホリーおねーちゃんで、こっちは………
[手を繋いでここまで来てくれた『お兄ちゃん』
この病院に入院して、一番たくさん話して、一緒にいる時間も一番多かったと思うのに、そういえばまだ名前を呼んだことはなかった。 なんて気がつけば、なんとなくはずかしくて、名前を呼ぶのをためらってしまう。]
こっちは、オスカーおにーちゃんの。
(128) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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…医者ですから。 患者の心配くらいしますよ。
[投げつけられた罵声と、苦悶に呻く声>>123に白々しくそう答えながら。机に押し付けたまま、当然だと言うように肩を竦めて見せる。 相手の挑発には、"その調子です、もっと挑発して御覧なさい"、なんて煽り返しつつ、さも楽しそうに此方を睨む無表情の顔を見つめる。 屈しまいと必死に足掻くその様に、抵抗しようと伸ばされた力の籠らないその腕に、どうしようもなく胸の中を擽られる。それでも少し手に力を込めてやれば、引き攣ったような息を漏らす唇に小さく吹き出した]
頭がおかしいって…酷い事を言いますね。 安心してください、殺しはしませんよ……でも、抵抗したら痛いのは君ですよ?
[愉快、愉快。次第に縋るような色へと染まるその眼差しの甘美さに、知らずのうちに笑みが強まる。まるで赤子をあやすように柔らかい声音でそう呟くと、顎の下へと当てたナイフをゆっくりと横へ引く。 添えられた彼の左手>>124のせいで少し目算が狂ったが、痛いのは彼であって自分では無いのだから、特に問題は無い――死ななければいいのだ、死ななければ]
(129) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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[それでも、普通な表情をして名前を呼び、タネの上に土をかける。 赤くなった頬っぺたには気がつかないふりで。]
あさがおのつる。 おにーちゃんのへやのところまでのびるといいね。 そしたら、おへやからでも、おはながみられるもんね。
[本当は、朝顔が咲くよりも早くに、会いたいのだけれど。
オスカーの言葉>>119になんとなく、それは難しいような気がして]
なにいろのおはながさくかなー。 あさがおがちょうちょになったら、たしかめにくるね。
[オスカーの顔を見上げ、笑った。]
(130) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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……こんな時でも本当に変わらないんですね。 不思議なものです、君の病は。
[痛みに呻き、涙しながらも決して歪む事の無いその顔を見ながら、不服そうな溜息を。もがくように伸ばされた腕にチラリと邪魔くさそうな視線を投げつつ、顎を掴む力を強める。 ――嗚呼、残念だ。実に残念だ。今この時、君の病が治癒していたのなら。きっと素晴らしい顔が見れたでしょうに]
あぁ、そうだ。 退院したら、俺が外へ出た時には見舞いにくらい行きましょうか。 君は何が好きです?
[僅かに首を傾げ、この行為とは到底似つかわしくない話題を投げつつも、返答を求めるようにまた少しナイフを傷へと食い込ませる。 そのまま刃を抉るように動かせば、どぷりと鮮血がその喉を濡らす。 ――決して殺しはしない。そんな勿体無い事などするものか。 滴るその赤い血で自らの手すら汚しながら、涙を流すその目元へと唇を寄せ。 そうしてもう少し、と容赦無く肉を抉った]
(131) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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[若く、美しく、華やかでなければ生き残れない。そんな世界に身を投じる彼女はその少女が煩う病に嫉妬すら覚える。本来であれば地味な暮らしを望む彼女がどうしてこんな身なりをし、興味の無い努力をし、心とは裏腹の世辞を吐かなければならないのか。強く拒絶をした>>127少女にはその苦痛を理解する事は不可能だろう。と悟る]
―レティーシャ。 貴方は良いわよね…綺麗な世界に居て
[聞こえないかのような小さな声で囁く。その声が耳に届く事は出来れば避けたかった。彼女の純白の心に穢れた物は持ち込みたくない。そう願い。]
(132) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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さて、今度は私の番。
[少女の病の正体を告げられたなら、自分も言わなければフェアじゃないか。「何故切る?」の答えにも繋がるだろうか。彼女は懐から折り畳みの剃刀を取り出しその刃を宙に輝かせる。]
見てて頂戴? [剃刀の刃を左の人差し指につぷ と宛がうとじくじく と流れ出す赤い雫。 アルコールで体が熱いせいか、普段よりその勢いが強い]
こんな事をしても、何も感じない… いえ、感じるのは「虚しさ」だけ…
[その指を自分の分のグラスの中に着けると、赤い模様が琥珀色の中にふわふわ と伝う。 本来ならそのアルコールに痛みが染みるのだろうか?失った彼女には何の感覚も無い。]
私、痛みが解らない病気なの。
(133) 2014/06/28(Sat) 23時半頃
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[とても小さな声で細やかれた言葉に唇を噛む。彼女は聞こえないと思ったのだろうか、それとも聞こえないようにしたかったのだろうか。静かな室内で至近距離……聞こえないわけがないのに。どちらにせよ、深く問い詰めることもないだろう、と思ったことを心の中に押し込めて。]
……、
[彼女の告白を聞き終えれば、赤い液体の滴る手を力いっぱい握る。アルコールのせいか勢い良く吹き出るそれを放置するのは彼女の身体に良くないことくらい専門知識のないレティーシャでも理解出来た。]
はやく、止血しないと……!
