97 せかいがおわるひに。
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セレストは、アイリス[[who]]はどうしてるのかなあ…
2012/07/21(Sat) 00時頃
撮りたかった
最期の表情
最期の声は
聞けたけど
きっとカメラでは拾えてないね…
―― ルーカスさん
ルーカスさぁん……
[持ち主が既にいない電話口へ、呟き続ける。]
[こみ上げる悔しさ。
せっかく人の。最期に。
遭遇ができたのに。
電話越しだけれど。
今、このむこうに。
―――― さいごが。]
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可愛かった……そうなんだ……。 クラリッサの話だと、「そんな人間がいるかー!?」って突っ込みどころ満載の、妄想の産物としか思えないすごい女の子だったけど。
[その結果のクラリッサの悲しい恋物語はクラリッサの名誉のために秘密にしておく。恩に着るがいい]
えー? あたしこう見えても腕力結構あるよ? 水泳で鍛えてるし。
[空いた手で力こぶを作ろうとして、止めた。 またちくりと胸が痛む]
ヒューたちどこいったのかな。 あたし、食べ物のあるところ聞きたかったのに。
[ヒューたちが姿を消してしまった方向に目をやってみたけど、姿は見えなくて。 アイリス先輩をほったらかしにしてー、と文句を言いながら、促されるままに座った]
(15) 2012/07/21(Sat) 00時半頃
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そもそもクラリッサ、役者じゃなくてカメラマン志望だったしねえ。 美人にも悩みってあるもんだねー。 お姉ちゃんも。
や、大丈夫だって。 気をつけてるしー、あたしみたいなの襲おうなんて物好き、そうそういないだろうし。
[ひらひらと手を振りながら、下着で泳いだなんて話をした後じゃ説得力ないなーと自分でも思った。 木陰は風が抜けて、気持ちいい]
あ。あー……これ? その、借りたっていうか? もらったっていうか?
[どう見ても男性用の上着。というより、スーツのジャケット。まさか私のだと主張して誤魔化せない。 だけど、私にもどういうものなのかよくわからなくて。 首を傾げて、ははっと笑った]
(24) 2012/07/21(Sat) 01時頃
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[皺にならないようにしなきゃと思うのに、気がつけば抱きこんでいる。多分、とっくに皺だらけ。 いつもシルクハットとお揃いで、皺ひとつなかったスーツ。 ルーカスさんのトレードマーク。どうして、置いていったの? 思い出すのは、平和な日常。水泳には格好の季節になって、バイトのシフトは減らしてもらっていたけれど、その日はちょっと久しぶりに朝からバイトに入っていて]
あっ、おはようございます! はいっ、珈琲ですねっ! いつもお仕事ご苦労様です!
[緊張して、余計なことまで言ってしまう。言ってしまってから、お仕事ご苦労様ですってどうなんだ、と内心自分に突っ込んだ]
ええっとっ、今日はコロッケパンとやきそばパンとメロンパンと…… ホリーさん、カレーパンってありましたっけー?
[リクエストのカレーパンは見当たらない。バイト仲間のホリーさんに確認しても、やっぱりなくて]
す、すみません!
[別に発注を担当してるわけじゃないのについ謝ってしまうのは、条件反射]
(30) 2012/07/21(Sat) 01時頃
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あ、はい! いつもと同じの!
[記憶力はそんなに良くない。だけどルーカスさんのお気に入りの煙草は覚えていた。珈琲とやきそばパンと一緒に袋に入れる。 ルーカスさんは笑わない。愛想もない。だけど、事務的にほしいものを注文するだけというわけでもなくて、こちらが差し出した袋を受け取りながら言われた言葉に思わず頬が緩んだ]
はいっ、お互い。 ありがとうございました!
