224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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[耳を劈くような音。>>4:163 それは…ああ、聞き覚えがあった。先程"彼女"が放った銃声。
開かれ切った票は、確かに撃ち抜かれた青年を示していた]
…………。
[今の彼女なら何をしてもおかしくない。そして、今殺されたのは…雪鬼であると、自ら告白した者だ。 だが… 唇を引き結んで、彼女の方を見る。そう、しようとした。 そのとき、異変に気付く]
(0) 2015/06/02(Tue) 06時半頃
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…小母ちゃん…?
[その時吹き抜けた冷気には気付かなかった。否、気付かない振りをしていたのか。 彼女の目から生気が抜けて行く。うつぶせに倒れ臥した彼女の尻は——確かに、凍っていた]
………ぁ。
[解っていた。次に雪鬼が誰を狙うか。 そしてもう護る術などない事も。 だから、少しでも雪鬼の注目を集めようと—— 少しでも、『次に消さなければならないのはこいつだ』と思わせるつもりだった。]
(1) 2015/06/02(Tue) 06時半頃
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だよな。……取る価値もねえ命だもんな。
[そんな言葉が零れる。真っ先に溢れる自嘲。]
結局…俺は何一つ変えられねえ。変わってもいねぇ。
[彷徨う視線は、やがて、少女の方を向く。口を歪ませ、わらう。]
そう思わねえか、ケイト。 お前も…随分変わっちまったな。 それとも俺が知らなかっただけか?え?
[朝。ドロテアが口にした疑念>>4:50を思い返す。]
(2) 2015/06/02(Tue) 06時半頃
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[疑念は確信には至らない。 彼女の変化はこの極限状態の故かも解らない。 それでも、賭けるとしたら彼女の遺した言葉しかなかった。]
祭りの時『シメオン』と一緒にいたのもそうか? …すげー意外な組み合わせだよな。 ま、そんぐらい普段なら口を出す事でもねぇさ。
だが、今は些細な変化でも気にかける必要がある。 俺は、お前を疑うよ——ケイト。
[他に縋るものなどない。半ば捨て鉢だった。**]
(3) 2015/06/02(Tue) 06時半頃
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―???・4人目と、ひとり―
[パキン。
もう何度目だろう。
凍り付いた時間の中で少女は立ち尽くす。ゴトン、と重たい音がして、煙を吐き出す途中の銃が床へと落ちた。
同時に、少女の膝が勝手に、折れる。
選べる手段は他になかったのか?
ランタン職人が言った通り、その場で残りを撃ってしまえば、彼を助けることは出来たんじゃないのか。
自問自答が脳を巡るも、体の内に溶け込んだ獣が言うのだ。『 ルールよ、ケイト。 』そう。何故だか、そのルールに逆らう思考が、生まれない。
膝を着いたすぐ傍に、もうこの凍った時間の中で動けなくなった青年の身体。
手を伸ばして、髪を、頬を、そっと撫でてみる。]
……すこし、まってて。
あなたの魂を、他の誰にも見せたりしない、から。
[手のひらで瞼を降ろして、幽鬼のように立ち上がる。
その足で向かった先は————熟女のケツ。]
メルヤさんの方が、おいしそうなんだけれど。
——困るの。あの人が『何』か、ペラペラ喋られるのは。
[細い腕が、氷の刃となって躊躇なく熟女のケツに突き込まれる。引き裂かれたケツから引き抜かれた果実が、ぐしゅりと潰れそうに柔らかいのは熟女ゆえか。
パキン。未だ立ったままの夫人のケツ周りに、氷の欠片と冷気が纏い付く。
時間が溶け出すのと反比例して、彼女のケツは凍り始めるだろう。
済んでしまえばそちらには一瞥もくれず、手の中の果実をひと口、齧る。
どこかだらしがない甘さと舌に残る苦みは、甥の死を引き金にした恨みの味だろうか。
ブーツを鳴らして、床の上の青年のそばに戻る。
傍らに跪くと、その口元に熟れた桃の実を寄せた。]
シメオン。…食べて…?
