123 霓虹鬼故事
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――…むかぁしむかし、ある雨の夜に。
一匹の怖いこわい鬼が、その人の家の軒下にやってきたんだとさ。
[そんな昔話が伝わる地域の、少しだけ未来のおはなし。]
(#0) 2013/05/20(Mon) 23時半頃
[今からおよそ一か月前、XX市XX区の路地裏でその死体は発見された。
それはまるで「何かに喰らわれた」かのような惨状で、
同様の死体が、また一体、また一体――と都市内に現れていく。
しかし決して優秀とは言えない警察の捜査結果は芳しくなく、
ただこの凄惨な事件の噂や憶測などが町中に広がるばかり。
殺人者の正体は依然不明のまま、今に至る。]
(#1) 2013/05/20(Mon) 23時半頃
― とある研究者の館:2F個室 ―
[液晶の画面越しに、アナウンサーは事務的に事件を告げる。
『まるで鬼でも出てきたようだ』と、街頭でマイクを向けられた老爺は戦慄く。
そんな画面を一人眺める、その男の目は淡々としていて、
けれど少しだけ物憂げなものだった。]
誰が喰い殺されて誰が逮捕されるか、なんてものは
如何でも好いのだけれどね――…。
[表と裏の情報網を頼りに、警察よりもずっと早く「容疑者」を特定した
研究者たる男――鷲珈は、情報を警察に届けることなどしない。
譬え報奨金の額が幾らであろうとも、だ。]
(#2) 2013/05/21(Tue) 00時頃
噂だのネットロアだのくらいに留まるならまだしも。
現物が洩れたとあっては正直拙い。何処でやってしまったんだか。
[事件の元凶がその「現物」――鬼薬だと突き止められてしまえば、
その作り手である研究者自身に、禍は確実に降り掛かる。
この細い両手首に手錠が掛けられることにだって成りかねないのだ。]
ま、有り得そうな処には一先ず全部メールは届いたし。
「鬼」さんが大人しくこちらに来るのを今は待つとしようか。
……雨の所為で出渋ったりはしてくれるなよ。
[鷲珈はリモコンのボタンを押し、液晶テレビの電源を切った。
それから視線を遣る先は、館の正面玄関前を映し出すモニター。
電源を点けたままのコンピュータのディスプレイ上には、
鷲珈が「容疑者」たちに送りつけたメールの件名と宛先のアドレスが並ぶ。]
(#3) 2013/05/21(Tue) 00時頃
【X月X日、日没までに私の研究所に来い。
私が君を呼び出したことは、皆にはナイショだよ?】
[それは用件のみを載せた簡素な電信か。
或いは人の弱みに付け込み、招集を強いる脅迫文か。
或いは人を魅惑し誘い寄せる餌を添えた招待状だったか。
細かい内容は人それぞれだっただろうが、譬えどんな文面だったとしても。
メールを突きつけられた者たちは、指定の刻までにその館に集うこととなる。]
(#4) 2013/05/21(Tue) 00時頃
[「容疑者」が館の玄関まで来れば、鷲珈は遠隔操作で玄関扉を開閉し、
『玄関から正面に進んだところのリビングで自由に寛いでいて構わない』と
インターフォンを通して来客に付け加え、館内へと招く。
来客が5人程度なら然程窮屈でもない、それなりに広いリビング。
そこの本棚に飾られた本の中には、この地域に伝わる伝承――
人に悪さを為す鬼の、数多の伝承や多様な解釈を集めた本もある。]
(#5) 2013/05/21(Tue) 00時頃
[まるで、そんな伝承の鬼の姿をなぞるような、赤いあかい、「鬼」の薬。
「身体能力を向上させ」「服用者同士で密かに意思を交わせる」
「殺人衝動を、人喰いの衝動を、死ぬまで抑えきれなくなる」
「服用者の体質によっては、容姿に変化が生じることもある」
「未だ薬の効果を解く方法は開発されていない」
そんなデータを纏めた書類や情報端末は、リビングに置いていない。
今は未だ、鷲珈の居室のデスクの上に置いたままだ。
――とはいえこうした話も、噂に乗って幾らか広まってしまっているのだろうが。]
(#6) 2013/05/21(Tue) 00時頃
[時は雨。
摩天楼に、薄暗い路地に、古い時代の瓦屋根に、しとしとと湿った音が響き渡る。** ]
(#7) 2013/05/21(Tue) 00時頃
― 2F個室から玄関への声 ―
[これは、今より少しだけ前のこと。
黒宵>>19に対し何も返さなかったのは、「ばっちり」見ていることの肯定。
露蝶>>25が訪れた時。館の主は彼女の声を拾い、淡々と告げた。]
あぁ、勿論だよ。君の尋ね人の件は後で話そう。
[その後、佩芳>>45>>50が訪れた時。彼女が紡いだ言葉に対しても。
さっきの露蝶の時と同様に、緩やかに、淡々と告げていた。]
あぁ――そうだね。
ならば早いうちに、君にあの研究の件で話ができるように努めるよ。
[つまり、その場で用件を済ませる心算は無い、ということ。
姿見せぬ研究者がこの時玄関で掛けた声は、それっきり、途切れていた。]
(#8) 2013/05/22(Wed) 17時頃
[明夜。黒宵。露蝶。佩芳。黍炉。
こうして研究者は、5人の到着をモニター越しに確認した。
それでも未だ、部屋から出ることはなく。
資料を手に取りつつ、別の画面――リビングを映すモニターを眺める。
そこに居る者たちの声も、全てではないものの、聞こえていた。]
(#9) 2013/05/22(Wed) 17時頃
[「容疑者」たちの会話の中には、件の連続殺人の話題や鬼薬の語もあったが
今はそれに対し特に口を挟むことも無く――。
漸くリビングに声を掛けたのは、黒宵>>79と明夜>>80の言葉を聞いてから。]
あぁすまないね。こちらの所用で少し手が離せなかったところだ。
君たちも、仕事や用件は早く済ませたいだろうし――。
できるだけ遅くならないうちに、私も其方に向かうよ。
[尤も。
用件を早く済ませて帰らせる心算など、ありはしないのだが。]
(#10) 2013/05/22(Wed) 17時頃
あぁ、そうだ。忘れてたよ――。
リビングの隣のキッチンにね、菓子と茶が用意できてある筈だから、
自由に取って行って構わないよ。
こんな雨で寒かったろうね。茶はちゃんと温かくしてあるよ。
[キッチン内の目立つ場所に置かれているのは、人数分の茶器と電気ポット。
やはり人数分ある小皿には、胡麻餡を包んだ揚げ団子がそれぞれ盛られている。
研究者はそれをわざわざ来客たちに手渡しに行くことは無く、
ただ緩い口調で、それらの在り処のみを伝えていた。
こうして再び、インターフォンからの声は途切れる。]
(#11) 2013/05/22(Wed) 17時頃
[こうしている間にも、近づく夜の気配。
次第に激しさを増す雨が、館の屋根を、壁を、激しく打ち付ける。**]
(#12) 2013/05/22(Wed) 17時頃
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