194 花籠遊里
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[僕の手は導かれるままに櫻の実に触れる。>>143 白い着物の上からそれを撫ぜると硬さを持っているのが分かって。僕はその実を優しく摘んだ。
その行為は櫻の花の雌雄を判断するには役に立たなかったが、僕の中の欲を刺激するには充分であった。
甘く立ち上る芳香と裡から湧き上がる熱とに息苦しくなり、僕は唇を離した。胸で呼吸しながら僕は彼に笑いかけた。]
ふふ。櫻子は可愛いね。 …僕、櫻子のこと好きだよ。
[隣の牢から響く乾いた音>>147を耳にしながらも、そんな異音はこの場に存在せぬとばかりに好意を示す言葉を囀る。 他人行儀のさん付けは止め、今宵は己の所有する物だとばかりにその名に飾りはつけない。]
(150) 2014/09/15(Mon) 23時頃
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[僕の囀りに純白の櫻の花が染まってくれるといい。 僕には金糸雀のように耳に心地いい言葉を唄うのが性に合っている。
隣の房のような愉しみ方は出来ねど、互いに蜜を分け与えような甘い時の流れに溺れる悦楽を享受しようと僕は笑むのであった。
そして僕は櫻子の着物を崩すと、赤い実に直に指を這わせた。 彼が吐息を吐くのに合わせて上下する動きと、微かに感じる鼓動の暖かさとが愛おしい気持ちを湧き起こさせる。
僕はさわりと硬い尖りの周縁を撫で擦ると、頬から首筋、鎖骨と軽い口付けを音を立てて落としていった。]
櫻子は僕のこと好き?
[なんて、柔らかい笑みでまるで恋仲かなにかであるかのような問いを吐きながら。]
(151) 2014/09/15(Mon) 23時頃
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[男は何を怯えていたか。この檻の中で全てを決める事が出来るのは蝶だというのに。 ただ、ただ確かに、花の零した優しい露>>138には皺を寄せていた愁眉を開いた。肩口に顔を置いたまま、どうせ此方など見えてはいないだろうから。
全てのボタンが外されるまで、男の唇は肌を這う。手は蠢く。 時折声と共に熱い吐息を耳元で感じていれば、より強く竿を扱いてやって。 忍び寄る手を悟る様子は無い。男の主張を始めた其処に触れて、驚いたように目を開いて初めて肩を震わせる。
瞬間、触れていた相手の物から手を離す。喉元に噛み付くようにして口付けながら、肩を押して柔い布団の上に押し倒そうとしただろう。
もし倒れたのなら、喉元にからゆるりと上半身を起こして……その時に見上げた男の表情は酷く滑稽だったに違いない。]
(152) 2014/09/15(Mon) 23時頃
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……悪ィね、我慢ならない犬っころでよ。 今はお前の振りしてんのになァ、お前も…こういうことをした事があんなら、幸いなんだが。
[先程まで触れていた手の親指を舐めて、自嘲気味に笑って見せただろう。]
(153) 2014/09/15(Mon) 23時頃
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[首裏への接吻>>146に煽られる体は白梅香を匂いたたせ、力抜けた躯、目尻から零れるは蜜か涙か。繋がりを友の眼前晒されればひゅ、と息を吸いこんで。羞恥に身も心も焦がしながらも体制を変えた際の緩やかな刺激に甘い声が漏れ、きつくしつつも躯を穿つ熱を招き入れる様に、中の襞は奥へ奥へと誘いこみ、美味しそうに咥え入れた
そして次に云われた言葉にびくり、と全身が強張る]
……っ!? ぁ、ヘクター様……っ
[おやめ下さい、と掠れ震える声で懇願するもゆるりと振られ律動する蝶の持つ太針 地下牢に響き渡るは肌の音と嬌声だったろう 結合部を晒されるというのも経験はあったが――他者へ見せつけられるということなどなく 羞恥と快楽で潤んだ瞳から涙が一粒頬を伝って零れ落ちた そこには凪いだ湖畔の様な鏡は無く、罅割れ今にも崩れ落ちそうな様相を呈して
裾開かれればあらわになるのは日に焼けていない肌と赤黒い蝶の立派なモノに貫かれた菊門 それでも漏れ出る嬌声は、留まる事を知らず]
(154) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[此方へと細く美しい友の手が伸びる>>149 柔らかく自身に口付けられれば身体が跳ねる 止めて、と哀願するかの様に首を振るもそれは許されぬ事だろう 友の舌で感じいる自分の浅ましさに震える唇。しかしそこから漏れるは後ろを突かれるがままに拾った悦楽混じった嬌声だった]
(155) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[花の滴らせる蜜は、蝶の主食。 彼らの水面下に隠す真の蜜を啜って喉を潤す男。>>149
常に平静を装う彼の瞳も揺れれば、己の歯列裏を舌で舐めた。 貪欲は底を知らず、覗かせた舌に掬われる混ざり合う体液。 香油と先の白濁が交じり合う雫に口付ける彼に瞳を細めた。]
―――…悦い、顔だ。 幾らお前さん方が懇意でも、藤で慰めた事なんてねぇだろ?
