236 【誰歓】 悪魔の月の嗤う夜 【特殊騒動】
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[身を転がす地面。 相手が、痛覚を訴える短い声を上げ首筋を払う素振りを眼にすれば。 見上げる態勢のまま、低く声を漏らし笑う。]
こっちの台詞だ。……蛇くれぇじゃ生温かったな。
[未だ途切れ途切れの呼吸。 踏み潰される蛇が、やがて擦り切れた千切れた黒い革の切れ端に戻るのを見詰め。 拾い上げられる件の切っ先から、男の顔へと視線を上げる。]
……あぁ。あんたらにはな。 俺も、あんたらの教えとやらは、理解に苦しむけどよ?
[歩み寄る僧衣を見上げ。 その爪先が前にする地面に唾を吐く。]
(139) 2015/08/26(Wed) 23時半頃
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……わかりません。 何か、見える、みたいですね。
[一点を見つめたまま唸っている。 気を逸らそうにも、警戒心が勝つようだ。]
餌場を変わる、ということは、動きたい、ということですよね。 ドラゴンは、わたくしたちより様々な気配に敏感ですから、或いは。 ……行って、みます?
[行動を急く悪魔の気配を感じた、という可能性はある。 二人の答え如何によっては、背に乗せるつもりで。 竜の行くまま任せればその位置につくだろう。]
(140) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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そうですね。竜ならばまだしも、蛇では。
[掌の血に、一度、目を遣って]
――それは、奇遇ですね。 私も、神の教えとやらには、あまり興味はないんですよ。
[唾された地面を、わざわざ、踏みしめて]
……私が興味があるのは、悪魔の情報だけです。 役目さえ果たしていれば、楽な生活が出来るのでね、教会というところは。
[杖剣を、こちらを見上げる男の眼前に突きつける]
そういうわけで、これが最後の質問です。 この街に巣食う悪魔について、何か知っていますか?
異端の術で得た情報でも、この際は、構いませんよ。
[状況が変われば、いつでも、その先端を突き出すだろうということは、冷ややかな眼から読み取れるだろうか]
(141) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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……何か、あるのなら。 行ってみよう。
[オーレリア>>140にこくりと頷く。 その場に間に合うかはわからないが。 トイにもどうするかと視線を投げる]
(142) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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信用していいのは自分だけ、ですよ。
優しそうな大人なんて特に何を考えているものか分からない。
[言い切るメルヤ>>138へともう二言だけ残す。 オーレリアはまた何か言うかもしれないが、今更真っ直ぐな考えになどなれない。]
私は結構です。 どうぞ、お二人で向かって下さい。ラスタバンがいれば安全でしょう。
[竜の背に乗るなど>>140これ以上目立つ行動をしたくなかった、悪魔など関係なくともそうだ。]
(143) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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ま――生憎と、人目のない真夜中ではないのでね。
あまり、長いこと、待ってはいられませんよ。
[嘆息してから]
私もね――真昼間の往来で、爪を剥いだり、指を一本づつ折ったり、カキ殻で垢すりをしてさしあげたりする趣味はないんですよ。
[何も喋らないとあらば、見切って、始末を付けるしかない。それを示唆した]
(144) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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何かあれば“今日中に”教えて下さると助かります。
[その言葉はオーレリアを見て口にした 明日も彼女が彼女のままかどうかは危ういものだ。まあ相手は今日の己のことも信用出来ないだろうから、一応言っただけで期待はしていない。]
私は酒場に向かいましょう。まだ行ってませんので、何か聞けるかもしれません。
……では。
[背を向け人混みに紛れ、広場から離れていった。*]
(145) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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わかりました。
[行こう、というメルヤと、行かないというトイの言葉どちらにも頷く。 信用していいのは自分だけ、と聞くのは、二度目だ。 トイの考え反面、何も言うことなく唇を引き結んだだけ。]
ちょっと体が浮きますけど、怖がらないでくださいね。
[メルヤの背、服の真ん中あたりをラスタバンが食む。 そのまま咥えて持ち上げ、背中へと。 同じように女自身も咥えて放り、二人乗りの姿勢。]
