25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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代わりに一つだけ頼みごとがある。
高嶺はここにいる。
このあと、高嶺が誰に会うか教えてくれ。
ああ、ここにじゃわからんな。
高嶺は庭にいる。
今、お前が…
[とチラリとイアンの姿を確認し、
血に染まった本郷を連れているのにはぎょっとしたが]
見ている方向だ。
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[主、という言葉を耳にすれば少しだけ琥珀が揺らいだが。]
――――ッ!
[足をかぷと狼に噛まれると、びっくりして大きく琥珀が見開かれた。 尻尾があれば、びゃーっと逆立っただろう。]
…こんの、やろ……!
[イアンに聞こえぬよう小声で呟き、ふりふりと揺れる尻尾を一度ギュッと掴んでやった。]
(@22) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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落胤 明之進は、狼が虎鉄をかぷっとする様にはうろたえた けどよく考えたら、身はないから大丈夫だろう、と微笑ましげ
2010/08/08(Sun) 22時半頃
……かまわないが…
花、二つないから、霞ぐらい、だとは思うが…
[きょとんと、手からのみ出血した
本郷を抱えたまま、その幻聴に頷いて
高嶺の場所にはコクリと頷いた]
若者 テッドは、イアンの言葉に琥珀を瞬かせるも、首を傾げられれば「でけえ虫が居て刺されたんだ」と、握った手を示しつつ。
2010/08/08(Sun) 22時半頃
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[ぱちり、と瞬く。 その存在そのものを知らぬようなその答え]
……え、あの。それはどういう? 刷衛様はあなたの相方、というか……お仕事の。
この太刀も、 主様が砥ぎをなさったものでは、ないのですか?
[知らぬ振りをしてるようにも見えず、 ただいぶかしみ返す。]
(@23) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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霞ならば、どんなことを話しているのか。
わかればもっとよい。
頼むぞ。
[正気出ないことは知っている。
声の調子からも、まるで幻聴のように聴こえているのだろう。
なるべく、興奮させないように、それだけ言って、あとはなるべく通信機の音を小さく…。]
落胤 明之進は、虎鉄が狼の尻尾をぎゅっとしたのは、めっと たしなめた。
2010/08/08(Sun) 22時半頃
んー……
[あの二人の会話の間に入るのは
なんだかとってもお邪魔無私な空気になるので
とても、とても避けたいのだが]
まぁ、聞けたら、の範囲で……あまり期待するな
無理せずともよい。
親しき仲なら、そう教えてくれればよい。
[そして、庭から去っていく。]
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[朗らかな笑いのあとに、訪れる静寂。 狂気とは時に華やかでさえある、もの]
……そんな、ことは。 だって、今も刷衛様と、 連絡を取っていらっしゃるでしょう?
[幾度が通信をする主が姿は眼に入り、 だからその主が存在を消されたような言葉に怯える。 返して欲しい、と請われれば、ふるふると首を振る]
――……あ、いや、嫌です。
[“殲滅”という言葉、何より 主を知らぬというその言葉が怖くて、抱いた太刀を握る。 もっとも現世にあらず身、奪おうと思えばそれは簡単に為せるか]
(@24) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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[明之進にたしなめられれば、コイツが先に手を出したと言わんばかりの納得いかなさそうな瞳を向け。]
……?
[仔細は虎鉄にはわからないが、明之進とイアンの噛み合わない話に首を傾いだ。 欠伸をする狼にはムッとした表情を向けるも、元気の無い様子に口を曲げる。 それから溜息を一つ零すと、ぺんぺんと軽く狼の背を撫でた。]
(@25) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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……血縁だしなぁ……
[色々複雑ではあれ親しいんじゃないか?
幻聴なのになんぞこれ?と
不思議そうに思いながら、わかったと頷いた]
血縁で、その片方が狼であったら、
どうするかのう?
