303 突然キャラソンを歌い出す村4
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君は優しい子だから。 君が今日の事を悲しい事と思うのは 無理も無い。
…だが、其処をゴールにするかは、君次第。 其処は忘れないでいなさい。
[掛けた言葉の意を汲めなかったのか、電話先のヨーランダが、疑問符を浮かべているようだった。天使は少し中空を見てから、]
んん、そうだな。少し長くなるが、良いかい? 私が一つ経験談…所謂、失敗談をしてあげよう。
(347) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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私がこの仕事を…エンジェルさんを務める前の話だ。 私はね、とある権能…奇跡を背負って 人間を導く役目を持っていたんだ。
[電話先でヨーランダが少し、「奇跡の内容」を気にする様子を見せる。自身に何ができるかと、進路を気にかけているような子には気になるのかもしれない。]
…、…制御できない感情、というのに覚えはあるかい? 怒りたくないのに、苛立ちをぶつけてしまう。 前に進まなければと思うのに、 悲しみで何時までも顔を上げられない。
悲しみ、憎しみ、怒り… 迷わせ苦しめる制御の効かない感情の毒に侵されて。 如何しようもなく、押し潰されそうな人が居た時。
その溢れた分の感情を呑み込み。 浄化…いや、消化できる。 そういう奇跡さ。
(348) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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オトサカは、キランディに話の続きを促した。
2020/01/11(Sat) 23時半頃
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――其の日の迷える子羊は、小さな子供だった。 どんな子だったかはー…んん、すまない、 物覚えがね。少し忘れてしまったが。
その子は酷く泣いていた。 なんでも大事な者と離れ離れになる、だとか。
精一杯導いたんだが、一向に前を見てくれない。 ただただ下を向いてぼろぼろと泣いていた。
…私には、如何しても その子の泣く理由が判らなくてね…
結局私は、その子の感情を呑み込んだ。
(349) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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[天使と悪魔の争いで、職場がブラックだった頃。 工場勤務で流れてくるように導きをしていた事を思い出す。ひどく濁った色の魂をしていた子供。>>2:100 …だが、その出会った子は]
―――本当に、綺麗な魂をしていたよ。 あんなに、塞ぎ込んでいたのに。 だが、その子は今にも自らの感情に圧し潰されそうで。 小さな幼子だ…もう耐えられまいと。
その子の感情が、毒なのか、 何なのかもわからないままに。
私は、その感情を呑み込んだんだ。
(350) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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…まあ、その子は何とかなったとは思うんだが… 私も、その後赴任先が変わったから その後は知らないんだ。
だが、随分拙い手を使ってしまった。 [電話を掛ける青年は、紫の目を伏せ]
人を導く身だというのに、「わからない」とは。 不甲斐無いだろ?
其れ以来、あんまり重たいお仕事は 苦手になってしまった。 そうやって、ぶらぶらとサボっているのさ。
…いやあ、想像していたよりも言いにくいな、 暴露話というのは!
[そう事も投げに言う天使は、少しの間を置いて。再びゆっくりと語りかける。]
(351) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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…いいかい、小鳥。 こんな私でも、まだ天使を続けられている。
答えが出ないから、悲しい事があったから、 過ちが起きたから。 其処で立ち止まってゴールにする事も出来る。 そして別の道を歩き出すのも、間違いではない。 道の一つだ。 だが、続けられる事も出来るんだよ。
君が大事だと思うことに背かなければ、 立ち上がる事はきっと出来る。 立ち上がれば、視界が広がる。やれることも探せる。 今回だって出来る事は、あったんだろ?
大丈夫さ。君よりずっと不甲斐無い私が、 恰好悪くもまだ天使をやれているんだから。
[天使のような整った微笑みを浮かべ。静かで、優し気な声はそう語る。何処からともなくピアノの美しいメロディが流れ始める―――………♪]
(352) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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♪ 膝に滲んだ血 零れる涙 出来ないと伝った潮の味も 足音を沿った 時計の針だって ちくたくちくたく 織編むように
君はそうやって出来ている 地図は広すぎるように出来ている 一人に一つ与えられてしまった世界 遠いと震える足は 何処を向くかな
(353) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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♪
ただ一つずつ 足跡が残るように 今はそこに意味が 判らなくても また一つずつ 道標はあるように 「見てるよ此処から」 聞こえるかな
いつか 果ての先の春は いつか 君の目の前で咲く
Bless your journey, hope you will arrive 遠い旅路の果て 君は何が見たい?