[子供の手では力が弱すぎて出血の勢いを止めることは難しいと悟れば、彼女に問う。部屋の主の彼女ならばなにか思い付くだろう。]
痛みが感じられないから、切るの?
[ぽつり、と呟く。彼女にとってはこの行為が答えなのだろうが、それでもレティーシャには理解することができなかった。もしかしたら死ぬかもしれないのに、自らを傷付ける彼女の気持ちが。]
(134) 2014/06/29(Sun) 00時頃
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あ、あ、あ゛……ッ!
[罵倒でも何でもしてやりたいのだけれど、口を動かす度に深く痛むそれに耐え切れず、喘ぎの様な悲鳴を洩らす。 依然変わらないその笑顔に、常なら抱いていたであろう安堵も既に無く。むしろ今この状況で見るその笑顔は、ただディーンの恐怖を煽るだけだった]
や、ぅ……ッ! っぐ、うう、
[嫌だと、やめてくれと。言葉にしようとしても口に出す端から悲鳴に塗り替えられる。 抵抗するなと言われて、はいそうですかと了承出来る筈も無い。表情こそ変わらないが、痛覚は変わらずあるのだ。……そんな事、目の前の医師はよく分かっていると思うけれど。 とはいえその制止に腕の力が抜けたのは確かで。結局は震える手をただ彼の手に添えるだけになる。傷つく事より、下手をして死ぬ事の方が恐ろしくてならなかった]
[変わらない表情にため息を吐かれれば、心の中でだけ当然だと悪態を吐く。 今更何をそんな当たり前の事を言っているのだろう。その病のせいで此処に来て……そして目の前の男にこんな無体をはたらかれているのだ]
(135) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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ぃやだ、やだ、やめ……!
[より深くを目指す切っ先に悲鳴をあげる。彼の言葉自体は聞こえているけれど、それを思考する余裕等無かった。(恐らく、後で思い出して酷く怯える事になるのだろうけれど) いっそ許しを乞えばこの場を抜け出せるのか。そんな思考が過ぎったけれど、かといってそれを口に出すくらいなら死んだ方がマシだ。
喉元まで垂れた血に、嗚呼また服が汚れてしまう、なんて。場違いな事を考えて。結局はされるがままに肉を抉られる。 目の前に近付いてきた彼の顔に、その晒された首筋に。噛み付いてやろうか等と考えるものの、この体制でそれが実行出来るわけも無い]
こ、ろして、やる……!
[殺してやる。 既に傷など構う事無く、魘される様にそう繰り返す。そうして震える左手を彼の首筋に当てて、精一杯の力を込めた。勿論その掌に、彼を殺すだけの力が込められるわけも無いが]
(136) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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病状の事は…言われるまで知らない振りでもしておこうかな
[前まで少しあった色まで見えなくなったとなればバレるのは時間の問題だし、もしも親しい仲の者が居るのならばきっとすぐに知られてしまうだろう。それでもクシャミは自分の病気が進行した事、そして寿命が近い事を悟られないようにした]
…ちょっとは、動かないとね
(137) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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[カーテンを開けると曇天が広がっていた。ただし、その表現は間違っていて青空が灰色に見えるだけなのだが熱量と光の強さでしか晴れと気が付けなかった。 下を見てみれば和服の少女と黒い青年。元々は藍色だったのだろう、と想像は付くが今クシャミの目に色など映らなかった]
…楽しそう、だな
[ボソリと呟いたそれは誰の耳に入る事もなかっただろう。ましてや自分に用のある人物など居ない。部屋を訪ねてくる者すらクシャミには想像出来ないものだった]
ニハハハ、神ってのが居るなら一発殴らなきゃいけないのかにゃー。なんちゃって
[あんな小さな幼女だって頑張っているのに自分があと少しで死ぬからとめげていてどうする。と己に喝を入れると窓の外の人物に気付かれないように部屋の奥へと移動した その幼女が、治る見込みが出来たなどとクシャミは知る由も無く]
(138) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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万年筆…返さなくっちゃ
[手に持った万年筆は元はと言えばディーンの私物である。心の不覚にあった良心は気まぐれにも働き、ディーンに返しに行こうという決断を下した 元々このタイプの万年筆はインクをつけなければただのガラクタに過ぎず、今時インクと万年筆を持っている堅物などディーンくらいのものだろう]
さ、それじゃいきますか
[部屋から出るのに頬を数回叩くと、部屋を出て廊下を歩き始めた]
(139) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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[おろおろと狼狽え傷口を押さえながら右往左往する>>134少女に、彼女は色の無い声で答える]
平気よ… 体の傷は、すぐ治るわ。 放っておいても、ね。
[彼女はその人差し指から流れる鮮血を静かに見つめる。そういえばこの指は新米の彼の白衣に縋るようにしがみ付いた指だった事を失念していた。恐れ多くも罪作りな事をしてしまっただろうか。彼ならこんな時どう処置するのだろうか。興味心からそんな事を考えて。]
痛みでしか…実感出来ない事もあるのよ。 この病気は、そんな私からそれすらも奪った。
[ふ と視線をその指先から手首の腕輪に移し、その彫刻を確かめるように指でなぞる。 その物憂げな瞳は、かつての事を思い浮かべるも還らないその日々を思う]
だから私は痛みに縋るかのように、切るの。 望んだ通りの痛みなんて得られないのは解っているのに。
(140) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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…!
