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んーん、どうもしないよ?
ただ、お友達のお友達なら私も仲良くなれるかなって思っただけ
[先程眼鏡を押し上げた指はこんなにどす黒かっただろうか。
人の好さげな目元の奥、チラリと炎が嗤っている。
でも、と思案げにしながらちらりと会堂の横顔と少年とを見比べる。
スマホに送られてきた内容を盗み見るに会堂はどうやらこの9月1日を繰り返す謎について思案しているようだ。]
すっごく仲良くても、あの子と私は全然違うものなの。
……哀しいよね。
[同意を求めているようではない。ただ肉の爆ぜる音に混じる煮えたぎるような音が笑っているように聴こえる]
【人】 透明女子会 ヒナコ[(>>113) いやぁ、来たんだけどサ。と先程閉じたスマホケースを開いて真っ黒な液晶画面を開いて見せ] (115) 2019/09/04(Wed) 23時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ(>>117) そっかァ、ボーイスカウトとかスポーツとか塾つながりの先輩とかだと謎の組み合わせで仲良くなったりするよね、普通だったらまず喋らないでしょ、みたいな。 (122) 2019/09/04(Wed) 23時半頃 |
仲良く、なりたいの?
俺と?
[その答えは、だいぶ想定外だった。
理由がわからない。
こんな、燃えるように熱い、ううん、燃え上がって煮えたぎってる熱を持つ人が、どうして。
燃えてるから誰かと仲良くしちゃいけない、ってわけじゃないけど。
でも、オネーサンが言うように、その。]
し、んでる……から?
[全然違うもの。哀しい。
……そうかもしれない。手が届かない、戻れない世界。
それは、寂しそうだった。]
うん、そうだよ。
ソーセイくんと私。
[死んでいるから。彼がそう問うた瞬間に足元から吹き上がる熱風が狭いコンビニの店内をひと凪ぎした。
それは実際の世界には干渉しない異質な何か、なのであろうけれど
少なくとも彼の髪のほんの一筋程がチリ、と焼け付いた気がした。
焦げ付いたような黒い影が女の表情を半ば覆い隠している]
………
[何かを呟いたようだが、それはとても不明瞭だった
ただ、少し開かれた唇のその奥、喉を焼いて吹き荒れる炎がゴウ、と音を立てただろう]
明日が、
[来なければ、このままでいられる──そう続いたように聴こえた]
【人】 透明女子会 ヒナコ(>>127)あー……図書館に行ったら無料で充電できるかなって思ったんだけど、 (134) 2019/09/05(Thu) 00時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ(>>130) いいよォ、だって私もアイス食べたかったし。 (136) 2019/09/05(Thu) 00時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ(>>139) (143) 2019/09/05(Thu) 00時半頃 |
[瞬間、ごう、と熱気が吹き抜けた。気がする。
多分、本物の熱じゃない。わかってる、けど、熱い。
髪の焦げるようなにおいを感じる。
聞こえないものが聞こえるみたいに、嗅げないものも嗅げるようになってしまったのか。
なのに、肝心重要そうな言葉ばかり、ぐしゃぐしゃにくぐもって、聞こえない。]
俺は。
俺は友達でいいから。
明日も。
だから――
[怒らないで、と続けようとして、これは怒りなのだろうかと思いとどまった。
ごうごうと吹く熱風と煮えたぎる感情は怒りのように思えるけれど、哀しい、といったそっちの方が、本当の本心のような気がした。
ぽたり、溶けたアイスがひとしずく落ちた*]
[ゴウゴウと激しく吹き上がる焔はそれ以上何も伝えはしなかった。
ただずれ落ちた眼鏡を直しながら会堂とおどけている女は、一度少年を見つめて愛し気に笑った **]
【人】 透明女子会 ヒナコ9月1日に、とか、我らが同盟に、とか言うのかなァこう言う時 (160) 2019/09/05(Thu) 11時頃 |
[合わされる三本のアイス。
会堂の色はオレンジ、自分と少年の持つ色は水色。
補色に近い、正反対の色味に嗚呼……と喉が鳴った。]
こう言うのをさァ、象徴的、って言うんだろうね。
[会堂の持つ色を眩し気に見つめて呟いた。
自分達と彼との間に線を引くように、ただ違うね、と。
───本来ならば、少年の持つべき色はあちらだとは言ってやらない]
【人】 透明女子会 ヒナコ……ってか、何か気ィ使わせちゃった (161) 2019/09/05(Thu) 11時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[一通りアプリを確認して色々なものを閉じて行く。朝貰ったままの友人のお小言、鹿崎に送ったメッセージ……は既読になっているように見えるか特に反応はない。 (162) 2019/09/05(Thu) 11時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[言葉が足らない気がして追加で送信してしまった出口へのメールは送信ボタンを押した直後から後悔の念が沸き上がった。ちょ、これ、重くない!?おも、重いやつ送っちゃったんじゃない…!? (166) 2019/09/05(Thu) 12時頃 |
― 八月の回想(2) ―
[部屋で寝ていたけど、だんだん頭がいたくなってきている気がして、車をだしてもらって、とりあえず町の小さい病院につれていってもらった。
