26 Fairy Tales Ep.4
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貴方は、見逃してあげる。
[震える男の肩に深い爪痕を残すと。]
貴方、殺すのも面倒くさいし。
その代わり、この事は誰にも内緒よ。
[フランシスカは肩に込める手の力を強くして。]
もし、口外したら、
いつでも、殺しに行くから。
[耳元で甘く囁く声。
それだけ残して、フランシスカは闇へと*消えていく。*]
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しっかし、見つけるっても 俺はそーゆー力持ってねェからな…
[廃墟となった実家を後に村をぶらりと歩く。 途中、声を掛けられれば挨拶を返しもした。]
ズリエルも向かってるって言ってたけど どっかに隠れてたりすンのかねェ。
[肩を落としつつも、周囲の気配は探りつつ歩いた。 足は雑貨屋の方へと戻る道のりを歩む。 着てきたシャツの末路を知らないまま。]
(157) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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[色が白い男がふらりと歩くのが見えた。]
うわ、もしかしてお前―――… サイモンか? 久しぶりだな。親父さんは元気か?
――― …そうか。
[声のトーンが一寸低くなる。]
で、お前は何してたんだ?
…は?風? そんなん普通に吹いてるじゃねェか。
(166) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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[怪訝な面持ちで見ながら右手で髪をかき上げようとすると]
わ、ちょ まて、何だよいきなり。
[急に距離を縮められて萌葱の瞳は大きく開いた。 けれど彼の視線が右腕の手首へと向いているのが解った。]
これが、何だか 知ってるって顔だな。 ――― 俺以上に。
[そう言えば、重たそうに右腕を落として苦笑いをした。]
俺には見えねェけどよ、精霊ってのはいるんだろ? 見えてた奴を知ってンだ、……。
(168) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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その探してる風が見つかったら、教えろよ。 俺だって見てみてェんだ。
じゃぁな、ちゃんと飯食えよ。
[僅かな立ち話の時。 精霊の簡単な話を聞くことは出来た。]
(170) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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あンのクソ親父…ちゃんと生きてっかな。
[サイモンの父の死を知ってのせいか テッドとの会話もあって、一抹の不安を覚える。
無事に治療が終わったかを確認するだけだと言い聞かせ 足早に診療所へと掛けていけば素肌に風があたっていった。]
― →診療所 ―
ロミ爺!俺だ。 連れてきた奴どーなった?
[入るや否やせわしなく問い質すような口調が続く。]
(175) 2010/08/06(Fri) 22時半頃
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ま、後で適当に主の力を借りるとしますか、なのなの。
主の記述は絶対、なの。
真似るのも楽ね、なのなの。
めでたしめでたしのおとぎばなしに、どれほどの価値があるのかしら、かしら。
そんなの直ぐに忘れ去られるわ、なの。
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― 診療所 ―
[硝子が割れるような音が聞こえれば眉を顰め足を速める。]
おい、何かあったのか?
[床に液体から零れた薬品臭さが部屋中にも広がっていく。]
え、何だよ。 俺のせいだってかァ?
[拗ねた口調で言葉を返してから、 指を指すベッドで眠る義父を見る。]
そうか、…ありがとよ。
(184) 2010/08/06(Fri) 23時頃
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………具合でも?
[調子の悪そうな様子に『声』を掛ける。]
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…………、はい
[低めのトーンで箒と塵取りを受け取る。 罰当番をくらった子供の姿に似ていて しぶしぶと硝子の欠片を箒で集めて塵取りで回収する。]
あ、鞄置いてきたんだった。 いや、金は自分で払わせればいいか…
[ぶつぶつと呟きながら、掃除が終われば 箒と塵取りは元あった場所まで戻す。 それからガラス瓶に満たされた水を、一気に飲んだ。]
(193) 2010/08/06(Fri) 23時半頃
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ぷは、…
[コン、と机に瓶を置いてから患者用の丸椅子を跨ぐように座ってロミオと視線を近づける。]
おう。 俺もロミ爺の増えた皺の数、数えたかったンだ。
[に、と悪戯っ子のような笑みを浮かべた。]
(194) 2010/08/06(Fri) 23時半頃
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今度はどうやって悲劇を作ろうかな、主様。
誰と入れ替わったら楽しく遊べる?くすくすくす。
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そいつは、どォも。
[丸椅子に座ったまま足を床から蹴るように離し その場でくるりと回るのは、幼い頃と同じ行動で]
良いことばっかとは言えねェけど ロミ爺より先にくたばるわけにはいかねェだろ?