どんな気分だ、言ってみろ。朧。
[顎をしゃくって促す発露。 彼が黙秘を選んでも、罰を与える事は無いが、 ―――代わりに藤之助の首裏に甘く噛み付く躾に摩り替える。
蠕動を払い、ゴリ、と内壁を摩擦する音で抉り。 脊髄を駆け上がっていく愉悦は、純度の高い享楽を示す。]
(156) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[触れる、黒の内側から露になった素肌の温度。 自分よりも白い色は、体温の上昇をより伝えてくれる色をして。
あちらの表情が見えない事は、此方の表情も隠すと言うこと。 扱かれ、快楽に震え眉根に寄る皺も、今は誰の目にも映らない。 同じだけの刺激を与えたいと、指先は尚早だったか。
首に歯を立てられる刺激。 其れと共に視界が傾き、柔らかなものに沈む感触は、怯えるものではなく日常にあるもので。>>152>>153]
……貴方は。
[距離が開き、蝶の初めて見せる表情を、見詰める。
言葉を聞き。 微か濡らしていたかも知れないその指先。 舐める相手に、幾度か瞬きをして。
ふ、と表情を緩めた。]
(157) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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……シーシャ、サン。
[初めて蝶の名を呼んで。 殆ど脱げた着物の引っかかる腕を伸ばす。 抱きしめられるならば、そうしたくて。 頭を撫でて、慰めたくて。
此の感情は、花だからだと言えるだろうか。 それとも。]
僕も、あります。 だから、大丈夫。 大丈夫なんですよ。
(158) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[体温が上がるほどに、香は拡がりを見せ、 ひくひくと痙攣する蕾に充足の呼気を巡らせて吐いた。>>154 全て飲み込ませてしまえば、腹筋を内側から押し上げるほどの質量と変わり。]
―――…もっと、声を上げて朧を煽ってやんな。 聞かせてやれよ、お前の可愛い雛共に。
お前さんが、どれだけ、淫売かってな。
[更なる嬌声を欲し、彼の声は牢に反響。 狼狽し、鏡面を見失い、泣いて許しを乞う姿を貪って。 ギ、と木製の牀台を軋ませ、その音すら彼を責め立てる。
徐に彼の胸へと腕を伸ばせば、肌蹴ける合わせより、 大きな掌を差し込んで、乳嘴を摘み上げようか。>>155 彼が受け止める限界を迎えると知りつつも、与える愉悦は際限を知らず、胸を飾る茱萸を引き遊ぶ。
齧りついた首筋を、ねとり、ねとりと舐める舌。 宛ら、花に取り付き蜜を啜る、蝶の捕食であった。]
(159) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[熟れた櫻の実に、布越し触れる彼の指先はとても優しいものでした。 摘まれれば、呼応するように指先に力が籠もります。 重なる唇の隙間から零れる吐息も ベルさまの裡を焦がす火種になってくれたでしょうか。
離れる唇には、名残惜しげに睫毛が振るえ 微笑まれる彼に、朱の差す目許を細めました。]
ベル、さま。
[「可愛いね」「好きだよ」「櫻子」>>150 連ねられる言の葉に、胸の奥がとくり音を立て 射干玉の眸に彼だけを映しておりました。
隣より聞こえるは、『蝶』の声であったでしょう>>147 弄ばれる二輪の『花』の嬌声であったでしょう>>144>>154
それに優しく蓋をするような声音が 僕を名指しで呼びました。]
(160) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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はい。
[甘い囁きは金糸雀の鳴き声でしょうか。 耳からするりと潜り込み、僕の裡で響いています。
崩された着物の下から露になるのは、白き肌。 ベルさま程の白さはなかったかもしれませんが そこに飾られた小さな実の櫻色を、映えさせるような色合いです。]
…───ぁ、っ
[指が触れれば小さな声が聞こえましょう。 吐息に交じり、跳ねるような声でした。]
ベルさま、好きです。 お慕い申して…っ、 ん
[甘い囁きは、さて地下牢の何処まで届いたやら知りません。 おりますと告げる前に切れた言葉は、重なる唇の愛撫で 小さな身体に熱を灯していったのでございます。]
(161) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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〜…っ…!