(146) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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――そうか。 忠告は受け止めておく。
[トイ>>143に、ゆるりと瞬く。 こうしてオーレリアの竜に乗せてもらうのも、信用している行動ではあるけれど。 疑うことをやめないようにという意味だと受け取り、一つ頷いた。
共にはこないというトイにそれじゃあ、と軽く手を振り。 オーレリアと共に竜の背にのり、剣戟が響く場所へと]
(147) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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[竜に咥えられて背に乗せられたときには驚きに金茶の瞳を見開いた。 暴れるというより驚いて固まってしまったために、落ちるような事態にはならなかったけれど。 二人乗りの姿勢になったオーレリアの後ろで、何につかまればいいのかわからず竜の鱗に指をひっかけ。 動き出したら落ちないようにすることだけを考えた]
(148) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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[竜、という言葉を聞けば、厩で目にした銀の髪が過る。 その傍らにあった、静かに従う巨躯。 だが、その後に続く言葉を聞けば、僅かに眼を見開き。 鼻を鳴らし忌々しげに笑い捨てる。]
……大した聖職者もあったもんだ。 教会の暮らし、ねぇ。溝さらいっつったか。 あんたが居る其所こそ、臭ぇドブだろう。
[突き付けられた剣先の向こうにある、冷ややかな眼を睨む。 脅しの言葉を耳にすれば、暗く淀む笑みを浮かべて。]
奴は──……、誰にも気付かれずそこに居やがる。 俺が知ってるっていやぁ。 ──……どうせ、あんたもいずれ死ぬだろうって事くれぇだよ。
[── Twò ta <手には負えない> そう、呪いをかけるように囁いた]
(149) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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行って。
[今日中に、というトイの言い残しも頷いて、駆ける。 軽い地揺れを伴う駆け足は、命令ひとつ、自分の見る場所へと一目散だ。 家屋等の破壊はしないよう十分躾けているので幾分か遠回りだが、それでも二人のやりあう路地近くまでは、然程かからない。]
(150) 2015/08/27(Thu) 00時頃
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――……なるほど、なるほど。
[口元を、酷く歪めて]
それならば、君に教えられることはない――まさしくそうだよ。私のいる場所は、そうだ。 誰も彼もが、ほんの少しの差で死ぬ。そういう世界で私は生きてきた――君は知っているか?
降り注ぐ弩の矢のなかを城壁へ進む兵団のどれだけが生き残るか? 馬蹄を響かせて迫る騎兵団に対して長槍を構える肉壁のどれだけが生き残るか?
溝の底を知っているから――世界の美しさも、判るんだよ。
(151) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[竜の身体ではこれ以上行けない、というあたりで足は止まる。 地揺れもそれで止まり、メルヤもしがみつかずともよくなるだろう。 もっとも、背に乗ってしまえば横にはそう揺れないので、落ちることはなかったはずだが。
僅かに、人の声が聞こえる距離。]
降りて、行きますか。
[竜にしゃがみこんでもらえば、腿、膝、足先と階段状になる。 先に降りていけば、手を軽く述べるだけで、他は補助なく降りられる。]
(152) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[意味は判らなかったが、呪いの言葉だろうことは判る]
うん、まあ、済まないね。 同じ溝底の住人として――君には、ここで、異端の咎を負ってもらう。 君が悪魔かどうかはどうでもいい。異端の術を用いて、教会の人間に逆らった。それだけで十分だ。
[何事もなければ、そのまま、杖剣を喉元に突き込むだろう]
(153) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[二人がやりあう路地近くにたどり着き。 竜の足がとまったことにほっと吐息を零す。 オーレリア>>152に助けてもらって竜からおり]
ありがとう。 急ごう。
[地面に足をつけてほっと息をつく。 それからオーレリアと共に、路地へと足を踏み入れ
チャールズとヘクターの姿が見えたときに戦況はどうなっていたか。
思いがけない二人が遣り合っている姿に、驚きに目を瞠った]
(154) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[語られる言葉を、苦しい息を吐きながら聞く。 その僧衣を纏う男が、今までに何を目にしてきたのか。 それは、一瞬頭の中を掠めるように。 だが、並べられる飾られた言葉を鼻で笑う。]
……お説教は、仕事じゃねぇんじゃなかったのか?
