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【人】 長老の孫 マーゴ 奪うって何を? (157) 2010/07/07(Wed) 03時半頃 |
[欲しいと思っていないものに対しての征服欲は薄い。
だからか、ノーリーンへは奪う熱が湧かない。]
[ちらり、と行為の最中、声を荒げる、
少女のような女性の方を見遣る。
硝子越しの視線は、きっと、見咎められにくい。]
【人】 長老の孫 マーゴ 願う? ナニを? (162) 2010/07/07(Wed) 04時頃 |
[男がノーリーンに施す手管は、教えられたそれをなぞる様。]
[幸せを感じていたときを手と心でなぞりながら、
マーゴとホリーに向ける視線は
──大事な報酬が先に壊されてはしまわないか、と
そんな風に、* 心配している*。]
『見せて』
[囁いた阿婆擦れはスティーブンの見せて呉れたものへ、
其の対価を支払う様に頬へと口接けを落とした。
欲望に塗れた性急さ以外に彩られた優しくあまい口接けを]
もっとシテ
[ Down ]
[ Down ]
[ Down ]
[クスリだけでなくホリーの感情に煽られる様に、
燻る想いは衝動へと変貌を遂げて囁く声は熱を帯びる。
渦巻く感情は捌け口を求める様に留まらず]
[近づいた折にはスティーブンの面持ちも見えただろうか?
どちらにしろ焦点はぼやけ彼の懸念に気付く事はない。
渦巻くどす黒い感情を厭い振り払わんと快楽を求めて、
ゆらゆら上半身を揺らし水滴を落としながら従兄へ歩む]
【人】 長老の孫 マーゴ[ホリーに煽られなければ考えすら浮かない程度には、 (164) 2010/07/07(Wed) 04時半頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ[自分を罵り怒りらしき感情を向けてきている相手に、 (166) 2010/07/07(Wed) 07時半頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ ア…アァ (167) 2010/07/07(Wed) 07時半頃 |
[渦巻く感情が静けさを取り戻せば従兄を犯そうと、
考えていた事すら遠く半ばは既に忘却の彼方へと流れて。
ホリーの髪を梳きながら零した囁きは吐息に紛れる]
…心配しなくてもサイモンを寝盗ったりはしないわ
コレでもアタシなりに大事にはしてるのよ
[奔放すぎる娘を放任の一言で黙殺する家族と違い、
サイモンは招待状を呉れる以前から屋敷に部屋も呉れた。
珍しく覗かせた他者への想いは肉欲とは掛け離れる。
酩酊の最中で水音と体液に塗れるホリーにも、
快楽の味を知り始めたノーリーンにも届きはしない呟き。
スティーブンが此方を気にしていれば*聴こえたか*]
― 回想 ―
はじめまして? 其れとも久し振り?
莫迦だから素敵なヒトしか覚えられないの
[以前にも顔を合わせた事があったスティーブンの顔を、
阿婆擦れは覚えておらずそんな風に挨拶した。
従兄の悪友と遊ぶのに忙しく彼を気に留めていなかった。
逆に人の記憶に残りそうなスティーブン特有の訥る口調や、
時に不快感を与えそうな張りついた愛想笑いにも、
負の感情すら擁いておらず遊び相手候補への愛想よい応対]
何もなくて退屈してたの
アタシと遊びましょ
[誰彼へ掛ける誘い文句を囁きスティーブンに身を寄せる。
不器用な彼が女の抱き方を覚えはじめるまで、
幾度かはそんな会話が繰り返されたのかも知れない]
コレをアタシに?
