224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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[怖い。怖い。
目の前で行われている話し合いの意味よりも、知っている筈の人達が、まるで知らない人みたいで。
異分子を省く為の、算段。
疑わしきものは≠ネんて言葉に、自分が含まれることを想像した事はあるんだろうか。
雪鬼は、人に取り憑くという。
それを止める手段は、火掻き棒で────]
『 殺すんでしょ? 疑わしき$l間を、人間が。 』
[それじゃあ。まるで。
ただの、人殺しじゃないか。]
[金の髪の彼の顔を見た瞬間に、脳がパンクしそうなほど同じ言葉が溢れ出す。
その理由が少女には未だ理解出来ない。
叔父の死と自らの思考のエラーが結び付かない彼女には、昨夜まさにこの場所で行われた事を、記憶として正確に認識する事が出来ていなかった。
それでも、勝手に涙が溢れ出すのが彼の瞳の底を見詰めているせいなのだけは、分かっていた。
獣が眠る赤い思考をひたすらに塗り潰す、繰り返し繰り返し溢れる言葉。]
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない。
あなたのせいじゃない、から。
なかないで。
わたしが、いるわ。*
[ 半ば平然と“人が人を殺めようとしている”状況。
これを何と呼べば良いというのだ。
瞳と瞳が交差する瞬間。
馴染み過ぎた声が囁くのだ。]
『 きみは自らの正体を知った。雪男なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていかなきゃ。 』
[けらけら。
瞳が笑む。
一瞬。ほんの一瞬だけ、無意識。]
[収まらない震えの理由は、どうしたって口に出せなかった。
凄まじい動悸。心臓の音が、二人に聴こえてしまうんではないかって、不安と焦りで胸が詰まる。
断ち切られた電話線を前にして、呆然と立ち竦んでいた。
どうして──どうして自分は、その光景に見覚えがあるのだろう。
甘い囁きが耳の奥でせせら嗤う。
『 君は、自らの正体を、知った 』。
明け方、何か厭な夢を見た。
それは、紛れもなく夢だと思っていた。今だってそう思ってる。なのに。]
(ねえ。どうして──そんな瞳で、わらうの)
[背後の彼の瞳が。
時折、ほんの一瞬、責めるように、嘲笑うように、歪むのだ。
まるで早く目を覚ませと、急かすみたいに。]
[ 殺さなければ、殺される。
ここの人たちと見つけ出して、話を
交えられるのは当然思えなかった。
いつもなら、“いつも通り”ならば、そんなこと否定してやるのに。]
…ケイト、ドロテアさんと先生の話、聞いてて。
[ 直接口にしなくても。
こうやって目と目が合っている状態ならば、胸の内で唱えられることをついぞさっき知った。
自分と同じ声に窘められている時に、何と無くそんな予感がしたからだ。
勿論気のせいかもしれないけれど。
こんな時に自分の知らないことがあることは不安だから。
踵を返す前にそっと、囁いたのだった。]
『…ケイト、ドロテアさんと先生の話、聞いてて。』
[音を介さず頭の中に響く声。
立ち去る間際の彼の目が、自分の眼球のもっと奥を見詰めているのが分かる。
自分と彼の思考が繋がってしまっている。
それが『どういう』事なのか、少女にはもう分かってしまっていた。
時折脊椎を駆け上がって、強制的に介入する、他人の意識。
それがおそらく「雪鬼に憑かれる」という事なのだろう。
つい先刻まで夢だと思っていた全ては、おそらく曖昧になった記憶の断片で。
認めたくはないけれど、すべて、現実に起こった事なのだ。]
ねえ、……シメオン。
[その場を去った彼に、囁いてみる。届くのかどうかは分からない。
けれど、どうしても、どうしても、不安に思う事があった。
本当は駆け寄って、彼の瞳を見て確かめたい。けれど、そうすることが今の状況を悪くするのが分かっているから。]
あなたは、私の声を聞いてるあなたは、『シメオン』なのよね?
[私が知ってる、私を知ってる、あなたなのよね?
