120 薔薇のプシュケー
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― 朝 ―
[誰かが“卒業”した事を彼はうっすらとしか気がついていない。 それでも、なすべき事を定めたような表情のままで。
一人、部屋を出るのだった。 道すがら、薔薇の造花を2つ手にとって。 その後、壁に飾られていた見事な細工の施された剣を2本手にしていた。
そして、向かう先は談話室。]
御機嫌よう、ルーカス。
(2) 2013/04/24(Wed) 08時頃
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ああ、やっぱり。 薔薇はまた散ってしまったのね。
[ガラスケースを見て。 そこにある薔薇が2つから1つに減ってしまっていた。
しかし、誰が“卒業”したのかは思い出せないままだったから。]
やはり、気に喰わない……わねえ。
(3) 2013/04/24(Wed) 08時半頃
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嫉妬では無いわ。 気に喰わないのは、薔薇のガクの方。
安全な所から皆を見て。 それで終わったら自分はまた雛鳥が揃うまで眠りにつくだなんてね。
[薔薇の造花の片方をルーカスに向かって放り投げた。 そうして、彼の眼を見据えながら。]
それは左手の手袋の代わり。
(7) 2013/04/24(Wed) 09時頃
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まあ、心が休まると言うかね。 試してみたくはあるのよね。
薔薇のガクを使えば。 もしかしたら、殻を破る別の道が生まれるかもしれないじゃない?
[きっとそうはならない事もなんとなく気がついていた。 それでも、この薔薇のガクに対する感情は。 収まらないところまで来ようとしていたのだった。]
(12) 2013/04/24(Wed) 09時頃
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そうね、場所を変えるとしましょうか。 どこか良いところはあるの?
[薔薇の造花と細剣を持ったまま。 その造花を彼も持っていくようにと促して。]
(16) 2013/04/24(Wed) 09時半頃
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中庭ね……そうね。 あそこなら存分に振り回せるものね。
[自分も造花を胸に差し。 片手で二本の剣を携えたまま、ルーカスの後を歩いていく。]
(19) 2013/04/24(Wed) 09時半頃
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良いんじゃない。 ……決闘と言っても、重傷を負わせでもしたら寝覚めが悪いものね。
[ルーカスに細剣を手渡してから。 彼に問いかけた。]
そうね、私が勝ったら貴方に言う事を一つ聞いてもらう。 ルーカスが勝った時はどうするのかしら?
(23) 2013/04/24(Wed) 10時頃
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また随分と貴方らしい…… 卒業する為に尽力……ね。
[少しだけ笑みを見せた。]
ま、その場合。 昨日も他の子に触れた指で、彼女を口説くのか。 それとも、無理矢理に奪い取るのか。
どっちにしろ、ろくなもんじゃないけどね。
[冗談めかしてそう笑いながら。 細剣を目の前に構えると、確かめるように横に振って。 そこに生えていた草木が少しだけ散ったのを見やりながら。]
ま、飾りだし……刃はついてないって所ね。 丁度良いじゃない。
(27) 2013/04/24(Wed) 10時頃
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全くもって分かりやすい。
貴方はそういうヒトだものね。
[細剣を構えると同じ様にルーカスへ向ける。]
先に言っておくけれど。 音楽やるのって体力使うから、私はそれなりに鍛えてるのよ? 油断なんかされたらつまらないものね。
(31) 2013/04/24(Wed) 10時頃
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そうね、踊るとしましょうか。
[身体を半回転させるようにして、一閃をかわし。 再度の半回転で遠心力を加味して細剣で薙ぎ払うように。]
一緒に愉しみましょう? 薔薇の円舞を。
(33) 2013/04/24(Wed) 10時半頃
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円舞はあまり好きじゃないみたいね。 ……あら。
[明らかに無防備な体勢で誘われている。 だが、それで引く様な性格でもないのだ。
ならばと、細剣を正面に構え。 無明の突きを連続で繰り出していく。]
(35) 2013/04/24(Wed) 10時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/04/24(Wed) 10時半頃
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……そうね、思ったよりもやるじゃない。
[背を叩かれる刹那、円舞のように廻ってそれ以上は回避した。 それでも、彼の動きにまずは一本取られた形だけれど。]
怠惰なままではいられないでしょう? 私も、貴方も――
(37) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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あらあら、知ってたかしら? 私ね……欲張りなのよ。 “怠惰”よりも“強欲”の方が似合うぐらいにはね。
[そう言って薄く笑う。 細剣を下げたままの構えでルーカスの隙を伺う様にして。]
(39) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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そうねえ、貴方が私に勝てたなら。 その時はそっちに向けようかしらね。
[そう言うと、切りかかっていく。 一度フェイントを入れてから再度の円舞、狙う先は当然。
――本物と模造品、2つの薔薇]
(41) 2013/04/24(Wed) 12時半頃
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――甘い。
[鋭い突きを交わしながら、こちらも再度胸元の薔薇を狙って斬撃を繰り出していく。 ルーカスとホリーとそれぞれの剣が相手の薔薇を狙って剣を繰り出していって。]
(43) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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貴方こそ、見事な刺突だったわ。 引き分けね。
[振り向いたホリーの胸元の薔薇も綺麗に散っていた。 足元に散らばる造花の花弁を見ると、笑みを浮かべて。]
想いだったらそちらも一緒じゃない? 私に卒業させる気を起こさせるためにこんな事をするなんて。
(45) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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簡単な事じゃない?