[なるべく、話させるように、相槌を打つ。]
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[ぎゅっと太刀を抱いたまま、 用事、と告げてイアンが去れば、小さく吐息を零す。 傍らの虎鉄と狼に、交互に視線を彷徨わせ]
……イアン殿、様子がおかしいです。 いえ、一見普通に見えますけれど。
主様を――刷衛様のことを、 それだけを、すっかり忘れてしまわれたよう。
何故……
[袖を引いた狼が、 ゆるゆると首を振り、イアンを見る。 追ってそれを見やるのだけれど]
心の一部の――壊れてしまわれた?
(@26) 2010/08/08(Sun) 23時頃
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……庇う、といいたいのか?
そこが不安なら二人とも切るしかないではないか?
[きょとんと]
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[狼の言葉を肯定するような その様に、ゆるく、一度首を振る]
……お2人の間には、 何がおありだったのでしょう。 私はあの方が、少しこわい。
[そう、今目の前にある獣たる狼よりも、 気の触れたような人の朗らかさがこわくて]
――主様に、これを預けてまいります。 [ひとつ、頭を下げる]
(@27) 2010/08/08(Sun) 23時頃
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[鉄色の眸の狼に、一度眼差しを映す]
そういえば、 本郷様にお話、伺えませんでした。 ……一つ、思い描いてたうたがあるのです。
露の身は ここかしこにて 消えぬとも 心は同じ 花のうてなぞ
[浄土を思う、 咲き乱れるは蓮の花――夢のような舞殿。 ゆらぐ姿は、数歩足を進めれば――角の先に、消える**]
(@28) 2010/08/08(Sun) 23時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/08(Sun) 23時頃
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何がどうなってんだ…?
[去るイアンの背を見送りながら、頭を掻く。 明之進がイアンの様子について零せば、んんと唸って。 狼の挙動にも、琥珀を細めた。]
……心が…か。
[主の下へという明之進には、おう、と返し。 あ、と頭を上げた明之進に苦笑しながら切り出す。]
そういや、こないだは取り乱して悪かったな。 …全部思い出したから、もう平気だ。
でもな、明之進。 俺とお前は、同じじゃねえよ。
[最後の一言は少しだけ寂しそうにそれだけ言って、主の元へ向かう姿を見送った。]
(@29) 2010/08/08(Sun) 23時半頃
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[明之進が去った後、虎鉄は溜息をひとつ。 それから屈んで、狼と目線を合わせた。]
……鳥頭の陰険暴力性悪大王が犬っころだったとはな。
[頬杖をついて、鉄色を見る。]
つか、そんな姿でいつまでも留まってんなよ。 …還れなくなるぞ。
―――…お前の未練は、あいつか?
[琥珀は、庭へと向かったイアンをちらりと見た。]
(@30) 2010/08/08(Sun) 23時半頃
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[思い出したから、平気だという 虎鉄の言葉には――案じるような色を見せる。 思い出したからこそ、惑うこともある。]
……同じじゃない?
[声も、なんだか寂しげだったので。
すこしばかり真剣な顔で その頭を撫でようと手を伸ばしておいた]
(@31) 2010/08/09(Mon) 00時頃
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―本邸・廊下― [ふわ、と足の落ちた先。 廊下の角隅、ちら、と様子を伺えば]
――……主様
[主の姿を見る、その傍らにある。 ――友が幾度か言葉を交わしていた、花主の姿。 天満月、その周囲にはか細き光の舞う。
既に狭間よりの声、友の声が聞こえ始めている。 主に拾って貰うように頼んだ、あの笛はどうなったであろうか]
(@32) 2010/08/09(Mon) 00時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 00時頃
霞。
[時は大分遡る。
まだ、男がかろうじて息をしていたころの時間。
呼びかける声は、小さくもあり
けれどはっきりとした意思を以て]
やはり、力不足だったらしい。
後は、お前に任せることになるだろう。
……すまん。
…そなたがその命かけてでも取り戻したかったものが、いつか還る日が来ると良い。
[返す言葉はただ静かに。]
片割れが、未練を絶って来たそうです。
わたくしは、欲張りですから、
逝くなら色々連れて行ってしまいそう…。
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―本邸・廊下― [しばし、様子を伺いながら、 ぼうと声を聞いていたのだけれど、ふわり揺れる光の軌跡]
……あ、あの。天満月様……!