夜だった。黄色っぽい月が出ていて、雲がすこしかかっていたことを覚えている。
あたしの家から病院に行く時、叶い橋を通る。
願い川に月の光が反射してるのを窓から眺めていた。
後部座席に座っていた。
古いがたがたのアスファルトを走っているせいで、車は揺れていた。
病院について、薬のにおいの待合室で暫く待ったあと、昔から風邪をひいたら診てもらっていたおじいちゃん先生に診てもらった。
久しぶりだねと言われた。
あたしは頭痛を我慢しながら「はい」と言った。
頭痛の度合いやどこがどう痛いか質問されて、あたしはつい、少し我慢をした返事をしてしまった。
ここでは詳しい検査ができないから、心配なら大きい病院に行って診てもらうしかと言われて、あたしはまた「わかりました」と頷いた。
待合室のお母さんにそれを言うと、この時間から大きな病院に車で行くのは無理があるから、明日にしようと言われた。
あたしは病院から帰ることになった。**]
[スマートフォンの画面から目を上げ、強張った貌の会堂を見る。
表層的な意識としては半ば縋るように彼に助けを求めながら、然し何処か醒めたように腑に落ちるものがある。
二度目の9月1日の時点では共に居る二人や己と同様に繰り返しの異常さに気付いていたはずの彼から何故その意識が抜け落ちたのか。
三度目の今日を迎えたこの町の気配が僅かに変わった気がするのか。
嗚呼、そう云う事、そう云う事なのだ───つまりこの時を留めた世界を閉じてしまうには、昨夜あのもう一つの『何か』がそうしたように、異物を取り込んでこの場に縫い留めてやればいいのだ]
[灼熱に焼かれ続ける脳裏にじわりと愉悦が満ちる。
嗚呼そうすればこの夏は終わらないのだ、そして私は彼らに置き去りに等されない
……いっそ一つに溶け合ってしまえるのなら
胸の芯に空いた穴からひやりとした哀しみ染み入る。
沸き上がる熱の塊が急激に冷やされてまた新たな罅となり、燃え崩れそうな体が痛む。
あのごぼごぼと泡立つ不可解なノイズは秋山翔を飲み込んでしまった事を自覚しているのだろうか]
嗚呼、……やっぱり哀しい。
[ぽつりと溢れるように目の端から炎の粒が零れ落ちて肌を焼いて行く。
ある意味では秋山を、この町は、あの何かは永遠に手に入れたとも云えるのかもしれない。
それなのにどうしようもなく空しい。
嗚呼、あの『何か』にとってこれは良き終わりであったのだろうか。
終わりであったのか、すらもわからないけれど
それに確信もした。……放っておくばかりでは彼らはこの世界の殻を破ろうと藻掻くだろう]
[頭蓋の中を強く掻き回されているかのようだ。
嗚呼、ならば、今日摘み取るべきは?
選択をしなければいけないのだろうか、カードを選ぶように
昨夜のようにただ『あれ』に任せきりではいられるはずもなかった。
手に入れて、そして失う誰かを見定めなければ
………手に入れておきたいのは。
浮かんだ顔を打ち消した。あれは、駄目だ。駄目だ。駄目、駄目……絶対に駄目………
乱れた心のままに炎が荒れ狂う。炙られた肌にボコボコと水泡が粟立ち醜く爛れて行くようだ。
嗚呼、と両の手で顔を覆った。嗚呼、嗚呼……喜悦と哀しみが交互に襲い来る]
ッハ、ハハ………!ハハハハ、ハッ……!!!
[嘲りを含んだ高らかな笑い声は泣き叫ぶような響きをしていた **]
【人】 透明女子会 ヒナコ─ 少し前・コンビニの外 ─ (216) 2019/09/05(Thu) 21時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコソーセイ、くん。 (220) 2019/09/05(Thu) 21時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[グループチャットを確認して慌ててちがったちがった、と顔を上げ] (221) 2019/09/05(Thu) 21時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[しっかりしてよ、と自分の頭を軽く小突きながら会長の元を離れて歩く内に届いたメール(>>180)の着信音にびくっと目を見開いて、恐る恐るスマホを確認する。 (226) 2019/09/05(Thu) 21時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ『出口にまだやりたい気持ちあるなら (227) 2019/09/05(Thu) 21時半頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[出口へメールを送信してしまってから、ああそうだ花火の件…と思い出して、あ、あのメール送った後業務連絡的なの送るの?私?何なの?とちょっと遠くを見ながら (232) 2019/09/05(Thu) 21時半頃 |
俺たちも、忘れちゃうのかな。
忘れたくなんて、ないんだけど。
[ワタル先輩が出て行ったとき、境界線という言葉の意味がわかった気がした。
自動ドアで分けられた世界。
向こう側に行ったら、この記憶は消えてしまいそうな気がする。
それがいいことか悪いことか、わからないけど。]
[離れたくなかった。
混乱したままの昨日なら、もしかしたら走ってでも逃げていたかもしれないけれど。
哀しい。明日が来なければ。
マグマみたいに燃え滾って怒るひとは、境界線をひいて線引きをしながら、叫ぶみたいに笑うひとだった。
それを知ってしまったから、きっともう離れられない。]
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