[そうして、背中をいつまでも見送る……なんてことはできなくて。またすぐに次のお客さんが来たのだけど。
アイリス先輩の声に、はっと我に返る]
ああ。お姉ちゃん、大変なんですよ。 ストーカーみたいな気持ち悪いメールがいっぱいくるようになっちゃって。怖くて部屋からも出られなくなっちゃったんです。 あたしはその点恵まれてるっていえるのかなあ。
[美人じゃないことを恵まれてるって表現する日が来るなんて、夢にも思わなかったけどね]
(33) 2012/07/21(Sat) 01時頃
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上等……だよね。 手触りだっていいし。
[私がくしゃくしゃに扱ったせいで、ちょっと上等に見えなくなりつつある上着に目を落とす]
なんなんだろ。よくわかんない。 返そうとしたのに、受け取らずに行っちゃった。
[だんだん、アイリス先輩に返事してるのか、独り言を言ってるのか、自分でもわからなくなる。 誰に?という質問に、ルーカスさん、と言おうとして]
……すきな人、かなあ……。
[口から出てきたのは、全然別の言葉だった]
(34) 2012/07/21(Sat) 01時半頃
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えー? あたしは全然可愛くないよー。 まあ、あたし目当てってわけじゃなくても、事故だのに巻き込まれそうで怖かったから、裏道使ったけどさー。
[自分のレベルも身の程も、よくわかってる。 「お姉ちゃんに似てないね」小さい頃から、耳タコレベルで聞かされた言葉だし]
…………。
[すきな人、という言葉に、アイリス先輩が驚いた気配が伝わる。 だけど、アイリス先輩よりなにより、私自身が一番驚いていた。 何言ってるの私!? というか、そうか。そうかあ。 私、すきだったんだ]
愛想がなくてねー、あんまり表情もないっていうか、見せようとしなくてねー。 真面目で真剣な人、かなあ……。
[ぽつりぽつりと言いながら、これ褒めてるのか!?とちょっと思った。むしろけなし率の方が高い気がする。 だけど紳士だったよ、と付け足そうとして、やめた。 紳士は多分、あんなところで意味のわからないキスをしたりなんかしない]
(40) 2012/07/21(Sat) 01時半頃
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[その姿をカメラに収める]
[ぞくり、と。
背中を走る感情は。]
[断片的に聞こえる声は、そんな感じの内容だった。
それに返事もせず、ただただ、カメラを回し続けている。]
……
[その様子に、彼女は切実な表情を返してくる。]
――…
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[自分でも、よくわからない。気づかなかった思いに、やっと気づけたのか。それともあんな強引にキスをされたせいで、吊り橋効果的に恋に落ちたと錯覚してるだけなのか。 わからないけど、随分前から、ルーカスさんのことを意識していたのは、確かで。 それが恋だったのかは、よくわからないけど。 だけど、いいんだ。もう私には、時間がない。 この恋が勘違いだったとしても、それに気づく時間なんてない。 後悔してる時間だってない。 だったら、自分に都合のいい方に解釈しちゃったって、いいじゃん。 私は、ルーカスさんのことが、好きで。 ずっと、好きだったって。 それなら。
聞きたいことがあったんじゃない。 伝えたいことが、あったんだ]
(45) 2012/07/21(Sat) 02時頃
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[手が伸ばされる。こちらには届かない。
撮影をする。
ああ カメラ目線だ。
カメラ越しに、彼女の表情を ――― みる。]
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思い切り過ぎって怒られて。 高校生に興味はないって言われて。 地雷を撒くのが好きなのかって聞かれて。 仕事が嫌いになったって、言ってた、かな。
[そして最後にキスと上着を残して、いなくなってしまった。そんなことは言えない。 ぽつりぽつりと、交わした会話の断片をアイリス先輩に話すけれど、自分の説明がものすごく不親切なことは自覚していて。 多分きっと先輩には意味がわからない]
(48) 2012/07/21(Sat) 02時頃
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[ た す け て ]
[はっきりと口の動きがうつった。
リアルな、助けを求めている、人が、目の前にいるのに。
私はやっぱり、動かない。]
[彼女はだんだん諦めてきたのか、こちらに手を伸ばす事をやめた。泣き出している。何かを言いながら。こちらへの悪態かもしれない。
失血は続いているだろう。
もしかして、もうすぐなんじゃないだろうか。]
… くるしい?