[──異端の咎。 善悪など、関係はない──昔に、同じように聞いた言葉。 それを耳にした後、男は語らず。 逃げることも叶わないと既に悟っていれば、身動きも止めた。]
(155) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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――仕事なら、こんな、まだるいことが出来るものかよ。
[そう、吐き捨てるように、呟いた。 相手に合わせるような、いや、かつてのような粗野な調子で]
教会が、異端の一人も討たないで、終わるわけにはいかないんでね……。
[どこまで、男は聞いていたかどうか。とすっと、杖剣を突いていた]
(156) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[男が何を言っただろうか。いずれにせよ、自分は、教会に命じられた任を果たすしかない]
――……、
[杖剣を振り、血を飛ばし、懐布で拭ってから、拾い上げた鞘に収めた]
(157) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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ええ。
[いい子にしててね、とラスタバンを脇道に控えさせた。 メルヤと二人、路地へ走る。]
……チャールズ、様。
[そして、路地の先で見たのは、男二人の姿。 この一日二日で、よく見知った男の姿。]
(158) 2015/08/27(Thu) 00時半頃
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[耳にした、粗野な言葉に。 眼を細めて男の姿を確かめるようにしただけで。
剣先が身を貫けば、それきり。 横たわる男は、路地の砂利の上。 動かなくなった。 近付く他の気配は、知ることなく。]*
(159) 2015/08/27(Thu) 01時頃
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[路地にたどり着いた時には、地面に倒れ付すヘクターと。 その前にたつチャールズの姿が見えた。
ちょうどヘクターの命が絶たれた瞬間>>156にたどり着いた]
――いったい、なにが……
[路地で別れたときには元気だったヘクターが、今は倒れているのに、ゆるりと瞬く。 チャールズに、疑問の視線を向け。 ヘクターの傍へと近寄る]
(160) 2015/08/27(Thu) 01時頃
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その方が、悪魔つきなのですね。 その方が、哀しくも選ばれた、方なのですね。
[それは、神を盲信する信徒のように。 チャールズの行為を正当化しようと言葉を重ねる。 そうでなければ。そうでなければ、こんなことをするはずがないと。 見えない何かに縋るように、チャールズを見た。]
(161) 2015/08/27(Thu) 01時頃
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― 深夜のこと ―
[宿に戻るまではオーレリアと共にいただろう。
宿の部屋に戻って眠りついた後。
悪魔がメルヤの体を操り、行動を開始した。
メルヤの意識は眠ったまま]
[厩で眠るオーレリアの元へと足を運ぶ。
人が人ではない気配をまとって近づいたことに、ラスタバンは警戒の唸り声を発した。
その声でオーレリアが起きたとしてもとき遅く。
メルヤの金の瞳が夜の中で光った]
オーレリア。
[呼びかける声はメルヤの声に、なにかノイズが混ざったようなもの。
悪魔が寄り代を変えるときに、前の寄り代が死ぬのは、命がすべて奪われるからだ。
取り付かれてしまえは、死からは逃れられない。
ただ、悪魔がずっと憑いたままなら、生き延びられるだろうけれど。
悪魔が憑いていることを知らないメルヤに、乗り換えようとする悪魔を阻止することなどできるはずもなく]
[オーレリアがなにかしら抵抗したとしても。
悪魔は、古い体を捨てて新しい体へと、移動した]
[悪魔が抜けたメルヤの体がぐらりと傾ぐ。
厩に倒れた体に、もう息はなかった。
怪我をしていた傷口が開いたかのように血が包帯を赤く染めていく。
メルヤの意識は眠ったまま。
死すら眠りのうちにもたらされた**]
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[酒場で出された冷めたスープを口にし、息をついた。 面倒事に巻き込まれるのは御免だ。己は逃げ足以外他者より秀でたものなど持っていない。 何かが起きたならオーレリアからでなくとも後々知れると思っているが、太陽が空にある時間帯に悪魔は暴れるのかどうか。
…此処でも何の手掛かりも見つからなさそうだ。そも、人に尻尾を掴める存在でもないのかもしれない。ならば今夜も行うしかないだろう。 オーレリアが後に訪れたとしてももうその頃には酒場に栗毛の男の姿は無い。*]
(162) 2015/08/27(Thu) 01時頃
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……ああ、だから昼間からは。
[駆けてくる足音に、眉を顰めて]
……ん、ああ……?
[名を呼ぶ音に、振り向いて――思考が、硬直した。 他の誰かならば、なんとでも口八丁で丸め込んだだろうが]
ああ……いや、これは……、
[駆けつけたうちの、一方。銀糸の姫君の姿に、動揺は隠せなかったが]
(163) 2015/08/27(Thu) 01時頃
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