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[快楽に砕けていた腰は、なんとか立てる程度に回復していた。
ふらつく足取りで、立ち上がる]
……ライ、も。毛繕い。
[本気で突き飛ばせば、ライジくらいは軽い。
もう一度、今度は自分の意思で上に乗ると、ライジの自身に舌を這わせた。
仔猫がミルクを飲むように、せっせと拙く舌を動かす。
全部が綺麗になれば、先端をくわえ、痕もつかない程度に歯で掠めた]
ん゛……、は、ぷはっ。
[どうだ!と言わんばかりにライジの顔を見上げ、口を拭う。
自分だってやれば男役も出来るのだと。
仕返しに満足した若人は、乱れた自分の毛を整え終われば降りるつもりで、毛繕いを開始した]
― オッサン×オッサンSSの断片 ―
[その香りは、物心ついた頃から傍にあった。
歳を重ねた今、香りは既に、自身の一部となっていた。]
……そ、ぅ……?
だったら、ハマれば……ぃ ッ、クふ……っ
………ぁ……。
[意識が飛びそうになるほどの、若く、荒々しい行為も嫌いではない。
けれど、経験を重ねなければ、身に付かぬものもある。
体力では若者に劣るかもしれないが、与え合う刺激のひとつひとつが、深く、甘い媚薬と成る。
喩えるのなら───vintage]
………ふ、ぁ……
ゴロ、ぉ〜……
[しなやかな肢体を絡め、深い口付けを乞うように舌を伸ばせば、唾液に濡れたマタタビスティックが静かに零れる。
けれど今は、マタタビよりも、ゴロの唇に酔いしれたい。]
[この先にもまだ文章は続いていたはずなのだが、保存を忘れて消えてしまったらしい。
ヨーランダがそれに気付いたのは、1日後の事だった……]
―ヨーランダちゃんのギャラリー―
[
西日の射し込む縁側、簾の陰で手を伸ばし、互いの頬に触れるウーとヴェラ。
秘密を共有するようなくすくす笑いを浮かべ、いつもより距離が近い光景は思わせぶりだ。
ウーはいつもの服装を少しはだけ、首元から無防備に覗く肌が描かれていた。
しなやかな肉体とチラリズム。健康的なエロスを細い線で描き、書き手の性癖を忘れそうな、どこか幻想的なイラスト。
メインが猫耳をつけた成人男性なことを視認すれば、すぐに現実に引き戻されるが]
− ゴロと 〜縁 −
[抱き合ったままで地上へと戻る魂。
頬に肩に、ゴロの舌の感触が降り注ぐ。
ほのかなまたたびの色香に上書きされてゆく心地よい時間。
ゴロのふさふさの胸毛に鼻面を押しつけながら、先端の白い尻尾をゴロの鉤尾に絡めてたり、背中をパシパシしたりして穏やかな関心を伝える。
やがて、結合を解くと、ゴロを右足からゆっくりと地面へ下ろした。]
おまえは変わらん。 …好きだ。
− ゴロと 〜縁 −
次は、腹筋の鍛錬になる体位がいいな。
[筋トレ云々の軽口にはそんな切り返しをして、改めて周囲を見回す。]
ここにもトルドヴィンはいないか。
廊下のあたりでは行き会わなかったが──
オレはカーポートやベランダのあたりを見ておこう。
[ゴロの足では登るのが難しそうな場所をあげておく。]
なぐなぐにぁ…
[舐められたり撫でられたり。
夢うつつの間の心地よさに、妙な寝言が漏れる。]
トレイル、あったかい…
[頭の下でトレイルが動くのを感じて、
半分眠りながら、ざりざりと背中を毛繕い。]
あ。トレイルおはよー。
[だんだん頭がはっきりしてくれば、
立ち上がって、頭から尻尾までをふるふる震わせた。]
もう大丈夫?
疲れてた?
[鼻をつんとつけて、くすくす笑う。]
でも、楽しかったね。
今度は、トレイルとふたりでもしたいなぁ。
[くるくる、と喉を鳴らして言って、
ひよひよ尻尾を揺らしながらキッチンの出口へ向かった。]
− ゴロと −
[決闘の後見人の件、ジェームスが引き受けてくれたと伝えられ、武(ウー)はゴロに向き直って礼をした。]
心強い。 感謝する。
[ジェームスはゴロの弟で、ここら一帯のボス猫で、表面上はつれなく見えても面倒見のいい漢(オス)だと知っている。
願ってもない後見だろう。]
− ゴロと −
[見に行っていいかと、躊躇いを含んだようなゴロの声に、白を置いた尾の先が、ゆら、とゴロの手の甲を摺る。]
振り返らぬが、 ずっと、おまえが見守っていることを意識していると思ってくれ。
[ゴロが見ている以上、死んでも不様は見せられぬ、と決意を新たにした。]
〜 ファイルボックスの中の隠しリンク
[おずおずと触れ合った舌先は、すぐに深いキスへ変わる。
フランクが纏う禁断の香り。
細かな髭があたるのがこそばゆく、同時に魅惑的だ。
小さく背中を震わせながら、丹念に口腔を犯してゆく。]
世の中に こんなキスが──
〜 ファイルボックスの中のSS断片
[フランクの噛み痕のついたまたたびスティックを煙草めいて銜え、腹這いに身体を伸ばして寛ぐ。]
おまえの飼い主は、おまえを喜ばすためにいろんなものを贈ってくれるんだな。
悔しいが、オレにはそんな甲斐性はない…
ところで、あっちの部屋で見つけたんだが、これは何につかう?