[楽しそうに遊ぶ幼子>>114に手をふられれば、驚いたように目を見開くが、ちゃんと手を振り返す。 幼子のあどけないこちらを呼びかける声が、とても愛らしかった。]
(デメテルに妹がいれば、あんな風にしてくれるのだろうか)
[そこまで考えて、家族の事を思考の繋がりで思い出す。 …優しい母様、父様、兄様。 ……もう、戻っては来ないけれども 沈んだ気持ちは、睫毛と共に落ちていった]
(141) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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[>>128四つの種が穴に埋められながら名前を呼び上げる朝顔に、そういうことかと感心して。最後に間を置いて種が沈められれば、ああそういえば、と頬が緩む。名前なんか特に拘りも無かったのだが。
気など使えないから、>>130その横顔を眺めて。気付けばあっという間に種は土に埋れて紛れた]
二階まで届くのか、朝顔って大きいんだな 小さくても見に来るよ。
[オスカーは朝顔を知らず、全てが大きく見える彼女ならではかも知れないし。 どんな花かも知らない、朝顔と同じ名を持つ花に、無意識に少女の姿を重ねて]
赤だといいな… お前が見に来るまで守るよ
[少なくとも、花が永らく咲き誇るようにそれを約束して。 その笑顔に、つい頭を撫でてしまいたくなったけれど、それはやめた。ちょっとだけ口角を上げて笑って見せた(苦手なのだが)]
(142) 2014/06/29(Sun) 00時半頃
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[弟の涙>>125も、ずいぶん久しぶりに目にした気がする。生理的なものならまだしも、前に見たのはいつだったろうか。 そんな事を考えながら、深追いはせずに手を戻した。]
僕は、認めない。 研究は進んでるって、そう言っただろ、
[駄目押しのような言葉>>126は、相変わらず往生際が悪い。自分を差し置いてそんな事を考えながら、言い聞かせるように呟いた。 処置の合間に落とされる文句にだって、とっくに慣れた。曖昧に頷きながら、手を緩めることはしない。――何より自業自得だろう。 巻き終えた包帯を留めてから、差し出された手も受け取る。]
それに、……おまえに死なれたら、困る。
[包帯に覆われた、この歳にしては幾らか頼りない手の甲を睨み付けながら落とした言葉は、――結局のところ、それが全てだ。 自分よりも幼くてちっぽけで哀れな弟が、訳の理解らない可笑しな奇病のせいでいなくなってしまったら、自分は一体どうすればいいのか。想像すらしたくなかった。 浮かんでしまった嫌なビジョンを振り払うように、恐らく骨折しているであろう赤青く腫れ上がった手も、手早く包帯で固定し直す。]
(143) 2014/06/29(Sun) 01時頃
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そのままにしておくのは、僕が嫌なんだよ。 いいから大人しくしろ。すぐに終わるから。
[首への包帯はいらない>>126と言われたところで、自分の残した鬱血痕への後始末は、自分には必要なのだ。 多少身を引かれたところで、その肩を掴んで引き寄せる。余り過剰に抵抗されるようなら、上手く巻いてやることはできないかも知れないけれど。 痛々しい痕の残る首を掴んで、包帯を押し当てた。
その細い首からは目線を外しながら、ずいぶんと痛い所をついてきた質問には苦笑する。 とうてい笑える話ではなかったけれど。]
悪い、と。…思ってるに、決まってる。 おまえが苦しんでるのに、何もしてやれなくて、……殺してやることもできなくて。
[自分の感情なんて、自分でも理解はしきれない。けれど弟に何かしてやりたいと思う気持ちは本物だ。…その思考の根源が、何であれ。 きっと望まれてはいないだろう、言葉だけを聞けば随分と偽善的な模範回答を、取り繕うように吐き出しながら。]
(144) 2014/06/29(Sun) 01時頃
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[ふと、ならば死んでくれ、と。 先に告げられた言葉>>125を思い出す。]
僕はおまえとは違って、まだ死にたくはない。 ……けど、おまえが殺してくれるなら、良い。
[肩を掴んだ手に、ぐっと力を込めた。 弟の内心なんて知らずに、もしもそれを望まれているのならと、逸らした視界の隅で相手の姿を捉えながら吐き出した。 "弟の為に、突き放されてもまだ世話を焼こうとする献身的な兄"で居るのは、嫌いではない。 そうしたら少しは楽になれるだろうかと、そんな思いも含まれてはいたけれど。]
…駄目だろうな。
[けれど、きっと答えなんて理解りきっている。何も与えてやれない自分が、何かを返して貰える筈もない。 会話をする毎にどんどんと積み重なっていく、あまりに無遠慮な弟からの言葉をひとつひとつ数えながら、拒否される前にと先手を打った。]
(145) 2014/06/29(Sun) 01時頃
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[その口から漏れる、痛みと恐怖の滲んだ悲鳴>>135に、ぺろりと自分の唇を舐める。そんなに叫んでも、痛みが増すだけなのに、と呆れつつも、力の抜けた手に一瞬だけ視線を移す。 嫌だ、やめろと聞こえる悲鳴を当然のように受け流しながら。案の定帰ってこない返答には、"答えないならメロンにしますよ"なんて場にそぐわない冗談を投げつける。
嗚呼、きっと彼は忘れないだろう。この傷が痛む度に、思い出すだろう。今感じている、この痛みを、恐怖を。 ――そしてそれは、自分をすこぶる高揚させた]
…おや、随分と物騒な事を言いますね。 俺は君を殺さないと言っているのに。
[耳元で繰り返される憎悪の呟き>>136に、ぞくりと背筋を粟立たせながら。自分の首に伸ばされた手には流石に少しだけ驚いて見せるも、すぐにそれは面白がるようなものへと変わる。 力の込められた手を振り払う事などせず、されるがままに。どうせそんな力ではこの喉を潰す事など出来やしない。 こんな状態で、それでも屈するどころか一矢報いようとするなんて、何とも可愛らしいではないか、と。
――だが、ただ一つだけ忠告を]
(146) 2014/06/29(Sun) 01時頃
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いい事を教えてあげましょう。 俺はね、人に危害を加えられるのが大嫌いなんですよ。
……分かりますか? 今俺が、このナイフをほんの少し横にずらして…君のここ、この血管を傷付けるだけで、君は致命傷を負うんです。
[顎を掴む手をようやく緩め、血で濡れた首へと指先を滑らせる。そのまま相手の首の頸動脈を爪で押し潰しながら、顔を近付けて相手の瞳に自分を写し。そうしてゆっくりと、言い聞かせるように言葉を紡ぐ。 それは何とも自分勝手な忠告だったけれど。脅迫じみたその言葉は、彼にはどう届いただろうか。
そろそろ、彼のその傷も――心の傷も、顎の傷も存分に深くなっただろう。 彼がその手を自ら離すのならば、この血で濡れたナイフを収めてやっても良いかもしれない]
(147) 2014/06/29(Sun) 01時頃
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でも、血が……!