[「嫌なのかい」と、問うことさえ赦されず。 その瞳に浮上しては泡沫のやうに消えた寂寥を薄暗い室内にて捕らえたのならば、罪悪感か――はたまた、嗜虐心か。
如何にしろ悪質に疼く腹部を其の儘に。 胸が打ち震えては昂奮が喉を伝い、薄く開かれた唇からは驚嘆の息のみが宵闇に融ける]
イヤなら、言いなよ。
[其れは其れは、また花には厭な命であっただろうか。 蝶とは異なり抵抗為る為の、逃げる為の翅も、手段もなく。 ただ植えられた苗床に咲く花には、厭らしい言葉だと。
――其れでもその後には直ぐ、潔い肯定…とは俄かに言い難いそれ>>134が、何の感情かに揺れる声が酸素を揺らしたのならば、こくりと期待に咽を鳴らし。 ――脳裏に顔を見せる寂寥には、唯蓋をして。
ゆるりゆるりと自分の意思に反して謙虚に躯を伝う指先には、もどかしさすら感じ得たけれど。その表情が恥か何か、ほんのり薄紅を乗せて居たのを見上げると、矢張りにやりと唇を歪める。]
(162) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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[今宵は二輪が共に買われているのかと
心のどこかで、そう思っておりました。
聞こえぬフリをしていても、耳には否にも届くのでございます。
お優しい藤の花が、辱められているのでしょう。
麗しい朧の花が、甚振られているのでしょう。
揺れる焔の花は、遠くに身を委ねているのでしょうか。
綻ぶ淡藤の花は、求められるまま咲いているのでしょうか。
───裡に渦巻くものから眸を逸らし。
僕は金糸雀の唄に、耳を傾けるのです。]
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恥ずかしいの、亀吉サン。 …顔、赤いよ。 ――それとも、怒ってるのかな
[くつりくつり性悪くも笑声絶やさず。寧ろ嗤い声とさえ取れるそれは室内にちいさく反響し。 最後の言葉を投げたならば、ふるりと首を振り、「怒るのは、有り得ないか?」なんて挑発で言葉尻を飾り。
何か反抗が見えたのならば、その手が彼の下部へと触れた頃に、強く力を込めて添えてみただろうか。 ――見えなくとも、同じことはやっていただろうけど。
持て余したもう片手は彼の首元の裾を割り、鎖骨を撫ぜ。 退かすように長襦袢を肌から動かし、柔肌に直接触れたならば、その感触を手の内に残すように、胸へと下りて行くまでに掌を遅遅と擦り*合わせた*]
(163) 2014/09/16(Tue) 00時頃
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[崩れはじめた朧の面。 先端を親指でそっとなぞりそのままくるくると撫でまわし、邪魔なこげ茶を耳へとかけながら反応を伺う。 それから再び軽く口に含み、ゆっくりとそれを指先で擦り。 主が問う声に、俺はなるべく眉一つ動かさない変わりに笑みを浮かべ口を開く。>>156 喋る度に藤之助に、息がふきかかってしまったかもしれないが]
悪くない、ですよヘクター様。 こんなに乱れた藤之助を見るのは、初めてですが。
[本心とは真逆の言葉を蝶へ吐き。 時折鼻にかかったような息をはきながら、壊れ物を扱うかのようにゆっくりと追いつめていく。]
(164) 2014/09/16(Tue) 00時頃
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[焦らす様に煽る様に、牢に反響する彼の重厚な声>>159は殊更にひび割れた鏡を震わせる]
ぁ…ぁ……ふぁ……
[合わせに差し伸ばされた手、胸飾りを摘まれ弄ばれればそこは南天の実の様にぷくり赤く色づいて。律動により齎される快楽は戦慄く唇いとも容易く決壊させて囀り啼くのを牢に琴の音の様に響かせていた。
掻き鳴らされ、爪弾かれれば唄うは高く甘い声で。淫売と罵られてもそれはもはや佚楽の火種をより燃えあがらせる香辛料にしかならなかった。 首筋齧られれば頸動脈にそれはあたり、捕食されている事実を顕著に知らしめて。
