人狼議事


217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】

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【人】 留守番 ジョージ

夢見が悪かったのは櫻ちゃんだよね。

身体が心配なのは、櫻ちゃんでしょ。

 ………見せて?

[重ねた襟を指差す。]

(69) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

[戻ってきた眼鏡は皹が入ったまま。
 それでもじっと見上げて。

 手を差し伸べて。]

 …………ぁ、ごめん なさい。


[あることに気付いた。
 だから申し訳無さに視線を逸らす。
 腕を引き寄せて胸元で握る。
 謝る。]

(70) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ






 ………僕なんかじゃ、迷惑  だよね。

(71) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

[ごめんね。
 笑って。別の人を呼んでくるよと言葉を落とし、広間に戻ろうとする。


 寅の望みは、誰だろう。

 仮面の持ち主の老辰か。包み込む温かさの酉か。
 元気な戌か。無邪気な丑か。良い香りのする卯か。
 巳、午、未、申、子……

 最終兵器の神様か。

 自分ではない誰かを、想い描く。*]

(75) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

―後の世―

[世が乱れたのは昔。
 ようやく平和な世になると誰もが信じ始めた頃。

 それでも街を離れれば、村へと足を伸ばせば、目に見える戦禍に昔を思い出さずにはいられまい。]


[上佐川。
 夏陽を受けてきらきらと眩く川面を見詰める子は、親を知らず。名を知らず。

 クロ。次郎。佐川。

 どの名前で呼ばれても、その子は頷き返事をした。
 取り立て困ることなく過ごしてきた。]


[けれど、心の内では思っていたのだ。


 それは違う、と。
 自分のことではない――――と。*]


―後の世―
[戦の面影が残る村。ひとりの少女が泣いていた。
大粒の涙を溢すのは朱金の目。

その気味悪さから皆からは蛇の目を意味する「鬼灯≪カガチ≫」と呼ばれ、捨てられたその子は親も知らず、名も知らず。
ただひとつ、己の中にあるのは大切な大切な、名前だけ。]


[ある夏の陽が降り注ぐ上佐川。
そこで佇み川を眺めながら、はらりはらりと涙を流す。]

 何処にいるの……『しんしょう』……

[産まれ出でた時より持つ、誰かの名。]

 あなたに逢いたいの
 また、わたしの名を呼んでちょうだい……

[己すら知らぬ己の名。
それはきっとこの者が持っている、と何故か疑わず。
春の日も、夏の日も、秋の日も、冬の日も。
何処かにいるとも知れぬ名を呼ぶ。]


【人】 留守番 ジョージ

[壷が割れた。眼鏡が割れた。
 次に何が割れるのだろう。

 割れた壷は清められた。
 割れた眼鏡は視界を歪ませる。
 次に割れる何かは、元に戻るのだろうか。]

――――え?

ぇぇえ、えっ? そそそそ、そん、そっ

[亥の鼻先が羞恥に赤くなった。>>81
 そんなつもりで言ったのではない、下心はないのだと弁明に首を振る。
 手を取られ、閉じ籠った場所は灯りの遠い場所。

(130) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[ぁ、と溢したら吐息が大きく聴こえ、亥は慌てて口を閉ざす。]

 ………ぅ ん、ぇと

[着物の中が見たいのは本当だから、僅かに頷き。どきどきと心臓の音が煩くて堪らない。]
 
 ―――いいの?

[確かめる言葉を紡ぐのは、不安だから。自分で良いのかと。別の誰かが良かったのではないかと。
 ふたりきりになっても。

『じろちゃんにだけ』

 その言葉に、腰紐がしゅると解かれる布音に、亥は己で良いのだとようやく得心し、腰を下ろした。>>82

(132) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[露になる赤色。
 苦し気に亥の顔は歪み、忠告を思い出して首を振る。]

さく、らちゃん……。
違うよ、違う。

痛そうな顔をしないといけないのは、櫻ちゃんだよ。

これ……

[もっと近くで見たいと顔を寄せる。
 爪の跡。あぁ、この爪は。]

(133) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 ………ぁ

[零れた涙を両手で拭う。
 きっと、きっと。

 代わりに泣いているのだと思うから。]

櫻、ちゃん…… ごめん、ね。

[肌に触れること。傷に触れることを先に謝った。

 ――忘れて、忘れて。

 そぅ身体に望む。気を送る。]

(135) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

大丈夫、だよ。もう痛くないから……。

もう痛くしなくても、大丈夫だよ……。
僕が――

[ぽろぽろと零す涙をそのままに、赤色に唇を寄せ。
 微笑みかけた。*] 

(136) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

ジョージは、タルトに眼鏡を押し付けた。👓

k_karura 2015/02/21(Sat) 00時半頃


[赤き血潮に染まった頃も。あったという。
 怨嗟の声が止まぬ夜も。あったという。


 お伽噺にするには新しい、昔ばなし。]

 ………だれ?

