123 霓虹鬼故事
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莫迦言わないで、明夜。 どう見たってこんな研究所、あたしのバイト先じゃないわ。 お金になればどんな仕事でもするようなあなたとは違うの。
[まさに土産物屋で売られているような伝統衣装。 片腕を軽く持ち上げ、その袖をゆらりと揺らした。 軽く眉を寄せてみせながら、彼の呟き>>40の色を思う。 ――やっぱり、と。 束の間垣間見えた面白くなさそうな色に、内心で呟いた。]
(47) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[>>46目の前の男は未だに笑っていた。
…こういう奴だと思って気にしないようにするか。 小さく息を吐いた。]
(48) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[黒い服の男>>41に肩を竦められた時には、 己が言い過ぎていたことに気付き、ほんの少しだけ ばつが悪そうに唸ってもいたのだった、が。]
雨も凌げて、か。そうね。 雨を凌ぎに来た鬼のおとぎ話なんかも―― って、やだっやだ。縁起でも……
[棚の中の本。明夜が手にしていた本。 直ぐには意識を傾けられなかったが、見えてはいた。 連続猟奇殺人の噂。鬼、という語。 ありえない、と。黒い服の男が言ったのも。 それらも確かに、聞こえていた。 その所為でこんな物語を思い出してしまった。そんな気がして――。]
(49) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[インタフォンからは言葉は返ってきたのか否か。 ともかくその場では用件は済ませてくれないようだと察して、 軽く肩を落として中へ入った。
リビングからは誰か話す声が聞こえる。 俯いたままリビングへ入り、黙って壁によりかかった。 折りたたんだ傘を握り締めているのは、緊張しているからだ。
直接誰かと話すのは、慣れていない。]
(50) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[肩に触れる腕の感触>>42に、気づいた。]
――――――。
[露蝶は、何時も通りにしれっとした顔のまま、 片眉だけをぴくりと震わせて――。 黙して、明夜の頬に、握り拳を向かわせていた。 この手の「腐れ縁」の馴れ馴れしさがあった際は凡そこの態度だ。]
とまぁ、こいつ――明夜ってこういう人なのよ。 笑ってあんなこと言えるのも、何時も通りといえばそうだし……。 困った人といえば、困った人だわ。
[黒い服の男>>44の方に、何事も無かったかのような顔で 改めて向き直り。 俺もねぇ、という彼の主張には、こくりと頷いてみせた。]
(51) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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いたたた ひどいなー露蝶。
[いつも通り殴られて頬をさする。]
そーそ。 俺いっつもこんな感じだからねー。 おかしくないよー。
[大丈夫大丈夫、とジト目でこっち見てる男に言った。]
あ、俺 明夜。 よろしく!
[満面の笑み]
(52) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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…お見事。
[>>42明夜が彼女の馴れ馴れしく肩を抱いたのには、どう対処するのかと思っていた。 困るようだったら間に入ろうとは思っていたが。 >>51躊躇なく男の頬に向かった拳。 >>52男の反応からしていつもの事なのだろう。]
あぁ。大体分かった。 ―名乗ってなかったな。俺は黒宵。
[薄く笑みを浮かべながら名乗ったのは、本名ではない。 家を出てから使っているもう一つの名前だ。 この街ではそれで通っている。]
(53) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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―あぁ、それ、俺も昔聞いたわ。
[>>49露蝶の口にした話は、祖母が語ったそのものだった。]
語り手が上手かったからか分かんねーけど、聞いた時はかなりビビった。 でもあれは御伽噺だろ?
[その話が、今と少し似た状態であるのは何となく分かった。 けれど肩をそびやかして笑い飛ばす。]
(54) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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だれが酷いもんですか。だれが。
[明夜>>52へと、これもまた、何時も通りの しれっとした調子で零していた。 お見事、と黒い服の男に評されたことには、 ほんの軽く口角上げてみせつつも――。 またすぐに、ポーカーフェイスに戻していた。]
………って、そうだった。 ちょっとコートだけ、こっちに掛けさせて貰うわ。
[明夜を振り払うような形で身を翻し、歩き出す。 黒い服の男のコートが掛かっている隣のハンガーに 己のレインコートを吊るしておいた。]
寛いでいいって言われたけど――。 こんなのじゃ、寛げそうにないわ。
[小さく溜息を吐きながら、椅子の一つに腰を下ろした。]
(55) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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[その時、ふっと壁際に別の人影があったことに気付き。 瞬きながらも、その女>>50を見遣った。]
………あなた、傘なんか握りしめたままじゃ、 服が濡れて、風邪引いちゃう、わよ、……?