啼いて鳴いて。撓る背はピンと張りつめた弓の様相、赤い舌で味わうかのように舐められれば、花房は強く揺れ動いた]
ヘクター、様……
[震える声は冀う少女の様に、もしくは誘蛾灯の様に艶めいて主の名を呼ぶ 絡む襞はその声と共に一層締めつけを増しつつも搾り取る様に中の雄を包んだ]
(165) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[時折朧が声を発する毎に>>164、熱い吐息がかかり身体が跳ねる。細く美しい指と熱い咥内に加えられた自身が色づきしとどに蜜を零すのを止められぬ
壊れ物を扱うかのように追い詰める彼に、ふるふる房を横に振り、声ならぬ声で制止を求めるがそれは聞き入れられないだろう]
ふ…っ…
[息を呑み込みつつ、限界が近い事を悟れば抱きかかえる蝶に潤んだ瞳でそれを訴えた]
(166) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[眺める櫻子の頬には赤みが差していて。>>160 まるで本当に僕の言葉に胸をときめかせているかのよう。
露わになった白い肌は僕のものとはまた違った白さを有していて。 血が上ればすぐに肌の下の血管の色を表に晒して染まる僕のそれよりも、櫻子の肌の白さの方が本当に白いように思えた。
尖りに触れれば漏れ出る甘い囁きが僕の胸を焦がす。そして密かに僕の欲を掻き立てるのであった。]
そっか、好きかぁ。ふふ。
[その言葉の甘みに、心の底から愉しいとばかりに鈴の音にも似た笑い声を漏らす。]
(167) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[そして僕は櫻子の身体を布団の上に優しく横たえた。その上に屈み込み影を落とすと、崩した着物を完全に取り払い彼を生まれたままの姿にするために手をかけた。
しゅるりと布の滑る音が響く。]
じゃあ僕、櫻子と一つになりたいなぁ…? 教えてくれる?何を、どうすればいいのか。
[見本は牢の周りに転がっているけれども。 僕はあえて目の前の櫻子に教えを請う。 この先の一つ一つを想像させるように、 ゆっくりと言葉を刻んで。
やがて櫻の梢の柔肌を包むものは全て除けられたか。]
(168) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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新たに告げられた命>>162には双眸を眇めただろう。苦さの残る瞳を唯々揺らめかしながら。
それでも諦念がこの身を渦巻けば、そっと蝶の望むままに花を芽吹かせる。甘い蜜を与えようと。
首筋に落とすは蝶の翅。硬く体温を感じさせない皮の感触は何処か無機質に思えた。
それでも夜風にあたる際に腕に触れ、顎を取った指先だと思えば何とも言い難い色で、主の望むまま線を辿らせただろう。
上気し熟れた頬を薄暗い室内で揶揄られたならば、キュッと唇を引き結ぶ。鼓膜を叩くその声に憎まれ口が顔を出そうと覗かせたけれど。 追撃>>163には口許を和らげて、にっこりと。]
……貴方の、ペティンガー様の指がこの身に触れると心地良くて。 …悦んでいるのです。
[誘うように焦らすように、首を傾げつつ睫毛に蔭を落として。布擦れの音を立てて態とらしく下肢に手のひらを押し付ける。]
(169) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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…濡れてしまいました。
[熟れた頬を隠すことなく囁けば。微か燻る熱に触れさせた手は力が込められたか。
結局言い出した癖に肌蹴けさせようとする指先には、鼻で軽く嘲笑して。それも熱を孕んだ奥底を慰められたのなら、少しばかり胸元に体重をかけて耳許で声を落とすだろう。]
…花を散らすのと、花に愛づられるのと。 ……貴方は何方がお望みですか?