[スティーブンに贈られた花束を抱えて不思議そうに、
或いは鞄や服の包みを贈られた時は、
クリスマスプレゼントを前にする子供の様に無邪気で]
ありがと
[折々にスティーブンが覗かせていたであろう想いには、
目の前に並ぶ贈り物に夢中で気付かぬまま。
だから彼がアイを囁きだした折には眉根が寄った。
其れでも暫くは聞き流し目を瞑ってもいただろう。
スティーブンの奮ったであろう勇気も、
息衝く想いも受け流しながらも快楽を貪っていた]
[下心を擁く男が女を誘うのと其の理由は大差なく、
仮令デートに誘われたとて断りはしなかった。
貪りあう快楽に徐々に熟成されてゆくものは互いに別。
スティーブンに明確なプロポーズをされた時か、
或いは其れを何度か仄めかされた時か。
何時ものように顔を合わせると何時ものように口を開く]
別れましょ 付き合ってた気もないけど
[スティーブンにとっては誘い文句と同じく唐突だったか。
少なくとも別れのおもさは等分ではなかっただろう。
けれど着ていた服が彼の贈り物だったのは*偶然ではない*]
『もっと』
[柔らかいくちづけに心が躍り上がるよう
優しく与えられるものはその先を予感させるから。]
もっと…
[それが──けして、確約なわけではないのだと
けれど、男は気づかない。]
もっと……
[もっと。と、褒美に歓びを覚えて先を強請る
「愛情」と、綺麗な大義名分を被せられた慾は
底なし沼のようにより多くを求めて縛ろうとする。]
[ノーリーンに与える手で褒美を得られるなら、
その手を休める事はなく──ただ、]
… … …
[ホリーとの様相を気にしていた耳に、
ノーリーンに与える言葉が途切れるのは
肌へのくちづけで誤魔化しても、
挟まれるのは、聴こえた──"特別待遇"への長い沈黙。]
[硝子の奥の目は、目の前だけを見詰める。
眼鏡のフレームの中に覗く世界だけに、
視野が狭められてしまったかの様に。]
………、こわ、こわさ…
壊さ 、さな さなきゃ。
[沈黙の以後。口内で繰り返されていた篭る声が
外に出されたのは、
与えられた"使命"をなぞる言葉]
こわ 壊さ、さなきゃ……
せ 世界、全部。
とく…"特別"は、
ひと
ひとりで い、いいんだよ。
[他の特別は要らない、と、男の目は、
目の前にはいない──*サイモンを網膜に描く*]
─ 回想 ─
[スティーブンが付き合いはじめたは、
彼女よりもサイモンが先。
大学の講義の一部が同じであったとか、
その程度の縁からはじまり気まぐれに付き合いに呼ばれ
なし崩しに悪友たちの集いの末席に座るも、
いつもは壁際によって中心には寄らない。]
あ、う、うん。
は はじ、はじめまし、て……
[だから、サイモンの従兄妹であるマーゴを見たことはあって挨拶をしたことがそれより以前にあっても。最初に誘いを声を掛けられたときには抗議をするでもなく、愛想笑いで挨拶を繰り返し]
えっ
[マーゴにしてみれば、誰でも構わないからの対応であれど、女性から男として扱われる事の殆ど無かったスティーブンにしてみれば、寄せられるマーゴの身体はやわらかくて熱く。きっと、それは、なによりの誘惑だった。]
【人】 長老の孫 マーゴ そう? (170) 2010/07/07(Wed) 23時頃 |
[知らなかった女の身体の味を教えられて、
貪ることを恐れる臆病な性質は、けれど、
白く上質なやわらかい女の身体を与えられたことで、
欲しがる事を赦されたように──錯覚したのだろう。]
う、うん。
マーゴに、も…貰って…ほ、欲しい、な
[花よりも、服や鞄。そういうものの方が、
贈ったときに喜んでくれるように感じれば、
そう学習をして
次はより彼女が喜ぶものを、と貢物を買い漁れば
そのうちに財布も空になる。]
[それでも。
そのうちに、財産や学業や自分の身を崩し出しても、
己の払った代償が、彼女を繋ぎとめてくれる、と、
そう信じていられる間は、
男は、きっと、とても幸せそうだった。]
[幾度目の誘いか、白くやわらかな肌に顔を埋めて]
── あ、愛してる。
[欲しいものは教えれば覚えるけれど
自分の欲ばかりに曇る目は、
彼女が──嫌がることには鈍感で
同じ想いをのせた言葉が返らない意味に気づかない。]
マーゴ。
き きみに、
わた …渡したいものがあるんだ。
[だから。]
[個人的に会いたいと誘いをかけて、
その日。
男が懐に忍ばせていたのは、
オーダーメイドの、揃いの指輪。
贈り物の服を着てきた彼女が、
いつもどおりに口を開いて]
…う、え。
[彼女を繋ぎとめてくれると信じていた贈り物を着て、
別れの言葉にぽかんと間抜け面を晒すことになる。]
["どうして"、"なぜ?"──"わからない。"と、
その顔にわかりやすく書いて]
[そうして、
今日こそ受け取ってもらおう、と
意気揚々と取り出した、
小さな箱だけが、
──急落下した心地の *男の掌の上に、取り残される*。]
【人】 長老の孫 マーゴ アァ 空っぽじゃない (171) 2010/07/07(Wed) 23時頃 |
[ こっちに ]
[ 堕ちて ]
[ おいでよ ]
[良識ある女中が快楽に堕ちて
屋敷の良識が壊れてしまえば、
罪悪感を刺激されることも無く楽になれる]
こわ…こわし、
… 壊し、ちゃえば
ほ 他の、もの、
ものが
… な なけ、れば……。
[繰り返し繰り返し繰り返して、繰り返すたびに視野の端から黒く塗りつぶされて──見えるものが、狭まっていく。]
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