[岩陰の、奥から人の声が聴こえた気がして。
 少年は足を向ける。]


[血に染まり、怨みに染まる事もあった上佐川。
そうと知っても其処に佇み、飽くることなく泣いたのは、其処にいれば己の持つ名を持った人に、必ず逢えると思ったが故。]

 逢いたいわ 逢いたいの……

[何時までも何時までも泣いていると、誰かが此方へ来た気配がして。]

 誰なの……? 『しんしょう』……?

[それは、そうであってほしいという、願いにも似ていて。
肩までの長いとも、短いとも言えぬ黒髪を靡かせながら振り返る。]


[振り返ったその少女は。

 川面の光を黒髪に受け。まるで光の輪を冠しているかのよう。

 初めて聞く声が、初めて聞く名を呼んでいる。

 それは誰の名?]


[いや。
 己の名だと―――信じることができた。]

なつひ!

[叫んだ。開いた口から飛び出た名前。
 駆け寄り、腕の中に抱き締めて頬を擦り合わせた。]


夏日、夏日、なつ……ひ

[手は黒髪を乱す。光を払うかのように。]


[振り返った前にいたのは見知らぬ少年。
駆けてくるその少年が紡ぐ名は、聞き覚えのない、知らぬ名ではあったけれど。
其が己を示す名であることは、すぐにわかって。]

 しんしょう……? 辰星なの……?

[尋ねなくとも、己の中で答えは出ていて。
駆け寄り、すりより、されるが侭に髪を乱れれば、今度は嬉しさで目が熱くなる。]

 今度はちゃんと、忘れなかったわ
 貴方もちゃんと、覚えててくれたのね

[抱き締め、その温もりが本物であると実感すれば安堵し。
やっと逢えたと、鬼灯色の目からまた涙を溢した。]


【人】 留守番 ジョージ

[猪は匂いに誘われやすい。
 だから隠されるといっそう辛くなる。胸がきゅうとなる。

 見せたくないものなのに、隠しておきたいものなのに、気付いてしまってごめんねと思う。

 棚の奥に隠されていたお餅みたい。]

ず、るい?
ずるくなん、か……

[涙袋に溜まった雫は留まりきれず、また落ちる。]

(174) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時頃

【人】 留守番 ジョージ

――ずるいのは、櫻ちゃんの方 だ。
何でもないよ、平気だよって、いつもいつも心配させないように、してる。


逆、だよ。
いーんだよ、心配させてよ。
悲しませてよ、痛いって……思わせて、よ。






  ねぇ。

(175) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[堰を切ったように涙は止まらない。
 ごめんねと言葉にならない謝罪。
 己が泣いていたら、いつまで経っても寅が泣けぬから――と。

 顔面が上がり、喉を晒しても。
 涙は止まってくれなかった。]

(176) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[移った赤は唇を僅かに飾り。
 指先ではない感触に、亥は言葉を忘れる。]

 ―――っ!

 な、なななな、なっ

[ぼふりと煙が見えそうな程、亥の身は赤に染まる。]

(177) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[広間から離れた理由を思い出させる言葉。
 驚きのあまりに飛び出していた尻尾を後ろ手に抑え。
 神様に運ぶ水を用意する為、寅と暫し別れることを選ぶ。

 人差し指は内緒の証。

 閉じられた襟、弧を描く唇、涙を拭った指、見詰める瞳。

 どれもかれもを直視出来ずに、亥は俯きこくりと頷く。癖っ毛から覗く耳は赤いまま。]

 じゃあ、また後で……。

(178) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[着替えもあるからと先に出ようとして。引かれた手首、上から手を重ねて。
 振り返った。]

 ――櫻ちゃ ん!

[名前を呼んで。
 腕を伸ばして。

 身を引き寄せて。
 うんと背伸びして。

 唇を目端に掠めさせる。]

(179) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

えと、予行演習 だから。

[今度こそ、先に痛いと感じれるように。泣けるように。
 また、己だけに見せてくれるように。
 ずるくないように。]


………じゃ、あ!


[ふたりだけの秘密を重ねた。**]

(180) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

[巳 火性 陰
その方角を司る神は『おそれ』を表し、凶とされ
司る星も凶星たる星『螢惑星』 別名『火星』

方角も、星も、司りし神も、己が名でさえも
凶事ばかりを示すもの


軈て来る吉事を、深く味わう為に在るもの]


[禍福は糾われる縄の如く、表裏一体を成すもの
何れ程願い、神にすがろうとも、大吉は何れ凶に還る


其は禍とて同じこと
身に振り掛かりし厄は、廻り廻って何れ吉へと還る


――だが、その何れも必要な事に非ず
大事は、禍福は神が決めるに非ずと云うこと
総て己が決めし事、と云うこと]


[己を不幸と思う者よ 己の禍を嘆く者よ
禍凶を知りし時、初めて幸福を知ると思し召せ

禍凶ありてこその幸福だと思し召せ]


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