[悪戯に相手の胸先を弄りながら、ゆっくりと。]
(170) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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朧、お願い……もう……
[小さく、願う様に囁く声は涙と色に濡れ
彼にこんなことをさせてしまっているのだと自覚すればぱらぱらと汗に混じり雫が頬を伝った]
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[煙るような靄の向こうで明りをほろりと零していた月。>>164 それが今や、隔たりは徐々に晴れて、淫蕩と情欲に濡れていく。
それでも、笑みを形作る彼には、咎めるように片目を眇めた。 彼の虚ろな瞳の奥底を覗き込もうとする性悪な眼差しを尖らせ。]
――…へぇ。 聞いたかい、藤の字よ。
朧はお前さんにも欲情するらしいぜ。
[彼らを苛むほどに心地が良い。 朧が自らを慰める窄まりに視線を降ろし、 指が彷徨う度に身体を拓こうとする様に眼圧を掛け視姦。
挙句、彼の吐息が己を咥え込む菊門を掠めるたび、 微震が伝わり、結果的に蝶を悦ばせた。]
(171) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[「貴方は。」
言葉の後に続く尾>>157>>158を待てども、眼下の花は数度眼を瞬くのみ。 未だ笑みを浮かべたまま、次はどうしようか、なんて狂った調子を戻そうと、していた。すると、
花が 綻ぶ。
初めて名を呼ばれて、はたと息を潜めた。 何処で聞いた。 何故知っている。 そんな疑問よりも先に温かい直肌が男を抱き締めた。引き寄せられるように身体を倒す。髪の毛の表を滑る手は。果たして、その意味は。
………あー…あ、まんまとはまってら。 より密着した肌と肌。男は煙を吐き出すような長いため息をついた。]
(172) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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そうか、そいつは……良かった。ありがとよォ。
…まるで本当に犬になっちまったみてェじゃねェか。なァんで抱き締めたかねェ。 撫でる程の可愛げが、俺にはあったか……なんて…お前の香は、蝶も惑う。
………なァ、丁。
[やんわりと理由を尋ねてみるが、どんな回答が得られるやら。 絆される間に間に、離せとも言わず、擦り寄りもしない生暖かい温度。 しかし確かに、熱は其処に燻ったままで。]
犬を可愛がるか、慰められるか…どっちがいい。 ……あァ、このままお犬様、なんて選択肢もあるか。
[再び顔が近付いたのを良い事に、男は耳に息を吹きかける。 それは、愛玩にするにはいささか度が過ぎた代物だろうか。]
(173) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[鏡面に走る細かい罅。彼の軋む音は法悦の調べ。>>165 砕く意思は悪意等という易いものではなく、純然たる我欲だった。 結合部に掛かる吐息に合わせ、左胸を弄れば、やがて芯を持ち 女子のようだと詰って弾き、疼痛齎して苛めて見せた。
唯一度も触れぬ前に、それでも込み上げるのは射精感か。 何度も往復し酷使させた前立腺。 既に彼は、雄を持成す身体として蕩けている。 先走りは腹の中でひっきりなしに水音を重ね、溜まり。
不意に、甘く、欲深く、腹の底へと種を強請る収縮に襲われ、 迫る頂に逆らわず、骨がぶつかるほど深くまで腰を叩き付けた。]
――――ッ、
[彼の中に放つは夥しい白濁。>>166 熟んだ媚肉を灼いて飛沫が散り、腹を波立たせ、至らせる悦。]
(174) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[藤を朧で苛み、浸食する感覚は脳を爛れさせる。
余韻に浸りながらも、射精の合間も腰を揺すり、 彼の中に残滓も残さず注ぎ込んでいく。
達すると同時に、彼の深淵からも押し上げさせるのは小さな死。 当然、彼が芳醇とした熱欲を絶頂に弾けさせれば、朧は二度目の精を浴びる。
藤色を、真っ白に埋め尽くして。 彼の大切なものを、淫欲で汚させて。]
(175) 2014/09/16(Tue) 00時半頃
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[僕の言葉に零される笑みは、鈴を転がすような音でした>>167 白い彼の肌に、左の目許に在りし黒子に指先を伸ばします。 ひたりと触れれば、与えられる愛撫に指までも 熱を帯びていることを伝えるでしょう。
違う色の、同じ白。 不可思議な相違に、眸を細めようとして。]
わ、ぁ
[牢屋という場所に不釣合いな、柔らかな布団の上に身体を横たえられて>>168 出した声はすこし間の抜けたものだったかもしれません。 布が滑る、淫らな音が響きます。]
ひとつ…に……。
[まるで鸚鵡返しのように紡げば、耳先に朱がさしました。 生娘でもあるまいし、と思われるかもしれませんが 恥ずかしいと思うことに、変わりなどないのでございます。]
(176) 2014/09/16(Tue) 01時頃
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ベルさまもお姿をお見せになっては下さいませんか…? 僕だけでは、恥ずかしいです。
[包み隠すものはやがてなくなり、丸窓からの月下にて 全てを晒す事になりましょう。
申し訳程度に付いたものは、僕の性別をものがたります。 手で隠す、なんて事は許されやしないでしょうから 僕はほんのりとした羞恥に耐えるべく ベルさまの頬へとまた、指先を滑らせたのでございます。]
あなたさまの、情熱を。 僕の、裡へ。
[そっと腕を首へと絡ませ、耳元にて囁きました。 その声は、蜂蜜の甘さを移していたでしょう。]
(177) 2014/09/16(Tue) 01時頃
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