[さっきまでレインコートを抱えていた自分も、 どこか似たようなものだったのかもしれないが。]
(56) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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ん…?
[>>50ふと、もう一人客がやって来たのに気付く。 壁際に寄り掛かるようにして立っている女性に声を掛け。]
…あんたも呼ばれた人? そんなとこにいないで座ったら?
[彼女が座らないのは、先に入っていた自分達に遠慮しての事だろうと思っての言葉。**]
(57) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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………って、そうだった。 露蝶。 あたしのことは、露蝶って呼んでくれればいいわ。
[ふと、明夜の、また黒い服の――黒宵の名乗りに続く形で。 黒宵と、そして傘の女に向けて、己もまた告げていた。]
よろしくね。 っていうのも、なんとなく変な感じはするけど……。
[傘を抱えた――つまり外から入ってきたばかりと思しき女も、 おそらく「呼び出された」のでは、と推察しながらの言葉。]
(58) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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黒宵ね、おぼえた。
[そして露蝶が女性に話しかけてようやくその存在に気が付き]
あれー、いつの間にいたの? 気が付かなかったー。
そーそ、寛げってはなしなんだし こっち来て座りなよー。
[と言ってまた元の位置に戻って足を投げ出し寛ぎポーズ。 ぽんっぽんっと横のソファーを叩いて誘う。]
(59) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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[明夜。露蝶。黒宵。 名乗りあう彼、彼女らの声に少し顔を上げてじっと見る。 名前と顔を繋ぐように。]
えっ。
「話しかけられて>>56、驚いたように背の高い露蝶へ顔を上げた。]
――だ、だいじょうぶ。しま、う、から。
[濡れてしまうと指摘され、傘をさらにもう一段階たたんでケースにしまった。]
(60) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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――こ、ここで いい。
[さらに届いた黒宵の声>>57にも首を振って、壁際から動こうとしなかった。 明るい部屋も落ち着かないし、人がたくさんいる場所も落ち着かない。
こっちにおいでと誘う明夜の仕草>>59にも困ったように俯いて、首を振った。]
(61) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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[黒宵>>54の言葉に、笑い飛ばして話す姿に。 ほんの少しだけ目を伏せて、それからまた、視線を上げた。]
ええ、そうだわ。 こんな現代に、お伽話を思い出して怖がるなんて、どうかしてる。 もうおばあちゃんの昔話を真に受ける子供でもないのに。 ――ね、黒宵。
[小さく笑い返した心算だったが、実際には、 堅い表情のまま、僅かに口許が緩んだ程度。]
(62) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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御伽、話―?
[露蝶の言葉>>62に首を傾げた。
一体彼らはどうしてここにいるのだろう? それと関係あるのだろうか?
口に出す言葉よりもずっと早く思考は回る]
[名乗ることを忘れていた女に、名を問う声があったなら、 しばしの逡巡の後に、佩芳と答える筈だ。
情報を売っている者としての通り名は、女の顔を知らない者に使う名前だから**]
(63) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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そ、ま いいけど。
[ココでいいと壁際から動かない様子なので興味が失せたように視界から外して]
まだかなー。話。 ずーっと待ってるから飽きてきたー。
[ふぁーあと大欠伸**]
(64) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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[その女>>60が傘をケースに仕舞うのを見て、 これならさっきよりは良いか、と小さく息を吐きながらも。]
ここでいい、って――。
[それでも彼女が腰を落ち着ける気配まではなさそうで。 また軽く、別の意味で息が零れる。
驚いたように顔を上げ、何処か落ち着かなく見える姿。 彼女の様子を見ていれば、社交的な類の人間ではないと感じられた。 どうしたものかしら、と内心でごちかけたところで その彼女>>63が、首を傾げて呟く言葉。 再び、露蝶はふっと目を伏せて――。]
お伽話の鬼のことよ。 最近続いている殺人事件が、まるでお伽話の 鬼の仕業みたい、なんて言う人も居るって――そんな話。
[ただそのことは、この面々が集められた理由とは 露蝶の頭の中では繋がらないままだった。]
(65) 2013/05/22(Wed) 02時半頃
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それで――そういえば、あなたの名前、聞いてなかったわ。
[ふっと名を問う形で話を切り出す。 彼女――佩芳の名が聞けるまでの幾らかの間にも、耳を澄まして。]
………。 あの人のこと、聞けるのかしら――。
[明夜>>64の欠伸を、其方には目を向けぬまま耳にしながら思うのは 館に招いておきながら、未だ姿を見せぬ研究者のこと。**]
(66) 2013/05/22(Wed) 02時半頃