[彼女が喋る間にも指先から流れる液体は勢いは減りはしても止まることはなく、ぽたりぽたり、と滴り落ちる。血なんて見慣れないレティーシャにはどうして平気なのか全く理解できなかった。彼女の言葉を聞いても強がっているのかもしれない、なんて考えればどうすればいいか、と思考を巡らせる。 暫くして、奇病にかかる前のまだ幼い頃に怪我をすれば傷は舐めておけば治る、なんて母に言われたっけと曖昧な記憶に辿り着く。]
……えと、少しだけ…我慢してね、
[意を決したように言葉を述べれば、彼女の細い指先を口に含む。口の中に広がる鉄の味なんて気にせずに唾液を指に絡ませて。]
……それじゃあ、病気が治ったら切らないの?
[口内で鉄の味が薄まると口を指から離す。指先から垂れる唾液を舌で綺麗に舐め取り、彼女を見つめて問う。 回答を待つ間にだんだんと冷静さを取り戻し自らの行動を思い出すと、酔いで火照った頬を更に熱くさせた。]
ーー……っ!
[恥ずかしさから両手で顔を覆い、席を立ち上がれば2、3歩後さずりして。この場から消え去ってしまいたい、寧ろ消してくれ、と心から思った。]
(148) 2014/06/29(Sun) 01時半頃
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じゃあね。 あさがおの、あさがおもあかいのがいいなー。 おにーちゃんのめと、おなじようないろのだったら、うれしいな。
[暗く深い赤、そんな色の朝顔があるのかはわからない。
でも、もしそんな朝顔が咲いたなら、そのタネを集めて今度は、自分の家に植えたいな。そんなことを考え、オスカーの瞳を覗き込む。]
そしたら、おにーちゃんがいっしょにいるみたいでしょ?
[違う病院に行ったら、次はいつ会えるのかわからない。 4人でお出かけする『約束』がいつ叶うのかも。でも………]
おにーちゃんは、はなことばってしってる? おはなにね、ぴったりなことばが、きめてあるの。
(149) 2014/06/29(Sun) 01時半頃
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[『花言葉』その存在を教えてくれたのは、双子の姉の夕顔。 花ごとに、それに合う言葉が決まっているなんて面白いと、ふたりで目を輝かせた。
自分と同じ名前の朝顔の花。その花言葉を教えて欲しい。 そう頼めば母親は、幾つかの言葉を教えてくれた。]
あさがおのはなことばは 『やくそく』なんだよ。
[だから、ここに植えるのは朝顔じゃなきゃダメなんだ。と強く頷く。]
うん。あさがおが、またここにくるまで、まもってほしーな。
[他にも言葉はあったけど、一番伝えたいのはこれだから、他の言葉は心の隅っこに置いておいた。]
(150) 2014/06/29(Sun) 01時半頃
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双子 朝顔は、メモを貼った。
2014/06/29(Sun) 01時半頃
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う、るさい。 うるさい、うるさい、うるさい……!
[一つ覚えの様に繰り返して、尚も力を込めようとする。 こうやって自分に急所を許しているのに、ただ笑顔を浮かべる彼が酷く憎い。どうせ何も出来ないのだろうと思われているのだろうと思うと、何としてでもその余裕を壊してやりたくなる]
……はッ、
[囁かれた言葉に、伸ばされた指に、悲鳴すらあげる事も出来ず。睨みつけていた視線は、彼の指の先へと向けられる。勿論ディーンから己の首筋が見えるわけも無かったけれど、殆ど反射の様に動いた視線はどうにも出来なかった。怯えの色を帯びた瞳は情けなくも揺れていただろう。
びくりと左手が一際震える。ひたと当てたそこから彼の脈動が感じられれば、それをどうにも出来ない自分がどうしようもなく歯痒かった。
……いっそ。いっそ死んでも良いから、彼を道連れにしてやろうか。出来もしないくせにそんな事を考えて、せめて心までは屈していないのだと自分に言い聞かせる]
(151) 2014/06/29(Sun) 02時頃
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お、まえ、 許さない、からな、
[引き攣る左手を彼から離し、耐えるように握りしめる。 吐き出したのは正しく負け惜しみの言葉で。自分でもそれはよく分かっていたけれど、言わずにはいられない。
彼の殺さないという言葉を信じるわけではないが、まさかこんな場所で人を殺す程馬鹿にも見えない。どうせ殺される事など無いだろう。尚も挑発出来たのは、そんな考えがあったからなのだけど]
ぜ、絶対に、ゆるさない……!