[優しく、労わるような声音。
無理なのも、無駄なのも、分からない筈がない。自ら命を奪った青年が、動く事は二度と無い。
自然、手に籠った力で、果実がぐしゅりと潰れる。
『泣き虫ケイト』。
いつか呼ばれた声が聞こえた気がして、喉の震えと目頭の熱さを必死でやり過ごした。
泣く資格なんて、ない。せめて、すべてを終えるまでは。
血の気の失せた青年の唇に落ちた果汁を指の腹でそうっと拭う。
舌先で舐め取ってから、雪鬼の少女は、しっかりと床を踏みしめ立ち上がった。]*
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…変わった気がしてるだけさ。 行動力なんざなくってもそう見せかける事は出来る。
[ケイト>>9と逆に自らの変化を否定する。 包丁だって自ら用意したものではなかった。 見せかけだ。雪鬼が人に見えるのと同じように。]
あん?……
[『都合がいい』その言葉には穏やかでない声を返す]
軽率なのは否定しねーがよ。『都合がいい』…だ? 何………
[続いた言葉>>11に目を閉じる。呼吸をする。目を開く]
(12) 2015/06/03(Wed) 19時半頃
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…俺が雪鬼に取って都合がいいからそれに擦り寄ってるって言いてぇのか?雪鬼、人狼についての記録や伝承は見てるがな。 過去の定型に囚われた結果目の前の事を見失って全滅、なんて事もあるぜ?
今更それを持ち出すなら、能力者が他にも名乗りを上げなかったのはなんでだって話だろ。
[声が震えているのは『都合がいい』等と言われた為だけではない。焦燥。不安。見誤ってはいないか。*]
(13) 2015/06/03(Wed) 19時半頃
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[喉がひり付く。握った拳が痛い。
それでも、指の間に残るあの指の感触を、忘れてない。
『諦めないで、騙すんだ』
彼がそう言ったから。
彼の命を奪った自分は、彼に守られた自分は、そう、しなくちゃいけない。]
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[唸って、一度口を噤む。考える。 口論で怒りを持っては駄目だ。判断力が鈍る。
ヴェスパタインが雪鬼の可能性は十二分にある。 リーダーシップを取ることで、そして自らへの疑いの矛先を恐れぬ事で疑われないようにしている、とも]
…信じさせるにしたって危ねぇ橋だよな、さっきの先生のケイトへの態度は。
[自らを撃てとケイトに迫ったときの事を思い出す。]
ケイトが撃たない保証はなかった。 雪鬼だから撃たれて死なねぇってわけでもないだろう。 …そこの、そいつが死んでるんだからな。
まして、仲間の一人がもう捕まるって時に、相手を庇うんでもなく自分を危険に晒してどうなる。
……そこんトコが気になるんだよ、な。
(17) 2015/06/03(Wed) 23時頃
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それこそ、あなたに分かるはずなんて、ない。
[もう自分と獣の区別もつかなくなった赤い思考で、少女は嗤う。]
寂しい?悲しい?────私は、
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……間違いだったら… あの世で謝る。
お前と…死んだ皆と、村の皆にな。
全員を疑い切れなかった俺の責任だ。
[それだけ、やっとの事で言葉にすると。メモ用紙にペンを走らせた]
(23) 2015/06/04(Thu) 01時頃
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結局、なにも出来なくて、ごめんなさい。頑張ってみたけど、ひとりじゃ、やっぱりダメみたい。
[もう聞く者のいない赤い闇へ語りかける。
もうすぐだ。もうすぐ、彼のそばへ、行ける。
目を閉じると、克明に思い出せる。
この三年、土曜日の午後に、ほとんど毎週登った駅の東の丘。
あの丘で会おう。
最後に聞こえたのは、別れじゃなくて再会の約束だった。
果たされるなら、どんなに良いだろう。もう一度、小さかったあの頃みたいに、手を繋いで。]
(ああ、でも。叶うなら、)
[そうして少女は、もうすっかり馴染んでしまった呼び掛けを、最期にもう一度、*繰り返す。*]
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