25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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―庭―
[触れたと思ったのは幻か。 確かに話して、その髪の感触までは覚えているのに]
明…。
[見失った姿を捜し、ふらり庭を歩き出す]
(289) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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>>286
ん?ああ、許す。
[今度は寝ぼけた悪い、に対する返事。]
嫌な夢を見たらしいな。 気にする必要はない。
[何事もないようにそう言ってから。]
それに花にしがみつかれるのは正直役得だ。
[うんうん、と頷いている。]
(290) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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[紡がれる言の葉を聴く。 単語の一つ一つの意味を拾い上げ、噛みしめるように咀嚼する。
途中でとまる声音に、何かを決めたように、大きく息を吐く。 そして、逸らされた視線と合わすように、背を向けた。]
もし、鳥と蝶として、一緒に飛べる未来が 欠片でもあるんやと思うなら、ついてきて欲しいねん。
高嶺様にも伝えとこおもたんや。 一緒に知ってもろたほうが早い。
[背に隠した秘密。 人によっては大したことのないものかもしれない。 けれど、華月にとっては大きなもの。]
……選ぶんは、わてやない。 高嶺様と、鵠さんや。
[呟いて、鵠がついてこようがこなかろうが、脚を高嶺の部屋の方へと進め始めた。]
(291) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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[言われて、黒檀が艶を持つ冬色の花を見る。 黒檀が頼りげなく揺れたのは、 指摘された意味を理解していなかったから。]
……なんでもない。
[ゆっくりと瞬くと花を見る姿は常の落ち着いた姿となる。 少しだけ、眉が寄ったのは霞が琵琶を奏でた時と同じく… 長く、この場に留まっていたくないと。そう思ったから。]
(292) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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―本邸・廊下―
……ん。なんか聞こえた気がしたけど…… [きょろきょろと辺りを見回し首を傾げる。] ……気のせいかねぇ…… [窓の外に何かあるのかと眺め]
(293) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― →大広間 ― [青年は本郷の言葉に口を開けば 今以上に致命的守秘義務違反を犯しそうで むしろ青年自身が蓮の花の匂いに 強く尋ねる声(>>288)に逃げるように立ち去って]
[歩きながら頭を切り返る。 今は何よりも職務優先だと ……あの人を喰らいし獣を狩ることが優先だと] ……どうやって生きるだなんて……狩りに生きれば良いのだ、俺は…… [そう呟けば、仕事仲間が捕獲したまんまるを引っ張り出して]
シュレーゲル……私の相棒は優しいのぅ? まだどの指も、残っているではないか…… [そう言って引きずりながら大広間の戸を開け 人が集まるのをゆっくり待ち続けた]
(294) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―廊下―
…、――え?
[瞬きを、一つして 視線を戻せば背が見える。]
知ってもらうとは、…何を、
[答えはなく、華月は歩き出す。 紫苑色を瞬かせ、躊躇ったのはほんの僅か。 ――りん、と 鈴の音鳴らして華月の後を追った。]
(295) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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うん、あ… り、がと。
役得、ならさ もう少しだけこうしてて …いい、かな。
[了解を得られるようなら 震えた躯を 不器用に押し付ける 抱き着く、までにならない 俯かせた顔 泣かぬようにと唇を噛んで]
そろ、そろ 夜…だな。
[滲む視界を消すように ぎゅっと固く瞼を閉じる]
(296) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― 食堂 ―
だから、はぐっ…らいじょーふらっへ、んぐ。 あぐ…いっへんひゃん。
[食べ物を口に運ぶ手は動き続けるが、喋る口も止まらない。 行儀悪い事この上無いが、どんどん空になっていく皿を見るのは 中々面白い光景だったか。]
……っぷは。
つか、華月は食わなさすぎ。 相変わらず食が細ぇなあ。
[茶を飲んで指摘するのは相手の食事の量。 比べる基準は虎鉄となので、例え常人並だったとしても同じ言葉。 それからは昔話に花を咲かせ、食事を楽しんだ。 やがて華月は席を立ち、虎鉄はそれを見上げる。]
(@18) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―――…ん。いってら。
[僅かな沈黙のあと、にっと笑って手を振って見送った。 厨房へ消える背中。 上げたままの手は指を畳んで机の上へと。 手にしていた箸を置くと、虎鉄は頬杖をついて、暫くその場に留まっていた。]
(@19) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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私の 記憶にある高峰さまと 様子が違う気がしたんですが。
[眉を寄せられ、うなだれる。 眼鏡越しの視線は動じた様を見逃さず あまりに素直に感情を貌に乗せて]
もしや……歌では足りませんでしたか? どうすればお礼になるでしょう。
(297) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―庭・本邸近く―
[あるいは椿の間に戻ったのに気がつき損なったかと。 歩く途中で邸の方を振り返る]
明之進?
[窓の一つに人姿見つけ、すぐにゆるりと首を振る。 この距離からでは判別つかねど、年恰好が違っていた]
(298) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― 食堂→裏庭 ―
んー、食った食った。 …やっぱ、食った後は昼寝に限るよな。
[大方乾いた髪を革紐で一つにまとめると、んーと伸びをする。 廊下を歩いて向かうのは、庭。 どうやら、昼寝に使うのに良さそうな樹を物色するつもりらしい。]
…んあ?