(354) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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…ん、 おお、長電話になってしまったな。 これ以上は年寄りが若い子を 捕まえてやるべきことじゃ無い。 エンジェルさんはそろそろお暇させて貰おう。
それじゃあおやすみ、小鳥。
[画面に映し出される通話終了のボタン。 青年はそこに静かに指を置いた。*]
(355) 2020/01/11(Sat) 23時半頃
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― 夜/学園近くの高級マンション>>333 ―
ワイッ…… ワインはもう、Hic, 否定。 イーイーイーイースターにはワインは。 結構です。
[スクラッチみたいになりながら言った。 まして高いワインなどこのロボには勿体ない。恐らくそれは舌の肥えた人間こそが味わうべきだろう。こんなマイクとかじゃなくて。]
(356) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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[類似の境遇に対して、レイから『同じく託している』などときいてしまった日には…… イースターはたった一口で酔っぱらってしまっているし、だから顔を下に向け、饒舌なままで続けた。>>334]
……イースターは福音ライフを応援します。 故に。善き福音を共にと考えていました。
しかしながら。Hic……
……スマホ・アプリがあれば もうイースターのような道具は 無用と判別します。Hic……
人は既に福音を拡散することが可能です。 そして人類が作ったその道具こそは、Hic, 真に福音を取捨選択できるはずの品でした。
……………Hic
(357) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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─ 保健室・回想 ─ >>244>>245 [人間と一緒、と言われストンと落ちる。 彼らもきっと、生きてるんだ。 さっきも怪我をしていたし、回復も必要、 おとぎ話の中みたいに、不死ではない。
謝られると首をふった。]
そんな! 大事なことだけでも、 おしえてもらえてうれしいのじゃ。
[そうして流れ出すあたたかいメロディー…、]
(358) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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[イースターはスマホアプリにややいじけてしまっている。道具なので気にしないふりができる。気にしていない。いないとも。]
♪
ボクのうまれた遥かむこう 幾千の夜 千の夜を迎えるのにも たった3年しかかからないのだって ボクのうまれたずっと先に 幾万の夜 万の夜を迎えるのにも たった30年しかかからないよ
誰か眠るあいだに となりで一緒に眠っていてあげようなど この世界は一度だっておもわない
(359) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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──♪>>246>>247
秘密の頁をめくろう 隠された物語の隠された節(セクション) ワタシの知らない ここでない世界 けれどいつかどこかで 本当にあったストーリー
devil's proof? そんなフレーズ どうして生まれたかなんて 簡単じゃない 考えてもみなかった いるからこその言い回しなのね
人々の敬い そして恐れは 今や幻 おとぎ話の中でしか いないと思い目を逸らしてた
(360) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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How did you sleep? それはもうグッスリ 目覚めてからとっくに取り残されているほど ボクの席は残ってないくらい ボクのあげたかったものは キミたちの側に満ちていた
Time to go to bed. ふて寝じゃないから 「いつか目覚めた時には手を借りるから」 それも誰かの外れただけの予測 ボクのできることの大半 もうキミの側に満ちていた
こんなことを分かち合う なんて夜だろう
幾千の夜 千の夜を迎えるのにも たった3年しかかからないのだって **
(361) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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[いつのまにか胸の前で手を組んで、 少しだけ視線をしたにうつむけた。
無知は罪だというけれど。 存在を隠しているらしいのも解るけれど。 居ると知ったならば、もう居ないと思っていた頃には戻れない。
小さく息を吐いた。]
[>>248そのあとの矢継ぎ早の質問にもさらさら〜っと答えてくれるのに、おお〜〜っと拍手をしたい気持ちだ。 本当に感謝をしてもしたりない。]
(362) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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………♪
[イースターはスマホを見つめている。 イースターはスマホアプリに驚かされたままでいるのだった。**]
(363) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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そうじゃ、洗濯じゃ。 洗濯したあとピーンとぱりっと、 きれいにシワを伸ばす作業じゃ!
[クリーニング>>279についてはそう答え、 やりとりを見ながら小さく笑い。 必要ないと言われると>>281解ったと頷く。]
了解じゃ。 ふふふ、誠実か、そうじゃの。 訂正はせぬぞ。
イースターは不思議じゃが、 なんというか、いいこじゃのう。
(364) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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[そうしておうちの仕分けが始まる。 秘密基地にストップ>>266をかけられ、 ふんふんと頷く。 別に必要がなければ大袈裟に用意する必要も確かにないのだし。
ただ、>>328]
わらわはべつに用意してもよいが…
[シロと呼ばれている聖愛によしよしなでなでされてゴロゴロめろめろ>>328しちゃっていた番犬と聖愛たちを見比べる。]
余計なことはしないほうがよいか??