[今更ながら、彼を強く睨んで、唇を震わせる。 この痛みを、傷を、憎しみを、絶対に忘れるものか。――絶対に]
(152) 2014/06/29(Sun) 02時頃
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レ、レティーシャ?!
[謝罪の意味>>148を捕らえあぐねていたら、唐突に指先に暖かい感触。包まれるようなそれはぬめりとしていて。 傷口に唾液が流れ込むのを感じれば、何故だか顔が熱くなる。きっと酔いがまわったのだろう。 痛覚があればもっと少女を感じられたかもしれないが、それは敵わない事で。 まるで絵空事の様に呆然とその絵を眺めていた]
あ、ありが…と… [圧迫によりその鮮血を止めた傷口を丁寧に舐め取るその姿を見て、献身さを感じずには居られなかった。 先程摘んでいた白衣の裾の感触は塗り替えられ、その暖かな余韻を残す]
そうね…切ると思うわ。 そして痛みにまた縋って…の繰り返し。
[心を支配する謎の胸の高鳴りに気付かれそうだった 彼女は、後ずさる少女を見て安堵する。他人の肌に触れ合うのは慣れっこだったのに、どうしてしまったのだろう、と。そんな事を考えながら]
(153) 2014/06/29(Sun) 02時頃
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……あ、の。
[上手くこの場を収めて先程の行動を誤魔化す言葉が見つからず、目線を彼女から逸らした。急にこんなことをされて、彼女はどう思っているだろうか、気持ち悪いと思われていないだろうか。只管答えの分からない質問を自らに投げ掛ける。 彼女の視線に気付けば、早く立ち去ってしまいたい、なんて考えが脳内を埋め尽くして。 早足にテーブルに近付き、グラスに残った酒を一気に飲み干した。]
ーーごめん、なさい。 それと、お邪魔しました。
[深々と彼女に頭を下げると謝罪の言葉を述べ、ふらふらと逃げるように部屋を後にする。
廊下に出てからも先程の行動が頭から離れず、恥ずかしさや後悔といった感情に苛まれる。彼女の記憶が消えてしまえばいいのに、なんて考えながら彼女の部屋を離れると、廊下の端にへたりと座り込んだ。]
(154) 2014/06/29(Sun) 02時頃
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…僕の目は、赤いのか
[>>149覗き込む瞳をまた覗き返して、もうどちらが覗いているのか分からない。 自分の目が赤だと考えた事はなく。きっとホリーに似た赤なのだろう。その程度だ。あまり映えた色ではなかったはずだが]
そう言ってもらえると嬉しいな
[花言葉、多くは知り得ないけれど。知らないな、ってちょっとだけ呟いて次の言葉を待つ。 >>150懐かしげにする朝顔をぼんやりと眺めて、それから告げられた『やくそく』が頭の中でこだまする。
話が上手すぎて夢が今にも覚めてしまいそうな感覚になる。無性に儚くて気付けば消えてしまいそうな。気付きたくない、考える事を手放してその少女をまるで遠いものの様に見つめた。
きっとだらしない顔でもしていただろうな]
うん、 大きく咲いたやつは、押花にしておこう。 お前が来たら渡すよ。
(155) 2014/06/29(Sun) 02時半頃
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[此方の"忠告"に、首へと触れるその手が震えれば>>151、続けますか、なんて小さく囁いてみたりして。 ――彼に自分を殺す度胸も、力もあるはずも無いのだと。そう言いたげな視線で見下ろす]
……素直ですね。それでいいんですよ。
[彼の内面の葛藤など知る由もなく。怯えを孕んだその瞳と、震えながらも離された手>>152に、満足したような笑みを相手へと向けた。 怯え、足掻く彼のその様を見て覚えたのは、昏く冷たくはあれども紛れもない"悦楽"。胸を満たすその感情に、先程までの不機嫌さなどとうに消えていた。 小さく息を吐き、ひとつ頷くと握ったナイフを無造作に机へと放ると、カラン。渇いた音を立てて転がったナイフを一瞥し、頸動脈へと触れる指を、抉ったばかりのその傷へと滑らせる]
許さないなら、どうします? いつか…俺を殺しにでも来ますか。
[未だ鮮血の流れ出るそこを、そっと撫でて。 それだけでも痛みは伴っただろうが、別に構いはしない。 凍った頬に涙の跡を残し、強い眼差しで睨む様を愉快そうに見下ろしながら。尚も動かぬその顔の中、唯一震えるその唇には、この手を染める彼自身の血で、綺麗に紅を乗せてやった]
(156) 2014/06/29(Sun) 03時頃
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さて、それじゃあその傷を何とかしましょう。 …起きてください、ほら。
[血塗られた手のまま、相手の腕を取って強引に体を起こさせる。そのまま蛇口へと向かい手を洗うと、新しい包帯やらを取りに棚を開けた]
(……しかし、これがバレたら流石にマズイですね。どうしたものでしょうか)
[あの院長にバレでもすれば、流石にクビは免れないだろうか、と小さく溜息を。 ――それにしても。手当ての準備を始めながら、ぼんやりと別の事に考えを巡らせる。
自分が、あまり"いい性格"をしていないのは自覚している。そのお陰で幾度となく生き辛い思いをしてきたのだから。 それを直す気の無い自分は、ひたすらに笑顔で隠し、温厚で人当たりの良い自分を演じて来たと言うのに。実は演じるのがそう得意でない為に、それが剥がれて病院を追い出される事もありはしたけれど。 しかしここまで酷く剥がれたのは――学生の時以来ではないだろうか]
(……案外、気に入っていたんですかねぇ)