[裏庭へと着けば、そこに見つけた人影>>288に眉を寄せて。]
―――何やってんだ?
[背後から声をかけた。]
(@20) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 22時頃
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[もう、姿は見えない。 小さく息を吐いて自分の右手をじっと見た]
莫迦か、私は。
[逃げて欲しいと願う言葉を寄越され。 生きて欲しいという言葉を与え。 殺せなかった理由なんて簡単だ]
(299) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[感じているのは既視感なのかもしれない。 目の前の少年の花に感じるのは――…]
……気のせいだ。 …足りぬなどとは思っていない。
歌を…聴かせてくれれば嬉しい。
[うなだれる姿には、そう声を掛ける。 話している間に二つの花が現れるかもしれず、 二日目の祭は、もう間も無くであった。]
(300) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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記者 イアンは、大広間舞台袖から時折くぐもった声をまんまるにあげさせていた。
2010/08/05(Thu) 22時頃
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>>296
ん? ああ、役得役得。
[とかいいつつ、俯いてしまった桜の花。 あえて見ないように。 いや、うっかり見て、手を伸ばしかけたけど、 その髪は明とは違って、うっかり指を引っ掛けると痛そうな気もしたので、その肩を摺った。]
ああ、夜だ。今宵の宴が始まる。 行かねばだろうな。
(301) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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……っ!
[小さく息をのんだ。 急にかかった声、息を吐き出すのみ]
何だ、お前か…猿。
[少しの気だるさを残しながら、突然現れた花に 溜息と共に言葉を吐き出した]
(302) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―廊下→大広間― [開かれたままになっている大広間の扉をくぐり。誰も居ないのかときょろきょろ見回す。]
……このくらいの時間なら、誰かいるかと思ったけど。 早かったか……?
(303) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― 大広間 ―
おや、邦夜殿ではないか、お早いお付だ。
[白い着物と紺袴、黒塗りの鞘もつ太刀を佩いだ姿 眼には覆いなく、替わりに首に包帯の青年が 舞台に毛布を引きながら振り向いて朗らかに笑う]
今暫く待たれ。皆が集まり次第 今日は私が一番に舞台を勤める。
(304) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―高嶺の部屋前―
[後ろに鈴の音を伴って、向かった先は高嶺の。]
茶持って来たんやけど、タイミング悪かったやろか。
[集う3人を見やって、わざと聴こえる音量で呟きを零した。]
(305) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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―高嶺の部屋前―
[華月の三歩ほど後ろを、 鈴の音と共に歩いてくる。]
…、――
[冬色が、高嶺と相対していた。 あのときのほうけたような表情が思い出され、 高嶺を、見て。 此方に気づくようなら、夫々に向けて丁寧に礼をする。]
(306) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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― B棟/廊下 ― [やがて許可は下りる。 どちらにしろ、舞台で歌うのなら 幾人に聴かれはするのだ]
嬉しい? それなら、一曲を貴方に差し上げます 広間に洋琴が用意出来るなら――
[ぱっ、と 花開くような笑み。 弾きながら歌うのだと語る向こうから、人の気配。 二人の姿を見て 手が襟のあわせを硬く握る。 血の気が引いた]
(307) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[ロビンの願いに一度高嶺を見てから、頷く]
そうしたいと、貴方が思っているのなら止める事はいたしません。 高嶺様も、そうしていただきたいようですから。
[花主、霞と似て、けれども違う姿。 この声色に乗る響きには細目に翳が落ちる]
(308) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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……あのな。
[猿、と聞けばカチンときたようで口を曲げ。]
人の名前も覚えらんねえのかよ、この鳥頭! 虎鉄だ。こ・て・つ!猿じゃねえ!
[ズカズカ歩み寄って、鉄色を睨み上げた。]
(@21) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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……イアン。
[以前この舞台で舞った時のような赤の衣装ではなく、白と黒の衣装は喪を連想させて。眉をひそめる]
今日は、覆ってないんだ。目。
[初めて見る青年の赤い目。なんだか視線が外せない。それに何故だろう、同じイアンの筈なのに何かが違う気がして首を傾げる]
(309) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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執事見習い ロビンは、説法師 法泉の後ろへ、一歩下がった。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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[りん、…と。 響くのは聴き馴染みつつある鈴の音。 華月が声掛けするよりも早く振り返る。 ロビンには見えぬ顔、二つの花を見た高嶺は一寸、 憂いの含む安堵の表情を浮かべた。]
――…、いいや、 丁度…喉が渇いていた。
[華月にそう言うとロビンと法泉に向き直る。 花開く面持ちの少年に向けるのは高嶺の顔。]
――…ならば、また… …宴の席で。
[少し顔色を変えるロビンを暫し見つめて。 けれども花主は手を伸ばすことなくそう言うと、]
(310) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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………華月、 ……鵠。
…中に入れ。
[そう言って、自室の中へと入っていく。]
(311) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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ええ。日も暮れれば あるのは松明や行灯の仄かな明かり それに、今宵からの舞には覆いは必要ありません
[毛布を引き終わった青年は軽やかに 舞台の上でじっと此方を見る邦夜を 紅で見詰返して]
……そのように見詰られると 気恥ずかしさを感じますね。
[そんな言葉と共に、また朗らかに笑った]
(312) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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