[最初にかけた声は、それだった。
ばっとこちらへ視線をあげる。]
――…
[ふふ、
少しだけ、笑ってしまった。
その表情に、彼女は、絶句して。
次に見せたのは、おびえるような、表情で。]
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真面目、だけど。 本人は、自分のこと、真面目だなんて思ってないんじゃないかなあ。
どうなんだろう。 あたし、好きだなんて、自覚してなかった。
[あの時、確かに私はへこんだけど、道を断たれたとは思わなかった。むしろなんだか納得した。 あれで終わってたら、きっと私は、自覚しないままだったと思う]
……わかんない。なに考えてるのか、さっぱりわかんないや。
[また上着をぎゅうっと抱きしめた。煙草と、ルーカスさんの匂い]
返していらないなら、なんで返せるようになるまで待ってたりしたんだろ。
[対象外なら、何でキスしたりしたんだろ]
(52) 2012/07/21(Sat) 02時半頃
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[いつの間にか涙も零れはじめている。
気持ち悪い。
手が震える。
こわい。
何でわたし、こんなことを。]
[それでも、カメラを見ると落ち着いた。
ああ。
最後を撮るんだ。
そう思えた。
カメラを持つことで己を保っているのだろうと。
スティーブンが思った事は、半分は正解で、半分は不正解。
カメラを持つことで。
己を崩壊させていっているのが、多分、正解。]
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ねー先輩、あたし死ぬのが怖い。 中でも一番、一人で死ぬのが怖い。 どうしても死ぬのが避けられないなら、誰かに側にいてほしいんだ。 できれば手を握っててほしい。 もっと贅沢言っていいなら、ぎゅって抱きしめててほしい。 だって、死ぬ時って、段々見たり聞いたりできなくなるんでしょ? でも、触れててもらえたら、一人じゃないってわかるからさ。 ずーっと、そう思ってたんだけど。
[そう言って、しわくちゃにくたびれちゃった上着に目を落として]
でも、ちょっと違った。 あたし、"誰か"じゃ嫌だった。 抱きしめてほしい人は、一人だけみたい。
[そんな風にしてくれるルーカスさんなんて全然想像できないけど。そう思うと、ちょっと笑ってしまう]
(56) 2012/07/21(Sat) 02時半頃
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いたってこと。
[こっくりと、先輩の言葉に頷いて。フェンス越しに交わした会話を思い出す]
なにそれー? 高校生なのも女の子なのもあたしじゃん。部分部分に分けられるようなもんじゃないのに。 わっかんないなー。
[首を傾げながら、でもそうだったらいいのになあとも思う。 地雷を撒きまくった私への同情だったのかもしれない、と思ったりもして。 零の距離で見たルーカスさんの目を思い出すと、またちょっと泣きそうになった]
……ふふ。グレッグ先輩がやきもち焼かないかな。
[アイリス先輩に抱きしめてもらって、笑う]
先輩。ありがとね。
(63) 2012/07/21(Sat) 03時頃
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[ポケットの携帯電話が鳴ったのは、そんな時]
ん? 誰かなー……クラリッサ?
[屋上で、いつものような顔で別れた友達。眠そうな顔を思い出す]
もしもし?
[応答すると、電話の向こうのクラリッサの声は、いつも以上に気だるくて]
なんかあった? 大丈夫? ――――――……え? ちょっ、クラリッサ!?
[わたし ひと ころしちゃった。……そう、聞こえた。 きっと聞き間違い。慌てて聞き返そうとして、だけど既に電話は切られていた。 クラリッサが、人を、殺した? どうしたの。何があったの。襲われた? ああだから、美人なんだから気をつけなきゃってあれほど]
(64) 2012/07/21(Sat) 03時頃
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先輩、ごめん。 あたし、行かなくちゃ。
[どこに行けばいいのか分からないけど。先輩からそっと体を離すと、立ち上がる。左手に上着を抱えて、右手でバットを握って]
先輩、色々ありがと。 グレッグ先輩とお幸せに。 ……あ、あと、ヒューにもよろしく伝えといて!
[上着ごと左手をちょっと振ってみせてから、自転車置き場に向かって走り出した**]
(65) 2012/07/21(Sat) 03時頃
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―自転車置き場―
[バットは前カゴに入れた。上着も入れようとして、考える。飛んでっちゃったら、困るなあ]
仕方ないなー。暑いけど。
[本当は仕方なくないんだけど。自分にそんな風に言い訳をして、上着を着た。大柄のルーカスさんの上着は、私にはミニワンピくらいの丈になる]
おっき。
[呟きながら、長すぎる袖を折った。スーツのジャケットの袖を折って着るなんて、聞いたことないけど]
怒られたら、クリーニングして返さなきゃ。
[そんな日は、来るわけないけど]
(73) 2012/07/21(Sat) 10時半頃
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おなか減ったー。
[そんなことを言いながら、自転車にまたがって。とりあえず、どこを目指そう? クラリッサは、どこにいるんだろ。ああもう、それくらいちゃんと言ってから切れっての]
なんかヒント。ヒントになるようなことあったっけ……?
[いつもよりも気だるいクラリッサの声。その声の向こう……車の音がしたり、してたかも]
まさかクラリッサ、リアルドライブゲーム撮影に行ったんじゃないだろね?
[屋上で、見えもしないのに急ブレーキの音がする方にビデオを向けてたクラリッサの姿を思い出して]
その途中で、誰かに襲われて逆に殺しちゃった……?
(74) 2012/07/21(Sat) 11時頃
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