お互いに相手の薔薇を散らせたんだもの。 貴方は私に代償としてプシュケーを求めさせる。 私は貴方に一つお願いを聞いて貰う。
[簡単な等価交換でしょう? と微笑んで彼に伝えたのだった。]
(47) 2013/04/24(Wed) 13時頃
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そーねえ。
卒業したらもう会えなくなるわけだし。
[ルーカスの耳元で小声で囁いた]
最後に楽しい事でもしましょうか?
(49) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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ここでするのもなんだし。 貴方の私室でも行きましょうか?
[そう言って薄く笑う。 ペラジーや他の寮の子と遊ぶ時のように手を引いていくような事はしない。
ただ、欲を吐き出したいという理由だったのだ。]
(51) 2013/04/24(Wed) 13時半頃
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好きな様に、と言われるのも意外な物ね。
[くすくす笑って、女装したままの自分が彼を抱くと言うのも随分とまた倒錯した趣向だと思いながら。]
もっと面白い事があれば良いのにね。 例えば、貴方の理性を飛ばすような。
[室内を見回すと、かなり度数の高い酒が見えた。 その小瓶を開けて中身を口に含んでからルーカスの唇を奪うと酒を流し込んでいく。]
普段の貴方じゃない貴方が見たいの。 私は強欲だと言ったでしょう?
(53) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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その気にさせるしかない、ね。 まあそうだわねえ。
[つまらなそうに笑うと、ルーカスを組み伏せるようにして。 そのまま再度唇を奪うと、服を半分ほど脱がせた状態のままで彼の身体に絡みつくようにして……]
(55) 2013/04/24(Wed) 14時頃
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……全く。 何が怠惰よ。
[苦笑しながら、欲を吐き出していく。 組み伏せて、或いは彼の口内に欲望をすべて解き放つようにして。
その行為の時間自体は短かっただろうけれど。 それでも、存分に愉しむことは出来たのだった**]
(57) 2013/04/24(Wed) 14時半頃
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― 廊下 ―
さて……と。
[彼に抱いていた悪感情は剣を交えるうちに消えてしまった。 だからこそ、交換条件に遊ぶ事を求めたのだろう。
遊びが終わればそれ以上一緒にいる事はお互いに求めず。 さっさと自分はシャワーでも浴びに行く事にした。]
(59) 2013/04/24(Wed) 18時頃
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[水を浴びて綺麗になった状態で、一先ず食事でもするかと食堂へ向かう。
到着する頃には闇鍋すれすれのカレーは完成してる頃だったろうか。]
良い匂いがすると思ってきたんだけど。 ペラジーが料理するなんて珍しいねえ。
[そう言って微笑むと、冷蔵庫からジュースの瓶を取り出して。 王冠を外すと直接口を付けて飲み干していく。]
(90) 2013/04/25(Thu) 01時半頃
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[オレンジジュースを飲みながら笑って答える。]
んとね、決闘のようなものかな? と言っても、飾ってあった細剣だし。
ま、遊びみたいなもんだよ。
[そう言って誤魔化すように笑った。 さすがにその後何をしたかまでは言うつもりはなくて。]
……卒業するにしろ、しないにしろ。 もうすぐ終わりだしさ。
(102) 2013/04/25(Thu) 12時半頃
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んー。 引き分けだった。
負けたら真面目に卒業へ向けて頑張るって約束しちゃったからさ。 だから、頑張らないといけないみたいでさ。
[そんな事を言いながら、瞳の奥には昨日までとは違う昏さが宿っていた。 今更、愛しあう事なんて出来ないのだから。]
(103) 2013/04/25(Thu) 12時半頃
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こてんぱんにしたらたしかに面白かったかもね。 けどまあ、あんなもんでしょ。
[そう言って笑いながら。 ミルフィの顔を横目で見やり。]
やっぱり、ミルフィもサミュエルも持ってないんだねえ。 どっちかが持ってたら一緒に卒業してるんだろうし。
(106) 2013/04/25(Thu) 13時頃
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[迷いのない表情は羨ましくもある。 自分は結局、手に入れることは出来なかったのだから。]
そーねえ。 このままここで朽ちるぐらいなら。
プシュケーを手に入れてあたしが使うなり。