[ごそごそと取り出したのは、革紐、羽毛を集めたおもちゃ、電動でブルブルするネズミ…]
(※インクはそこで掠れて消えている。)
− ヨーランダちゃんのギャラリー 2 −
[このイラスト、ヴェラの服装にヨーランダはいろいろ悩んだらしく、いくつかラフ画が存在する。
薄茶に縞のタンクトップと半ズボン、足跡柄の甚平 (思わせぶりに腰に置かれた団扇つき)──
いずれも白い脛が眩しい。]
― ウーとの攻防 ―
……真っ当な雄なら前だけで悦い筈なんだが、な。
[満足する為の自慰である。それだけで物足りないならばそれはきっと普通の雄としての道は外れている。
自分の精を塗り込める指先を薄い嘲笑で見下ろし、汚れたもう片の手もウーの向こうの壁へ。]
何がどう足りないのか、俺にはよく解らない。
[白を切るのは得意だ。
ぐ、と腰を寄せ濡れたままの先が触れ合うか触れないかというところまで。
間近に迫る瞳の奥、秘めた淫らな願望を透かそうとするように見詰め、押し付けるに至らなかった下肢の代わりとばかり鼻先を擦り合わせた]
俺の頭の中のお前はもっと素直でいやらしかったんだが、な。
もっと出してくれと繋がったままで腰を振って、雄とは思えないような喘ぎ声を上げながら中を突かれるだけで射精して。
犯しても犯しきれない程の、最高の淫乱猫だった。
……現実のお前は、俺の想像以下、か?
俺も、俺の此処、も、お前を買い被っていたのかも知れないな
[後一歩。
獲物を待ちわびる蜘蛛の巣のど真中。
此処、と己の毒針をさも残念そうに見下ろした。]
[絡む尻尾に、びくりと肩が跳ねた]
……?
[意図を図りかねて、クエスチョンマークを今度はこちらが浮かべる]
― ヴェラとのあれやこれ ―
[子猫のような顔で舌を出されて少しだけ面食らった。
すぐに笑いを噛み殺す微かな吐息が零れただろうが。
先程まで艶やかに喘いでいた姿とのギャップのせいだ。思い返せば泣いている顔も少し子猫じみて
……あまり考えると収まった欲求がぶり返しそうになるからやめておいた。]
助かった。
ありが……、
[後始末という名の後戯を終え身体を離した直後、予想外の反撃に、それでもヴェラの思惑に気付けば瞳は玩具を見付けた子供の輝き。
舐められている間、緩くヴェラの髪を撫で、喉の奥を突き上げたい衝動をやり過ごすこと、しばし]
……ッん……あんまり丁寧だから早速俺のが恋しくなったのかと思った、な。
ありがとう。
[参った、とさして顔色の変わらないまま降参のポーズをしてみるが揶揄も忘れず。
自分から興味を逸らしてしまったヴェラの背後から腕を回し、ちゅ、と頬に口付けひとつ。
優しく抱き締めて身を寄せ――]
…………楽しかった、な。
ココが寂しくなったら何時でも誘ってくれ。
子猫だけで街が作れるくらいくらい出してやる、ぞ。
[甘く囁きながらヴェラの脚のあいだを腿から膝でするりと一撫で。
背面での交尾を思わせる動きで腰を押し付け摺り寄せてからタワーを降りたのだった。]
[花弁を舞わせ、絡めた尾の先は、手前へと伸びて。
ヴェラの雄の部分を探り、淡く撫でた。]
− ライジと 情炎 −
他の 雄のことなど… 、 知らぬ。
[絞り出すように、言い捨てた。
両手の檻は、甘美な枷だ。
親密に擦り合わさせる鼻先、だが、渇きは癒されぬ。
ライジが手淫を止めたから、自分も指を解いていた。
けれど、腰は勝手に刺激を求めて波打つ。
そこにあるはず、ライジの──]
− ライジと 情炎 −
[めくるめく 葛藤。]
オレの 方が… 、
[劣っていると言われて、受け流すことはできない。
見下されるのは、嫌いだ。
それが、ライジの妄想の中に住む自分だとしても。]
本気《インラン》だ。
[両手で、ライジに掴み掛かる。]
− ライジと 情炎 −
この場で、 犯せ。
突き刺して、 注ぎ込んで、 掻きまわして、
めちゃくちゃに、 してくれ──
[膝を開き、求めて。
情欲の劫火に、身を投じる。]
− ライジと 情炎 −
おまえが、 欲しいんだ…
[器用な尻尾に前を擽られ、びくり、と腰を引く]
遊ぶって。
お、雄同士だし、ヴェラはちっちゃいこでもないよ。
[カルヴィンくらいちっちゃいこなら、男の子でもさして抵抗はなさそうだけど。
でもフランクは違うし、自分ももちろん違う。
戸惑いの目が見上げる]
うん〜。
知ってるよぉ〜?
[戸惑うヴェラを、不思議そうに見つめ]
そうだねぇ〜、カルヴィン、まだ小さいけど……。
でも、雄だったよぉ〜?
……あれぇ。
もしかしてぇ、ボク、ショタコンか何かだと思われてるぅ?
……違う?
[だって、カルヴィンに手を出したんでしょ?
ショタコンじゃないか、と言わんばかりに首を傾げる。
あんまりにも不思議そうに戸惑う姿を見てくるものだから、なんだか自分の反応が変な気がして、いやいや、それはないと自分にツッコミ。
揺れる尻尾がくすぐったくて、ん、と小さな声を漏らした]
[どこかで自分の名前が繰り返されているけど、
今は揺れるカーテンの向こうが気になってしかたない。
それに会話の中身が聞こえていたら、こう言うでしょう。
―――ぼく、もう大人だもん。]
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