[ポツリとそう胸の内で呟きながら、血で濡れた机を布巾で拭う。 彼が拒否でもしなければ、そのまま何事も無かったかのように傷の手当てを始めるであろう]
(157) 2014/06/29(Sun) 03時頃
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――…、
[治る治らないの押問答>>143はこれ以上続けても、意味がないに違いない。 大仰に、わざとらしく深い溜息を落として言葉を切った。
ぼんやり眺めている内に手首の処置はあっという間に終わっていて、こんな事が簡単にできるなら、僕を眠らせる事くらいだって、出来るんじゃないかなって馬鹿みたいなことを考えた。 すぐに自分で、馬鹿じゃないのって思い直したけど。]
困るの意味がわかんない。 なんでアンタが困るんだよ。
[憮然とした表情は相変わらず、眠たげな瞼が重いのも相変わらず、 手首から手の甲へ移った包帯を巻く動きに視線を落とし続けた。
固定の為に白い布が締められる毎に痛みからの反射で指先が微かに動く。 痛いなんて喚いても良いんだろうけど、そんな事したって治療の時間が無駄に長引くだけだし。何より随分と痛みにも我慢にも慣れてしまったから。]
(158) 2014/06/29(Sun) 03時頃
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ちょ、…っと、やだって、 いいってば、
[いらないって言ったのに。俺もそうだけどコイツもつくづく人の話を聞かない。首元に何かあるのは鬱陶しくて嫌いなのを、知らないワケでもないだろうに。
肩を引かれて縮まった距離をまた離したくて、相手の顔を無遠慮にぐぐぐって押し返す動き。左手で。 首を掴む掌と、押し当てられた包帯に、ついさっきの圧迫の感覚を思い出して小さく息を呑んだ。なんだか妙に脱力する。随分短い抵抗だったけど、顔面を押し退けようとしてた左手からは力が抜けた。]
(159) 2014/06/29(Sun) 03時頃
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――…違う、 してやらなかったんじゃない、しようとしなかっただけ、
[問いへの返答>>144を全部聞き終えて、頭の中で意味を噛み砕く。
そうじゃないんだよ。アンタがどう思っていても俺はそう感じてる。
互いの思考に決定的なズレがあるのは今に始まったことではないし、 そのズレが解消されることも無いのだろうけど。 どうあっても主観でしか考えられない自分本位さも解消される訳はなくて、口にした否定の言葉は、強められた肩への力>>145で半端に途切れた。]
ねえ。 本気で言ってる?
[目の前の相手から返ってくる言葉達はいつだって何処か誤魔化しに似たような響きを含んで聞こえるから。これもそのひとつなのかと。
思わず怪訝じみた声色を出したけど、口元が笑いともとれる曖昧な形で僅かに歪んだのは自分でも多分気づいてない。]
(160) 2014/06/29(Sun) 03時半頃
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[机に捨てられたナイフに、知らず安堵の吐息を吐き出した。そんな自分がまた惨めで、耐えるように目を閉じる]
……同じ事を、してやる。
[覚えてろよ、と。吐き捨てる様に言って。傷口に触れられる痛みに体を強ばらせたものの、今度こそ悲鳴を堪える事は出来た。
唇を赤く飾るその指先になど目もくれず、ただ微笑をたたえるその顔を見つめる。 先程から彼が浮かべる笑顔は、これまで見ていた偽物とは全く違う様に感じられて。――嗚呼、本当の彼はこんな風に笑うのか、と。そんな事を考えた。勿論、もう羨ましいと思ったりはしなかったけれど]
さ、わるな、
[言葉では拒絶しつつも、抗う力も無く体を引き起こされる。失った血と傷の痛みに体がぐらりと揺れたが、どうにか倒れる事は無かった。
ふ、と。彼が投げ捨てたナイフが視界に入って。気付いた時にはそれを拾いあげていた。掌の中でそれを弄んで、治療の準備にかかる彼の背中を見やる]
(161) 2014/06/29(Sun) 03時半頃
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……クソ、
[けれどそれをどうする事も出来ず、一つ悪態を吐けば床に放り投げた。カラカラと血の軌跡を描いて、ナイフが床を滑る。 目の前に憎い相手が居るというのに、凶器がその手中にあったというのに。結局は何も出来ない自分が情けない。せめて受けた傷の分の報いをするべきではないのか。 苛立ち混じりにそう考えても、震える体は隠せなかった。許さないと激した所で、体が満足に動いてはくれない]
……。
[医者みたいな事をしやがって。口には出来ない皮肉を胸中に収めて、大人しく手当を受ける。拒否した所で困るのは自分だ。この傷のまま他の医師(例えば院長とか)の所に行ってもいいが、その道中を考えると気が進まない。それではまるで、してやられた自分を晒して歩く様ではないか]
……お、まえ、 絶対来るなよ……。
[不意に、転院先に彼が見舞いに来ると言った事を思い出して。彼が本気であれば、言った所で無意味だと分かっていたが、そんな言葉を落とす。
治療が終わったならば、それ以上は何も言わずに彼の部屋を後にするだろう]
(162) 2014/06/29(Sun) 03時半頃
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………、 それは楽しみですね。 その時は…君のその顔も少しは動いているのでしょうし。
["同じ事"を、と。 そう呟かれた言葉には、虚を衝かれたように僅かに瞠目する。 成る程、成る程。深く抉れたその傷の腹いせに、この自分にも消えぬ傷を刻みに来ると言うのだろうか]