[シロではなく聖愛に聞く。 なんだかんだそちらに向かう様子に、必要があれば連絡してくれと伝えた。]*
(365) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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イースターは、自分は俄然お役にたちたかったのだが……と涙目である。**
2020/01/12(Sun) 00時頃
― 回想 ―
[わたしが天使に呑み込まれたのは、10年前。]
[元は誰の感情だったかも、
もうよく思い出せない。]
[「溢れた魂の形。
私にとって、それが感情なんだ」と、
わたしを呑み込んだ天使が言った。]
[人間は、此の世の生き物の中でも特に魂が豊かな生き物で。その溢れる程の豊かな魂は、色んなものに影響を及ぼす。
それが毒の性質を持ち、溢れ過ぎれば、
自分は勿論、周囲をも危険に晒す。
ようは、溢れる程の怒りを持った人間が、
ある日突然、糸が切れたように
無差別に人を傷つけることもあるように。
母親が己を襲う苦しさに耐えきれず、
思わずわが子に暴力をふるってしまうこともあるように。
行き過ぎた毒の感情にはそういう危険も、あるのだと。
そういう事を、天使は語った。]
[でもわたしが毒かもわからないから、と
天使はわたしを放置した。
それから先は毎日のように、
誰かが満たされる光景を、
此の胃の中で、見せられ続けるだけだ。]
[此処には何も無い。
わたしを満たすものは何も無い。
だから、最初に抱いたこの感情を、
何度も反芻するしかない。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
地獄のような惨めさを反芻する。]
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─ 夜/学園近くの高級マンション ─
[あのあとしれっと普通に授業を受けて、 時間は経過して今は夜だ。>>260
必要なものを買い込んで、 なんなら追加分はいつでも買いに行ける環境だ。 伶の怪我について、病院に行くのがまずそうならばこの部屋まで医者を呼んだりもしただろう。
ふかふかのソファに座りながら、 自分は淹れたての紅茶のカップとソーサーを両手に持っていた。 ほしい飲み物はリクエスト制で言えば出てくる仕様だ。人払いは勿論してあるのでカラオケボックスみたいな注文形式だが。今夜のこの部屋は歌スポットになるようだからこの例えで恐らく間違っていない。ちなみに使うかも自由である。 机にはちょっとお高いお茶菓子やおつまみが雑多に並んでおり見映えはあまりよくなかった。
伶の話が始まると彼女を注視する。]
(366) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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>>260>>261>>262>>263
[一旦、とおかれた話に、 は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と息を吐いた。]
わらわ、口が固くてよかったのじゃ…。
[最初に出てきたのはそんな感想。 ただの人間、と強調する言葉にひっかかりはしたが、 今はそれよりも]
天使候補生。 それに、ヨーラおねえさまが…。
あのルイが、それを告げる天使なのじゃな? ははあ、ははあ。 なるほどのう。
[質問はとくになかったので頷いて促す。]
(367) 2020/01/12(Sun) 00時頃
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[誰かが満たされていく光景を見た。]
『ほら、よく見なさい。
待ちに待った美しい光景だ。
皆が笑っている。』
[誰かが満たされていく光景を見た。]
『んん…? 何が足りないって云うんだ?
彼らは今、充分に幸せだ。
実に満たされている。
其れ以上に、彼らに何を求めることがある?』
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>>265
伶おねえさまが!?
[思わず声をあげてしまった。 結局はなれなかったと聞き、 続く言葉に少し目を細めて、
そして突然歌い出された歌を聞いた。 思うことはいろいろある。 「私のために争わないで!」をこの二人(?)は経験済みなのだ。 それこそ漫画の世界の話だと思うけれど、でも、現実にそうされることの辛さは伶の歌の力にてひしひしと伝わってきていた。]
(368) 2020/01/12(Sun) 00時半頃
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[誰かが満たされていく光景を見た。]
『ん〜…今回もお気に召さなかったのかな。
ならば次に行こう。』
[誰かが満たされていく光景を見た。]
『何、心配は要らない。
主(かれ)の趣向のお陰で迷える子羊は沢山居る。
きっと何時か気に入る光景が見えるさ。』
[此処には何も無い。]
『? そりゃそうだろうね。』
[「此処」には、
「あなた」には、何も無い。]
『?? だから、そりゃそうだろう。
私は天使になる前の記憶が無い。
祈りも願いも思い出も無い。
祈りや願いは未熟な子羊達が持っている。
だから、私はそれに奉じる。
主(かれ)は間違えない。
子羊達の未熟も、私の断絶のような不足も。
全てを正しいと決めて、私達を生み出した。
だから私は、彼らよりも劣った孤独な生き物。
何も無いのは、当たり前の事だろ?』
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