26 Fairy Tales Ep.4
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『希望』?『希望』なんてなかった……!
あいつらだって心配なんかじゃない……哀れんでいただけで……。
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あれ?こっちでいいのかなー? おにーちゃーんっ!!これちょっとかたいよー!
[一生懸命ごそごそと外す。 触ったとき、一瞬熱かったけど、お兄さん大丈夫かな。 お兄ちゃんの口からソフィアお姉さんの名前が出て。 いろんな人のこと思い出してたら涙が出てきました。]
………わたし、お兄さんと…もっといろんなお話したいんだよ…。
[そう言ったところおで首輪が取れました。]
あ、取れた、取れた!! お、怒らないでね!お兄ちゃんが謝るから!
[オパールのチョーカーを握り締めました。]
(99) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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――――っ!!!
[オパールのチョーカーはわたしの手の中でひびが入って。 そのまま割れてしまいました。 怒られる、って思ってお兄さんのほうを見て。
ちょっと様子がおかしい気がして追いかけます。]
お、お兄さん待って、待ってってば!!!
[走ったところでもちろん追いつきはしないんだけれど。 それでも、ソフィアお姉さんの杖も頼りに追いかけていきます。]
(100) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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だけど――。
だけど、なんでムリフェイン兄さんに、会いに行かなかったんだろう。
大事な家族だった人なのに。
会いに行かないうちに、居なくなってしまった。
こんな姿見られたくなかったから。
哀れまれたくなかったから。
拒絶してるうちに、無くしてしまった。
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―森― [お兄さんを追いかけてきたけど。 やっぱり見失いました、狼って足早いです。 どうしようかと思ってきょろきょろして足元を見ました。 さっき、自分で杖でつけた痕が残っています。]
……もしかして、お墓の方かなぁ…。
[なんとなくだけど、うん、そんな感じがします。 ここまで来たらとことん追いかけるんです。 足とかちょっと痛いし、首も痛いし。 痛いところいっぱいだけど。
やっぱり、わたしなんかよりも一杯痛い、って人いるはずだから。 こんなところで弱音なんてはけません。]
よしっ、頑張るっ!
[一生懸命走って、お墓を目指します。]
(103) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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―森のお墓― [やっと見えてきました。 ここには、ソフィアお姉さん…身体的にはオスカーさんのだけれど遺体もあるから、ちゃんと後で埋葬してあげないといけません。 けど、今はもう少し待ってほしい。 ソフィアお姉さんの想いもちゃんと届けるから。]
あ、いたっー!! お兄さーんっ!!やっと見つけたー。
[そのまま警戒もなしに近寄ります。 手にあるチョーカーが杖にかちって当たってよく考えたら怒られそうだけど。 それでも、お兄さんの隣に行ってそのまま腰を降ろしました。]
(104) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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……大丈夫…?
[じゃないんだろうけど。 そうとしか聞けなくって、首を傾げました。]
(105) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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口調は変わった身体の主と大分似せているはずですがねえ。
…ふうやれやれ。
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え、ヤダ。
[あっち行け、って言われてちょっと拗ねます。 なんだか弱々しい感じがすごく心配になりました。 こんな時、なんて声かけたらいいんだろう。
お兄ちゃんならなんて言うのかな。 お姉ちゃんならなんて言うのかな。
考えたけど、やっぱり分からないから。 わたしなりに言うしかないな、って思いました。]
…………あ、あの…ごめんなさい…、チョーカー…。
[まずは、チョーカーのこと謝ります。]
(108) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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……お兄さんが殺したいなら仕方ないよね…。 わたし殺すのはゾーイちゃんだ、って約束してたんだけど。
[ゾーイちゃんのこと思い出して苦笑い。 死んだらお兄ちゃん悲しんでくれるかな。 家族ってそういうものなんだ、って分かった気がする。]
…………うん、ごめんなさい。
[憎しみまで―――。 その言葉になんて返事したらいいのか分からなくって。 謝ることしかできませんでした。]
(112) 2010/08/15(Sun) 00時半頃
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似てない。
似てなんているものか。
[呟きは自分に言い聞かせるように。]
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………お兄さんの願いがそれなら。 わたしだけ、ヤダ、なんて言えない。 でも、ヤダは、ヤダだよ。 わたしが頑張ってお兄さんが殺さないって思うようには頑張るよ。
[証を差し出してお兄さんの片手へと乗せました。 ひび割れた証に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。]
大事なものだったんだよね…。 ごめんね…。 カストルさんとの思い出なの?
[首をまた傾げます。]
(114) 2010/08/15(Sun) 01時頃
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それでも、わたしはお兄さん殺したくないもん。 時々、お兄さんすごく優しい目してるから。
[お兄さんが何を望んでいるのかなんて分からない。 だって、言ってくれないんだもん。 でも、生きたい、ってただそれだけは分かる。]
あ、そっか!ルシエドさんからもらったものだっけ! そういえばわたしのコレはどうしたんだろ…。 おじいちゃまにもらったような気がするけど、いつから持ってたっけ…?
[首を傾げて胸飾りを握ったあと、お兄さんのほうを見ました。]
(116) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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わたしはお兄さん殺したらきっと後悔する。
分かったことがあるの。 ゾーイちゃんと友達だって言ってたのに人狼が怖かった。 怖くないって必死で言い聞かせてたの。 怖いって思ったら、ゾーイちゃんと友達じゃなくなる、って。
[赤いリボンを外して手に取りました。 その手をよく見たら血だらけで泥だらです。]
人狼が怖くないなんて嘘。 でもね、ゾーイちゃんは不思議と怖くないんだ。 それは友達だ、ってわたし信じられるから。 だから、今お兄さんがそんな怖い顔しても怖くない。
[赤いリボンを握り締めます。]
(117) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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わたしは諦めない。
違うからこそ、わたしたちは友達になれる。 違ったからこそ、痛みに気付けたんだって。
わたしは貴方を助けたい、って思った全ての優しさを裏切りたくない。
[村の人たちのいろんな顔を思い出す。 涙が出そうになったけど、今は泣くときじゃない。]
わたしにとっての『希望』は優しさで。 大好きだって気持ちで。 笑顔で笑っていよう、っていう未来。 だから、諦めたくない、全部。
[お兄さんの目から視線は逸らさず見据えます。 胸元の証が仄かに光を灯していたことに、わたしは気付いてませんでした。**]
(118) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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