(……えぇ、楽しみですね)
[ぐらりと傾ぐ体を視界の端にだけ捉え、しかし助け起こす事はせずに背を向けたまま、知らずのうちに笑みを零す。 それならば、それで構わない。そこまでの憎悪と覚悟を持って刃を向けてくるのであれば、喜んで受けてやろうではないか、と。
――カラン。背後で聞こえたその音にピクリと眉を上げるも、特に振り返る事はせずに。 彼に自分の背中を刺せる程の力があるのなら、自分は今頃無傷では済んでいないだろうから]
……痛みますか。
[傷の手当てを進めながら、ポツリとそんな一言を。その声には、悔悟も自責も――しかし揶揄も含まれてはおらず。ただただ淡々とした声音で、傷を見つめる瞳にも何の色も浮かんではいなかったけれど。 そう、まるで医者のようにそう呟きながら、自分の付けた傷の手当てを進めていく]
(163) 2014/06/29(Sun) 04時半頃
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はい、終わりましたよ。 ……何です。俺に見舞いに来られるのはそんなに嫌ですか?
[ちゃんとメロンを持って行きますよ、それとも桃がいいですか、なんて。彼の発言の意図を全く汲んでいないような言葉を返し、棚から新しい病衣を出して彼へと渡す。 そして治療の器具を机の端へと寄せ――これはまた後で片付けよう――血で濡れたその胸元に軽く触れながら、身を屈めてその耳元へと顔を近付けた]
それでは、お大事に。ディーン。 貧血で倒れる事のないように。
………"忘れないで下さいね"。
[それだけ言い残すと、医者は何時もの笑みを浮かべながら部屋の扉へと向かい鍵を開ける。 念の為にと鍵をかけはしたものの、特に必要もありませんでしたね、と小さく肩を竦め。 そのまま一度も振り返る事も無く、彼を残したまま処置室を後にした]
(164) 2014/06/29(Sun) 04時半頃
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…あ、レティー…
[その名を呼ぶ前に逃げるように帰った>>154少女の背中にそっと手を伸ばすが届かず、ばたりと閉まるドアの向こうに消える。]
あり…がと…
[届くはずもない小さい声で一人きりの空間に搾り出す。果たして少女は本当に其処にいたのだろうか?いや、居たのだろう。空になったグラスがそう示すかのように控えめに存在を主張していた]
なん…なの…?
[きょとんとした表情で人差し指を見つめる。意図的に着けられた傷は出血こそ止まっていたが、ぱくり と開いたままで。 思い返せば自傷行為そのものを見せるのも、自傷痕を誰かに触られるのは初めての事だった。ましてや、その体内だ、など。 未知の感覚に高鳴る鼓動はきっと度数の強い酒のせいだろう。きっとそうなんだろう。 確かめるように傷痕を触りたかったが、折角癒してくれたのに逆にまた開いてしまうかもしれない。そう思い彼女はその指にそっとガーゼを巻いた]
セン、セ…? [その脳裏に、焦がれて止まない新米の医師の顔を思い浮かべては、今しがたの出来事を複雑に思うのだった]
(165) 2014/06/29(Sun) 04時半頃
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―自室―
(……さて、と)
[自室の扉を開け、ふぅと溜息をひとつ。後で隣も片付けておかなければ、と増えた仕事に小さく首など振りながら。 それでも先の事を思い起こせば、自然にクスリと笑みも零れる。彼が退院した暁には、メロンと桃を持って必ず見舞いに行ってやろう]
…どんな顔で出迎えてくれるんでしょうね、君は。
[小さく肩を揺らしてソファへと身を沈め、ポケットから煙草を取り出し。火を付けようと口へと煙草を運べば、まだ仄かに残る血の匂いが鼻腔を擽る。 吸った煙を吐き出し、体の力を抜いて更に深く身を沈め。チラリと机を見ると、そこには折りかけの鶴(元カルテ)が中途半端なまま鎮座している]
……伸ばして使えば、書き直さなくて済みますかね。
[機嫌は良くなったものの――それこそ、かつてないくらいに上機嫌ではあるのだが、それでもやはりカルテを書き直す気にはなれず。ならばいっそとそんな考えを浮かべ、すぐにそれを採用する。
――何、少しくらい折れていたところで、読めれば問題ないのだ、カルテなんて。 そんな、やはり医者にあるまじき考えを胸に、ただぼんやりと煙を肺へと送った]
(166) 2014/06/29(Sun) 04時半頃
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[突き詰めたような言及>>158に、答えるつもりはない。ただ、困ると。それだけが伝えられたのならば良い。 視線が合わないのを良い事に、まるで包帯を巻く手に意識を取られているようなふりをして、それを聞き流す。この距離で聞こえないなんて、あり得ないのは承知の上だ。
無理やり施そうとした処置に、同じく無理やり抵抗されて>>159、むっと眉を寄せたけれど。 何のせいか緩んだ手の力には、満足げに息を吐いて、その喉を全て包帯で覆い隠した。]
…外すなよ、痕が完全に消えるまで。
[見えなくなった鬱血痕のあった場所を眺めて、ほう、と深く息を吐く。 怪我ばかり増やす癖して治療自体は無駄に拒否する弟が、言いつけを聞くかどうかは怪しいところだと思ったけれど。 取られたらまた巻き直すまでだと、不毛な追いかけっこの気配を感じながら、喉の上をひとなでして手を戻した。]
(167) 2014/06/29(Sun) 06時半頃
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……っ、それじゃあどうすれば良いんだよ!