[壁から小さく顔をだして、 ぺこりと一礼すれば歩み寄る]
その、夜光のことはあなたのせいでは…… 夜光も、そのように思って欲しくない、はずです……
[彼も見覚えあるものだろうか、 太刀を抱いたまま、傍らにしゃがみこむ。 か細い夜の光は、彼を取り巻くように瞬いて]
(@33) 2010/08/09(Mon) 00時頃
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…ああ、願っている。
[いつか。
其れを間近で見ることができないことだけが心残り]
片割れ?…高嶺のことか?
[そう言えばよく似ていると、そんな事を思う]
高嶺がそれを望むなら。
…お前がそれで良いと信じるなら、道を選ぶとよいと思う。
慾張り、か。
イビセラが聞いたら、何と言うだろう。
[ふと思い出して、笑った]
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…?
―――あべっ!
[此方を見詰める鉄色が何かを言うのかと思えば、飛んできたのは黒い尾。]
お〜ま〜え〜な〜…、んな姿になってもちっとも変わんねえな!
[横殴りにされた頬をさすりながら口を尖らせる。 尤も、本当は痛覚等はとうに無いのだが。 擬似的にずっと痛覚を感じていた身は未だ対応しきれずに、微かに頬をじんと痛ませた。 狼が坐りこめば、その傍らに虎鉄も腰を下ろす。]
(@34) 2010/08/09(Mon) 00時半頃
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……ごめん、やっぱり、わかんないや
[背が消えるまで見送りはしたが
尾行する気には何かなれなくて
青年は幻聴にそう呟いた]
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あ、はい、明之進と申します。 幾度か、夜光とお話なさる姿、見ておりましたので。
[小さく非礼を詫びながら、 ふっと天満月を見つめる、黒紅の中には―― 狭間映す瞳の中には過ぎる、か細い光が]
夜光は、今もあなたの傍らにおりますし…… それに、
[友の声が聞こえて、少し声が震えて歪む]
あなたが求めて下さったこと、 それが何よりも幸いです、とそのように……
(@35) 2010/08/09(Mon) 00時半頃
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ん、何だ…? …夜光も…逝ったのか…、……。
[狭間より聞こえる声に、ぽつと漏らして。]
魂っつうのは、何で留まろうとするんだろうな。
[独り言のように呟いて。 己の頭を撫でた明之進の事を思い出す。]
明之進は何で現世に留まってんだろ。 …俺も何で留まってんのかもう、よくわかんねえけど…。
……現世にも、狭間にも、…主は居ないのに。
[片膝を立てて、顔を埋める。 そして、自嘲気味に笑った。]
(@36) 2010/08/09(Mon) 00時半頃
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なのに… ――――消える事も、叶わない。
[お前は俺みたいになるなよ、と傍らの狼に苦笑し。 狼が何処かへ行くなら、その後をついて*行くだろう。*]
(@37) 2010/08/09(Mon) 01時頃
|
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 01時頃
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[伝えた友の声に、遅れて気づいた。 その事実に、瞳歪めたまま小さく微笑む]
夜光を――花として、 求めてくださったのでしょう? 良き主に求められるは花として、とても幸福なこと。
……あなたが夜光の花主であらば、 どうぞ、よき主であって下さいませ。
[刷衛に友の笛を、とせがんで、 適うならその黒き笛を――夜光を、天満月の手に託す。 形見は生者が持つものなれば]
私はこれを手にすることは、出来ませんので。
[儚く微笑う]
(@38) 2010/08/09(Mon) 01時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 01時頃
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