祈るような気持ちのその問いに、果たして答える声はあったのか。]**
[ 殺さなければ。
脅迫概念のように頭に渦巻く一文字を打破する声があった。 ]
俺は、……俺だよ。
[大衆の前で言葉を浴びせながら、胸の内で囁く。
意図などしていないのに掠れた声色は自分の精神状態に影響しているのだろうか。分からない。]
………なぁ。
[ ケイト。
あれ程、馬が合わないと思っていた人物に呼びかける声は情けない。]
お腹が、……空いたんだ。
[何でだろう。
絶望に呟きは溶けていく。
やり切れなさの混ざった囁き。
虚栄心の合間に潜り込む思考は爪先から忍び寄り、嗤った。]
『 キミの聞いた“おはなし”を教えてよ。
今日は誰を仕合わせに仕立ててあげよう? 』*
[ざらざらと思考のノイズがまた背後から忍び寄る。
能力者。邪魔者。
目の前の洗濯婦を見詰める視界が赤く染まってゆく。
最初の頃のように、割り込まれたという感覚は無かった。混じり合い、端から、溶け合っていく、感情。]
『 能力者は、ご婦人よ。
──でも、ね。小賢しい、せんせい。
コレも、生かしておいては、きっと邪魔だわ。 』
[とろとろと、蜜のような甘さで謳う声。
どうする?「あなた」の、望むまま。
けれど、ざらつく獣の感触は、ふいに聞こえた弱々しい声に一瞬で霧散した。
ケイト。名前を呼ばれる。お腹が、空いたんだ。
なんて悲しそうな、やり切れない声。
空気を震わすことなく伝わる筈の声なのに、少女の唇が戦慄く。シメオン。]
(……私は、お姫様なんかになりたいんじゃ、ない。)
[彼には伝えない言葉と、決意。]
あなたは、どう思う?
真実に一番近い誰かに──今夜、『会いに』いきましょう。
[それが、彼女の意思で吐かれた言葉だと知るのは彼女だけ。]*
[ 唐突に紛れ込む声はもうすっかりと耳に馴染んでいた。
周囲の喧騒が何処か遠くに聞こえる。
脳に直接語りかける音に瞬きをやめた。]
『 …そう。「先生」……? 』
あの人は“昔から勘が鋭いから”。
[ どうしようか。
「キミ」の望むままではあるけれど、その情報を知り得るのは、婦人が能力者だと知るのは、当人と先生と───キミだ。]
『 本物かどうかは分からないけれど、肌に触れただけで人かどうか見極めることのできる男もいいんじゃないかな。 』
[大衆の前で公言した男だ。
その分、失敗するリスクもかね揃えてはいるけれど。
意識がしっかりと附着する間際まで、鬼は嗤っていた。]
[憔悴仕切った声は弱々しい。
誰かを疑うばかりで、変に視線を集めてしまっただけに思える。
このままなら、遅かれ早かれ命を落とすのは、]
………情けないな。
[ケイトの反応に薄ら笑い。
地につく足は冷えてきている。
緊張によるものなのか、それとも雪鬼としての能力によるものなのかは分からなくなってきている。 ]
………『 先生にご挨拶に行こうか。 』
[答えてから、息が詰まったことを自覚した。]
『 肌に触れただけで、わたしたちを嗅ぎ分けるおとこ 』
[ざわり、ノイズがまた混じる。
能力者に反応しているのか。強烈な憎悪が腹の底を焼く感覚。]
『 なんて邪魔者。はやく、はやく、──喰ってしまいたいわ 』
[赤い囁きの合間を縫って、思考する。
守護者が誰なのかは分からない。けれど、アランが公言をした以上、そこを守護する可能性は高いのかもしれない。]
……せんせいの、ポケットにね。
メモが、入ってるの。
おばさまが、魂を見分ける人だって。
[その呼び方が、彼女本来のものであったと彼は気付いただろうか。
その必要は無いのに、息を吸って、吐いて。震えを押し殺した。]
だから、それさえ見つかれば、知ってるのは『私だけじゃなくなる』。
大丈夫よ、なんてこと、無いわ。
[叔父を手に掛けたその日と同じ言葉で、少女は彼の背を押すのだった。]
[ ケイトの声が聞こえる。
よく知った口調は、顔と顔を合わせていない筈なのに鮮明にその人を想像出来た。
だが、表情だけはうまく描けないのだ。
自分の知るケイトの顔は、泣き顔と、怒った顔と、澄ました顔だったから。]
………嘘つけ。
あんなに、泣いてた癖に。
[けれど、実の叔父の死に涙に暮れた姿を忘れやしない。
それさえも、もしかしたら嘘なのだとしても、]
………、ごめん。
[また、自分の言葉がどういった意味を放つのか、自覚していても。
ここで“知らないふり”をするのは最後だ。]
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