289 【ペア】風邪引いたあの子ん家に行く村
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……?
[見つめられて、小首傾げる。
視線の意味を捉えかねてから、はた、と。]
あ、ああ、そうだ、体温計!
と、熱さまし。
[編み物作業の方に気を取られて、つい本題を忘れていた。
それを咎められたのだと認識して、慌ててPCバッグを置き、トートをあさる。
はい、とそれぞれを揃えて差し出した。]
[PCバッグを置くときは、どうしてもやや重い音がする。
他にも何か、の疑問の答えとはならずとも、中身が軽いものでないくらいは察されるだろうか。]
ああ、そういえば雑炊、食べきれたんですね。よかった。
熱測ってる間、片付けますよ。
[言いつつ、空のお椀とマグを重ねて、軽くなったペットボトルも拾う。]
……言ったよな、俺の傍にいないほうがいい、って。
[それは、嘘に重ねるように。
高校三年生のあの日の言葉を繰り返す。
気の迷いなどではなく。
寝惚けた戯れでもなく。
あの頃からなのだと、暗に告げる一言。]
…………ん?
あっ。
[ついうっかり見つめてしまった。
なんか気恥ずかしくて、慌てて顔を逸らしたけれど、もしかしてこの行動のほうがおかしいんじゃないだろうか。]
えっ、あ、そうだ。
ありばとうございます。
[そうだそれより、肝心なものを受け取らなくては。
わざわざ、隣まで取りに行ってもらったのだから。]
じゃ、シートもらいばすね。
[受け取った冷却シートを、一枚、早速おでこに張り付ける。
ひんやりしていい気持ちだ。]
なぁ、お前は昔も今も俺は俺だって言ったけど
あの頃の俺は、────……
………お前のヒーローだった鳴海柊真は
もう何処にもいないんだよ。
[顔を覆う両手には触れず。
代わりに、服の上から確かめるようにその脇腹を
幼馴染のそれより大きい手で、ゆっくりとなぞり上げる。]
だって、お前の事を守ってくれるヒーローが
お前にこういう事したいって思うわけ、ないもんな?
[吐息は耳元で。
今にも触れそうになる程に近く、熱い声色が響く。]
体温計、これ、脇に挟むタイプでいい"んでふよね?
[最近はいろんなのがあるから。一応計る前に、聞いてから。]
はい、おかげでさっきよりば鼻通じるかんじで……ズズ。
まだ出ばすけどね。
[それでも、全然楽になったのだと。
洗い物まで引き受けてくれるらしいこと含め、軽く礼をしておかないと。]
ところでそれ、なに、入ってんですか?
[そして、ちょっと気になったこと。
なんか、少し重いものが入っていそうなバッグ。
中身は何なのかと、どうしても興味の視線が向いてしまう。*]
えっ。
[無言の要求だと思っていたのに、顔を逸らされた。
もしかして無意識だったんだろうか。
とはいえ無事に体温計の譲渡は済んだし、結果オーライということにしよう。]
あ、はい、そうです。なんか旧式ですみません。
挟んで、三分くらい待つアレです。
[耳で測るとか額に当ててピッとか、最近の体温計の進歩はすごい。
水銀の膨張で見ていた時代もまだそれほど遠くないはずなのに。]
薬も効いてるんならよかった。
ゆっくり休めば、きっとよくなりますよ。
[さっきよりは楽というのは、顔色や声の調子からしても事実らしい。
よかったよかったとにこにこしながら、そのまま快方に向かうことを願う。]
[さて、今度こそ洗いもの、と部屋を出ようとしたが、その前に荷物のことを聞かれれば。]
ああ、それですか?
いやね、さっき方徳さんが僕の仕事は大丈夫なのかーって心配されてたでしょう?
ならいっそ仕事道具持ち込んじゃえば、そんな心配かけずにゆっくり休んでもらえるかなと思って……
あ、め、迷惑ならしないですよ!
[ノートPCを半分出して見せてみる。
とりあえずはまだ洗い物もあるし、すぐにはしないつもりだが。]
いや持ってるだけ!