おう。
[綻ぶ表情に、また増える皺を見ながら]
―――― ただいま。
(205) 2010/08/06(Fri) 23時半頃
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おかえりって、言ってくれる人がいるってェのは
――― …いいもんだな。
[視線を斜め下に下げたまま、ベッドで横になる義父には聞こえないようにぽつりと小さく呟いた。]
(208) 2010/08/06(Fri) 23時半頃
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お年寄り優先、ってかァ? そう簡単にくたばる気もねェくせによく言うぜ。
[唇を横に引いて歯を見せるように笑うが]
ああ、…
[帰省の理由を問われれば、一寸言葉を濁した。]
数日前のムート村の噂、聞いた事あるか? ――― 人狼騒動があってな、…
それもあって、故郷が懐かしくなってな。 久しぶりに帰省したってわけだ。
[核心には触れず、そう返す。]
(215) 2010/08/07(Sat) 00時頃
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旅の…、…? 妹には偶然会ったけれど
[偶然にしては、重なり過ぎている気がして 笑みが消えて真顔になる。]
(218) 2010/08/07(Sat) 00時頃
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いくら仲悪いっつったてやりすぎだろ…
森ンなかで倒れてやがったんだ。 放置もできねェからな。
[>>212は真顔のまま否定した。]
(220) 2010/08/07(Sat) 00時頃
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は?見たって…
[広げた足の間に両手を伸ばして椅子の淵を掴んだまま 身を乗り出せば、ガタっ、と椅子から音がした。]
でけェ人狼だな。 確かにそンなんとやりあったら俺だって、……
……なぁ、ロミ爺… その人狼の色 ―――覚えてるか?
(227) 2010/08/07(Sat) 00時頃
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ま、テッドと入れ替わるのはやめとこうか、なの。
下手に入れ替わってぎゃあぎゃあ騒がれるのは面倒だわ、なの。
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偶然か、…偶然ねェ。
[手を広げたまま肩を落とすロミ爺を見て 倒れていた人狼の特徴に、 どくん、と胸が鳴った。
真っ黒で大きくて、手負いの 人狼。 ―――― そんなの 他にいて、たまるか。]
っ、…
[ズリエルだ。 彼はオルグイユへ向かうと言っていた。 だからどこかに居るだろうとは思っていた。]
無事で何よりだったな、ロミ爺。
(236) 2010/08/07(Sat) 00時半頃
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良家の息子 ルーカスは、椅子の端を握る手に力が籠っているとは気付かないまま
2010/08/07(Sat) 00時半頃
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―― それもまた、偶然かァ?
[いつもと変わらぬ口調。 いつの間にか彼ひとりしかいない診療所。
間のあいた問い。 唇を緩く噛んで、そのまま
こくりと、一度頷いて]
(242) 2010/08/07(Sat) 00時半頃
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尊敬してた人だった。 目標にしてた …人、だったんだ。
[頷いたまま、下を向いて そのまま顔を上げられない。]
(243) 2010/08/07(Sat) 00時半頃
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ばァか。 逃げンのが正解だろ。
つーか、相手は人狼だっつーの。 もうちっと驚くとかねェのかよ…、爺。
[彼を切ったのは自分で、殺意さえ抱いていたのは真実。 そうするのが正しいとその選択を悔いてはいないけれど 心がそれで痛まないわけではなくて]
―――…ハ、
[細くて華奢で薬臭い匂いが近づいてきて 衣擦れの音と共に細い腕に頭ごと包まれた。]
目標とかってェのは与えられるより自分で探すもんだろうが。
――― ま、その腕は信用してらァ。
(249) 2010/08/07(Sat) 00時半頃
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長生きはしとくもんだなァ。
[俯いたまま籠った声で言い返すがいつもの覇気はなく]
まだ俺、18だぜ。 80越えのロミ爺と比べンじゃねェよ。
[ぽん、]
ったく、都合悪い時だけ 年寄ぶりやがって しょうがねェ じじぃだ、… ――― っ。
[ぽん、と 心音のような優しい心地] [言葉は消えて、少しの間 その優しさに甘えた。]
(260) 2010/08/07(Sat) 01時頃
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――――…こ、この事、 誰にも言うンじゃねェぞ。
[ぽそ、と照れを誤魔化すようにぶっきら棒に言うけれど 恥ずかしくて体温がじわりと上がったのは隠しきれず]
(262) 2010/08/07(Sat) 01時頃
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良家の息子 ルーカスは、店番 ソフィアに話の続きを促した。
2010/08/07(Sat) 01時半頃
…そうねぇ。
やっぱり血縁同士の殺し合いが一番楽しそう、なのなの。
[くすくすくす。]
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[独特の笑い声も昔と変わらずやんちゃだった頃を思い出す。 何を言ってもこうやって笑い飛ばされるのも、変わらない。]
シスカ姉か、会いてェな。 相変わらずキレたら怖ぇんだろうけど、…
「あいつ ら」…って?
[複数形で伝えられたことにも驚いたけれど それをシスカ姉が言っていた事実にも驚いた。]
まさか、シスカ姉は 何か力があるんじゃ ―――。
[曲がった背を伸ばし年寄臭い動作をする彼を見ながら ぶつぶつと呟いていると、腰をぽんと叩かれた。]
(280) 2010/08/07(Sat) 01時半頃
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またそんな年寄臭ェこと言って… ン? あ、そうだ、ロミ爺。
[ぱっと顔を上げて名案を思いつた顔。 顎鬚も昔より薄くなった気がしたなと思いつつ]
俺、宿がねェんだ。 実家は見事にお化け屋敷だしよォ
ロミ爺んとこに泊めてくれよ! な、頼む。
[ぱん、と両手を合わせてお願いポーズ。**]
(283) 2010/08/07(Sat) 01時半頃
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