[続けて落とされた否定>>160には、ぐっと息を呑む。 途切れていても、弟が何が言いたいかなんて明白で。自分からすればずいぶんと勝手な物言いに、掴んだ肩に無意識で爪を立てた。 返す語尾は、自然と荒くなる。]
しなかったのは悪いと思ってる、思ってるさ。 だから今、そのぶんを取り戻そうとしてるじゃあないか。
……これだけ、してやって。 一体何が不満なんだよ…!
[兄からの施しなんて望まないと、そんな顔をしておきながら、それでも自分を責められてしまえば、その理不尽さに息を巻く。 "してやっている"自覚は、口に出すべきことではないと、知ってはいたけれど。
弟が何を考えているのか、何をすれば満足なのか。どうすれば自分は満たされるのか。言葉を交わせば交わすほどすれ違っていくようで、それが酷く腹立たしい。
――けれど、それでも。自分のこの渇望を満たしてくれるのは、血を分けた弟以外にはあり得ない。]
(168) 2014/06/29(Sun) 06時半頃
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[遠慮も何もなくきっと睨み付けたその先、常に不満げな唇が歪んだのに気付けば、勢いは少しは緩まったけれど。 その笑みの理由はそれこそ、何を考えているのか理解できない。]
おまえがそうしたいなら、いい。 けど。
…僕を殺して、お前になにか得があるか?
[弟に応える訳じゃあないけれど、口元は自嘲するように笑みの形に歪んだ。
どうせそんな価値なんてないだろうと、なかば投げやりな気持ちで考える。 自分が居たって居なくたって、弟にとってはきっと、何も変わらないのだと。それがまた、酷く腹立たしいのだけれど。]
(169) 2014/06/29(Sun) 06時半頃
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[押し花>>155と言われれば、友達とそれを作ったことを思い出す。
待ちきれなくて、重しを何度も外した『押し花』は、残念ながらぐしゃぐしゃになって、すぐにゴミ箱へと消えたけど。 出来上がりを、待った日々は楽しくて。あの子達は今、なにしてるのかなぁ。なんて目を細め]
おしばなもいいね。 いちばんきれいにさいたやつ。おしばなにしてね。
[完成したら画用紙にでも貼ろうか。 向こうの病院に、もし庭があったなら。そこのお花も摘んでつくれば、画用紙の中で初夏の庭が完成するかもしれない。そんな思いつきに目を細める。
遠いような目をするオスカーには気付かずに。 気づいたところでなにも、出来ないのだけれど。]
おにーちゃんありがと。 『約束』のおはな、まもってね。
(170) 2014/06/29(Sun) 07時頃
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[扉の向こうで職員が、朝顔を呼ぶ声が聞こえる。
そろそろ向こうの病院に行く時間なのだ。 と告げる声に"はーーい"なんて呑気に返事する。
動く気のない幼子に業を煮やした職員が 中庭まで迎えに来ればちょっとだけ
暴れたり、抵抗したりしたけれど。 それは、いつものこと。
朝顔の目には皆、巨人に映るから。 起こっている人は皆恐ろしい。
笑っていれば、怖くはないのだけれども。
それでも幼子の力で、叶うわけもなくて あっという間に腕の中、かかえられれば
迎えの車へと乗せられる。]
(171) 2014/06/29(Sun) 07時頃
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ばいばい。またね。
[離れる間際そう言って、必死で振った その手は、『約束』は 届くのだろうか。
初夏の緑と、掘り返された湿った土 それだけが知っている]
(172) 2014/06/29(Sun) 07時頃
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大きいの作ってやるよ
[押花なんか作ったことは無かったけれど。一番大きく美しく咲いた朝顔を綺麗に押花にする、その夢見がちな予定ばかりが組み上がって行く。まるで約束された未来の様に]
[職員が>>171朝顔を連れて行けば。何だか夢から覚めた様に急激に感覚が戻ってきた。 やはりこの数分は夢だったのかも知れない。感覚を手放して、現実から離れたひと時だったのだから。それ故に目の前の光景は悲しいもので。
少女が抵抗する様子には胸を痛めたけれど。彼女の病気を治すのだと思い直せば手を強く握り込むだけに止めた]
[>>172最後に見た朝顔が手を振れば、はっと思い出したように手を振り別れを惜しむ。語らうほどの時間が無かったのが悔やまれた。 それでも最後こそは綺麗でなければと。 その自分の顔は、ちゃんと笑っていただろうか]
さようなら
(173) 2014/06/29(Sun) 08時頃
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