うちよりすごいです、ばら!
[全然フォローになってないなと、言ってから気付いた。]
さんぷんくらい、はい。
[少し気まずいのを誤魔化しつつ、言われた通り、体温計は脇へと。]
そですね、身体、ポカポカしてきばしたし。
背中もあんばし痛くなくなりばした。
[本当に、彼がきてくれて助かった。
もし来てくれていなかったなら、今頃、とりあえずカップ麺食べて、鼻の下痛い思いしながら、魘されていたかもしれない。]
あぁ仕事の……。
えっあ、じゃあやっばりお仕事あったんですか。
[こんなとこで看病しながら、小説なんて書けるものなのだろうか。]
いや迷惑なんてのはないんですけど、書けるもんなのかなーって、ちょっと。
すごいですね、プロって。
[自分なんて、原稿用紙4枚の読書感想文に、丸一日かかってたくちなのに。]
あったというか……僕の場合、常にあり続けるというか?
数カ月単位で1スパンな感じですからね。
なんで、1日2日やらないならやらないで、他の日にゆっくりやればいいって面もあるんですけど、気にされるくらいならやっちゃおうかなって。
書けますよー、別にどこでも。
[笑いながらそれだけ言って、あとはシンクで洗い物。]
…… あ、
[重ねられたのは、あの日から一度も忘れたことはない
関係を変える要因になったあの言葉
夜も眠れず意味を考えて、自分なりに解釈し
彼の元に足を運んでは間違え続けたそれ。
何故ここでその話を、などと思っていたのは数秒のこと
息を呑み、声が落ちたことは伝わっただろう。
傍にいると、こんなことをしてしまうのだと
あの時既に、分かっていたとすれば。
────それで説明がついてしまった。
ずっと、“どうしようもなく苦しい”を抱えていたというのか。]
[幼い頃のように無邪気に駆け回ることがなくなっても
テレビ番組のヒーローを忘れてしまっても。
恥ずかしい言葉なんて、巫山戯てでもなきゃ言わなくなっても。
強くて弱い、誰かの為に────おれの為に戦ってくれる人
おれだけのヒーローは、今でも生きている。
生きていた、のに。
彼に自ら、それを否定されるなんて。
“「お前のヒーローだった鳴海柊真は、
もう何処にもいないんだよ。」“
大切な思い出を否定するような
置いていかれる夢を現実とするような
きっと、それは恐れていた言葉そのものだ。
なのに、意味が大きく違っている。
ヒーローがいなくなったのは、
もう守ることが嫌になったからじゃなくて。
彼は違う姿でまだここにいる、この身体に触れている。]
っ、 ふ……
[なぞるような動きは、けれど服の上からだ。
なのに身体は小さく跳ねて、
漏れた吐息は耳元の彼のそれと近い熱を含む。
そんな大袈裟な反応をしてしまったのは
熱い声色に背筋を這い上がるものを感じたのは、
きっと、異様な状況と思いもよらなかった言葉の雨に
神経が昂ぶっているせい。
柊真に、大切な人にそんな反応をするなんて
羞恥心で顔が少し熱くなるのを感じた。
駄目だ、駄目だ、許されない。
自分に言い聞かせるように、何度も繰り返す。]
[けれど混雑した脳内は、追いやるべき思考も浮かばせる。
柊真の隣に立つ彼女たちが妬ましかった。
その場所を、返してほしかった。
────これは、望んでいたものではないのか?
嫌われてなどいなかった事実と、
本来恋人の女の子と重ねるべき欲望を向けられている状況は。
……違う、違う、そんな筈は無い。
おれはヒーローのヒロインでは無いのだから。
いつかおれ達は誰かと結婚して、離れることが正しいのだから!
