207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[食事をしていると聲がまた聞こえた。
やはり誰のモノかは分からない。]
あの声?二度と殺されたくない?
一体何を言ってるんだか…
[ただ確かなのは、聲の主がまるで仔のように感じられて落ち着かない気分になるということだ。
護らなければならないのではないか?という気がしてくる……。]
『あり……がとう』
[誰かの聲に泣き止んだ赤子の聲は戸惑いと共に
何処か嬉しそうだった。
まだ身体の中に溶け切れずに残った魂が、初めて受けた
自分の生を肯定してくれる言葉の主に懐くように。
ここに聲の主がいて、赤子が形を持っていればその手を伸ばして
温もりを求めた所だろうか。]
生きる事は……殺す事だ。
[赤子の聲の後を追う様に、本来の片割れの聲が呟いた。
そうだ、殺されるつもりはない。
混じり合った記憶を抱えて決意の様に呟いた。
血染めの布。
血染めの医者。
今日誰が死んでも。
その姿を訝しむ者はいるだろうか。]
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― 第二甲板 ―
うわ、うまそうッスね。
[船長室から帰還すると、テーブルには料理が並び始めている]
兄貴〜。となり良いッスか?
[すでに第二甲板へ来ていたホレーショー>>246の隣席を、 ちゃっかりゲットするだろう]
どれから食べよっかなー。
[餌を前にした飼い犬のように、目を輝かせて。 さて、ひとくちいただこうか。大口を開けた瞬間に。 ニコラスのふざけた口真似>>245が耳に入った]
(254) 2014/12/10(Wed) 23時頃
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……。
[思わず食べる手を止めた。 先程の嫌な夢>>192を何となく思い出し。 ニコラスを軽く睨む。悪い冗談だった*]
(255) 2014/12/10(Wed) 23時頃
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これは、ギリーの声だな。
[どうやら幻聴ではなかったらしい。
だがギリーからは同族の匂いがしなかった。
どういうことだろうか…分からないことだらけで混乱してくる。
私は頭を振った。]
徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2014/12/10(Wed) 23時頃
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な、なんでもないッス。
[ホレーショーの言葉>>258に、取り繕うように料理を口にかき込んだ。 怖い夢を見た、なんてガキ臭いことが言えるだろうか。 それを口にしたら最後、一晩中馬鹿にされることだろう]
ん。うまいッス。
[自然と口が綻んだ。 ニコラスにからかうような言葉>>265を投げられたなら]
……ニコ。うっさい。
[ちょっと拗ねたように、そっぽを向いた。 スプーンを握る手を、なんとなしに見つめて。今は無理矢理握らされることもない]
(267) 2014/12/10(Wed) 23時頃
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[別れ際に見た道化の顔は、完全に道化に覆い隠されていた。
常に絶望を与える側────道化は言った。
絶望は、より強い絶望を求める。
同じ獣の力を得ていると知ったところで、同族意識を持つことはない。
喉笛に喰らい付く機会があれば、ヒトだろうと、獣だろうと、同様に喰らう。
喰らい、絶望を、畏れを深くする。
それだけが、存在意義であるかのように。]
[さすがに心象そのものが伝う事は無かったが、
脳内に響く赤子の聲と共に、切ない温もりを感じた。
……気がした。
聲は続く。次は、大人の男の聲。
思い出すのは、船医が髪に触れた際に見せた顔。
さらに別の誰かに呼ばれ
包帯下で耳元がヒクリと跳ねる。]
――…おれ、おれの名 だ
[耳に、頭に、よく馴染んだ響きの主が誰なのか、
名を呼ばれれば明白に理解できたから
躊躇なく「おれの こえ、だ カシラ」と呼び返した。]
そうか、ギリーは狼の聲が聞こえるのか。
[理屈は分からぬが、いつでもギリーと会話が交わせるとなれば私の機嫌は少し良くなった。]
私と、ヴェラと、後1人……か。
[迷える仔犬は一体誰を殺そうとしているのだろうか?]
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ぶふぉっ。
[ホレーショーにからかい半分>>275で言われてむせる]
が、ガキじゃないんスから! 非ィ科学的なものは信じないんス。
[覚えたての言葉を使って反論してみる。 科学ってなんだろうそもそも。 ――人狼がいればぶちのめすだけ>>284。 そうのたまう副船長が、どこか違う世界の人間に感じられて]
(……なんでこんなに、焦ってるんだろう)
[ホントにらしくないったらありゃしない。 たかが夢如きで。ばかばかしい**]
(300) 2014/12/11(Thu) 00時頃
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[それに早く立ち去らないと。
食事も美味いのに、まだ足りないと空腹を訴える自分がいる。
溶けた赤子には肉や酒は合わないらしい。
赤子が求めるものは……紅い乳だと、本能と呼べるものが教えていた。]
徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2014/12/11(Thu) 00時頃
[ミナカが現れたことで、ひとつ、気付いた。
ネイサンと聞こえぬ”聲”を交わす中、他からも、同じような聲が聞こえていた気がした。
少なくとも、ふたつ。
うちひとつが、この男の声と同じだと。]
[飯も酒も美味いが、物足りない。
スープをぴちゃり、と舌で掬うように飲んだ時。
不意に視線を感じて見上げた先に、ヴェラがいた。]
……。
[聲も掛けずにじっと彼を見つめる。
1年前、彼の包帯を変えた時と同じように、血が騒いだ気がした。]
仔犬よ…どこにいるんだい?
何をしようとしているんだい?
[そんなことを囁きかけてから。*]
お前の声は絶望を運ぶ。
俺達が生きる途をお前は奪う。
だから俺はお前の命を奪う。
[呪詛の様に吐き出された聲は男だけでなく、
同じく聲を共有する者達にも届いたか。]
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