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三元道士 露蝶は、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 02時半頃
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― 路地の一角 ―
[長身の男が一人、ゆっくりと路地を歩く。 懐の中にある端末に届いたメールのせいで、眉間にはしわが寄っている。
一つため息を零して届いた文面を思い返し]
――ろくな事がない。
[ため息をついた。
伝統的な飾りや宝石を扱う分、曰くありの品物に出会うこともままある。 そのうちのひとつに纏る話でもあったが、厄介な人物と知り合ってしまったとまた一つため息を零し]
(67) 2013/05/22(Wed) 05時半頃
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[それでも向かわないという選択肢はありえない文面。 しとしとと降り続く雨の中、長い足が水をはねさせる。
他に呼び出されたものがいることも知らぬまま、 研究者の屋敷へとたどり着いた時に、他の者の姿をみて、驚きを見せた**]
(68) 2013/05/22(Wed) 05時半頃
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宝飾交易 黍炉は、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 05時半頃
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―リビング―
鬼―、あ、ああ。いま。
[小さな問いに答えてくれた露蝶>>65を見上げ、また視線を逸らした。 鬼の仕業ではないかという噂話は今や誰でも知っていることだろう。 もっとも、信じている者は少ないだろうし、女もそうだったが。
だが。]
―――鬼薬。
[ぼそりと、つぶやいた。 ネットの底辺から集めた噂話に、そんなものもあったはずだ。 御伽噺ではないのだとしたら、そんな可能性も――。
結局、それも噂でしかないのだが。]
(69) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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――あ。
[また現れた人物>>68に、びくと体を硬直させて壁に背を押し付けた。 見たことがある。
いつだったか、曰くありげな装飾品の出所を調べるために珍しく直接接触をした。 帽子を目深に被っていたので顔まで覚えられていたかはわからないが、 その時見せた古びた金の飾り櫛の奇妙な彫り物は覚えているのかもしれない]
(70) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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[ちなみにその時の品物は、運び屋に依頼主まで運んでもらった。 依頼自体はネット経由の短い通話だけだし、 街角のロッカーを使って受け渡しをしたので相手の顔はわからないが…
黒宵、と聞いて、あのときの運び屋は彼だったのかと思うけれど 通話の声を彼が覚えていたかまでは、やはりわからない。**]
(71) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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ん、あぁヨロシク。
[>>52>>58名乗った露蝶と明夜に向かって、会釈をしてみせながら。 此処で出会ったのも何かの縁だ。―なんていう感覚も、もう旧いものかもしれない。 流行らない、と切り捨てた鬼の存在と同じように。 何だかんだで祖母の教育が自分の根底にあるのに気付かないまま。
>>60露蝶に声を掛けられて、驚いたような女性。 自分や明夜の言葉にも首を振るだけで。]
そ? ま、疲れたら座ったらいい。
[首筋を掻きながら、そう、声を掛けておいた。 無理強いはしない。]
(72) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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[>>62おばあちゃんの、という露蝶の言葉にはぴくりと眉が動いたか。 指摘されても、何でもないと答えるだろう。 そもそも、インパクトが強すぎるのだ、あの人は。]
―あぁ、そうだ。 今の事件だって、きっとどっかのトチ狂った人間の犯行に決まってる。 もしくは愉快犯、とか。
[>>63どうやら新しく来た女性の興味を引いたようで。 >>65露蝶が彼女に手短に話すのを眺めながら、鞄を置いたソファーに腰を下ろす。 耐水性の鞄だが、シャツの裾で軽く水分を拭い。
彼女も会話に参加してくるだろうか、とちらと視線を向ける。]
(73) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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[リビングに現れた新たな人>>68に]
あ、黍炉さん!ひさしぶりー。
[立ち上がって、手を振った。
前あったのはいつだったろう。 一週間ぶりぐらいかな?
仕事の副産物の宝石などを売りに行くから よく顔を合わせる。
特に事情を聞かれる事もないからとても重宝している。 おかげで金に困る事はない。]
(74) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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―鬼薬…?
[>>66名を尋ねられて佩芳、と名乗った女性は言葉少なで。 けれど思考を巡らしているように見えるから、きっと頭の回転はいいのだろう。 ―何処かで声を聞いたような気もするが、思い出せない。 けれど彼女の口から紡がれた言葉には緩く首を捻った。
鬼に関する与太話の中で、そんな単語を聞いたような気がする。 ―確か人を鬼に変える薬、だったか?]
(75) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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