連なる否定が頭を埋め尽くして
どうしようもなく胸がかき乱される。]
駄目だ、 やめてくれ、お願いだから……
[両手の覆いを恐る恐ると外す
僅か頬の血色を良くした顔で、弱々しく首を横に振った。
柊真が同性を好きだなんて、聞いたことは無かった
何よりも、確かに異性と交際していたのに。
何人も言い寄る程人気がある彼に対し、身長も体格も劣っている。
かといって女の子に見えることなど、有り得ない。
何より守られてばかりの逃げてばかりな、情けない人間だ
一体何故、そんな自分なのか。
こんなに強引に求める程に欲を向けられているのか。]
ちゃんと話そう、こんなのは嫌だよ
[呼び掛けながらも、身体は抵抗を示さない
躊躇いながら、視線が彼に向く。
女の子のように組み敷かれるのは、怖いと思う。
だってそんなこと、男ならされると思わないだろう。
でも、それを行っている人はやっぱり怖くない。
ヒーローではなくても、それと地続きの同じ存在。大切な人。
せめて理解したいと願うのは、ただのこの状況からの逃避なのだろうか。
ずっと怖がって逃げていたから
聞かされても、分からないことばかりだ。]**
[どうしてやるのがいいのだろう。
どうすれば彼は喜ぶのだろう。
自分を頼りがいのある大人だと、思ってくれるだろう。]
……………
[触れれば、彼の身体は小さく跳ねるように応え
唇の隙間から溢れる吐息と、声は
熱を帯びながら男の耳に届く。
もっと、と伸ばす手が止まったのは
行き先を失ったそれが、ぎ、と拳を作るように握られたのは
……違う、違う。
こんな事がしたいんじゃない。
彼を、壊しかけていた自分に気付いたから。
彼が幸せになる為に、これ以上はしてはいけない。]
[やめてと請われて、ひとつ、息を吐く。
僅かに赤みのさす頬を、遠慮がちにすくい、呟く]
………ごめんな。
お前のヒーローになってやるって、言ったのに。
[ヒーローはいない、と男は言ったけれど
おまえだけのヒーローで居ようとしたからこそ
きっと、こんな事になってしまった。
ただ、今溢れるのは
彼の理想のヒーローになれなかった事への、罪悪感。]
なぁ、本当は一人で寂しかったんだ。
だからお前が来てくれて、嬉しかったんだよ。
………他でもないお前が。
俺が一番傍にいて欲しい、って思ったお前がさ。
[ヒーローが守りたかったものは
大勢の人々ではなく、たった一人の幼馴染。
ヒーローに必要だったのは
可愛らしいヒロインではなく、安らぎを与えてくれる居場所。
どちらも、持っていたのは幼馴染ただひとりだった。]
目が覚めたらお前が居て
お前が作った弁当を食べて
くだらねえ事言い合って
そんな日が一生続くわけ、ねえのにな。
………だって俺達は“男同士”だから。
[漏れたのは、僅かばかりの本音。
先程の幼馴染の言葉を重ねたあてつけと
女であるというだけで
簡単に俺からお前を奪っていく誰かに向けて。]
ずっと一緒に生きて来たのに
お前を幸せにするのは、
俺の知らない奴なのが許せなかった。
………けど、もう良いんだ。
お前のヒーローじゃない俺じゃ、
お前の傍で、お前を守る事なんか出来ねえから。
[隣を奪われたくない。
そんな感情が育てたものは、酷く歪で
恋人に囁くようなそれとは違うのだろう。
それでも、きっと、一言で伝えるのならばそれは]
お前が好きだから
誰よりも、何よりも大切だから
───…… だから、もう俺に近付くな。
[本当は、近くにいて欲しい。
誰よりも近くで、その笑顔を見ていたい。
俺が、俺の手で幸せにしたかった。
けど、それはもう俺の役目じゃない。
何処に居ようと、お前が笑顔でいてくれるのなら十分だと
自分に言い聞かせ、醜い心を押し殺しながら、そう告げた。
その時の男はきっと
いつかの日、痛む膝を隠して
平気だと、幼馴染に強がっていた時に似た顔をしていて。]
………なぁ、俺が言ったら、何でもするんだろ?
だったら早く
今日の事は忘れて家に帰れ。
俺が、お前の事 無理矢理奪っちまう前に。
[そうしてくれなきゃ
きっと、止められない。
間違っているのに、こんなにもお前が欲しい。]
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