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【人】 花売り メアリー[そのまま身を翻せばもう、彼の方へは振り返らない。 (44) mizutama 2013/02/09(Sat) 01時半頃 |
――…サリス。
苦しくないように、と彼女は言っているが。
彼女の望む安らかな死を与えるか
光を失い、声を失い、腕を失い――…
果てぬ苦しみを負わせて生かすか。
好きな方を選ぶが良い。
何、だよ、
それなのに、「おなじに」、とか言いやがって、た、とか。
っつか、メアリーに、言ったばっかじゃ、ねェ、か、今、
人間の食事と同じ、って、
なのに、ひかれた、と か、
[彼はおそらくグロリアに対しても、「おなじ」ならぬものでありながら、妹として愛していたのだろうと思う。
けれど、己は?心惹かれた、とは―――。
取り留めのない言葉は、戸惑いの表れ。]
なに、笑ってん、だよ……、
【人】 良家の息子 ルーカス[微笑む少女をじっと見詰める。 (47) helmut 2013/02/09(Sat) 02時頃 |
【人】 露店巡り シーシャ
(48) sakanoka 2013/02/09(Sat) 02時頃 |
「おなじに」と望まねば――…
何れ壊してしまうから。
[人間と人狼は共存出来ないと思う。
飢えをやり過ごす術を知らず生きてきた]
人間は、食事と、同じだと思っている。
生きるために、必要な糧。
けれど、あの日、あの夜――…
「サリス」と名乗ったあの存在を消すのは惜しいと思った。
獲物を見逃したのは、一度きり。
私の姿を見て、生き延び、再び出会ったのは
「サリス」だけ――。
[妹にさえ見せたことのない姿。
それを知る人間で生きているのはただひとりきり]
……………………、
ばか。
決まってン、だろ。
あの子の、メアリーの、願う、通りに、しろ 。
――…、サリス。
お前も、十分、莫迦だと思うぞ。
[彼の言葉を否定はしない、返し]
――…本当に、良いのだな?
[再度、サリスに尋ねる。
微笑む少女の向こうに彼の姿を翡翠はとらえ]
【人】 露店巡り シーシャ[屈んでいた男は、床に膝をついたまま、ルーカスの前に立つメアリーの背を見上げる。 (49) sakanoka 2013/02/09(Sat) 02時半頃 |
[その時響いたこえ
未だ捉えきれていない、受け入れ切れていない、と言うべきだったかもしれない。
寄せる思いは、一人の少女の生死を分かつ方へと
あァ。
どうせオレは、馬鹿で、結構。
[その答えから、リヒトは約を違えぬだろうと。
過った安堵は安堵のようでいて、それでもなお痛み滲むもの。]
……………………、
[今一度続く尋ねには、幾許かの間が空き。]
良い、よ。
苦しませてまで、生か、し、て……なんざ、でき、ねェ。
あの子が、願った、通り、に、して、くれ。
[生きろ、と。そうとばかり人に言ってきた男は。
今ここで、今度こそ、その死を受け入れようとした。]
――…嗚呼。
[翡翠は彼を見詰めたまま
短い了承の言葉をサリスへと向けた。]
【人】 良家の息子 ルーカス ――…痛みは、一瞬。 (50) helmut 2013/02/09(Sat) 02時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[メアリーの首筋、その柔い肌に鋭い牙が浅い傷を付ける。 (51) helmut 2013/02/09(Sat) 02時半頃 |
[サリスに見るなとは言わなかった。
視界を遮ることもしない。
見るも見ないも、彼の選択次第]
【人】 良家の息子 ルーカス[男の掌には体内にあった名残のまま脈打つ少女の鼓動。 (52) helmut 2013/02/09(Sat) 03時頃 |
【人】 露店巡り シーシャ[男はメアリーから目を逸らさなかった。 (53) sakanoka 2013/02/09(Sat) 03時半頃 |
【人】 露店巡り シーシャ
(54) sakanoka 2013/02/09(Sat) 03時半頃 |
【人】 露店巡り シーシャ
(55) sakanoka 2013/02/09(Sat) 03時半頃 |
[どのくらいしてか、此処で漸く、あの時のこえ
零したこえに震えも何のいろも滲まないのは憔悴の証。]
なァ、リヒト。
グロリアさんは。妹さんは。
あんたの正体、あんたの「姿」を、知らねェ、のか。
……まるで。オレばっかり、が。
一度きりだとか、特別だとか、言いたげ、な。
惜しい、とか。 壊したくねェ、みたい、な。
[見詰めてきた翡翠のいろ。
ある程度、その主の言葉の意味は、察していた。]
答えろ。リヒト。
オレを――サリスを。これから、どうしたいんだ。
[かつての少年は、俯いたまま、その未来を、問う。**]
【人】 良家の息子 ルーカス[サリスの視線が注がれるのは少女の方。 (56) helmut 2013/02/09(Sat) 03時半頃 |
[名を呼ばれ薄っすらと濡れた翡翠がサリスを見遣る。
力を失いくずおれる少女の身体を片腕で支え
己も膝を折り血だまりの中、そっと少女を寝かせた]
――…なんだ。
グロリアに興味があるのか?
[妹の名を聞けば怪訝そうに片眉が跳ねる]
妹は兄が人狼だとは知らない。
獣の姿を見せた事は一度もない。
知られれば、喰らうより他ないからな。
[血をわけた双子の妹でさえ、見逃す心算ないと告げる]
[答えろ、と言うサリスの聲が血の酔いから醒ますよう]
――…莫迦だが、そう、鈍くもないか。
[知性の色灯る翡翠が俯く彼をじ、と見据える。
言った事を覆しはしなかった]
はじめて出逢ったあの月夜から
「サリス」は私にとっては特別な存在だ。
もう二度と逢わぬだろうと思ってはいたが
お前の見せたあの貌も、耳朶打つあの声も
忘れた夜は、なかった。
[其れを吐露するのも、獣の気まぐれではあるが
相変わらずといった風情でサリスに偽りは混ぜず]
これから、か。
[ぽつ、と呟き、柳眉を寄せる。
逡巡するような躊躇うような間があいて]
サリス。
お前はこれからもそのまま在れば良い。
逃げる事を望んでも、逃がしてはやらぬ。
命尽きるその日まで私の傍に在れ。
[命尽きるその日まで。
たとえ壊れてしまおうとも。
傍らにあることを望むと答える聲は酷く傲慢で**]
【人】 読書家 ケイト[少女の願いを。男の望みを耳に。 (57) 緋灯 2013/02/09(Sat) 10時半頃 |
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