3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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いえいえ、よろしくね。
用務員室に来れば、情報は見れるようになってるから。
[少なくとも今はグロリア先生と一緒にいるから。]
あ、そうだ。
……もし、僕に何かあったら、靴、使っていいよ。
紐も頑丈だし、靴底には鉄板が入ってる。
ただ右足の方も鱗みたいなのになってるから、
なにかあってもあんまりしげしげ見ないでね。
[どこか、覚悟を決めた声。]
戻るとなると階段通らなきゃいけないか、
あそこ今結構危ないんだよね。
[幸い自分はまだ転んでいない。]
……どこの武者修行だよ、それで毎日学校着てたの?
[夏場は蒸れないのか、冬場は冷たいだろうに。
容態について話が及べば。]
いやあ、うんまあ困った事に。
みんな一気に症状っていうか状態って言うかが進んでるね。
[それに比べれば、まだ言うほどの事でも無い、筈だ。]
うん、見ない。
貴公子のスマイルにできるだけ注目しとくさ。
あー、あそこか。
[生徒会室の前に行こうとした時を思い出した。
転んでないのは、やはりカリスm(ryだからか]
まぁ、足腰鍛えるには丁度良くない?
[少なくとも、生徒会長が鍛える必要性はありません。]
クスクス、困ったなぁ、
もしそうなったら笑って逝かなきゃいけなくなる。
[全然困ったようには聞こえませんがな。]
…… 『ディーンは、死んで ないよ?』
『ううん、違うか。』
[送れはしなかったけれど、殺した。]
『ディーンは イルヨ?』
[ここに いるよ。]
できれば、ケイトみつけて
みんなで帰れると、いいな。
[それは本当に夢みたいな話だったとしても。]
――…、
[声が。]
…ヘクターは、 もう いないのに
[――帰れる?帰れない。 かえ…― い―]
ああ、そうだったな。
もう、はじまちまったから、戻れないのか……。
…… そう だね。
[低い声に は そう、返した。
けれど、覚えている。
クラスメイトを 殺した 感覚 は
どろ とした闇の中、だけど。]
ケイトを みつけ よう。
[ひとりで 哭いているから。]
そんなのであっさり終わるなら、ここまでおおごとにならないんじゃ?
[呆れたような溜息ひとつ。]
じゃ、覚悟を決めるしかないのか。
――……
[ぼんやりと]
ケイト探しはあきらめたくないな。
ただ、鬼は外、かな。
…… ヘクターも、
サイモンも
(ディーンも)
居ないけど。
戻れるなら 帰れるなら
帰れよ。
[いつかも 言ったような 言葉。]
…… ケイトを見つけたら いい 。
[呆れるような溜息。
こちらも嘆息する。]
だったら、ヒントも無しに殺し合わせればいいじゃないか。
[ただ。]
ケイトを見つけて、終わりって気は、確かに、しないけど。
[ケイトは隠された、今の自分たちと同じ、なら。と言う前提で。
それなら 隠したのが 居る はずで。]
……それでも、
送るのでも。
……ケイトは、…
見つけてやり、た… ――
ケイトより厄介な奴がいる可能性は、低くないな。
[眉間のシワは更に深い。]
そうだね。
みつけて ほしいって。
[こえ を あげている。]
ここにいる、って 言った
僕も みつけたいよ
…… みつけたい。
[そうすれば。]
[みつけたい。]
『でも、そろそろ』
『送ってあげないと』
『寂しがるよ。』
『寂しいのは、可哀想だよね。』
[闇 が 人 の 心を 覆う様に 囁いた。]
『そォしないと、 ケイトを見つける前に』
『闇に喰われちゃう よ?』
『皆は 鬼 を探して る』
『ケイトは 私たち が 探してあげよ。』
[3年B組の会話。
誰が 殺したのか、とは言わない。知っている。
誰が そんな事を言ったのだと 思っただけで。]
『ここに居る 人を 死んでるって 言いふらしてるのは誰かな。』
『その子でもいいし』
『面倒な いじめっ子でもいい』
『ああ、君は こちらへ呼びたい子が、いたっけ。』
ああ、
盗み聞きした奴は、誰かが一人みてりゃいいだろ。
あとは呼んでやりたい奴、呼んでやりな。
盗み聞きする子
見ててあげればいいの?
わたしの 眼 で見ててあげましょうか?
ああ、じゃ、アンタが見てて、くれるか?
俺は、呼びたい奴のこと、考えとくよ。
スティーブンス先生はそろそろダメじゃないかな…
このまま勝手に消えちゃいそうだ。
あぁ、俺はメアリーを迎えに行くけど…
盗み聞きのジェレミーを誰か見張って置くのもありかな。
気があいますね、用務員さん。
[かすかにわらいごえ。]
僕は ……誰でも良い よ。<<マネージャー ピッパ>>でも<<長老の孫 マーゴ>>でも<<華道部 メアリー>>でも。
『寂しくないように、送ってあげたい』人は、居るけどね。
[ああ、そうだ。送ることは 悪いことじゃないんだよ。
ビー玉に印がついた時の 声 を思い出す。]
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