[声を潜めて小声でミルフィに伝える。]
ペラジーにプレゼントするなりしたいなってね。
(110) 2013/04/25(Thu) 13時半頃
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……良いんじゃない、それで。 私がこれからやろうとしてる事はろくでもない事だからね。
正義の味方が応援なんてしちゃまずいでしょ。
[いたずらっぽく笑うと。 後はいつ行動を起こしたものかと、室内を観測するように見回す。
当然、カレーが来れば食べるのだ。]
(113) 2013/04/25(Thu) 14時頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/04/25(Thu) 15時頃
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うん、食べる食べるー。
あ、いっそのこと食べさせて。
[笑顔でそう告げてみた。 断られたら自分で食べるつもりだけれども。]
(135) 2013/04/25(Thu) 21時半頃
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ん、あーん。
[そのまま一口食べる。 笑顔でペラジーに。]
うん、一杯あるから大変だよね。 私じゃなく、食べさせてくれるペラジーが。
ね、もっと食べさせて?
(137) 2013/04/25(Thu) 21時半頃
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そぉ?
こういう事は嫌いじゃないけれど。 あ、喉乾いたしジュース飲ませてほしいな。
どーせなら、口移しで。
[そう言って、再度にっこりと微笑んだ。]
(139) 2013/04/25(Thu) 21時半頃
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[特盛のカレーを食べ終えると、ペラジーの方を見ながら]
してくれないんだ、残念。
[そこまで残念でも無い様子でそう言うと。 自分でジュースを飲みながら。]
ねえ、ペラジー。 あなたはこのまま、ゆっくりとここで過ごせればいいって感じなのかしら?
(141) 2013/04/25(Thu) 22時頃
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する事ない、かあ。 確かに、ここでする事はもうある程度やっちゃってる感じだよね。
[そう言いながらも、瞳には昏い輝きが宿り始めて。]
(144) 2013/04/25(Thu) 22時頃
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なら、次……なんていいんじゃない。 ここを卒業してどんな風になるのか分からないけれど。
それでもっと別の道を見つけるのだって楽しいだろうと思うけれどなあ。
[彼女がそれを求めるのならば、すぐにでも奪ってくるのにと。そんな事を内心考えていた。]
(146) 2013/04/25(Thu) 22時半頃
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ん、ほら。 別の道っていうか、卒業の後ね。
[こんな事ならルーカスに聞いておけばよかったと思いながら。]
記憶を持ったままで殻を破るのか。 それとも、殻を破った雛鳥は生まれ変わるのか。
いずれにせよ、今歩いているのとは別の道だわね。
(148) 2013/04/25(Thu) 22時半頃
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やり直しなのかしらね。
……殻を雛鳥が破るって言ってるんだから。 多分そうなるよねえ。
[椅子に座ったままで、軽く伸びをするようにしながら思考を巡らすが。結局どうなるかなんて行ってみなければ分からないのだろうと。]
(150) 2013/04/25(Thu) 22時半頃
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どうなんだろうねえ。
案外と、今みたいな感じかも知れないよ?
[そう言って笑う。 ペラジーを安心させようとするかのように。]
(154) 2013/04/25(Thu) 23時頃
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……楽しいと思うわ。 多分だけどね。
[そう言って同じように天井を眺めた。 そう言えば、パティは同じ部屋の中に居るのだろうかと視線を巡らせて。]
(160) 2013/04/25(Thu) 23時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/04/26(Fri) 00時頃
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[唇の端を歪め、パティに語りかける。]
ねぇ、パティ。 少し相談したい事があるんだけど。
良いかな?
[こちらの表情を見られていなければ、分からないだろうが。 抵抗されるならばいっそ……と決めたその瞳の色はやはり昏い。]
(172) 2013/04/26(Fri) 01時頃
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