3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[似てる]
[似てる]
[――誰に?]
[苛立つ心に余裕はない]
さて
誰だろ ……。
[探して欲しいのに、煽る様な真似をするあたり素直じゃないのは 誰にとも。]
僕にも 似てるよ。
顔は可愛い所とかね。
|
―体育館脇―
[壁にもたれて座り込む。 浅い切り傷からの血は止まっていて、触れれば凝固した血液が指についた。
意味もなく耳を塞いでいれば、 いつの間にかまた涙が溢れていた。]
…いやだ、 しっかりしないと。
[ハンカチで目蓋を押さえる。 深く深く残された傷跡を辿る、体の傷は不思議と何もいたくない。けれど、心は痛みになれることはない。 あの泥のような闇は心の痛みのかたまりのようで。
だから冷たく深い闇に一人たゆたう少女は、傷ましい。]
(1146) 2010/02/28(Sun) 23時半頃
|
……、なんだそれ。
[かわいい、という軽口に、怪訝そうに謂ってから。]
――っ
[こわばる。]
[その姿、と言うよりも、声に。
右眼だけ見開いた。
左眼は すでに、闇が あいていて。]
…… 君 だったん だ。
[聞こえた声 聞き覚えが 耳ではなく 脳に刻み込まれたように残って居た。]
――お前
……、
だった、のか。……そう、か。
[声が、重なる。
バーナバスのぽろりと零した一言には、
にらみを利かすような気配があったか。]
そういや、知らんな。誰だ?
[やけにバカ呼ばわりするやつぁ]
見に行くか。
可愛いおっさんになればいいよ。
その顔じゃ、無理だろうけど。
[軽口に返された一言にはまた軽口。]
…… ん。そう。
[おっさんと王子様の遣り取りには苦笑する気配。]
ああ、そうだ。
ケイトは 自分の居場所を、知らない よ。
[見つけられれば、一番なのだろうか。]
そうか、知らないのか……。
[自分の遺体の居場所を知らない女子高生の霊]
[なぜか嫌な想像しかできない。]
……好きにしたらいい。
[見に来る、と謂う言葉には不機嫌さの残滓が残る]
――知らない?
……自分のことなのに、
知らないのか。
[――どうして。]
[知らない?]
……「本当の自分」 ……「遺体」 を しらない?
|
…え?
[>>1167 不意に掛けられた声にびくり、と見上げた。]
ジェレミー君、どうしたの。 こんなところで。
[こんな所 に座っているのは自分の方だったのだけれど。 ハンカチを仕舞えば壁に手を付き立ち上がって、教師の顔を作った。 血に塗れたシャツや、首の傷跡は薄闇の中でも気付かれるだろうか、わからない]
(1176) 2010/03/01(Mon) 00時頃
|
理事長の孫 グロリアは、飼育委員 フィリップくんのこえをふと、思い出す
2010/03/01(Mon) 00時頃
[くろく あかい 雨。
一瞬戸惑い 反応が遅れた。]
…… って、おっさん も
戻れ 戻れよ!
――……、 もど れ、
そうだ、 もどれ、 莫迦、 …
|
――……何言ってるの、もう。 お姫様なんて言葉は女の子たちに言ってあげなさい?
[ぱちくり、瞳を瞬かせれば、くす、と笑って。 こんな風に笑うのを随分久しぶりに感じて、 そのどこかおどけた仕草にやわらかに目を細めた]
――…行方不明、なんて。 心配かけていたのかしら、ごめんなさい。 ああ、あと私、ジェレミー君との約束、まだ……
[そこまで告げて、思い出す。彼はサイモンを探すとあの時言ってくれたのだ。 ケイトの目で見た、彼の最期を思い出して、瞳を伏せた。]
(1196) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
|
そうか、あいつだったか。
[ずうっと憎まれ口を叩く声の生徒]
助ける
あんたは、もう戻って くんな。
きついんだろ、血は。
|
そう、ヘクター君もやさしい子だものね。 怪我は、その…少し手が滑って…ああ、たいしたことはないから大丈夫よ。痛くもないから。
[ヘクターの名にはほんのり笑みに自嘲が混ざった。 切った首の言い訳はどうしたものかと思ったけれど、結局ろくなことが言えずに。]
……見つからない、というか。 探しに行こうとしたら、あちこちで色々とあって。 ――こんなところに用はないわよね、戻りましょうか。
[校舎を見る視線に促されたように足を進めようとすれば、 >>1210 口ごもる様子に察しはついた、全てを見ていたから。見ることしかできなかったから]
……サイモン君のことなら、君が気に病むことはないのよ。
[闇の残滓が軋んで痛む、眉根を顰めた]
(1227) 2010/03/01(Mon) 00時半頃
|
…… ほんっと、ばか。
[溜息は それでも 厭そうな雰囲気は無く。]
でも、戻らなくても大丈夫…… 消えた よ、ケイトは。
莫迦、ばかめ。ばか。莫迦。ばか、
…ばかやろう…っ
――っ、何…
[消えた。 と。
僅か、気抜けたような気配。]
闇に、ね。
…… 闇が
[隠した。]
まだ少し残ってるけど。
やっぱ撤回しようかなぁ。
[半分冗談半分本気だった。]
|
ほんと、たいしたことないから、気にしないで。 塞がってるようなものだし。
[傷の痛みに頓着する様子もなく告げて、北棟へと目を向けた。行くとも行こうとも言えずに。ただ問われた問いに小さく息を吐いて]
さっきまで、あの子。 わたしのなかにいたの、ずっと。
だから、あの子の目で見たわ。全部。
[残る闇をしずめるように、そっと胸に触れた]
(1253) 2010/03/01(Mon) 01時頃
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